私が連行された後、アナキン達がブリッジへ連れて来られる。R2-D2まで連れられてきて、形勢は不利だった。議長も面倒臭そうな顔をしている。
アナキン達は脱出したと思っていたのに。
「愉快な面子が集まったものだ。」
「っ…!?」
「ネル!!」
突然グリーヴァスに殴られ、倒れそうになる。倒れそうになった私をB1ドロイドが支えて、両脇を掴まれてまた立たされた。
これには議長も驚いていた。
私には殴られる心当たりもなく、ついグリーヴァスを見返してしまう。
「なぜネルを殴る!?」
「当然の報いだ!確かにクラウドは面白い女だ。だが、小娘の分際でわしと同じ立場なのは気に入らん!」
「ただの僻みじゃん。」
「良かろう!ここで殺してやる!」
「それはどうかな?今度は逃がさん。」
オビ=ワンが笑みを浮かべる。
その瞬間、ジェダイの合図でR2-D2が暴れた。オビ=ワンはグリーヴァスからライトセーバーを取り返し、自身の手錠を壊して、アナキンの手錠も壊す。次いでアナキンが私の手錠を壊し、私も解放された。
自由になった私は、グリーヴァスをフォース・ライトニングで吹っ飛ばす。
怒りを力にして、倒れたグリーヴァスと距離を詰める。
「グリーヴァス、やっぱ口だけの奴だね。」
「その言葉、貴様に返してやる!」
奴は落ちているエレクトロスタッフを拾い、私を叩こうとする。スタッフの先端に触れないように避けながら、私も落ちているドロイドのブラスターで撃ちまくる。
反対側にアナキンとオビ=ワンがライトセーバーを持って構え、グリーヴァスを挟み込む。
「今の内に降参したら?」
「降参などしない!貴様らの負けだ!」
グリーヴァスはエレクトロスタッフを窓に叩き付ける。
これはまずい。
ガラスが割れ、グリーヴァスは外に吸い出された。私達は近くのものにしがみ付き、吸い出されないように踏ん張る。議長がフォースを使わず限界を迎える前に、シャッターが閉まった。
オビ=ワンはまたグリーヴァスに逃げられたらしい。
「ネル!なぜ議長を助けなかった!?」
シャッターが閉まった後、アナキンが私を責める。
「私が出る幕じゃないし。」
「2人共、今はよせ。」
「はい、マスター……」
その辺のバトル・ドロイドを倒した後、脱出ポッドを確認すると全て射出された後だった。
グリーヴァスの仕業だ。
「墜落を待つ?」
「そんなことできるか。アナキン、不時着させるんだ。」
「こうなったら操縦の腕なんて関係ありませんよ。」
2人が操縦席に座り、私と議長はアナキン達の後ろに座る。ベルトを締め、墜落の衝撃に身構える。どの道墜落に近い不時着になるだろう。
「ハッチ開放!フラップ最大!」
フラップを最大にはしたが、成功率は低い。
「アナキン頑張って不時着させて!!」
「何を頑張るんだ!?」
「グリーヴァスの旗艦で死ぬとか嫌だから!!」
アラートが鳴り、船の後ろが折れる。機体は軽くなったけど、墜落しかけていることに変わりはない。
「消防隊が接近!」
「私がパニックを起こしてる!!」
「分かったから少し黙れ!!」
オビ=ワンは優しくない。うん。優しくない。
滑走路が見えて、段々と地面が迫ってくる。一番大きい衝撃に備えて、太腿横のシートを掴んだ。R2-D2も悲鳴を上げた。
次の瞬間、上下に激しく揺れて、船は滑走路を滑る。
ある程度滑った後、船はどこかにぶつかることもなく静かに止まる。オビ=ワンと顔を見合わせて、思わず溜め息を吐いてしまった。誰も怪我をせず、オビ=ワンは安堵していた。
「お迎えが来たよ。」
「おい、どこへ行く?」
「え?別ルートで帰るだけだけど?」
外に見えるバスに1人で降りようとしたら、オビ=ワンに襟を掴まれる。
「ダメだ。ドゥークー伯爵がいないからな。伯爵はどこだ?」
「逃げられちゃったー」
「そんな嘘を信じると思うか?」
「信じてもらおうなんて思ってないよ。小細工をしてるだけ。」
「ネル、尚更1人にはできないぞ。」
オビ=ワンと私の睨み合いをしていると、先に降りたアナキンが呼びに来る。
「早く降りてくださいよ、マスター。それとネル。マスターをちょろまかせるなんて思わない方がいい。」
「そんなこと思ってない。あいつは私のものだから。絶対渡さない。」
「ネル、」
「ケノービ、手を組んでいるけど、私がシスだったのは変えられない事実だよ。変える気もないけど。あんた達に気を許すことはないから、そのつもりでいて。」
オビ=ワンを押し退け、ブリッジを後にする。
アナキン達とは違うバスに乗り、一番後ろの席に座った。
ジェダイや共和国は、何一つ理解していない。私は敵にならないけど、味方でもない。私を宛にするのは間違いだ。
私はジェダイじゃない。
バスが発進して、元老院議員のアパートメントへ向かう。
途中、外にジェダイ聖堂が見えたけど、それがジェダイ聖堂とは思えなかった。
ジェダイは戦場に進んで立つことはない。でも、今のジェダイは自ら戦場へ向かう。私達シスが引き起こした戦争だけど、今後もジェダイが変わることはないだろう。何が起きても、ジェダイの傲慢さは消えない。
やっていることは、ジェダイもシスも大差ない。
この戦争は共和国と分離派の戦いだけではなく、ジェダイとシスの戦いでもある。シスの陰謀から始まった戦争だ。必然的にジェダイも敵になる。
「レディー・クラウド、到着致しました。」
クローン・パイロットに促され、私はバスを降りる。
相変わらず、クローン達の視線が痛い。
当然と言えば当然だが、いい加減敵意はないと気付くべきだ。でないと、私の方がクローンの敵意を買ってしまいそうだ。
殺すことに慣れている私が、今更殺意を抑えることは難しい。躊躇いもない。罪悪感すらない。
殺さないようにする方法なんて、私は知らない。
引っ越し作業が進まん♡
7月まで少ししかないのに♡