【完結】理想主義者(笑)の自由奔放記   作:夭嘉

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消えない憎悪

子供達が告げたステファニーの行き先は、最後の戦い、または忘れ去られた楽園、エクセゴルだった。

 

エクセゴルに降り立ったレイ達は、崩れたラボを呆然と眺める。

 

 

「ここにステフが?」

「誰もいない……」

「それが問題だ。」

 

 

ベンはライトセーバーを起動させ、いきなり床を突き刺す。

 

 

「何やってんだよ!!」

「待ってエディ!」

 

 

レイは慌ててエドワードを止める。ベンが突き刺した床は、煙を上げていた。更に、煙を発する床にはパネルが隠されていた。ベンはそれを確認すると、強引に扉を開ける。

 

 

「ベン、どういうことだ?」

「最高指導者だった頃は権限があったから開けられたが、今はそれがない。」

「違うでしょう?どうしてこの扉のことを知っているの?」

 

 

レイの詰問に、ベンはここで皇帝と会ったと話した。そしてこの扉も皇帝に教えられ、多くのカイバークリスタルが保管されているのことも明かされていた。これを知っているのはベンと、スノークに魅入られていたステファニーだけだった。

 

 

「カイバークリスタルの性質はお前達もよく知ってるだろ。」

「いや、俺は知らないぞ……」

「あのねフィン、カイバークリスタルはフォースとの繋がりがあるのよ。同時に、エネルギー源にもなるわ。だからライトセーバーの核に使われているの。」

 

 

フレデリックは、レイの説明をゆっくり考える。やがて、フレデリックは1つずつ言葉でまとめていく。理解していなかったのは、彼だけだった。

 

 

「つまり、フォースと繋がるダース・ルシルを復活させるには、フォースと繋がるものが必要だった……?」

「ええ。」

「しかも大量のエネルギー源が必要……?」

「ああ。」

「ダース・ルシル復活には大量のエネルギー源が必要だった……?」

「そうだ。」

「だが、シスの秘術を使える人間がいない。」

『そう!!!』

 

 

全員に肯かれ、フレデリックは顔を青ざめさせる。

 

 

「いや、1人いる………」

 

 

フレデリックの呟きに、ベンが言葉を続ける。

 

 

「その通りだ。公には、ステファニー以外にオールド・タングを読める者はいない。だがステファニーは、母親からシスの秘術を盗み覚えている。信奉者が狙うなら、ステファニーだろうな。」

 

 

フレデリックは床下を見つめる。

 

大事な人の為に、フレデリックは覚悟を決めた。

 

 

「俺が1人で行く。」

「はぁ!?」

「フレディ!」

「馬鹿か!?」

「俺が行く。頼む。」

「相手は1人じゃないかもしれないんだぞ!?」

 

 

引き止める声を、フレデリックは頑なに拒んだ。

 

ステファニーが自分を拒否しているのは、巻き込みたくないからだと彼は分かっている。彼女自身の意思だから、更に危険だとも。だが、フレデリックは百も承知だった。

 

愛しているから、苦悩も悲しみも隠さないでほしかったと思っていた。

 

フレデリックは、彼女が離れていくのではないかと不安だった。

 

 

「ステフに会えるならそれで良い。」

「フレデリック………」

「なぁ頼むよ、行かせてくれ。」

 

 

フレデリックの言葉に、誰も返事ができなかった。みんながみんな、フレデリックの意思を尊重したのだ。決めたのは彼自身だ。誰も止めることはできない。

 

彼はブラスターを構え、階段を降りていく。

 

レイはただ一言、その背中に声をかける。

 

 

「気を付けて………」

 

 

フレデリックは振り向かずに頷き、立ち止まることなく地下へ降りていく。

 

階段を降りる間、フレデリックは寒気を感じていた。徐々に降るにつれ、寒気は増し、彼の息は白くなる。彼は壁の方が温かいということが、不思議でならなかった。

 

彼は、暗黒面のフォースが原因だとは知らない。

 

地下室までは、ものの数分で辿り着いた。

 

扉を開けると、彼は慌てて奥へと駆け寄る。

 

 

「ステフ!!」

 

 

ステファニーは必死に意識を保とうとしていて、顔面蒼白を通り越して真っ白になっていた。

 

 

「フレディ………」

「待ってろ。すぐに錠を外す。」

 

 

ナイフで椅子の錠を壊そうとすると、フレデリックは見えない力に腕を止められる。

 

 

「余計なことをするな。」

「誰だ!?」

 

 

解放され、フレデリックはナイフを背後に投げ付ける。ブラスターを構えると、奥からフードを深く被った老年の男が出てきた。男はテレキネシスでナイフを捉え、手を下ろすとナイフは音を立てて落ちる。

 

 

「ステフに何をした!?」

「呪いをかけただけだ。」

「は……?」

「その女はダース・ルシルの力を“半分”持っている。ダース・ルシル復活には、その力が必要だ。素直に力を渡さないから、強引に引き摺り出している。」

 

 

フレデリックはステファニーを見る。徐々に意識朦朧とし始め、手を握ると脈も早くなっていた。死にかけていると分かり、彼は男を睨み上げる。

 

 

「術を解け!」

「分かっていないようだな。この術は死ぬようなものじゃない。そいつが抵抗するから死ぬことになるんだ。」

「クソ…!」

「無駄だ。」

 

 

男の僕が2人現れ、フレデリックは手首を撃たれる。

 

 

「シスは復活する。何もかも手遅れだ。」

「ステフに何の恨みがある!?殺す必要ないだろ!お前は何なんだ!?」

「俺が恨むのはその女ではなく、母親の方だ。」

 

 

彼は訳が分からず、更に混乱する。

 

 

「奴は……」

「ステフ!!」

 

 

ステファニーの声に、フレデリックは彼女の顔を覗き込む。

 

 

「ステ、」

「ジェレク」

 

 

フレデリックは勢いよく振り返る。

 

老年の男は、フードを下ろす。そこには真っ白な髪に、目のない眼窩、身体中に走る浮き出た血管があった。ミラルカの男は、不気味に笑う。

 

ジェレクの存在を知るフレデリックは、表情を強張らせる。

 

冷たい空気が、彼の背筋を凍らせた。

 

 






寝不足と偏食と運動不足でニキビができたwww
仕事したい(゚∀゚){1ヶ月は暇)
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