【完結】理想主義者(笑)の自由奔放記   作:夭嘉

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皆さん、こんばんは。

例の騒動から1ヶ月程?経ち、リア友に叱咤されたので1話だけ投稿しました。
早くに再開したきっかけはいろいろありますが、いい加減引き摺るのはやめようと思いまして………

お気に入りユーザー限定公開は変えませんが、どうぞお楽しみくださいませ。





もう一人の助言者

サンとドーターから逃げて、気付くとフォースが強い場所にいた。光明面と暗黒面、どちらというわけでもなく、文字通りフォースが強い。暗黒面のフォースだけなら良かったけど、光明面のフォースも感じて気持ち悪い。

 

警戒しながら歩いていると、背後から気配を感じた。

 

咄嗟に振り向いてライトセーバーを抜けば、ペダムが立っていた。

 

いや、ペダムじゃない。

 

 

『よく気が付いたね。』

「私を嘗めないで。」

『そうだね。あんたは馬鹿じゃない。けど、今のままじゃここで死ぬことになる。』

「あのジジイに殺されてなんかやらない。」

 

 

ファーザーと呼ばれるあの爺さんは、私を閉じ込めようとしている。それが無理なら、殺そうとするだろう。止まるつもりはないから、私は殺されるしかない。

 

私にファーザーを倒せる力はない。

 

でも、黙って殺される気もない。

 

 

『確かに、あんたは黙っているような人じゃない。ただ、どんなに足掻いても変えられないこともある。あんたが死ぬことは変わらない。』

「戯言も大概にして。あんた、いつものペダムじゃないよね。誰なの?」

『これがあの“エレノア”だとは思えないね。』

「答えろ。」

『人に物を尋ねる時は丁寧に聞こうね。まだ教えられない。そこで、一つ提案がある。』

 

 

謎の亡霊は、フードの中で笑みを浮かべる。

 

 

『ここから出る方法が、一つだけある。方法を教えるから、シスと手を切って。』

「正体も分からない奴に、指図される覚えはない。」

『さもないと、全てを失うことになるよ。』

 

 

また、だ。

 

誰も彼も、私にシスをやめさせたいらしい。

 

 

「じゃあ、一つだけ答えて。」

『何?』

「あんたは誰?」

『私はあんたの未来で、ボロボロの抜け殻。私の提案を聞かないと、この先孤独に苦しむよ。今あんたが考えている“夢の計画”も、やめないと取り返しが付かないことになる。』

 

 

計画と言われて、彼女を睨む。

 

この計画を知っているのは、私以外に主だけだ。誰も知らないはずなのに、なぜ知っているのか解せない。不信感が更に増す。

 

あの計画だけは、絶対にやめられない。

 

もしやめたら、長年の準備が無駄になる。

 

 

「お前……」

『さぁ、どうするの?』

「シスはやめない。だから、自分で道を見つける。いや、自分で道を作る。」

 

 

シスの術を使い、強引に外への通路を開く。

 

 

『その力は代償が伴う。分かってて使っているの?』

「文句ある?」

『何も言わない。ただし、助言はもうしない。ペダムも現れることはない。』

「………」

『信じていたけど、諦めるよ。さよなら、ネル。』

 

 

そう言って、彼女は消える。最後の苦しそうな感情で、少し動揺してしまった。その感情は、私に向けられたものだと気付いたから。

 

でも、彼女の望みが叶わなくても構わない。それは彼女の望みであり、私の望みではない。どうだっていい。

 

私は私が望んだことを叶えるだけだ。

 

深呼吸して、早々に気持ちを切り替える。

 

乗ってきたシャトルを探し出して乗り込み、すぐにエンジンをかける。閉じかけているゲートをギリギリで通り抜け、私はクソみたいな星から逃げ出した。

 

シャトルがゲートから飛び出して後ろを振り返ると、私がいたのは菱形のような星だった。

 

あれを星と呼んでいいのか謎だけど、脱出できた今となってはどうでもいい。

 

そろそろ大詰めに入らなきゃ。

 

暗黒面のフォースが、私を呼んでいる。

 

────────

 

エレノアが脱出した後、ファーザーとドーターは悲しげな表情をする。

 

 

「エレノアは逃げ出したか……」

「彼女を救える者はもういないのですね。」

「ペダムも諦め、エレノア自身ですら救うことは叶わん。間もなく、あの娘は死ぬ。我々の尽力は無駄に終わったのだ。」

 

 

ファーザーとドーターは、とある一点を見つめる。

 

そこには、マントを着てフードを深く被った女性が立っていた。彼女は霊体で、エレノアの前に立っていた時より身体が透けている。それは、消えかけている証拠だった。

 

 

『やはり、運命は変えられませんでした。エレノアは死ぬ。この私も。』

「一人が生き延びれば、誰かがその死を受けなければならない。それが摂理で、時の掟だ。」

 

 

しかし、彼女は2人の言葉を少し訂正する。

 

 

『そうとも限らない。私に考えがあります。これが最後の希望。もし失敗すれば、私は完全に消え、未来は変えられない。フォースの意志に委ねるしかありません。』

「貴女が希望を抱くと言うの?」

『希望を信じるのがジェダイでしょう?』

「お前はジェダイではない。お前は掟を破り、罪を犯した。その事実は変えられん。」

『いいえ。それは違います、ファーザー。』

 

 

彼女はファーザーの言葉を否定し、口元に笑みを浮かべる。

 

フードの奥に見える表情は、まだ諦めてないと言っていた。

 

 

『私はジェダイでもシスでもない。』

「では、お前は何者だ?」

 

 

ファーザーは答えを知っていながら、彼女に問う。

 

 

『私は──────』

 

 

フードの中で、彼女はある名を口にする。名を告げた後、彼女はフードを下ろし、恭しくお辞儀をしてみせる。そして、微笑んだ後に姿を消した。

 

残されたファーザーとドーターは、静かに会話を再開する。

 

 

「娘よ、エレノアが心配か?」

「お父様もご存知のはずです。暗黒面の力は代償が伴います。彼女は、これから報いを受けることになります…」

「左様。だが、あの娘が選んだ道だ。自ずと気付かねば、意味はない。」

 

 

フォースの権化とはいえ、これ以上2人にできることは何一つなかった。エレノアの運命を変えるには、彼女自身が自分で気付くしかない。だが、本人はその事実を知らない。

 

残る希望は、ただ一つ。

 

もう一人の亡霊のみ。

 

現実と理想は、エレノアの思惑に反して遠退いていくのだった。

 

 





勢いで書いたのは久々でした笑
明日(※今日)早番だから寝ます!おやすみ!
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