ハイパースペースに入ってすぐ、私はアナキンを問い詰める。
「そもそも、なんでアナキンが反乱軍にいるわけ?」
「………フェラスと話した方がいいか?」
「話聞いてる?どういう心変わり?」
あれだけ私の説得を無視したのに、どうして今更戻ったのか解せない。しかもフェラス呼びになっている。私が不在の間に何があったのか、洗いざらい吐いてもらいたい。
「ヤヴィン4に着いた後、パドメに泣かれたんだ。1ヶ月は口を利いてもくれなかった。大切な人を守るはずが、つまらない諍いで君を失ってしまった……」
「それは私も同じ。パドメもアナキンを失うのが怖いんだよ。あんた達を守りたかったの………身勝手でごめん。」
「分かっている。君を許す。僕のことも許してくれるか……?」
アナキンの言葉に、私は笑みを見せる。
「許すよ。連れ戻してくれてありがとう。」
「フェラスは……」
「ちゃんと向き合うよ。今すぐにね。」
「今から……?」
アナキンには瞑想でのことを全て話して、1人にしてもらった。
目を閉じて、もう1人の私がくれた記憶を頼りにフォースに集中する。贈られた記憶は、ジェダイの古い技の使い方だった。その技は簡単には使えないものだけど、フォース・ドレインを使う私は最大の難関をクリアしている。
意識を遥か遠くへ飛ばし、私はフェラス・オリンを探す。
フェラスはヤヴィン4の基地にいて、1人個室で瞑想していた。
私は幻影を飛ばして、フェラスに声をかける。
「エレノア!?いつ戻った!?」
「まだここにはいない。通信じゃなくて、ちゃんと話したくて……」
「記憶が戻ったのか。」
「うん。」
私はフェラスの前に座り、彼の顔を見上げる。
「私、自分で記憶を消したの。マラコアの超兵器の力で、一緒に記憶を封じたんだ。」
「なぜそんなことをしたんだ?」
「あんたにキスした時、感情が変わっていることに気付いたから。」
「自覚していなかったんだな。」
もっと早く気付くべきだったんだ。それも大昔に。そうすれば、他の人を恋人にしたり、フェラスを壊すこともなかった。
でも、過去は変えられない。
「心配するあんたが疎ましくて、最低なことをした。こんなことを言うのは浅ましいと思うけど、あんたに謝りたい。」
「変わったな。」
「あんたが変えたの。フェラス、ごめんなさい。」
「なら、俺を受け入れてくれるか……?」
「もちろん……」
幻影だけど、私とフェラスはキスをする。
今度のキスは、愛あるものだ。クレジットやスパイスなんかじゃ釣り合わない。それ以上の価値がある。
いや、愛あるキスに値は付けられない。
唇が離れた後、私はフェラスに抱き締められる。
「待っててくれてありがとう。」
「お前が生きているなら良い。」
「うん……」
離された後、私はフェラスに人差し指を向ける。
「アナキンとあんたのこと、しっかり話してもらうから。」
「いつものエレノアだな。」
「帰ったらちゃんと話して。」
「ああ、話すよ。」
「全く、あんなに仲悪かったのに……」
意識を切り離し、私は幻影を霧散させる。
目を開いた私は、アナキンに声をかけた。
ヤヴィン4に戻ったら、やることが山程ある。皇帝が“ダース・ヴェイダー”を失った今、新しい下僕を用意するはずだ。私やアナキンより忠実で、力のあるダーク・サイダーを作り上げるだろう。皇帝の新しい下僕だけでなく、私やアナキンの身の振りも考えなければならない。
私やアナキンが個々で存在するなら問題ないけど、私とアナキンだけでなく、フェラスもいる。私達3人は、表立って戦えない。その辺も、反乱軍のリーダー陣と話さないといけない。
パドメは反対するだろうけど、特にアナキンは先陣を切ってはダメだ。
よく考えて、慎重に動かないと。
────────
ヤヴィン4に戻ると、フェラスとパドメがシャトルを出迎えた。
「おかえり、ネル。」
「ただいま、パドメ。」
パドメが抱き締めてくるけど、私はそっと解き、話があると2人に言い聞かせる。
「反乱司令部に来てくれる?」
「どうしたの?」
「フェラス、あんたも来て。」
「俺も?」
「そう。私とあんた、アナキンのことで。」
そう言うと、パドメは何の話か悟ったみたいだった。
だけど遅かれ早かれ、話さなければならない。
「記憶が戻ったのですね。」
「お陰様でね。モスマ議員、話がある。」
反乱司令部に入り、反乱同盟軍の盟主であるモスマ議員と対峙する。
「話とは何でしょう?」
「今後、私達は反乱軍の戦力から外して。」
「本気で言っているのですか?」
「本気だよ。クローン戦争と同じことを繰り返したいなら、断ってもいいよ?」
帝国には、まだ尋問官がいる。私達が反乱軍として戦えば、クローン戦争と同じことを繰り返す。クローン戦争を仕組んだのは、シスだ。
シスだった私も、戦争のお膳立てをした。
その私が言うのだから、誰も否定できるわけがない。
「アナキンとフェラスはともかく、私は善人じゃないしね。」
「それは知っています。しかしブリッジャー大尉を失った今、貴方達が頼りなのです。」
反乱とは、人々が自ら立ち上がらなければ意味がない。分離主義派のように。彼らは武力という方法を取ったけど。ジェダイが先頭に立つべきじゃない。
「フェラス、アナキン。あんた達は好きにして。私は戦えない。」
「ネル、反乱軍は君を助けただろう。君も助けるべきだ。」
「無理だよ。私は最初から歓迎されてない。でも、アナキンは違う。あんたと違って、私はジェダイじゃない。」
モスマを一瞥して、私は司令センターを出ていく。
確かに、反乱軍には助けられた。ただ、それはパドメの頼みだったからだ。反乱軍も助けたくて助けたわけじゃない。
私は私のやり方で、皇帝を仕留める。
誰かに頼ってばかりではダメだ。
NGシリーズ、準備してますなう( ՞ਊ ՞)
次からはローグワン編です!