〈ホーム・ワン〉に合流して、各グループの安否を確認する。
みんな合流しているのに対して、ルークとハン、レイアが戻っていないことが判明した。ハンに対しては、アナキンが怒っていた。娘のレイアが同乗するなんて、報告されていないらしい。
それに関しては、ルーク含めてあの子達に怒らなければならない。
しかも、通信も繋がらない。
「にぃに……」
ステファニーが寂しがっている。
こうなれば、私が探しに行くしかない。ステファニーは〈ホーム・ワン〉にいれば安全だ。フェラスとアナキンがいるし、反乱軍は問題ない。
問題はなぜルークが戻らないのか、だ。
「パドメ」
司令部にいたパドメに声をかけて、ステファニーを渡す。
「ネル!?」
「ステフをお願い。ルークとミレニアム・ファルコンを探してくる。」
「何を言っているの!?ダメよ!行くなら私が、」
「ダメ!!」
私の制止に、アナキンも同意する。これだけは、アナキンと同じ気持ちだ。誰がパドメを危険なところに送るものか。
「じゃあ僕とネルが向かおう。異論は認めないぞ。」
「俺は、」
「フェラスはステフといて。必ず戻るから。お願い、フェラス。」
「………分かった。」
アナキンとハンガーへ向かいながら、ルークの行き先を考えた。
「行き先に心当たりでもあるの?」
「ルークは吹雪の中、オビ=ワンの名前を繰り返していたと、ハンが言っていた。それから、マスター・ヨーダの名前も。」
「なんでヨーダ?」
「マスターは生きている。パドメが教えてくれた。マスター・ヨーダが隠れている場所は、1つしかない。」
クローン戦争終盤、ヨーダは1人でどこかへ消えたという。重要なのは、消える前にバクタ・タンクの人工瞑想でダゴバとクワイ=ガンの名前を口にしていたということ。
アナキンの予想では、ルークはオビ=ワンに言われてダゴバに向かったのでは、と。
いや、ちょっと待て。
「私もダゴバに行かなきゃダメなわけ?」
「探しに行くと言ったのは君だ。」
「そうだけど、ヨーダと会うのは嫌だよ!私を騙して育てた元凶だよ!?あいつが嘘を吐かなければ、私は平凡な人生を送れてたのに!」
「ネル、その台詞をフェラスやステフの前で言うなよ。」
「ごめん……」
それでも、ヨーダは嫌いだ。
過去へ送られた私を、ジェダイとして育てた。ジェダイじゃなくても、里親で生きる選択もあったんだ。それなのに、ジェダイとして生きる選択しか与えてくれなかった。
どうしても、ヨーダを恨まずにはいられない。
「だけど、あいつは嫌い……!」
「ネル、気持ちは分かる。だが、マスターが嘘を吐いたから、フェラスとステフがいるんだ。マスターの嘘を受け入れるんだ。」
アナキンは私の肩を優しく抱き、ハンガーへ連れて行く。
シャトルに乗り込み、アナキンがダゴバの座標を入れる。
ダゴバについては、知識程度の情報しか知らない。フォースが強い惑星だというのは知っている。ダゴバは味方であると同時に、敵にもなる。
なぜなら、暗黒面のフォースが渦巻いている場所があるから。また呑まれたらと思うと、怖かった。マラコアの二の舞になりそうだ。
二度とフェラスを傷付けたくない。
「アニー、もしジェダイじゃなかったらって考えたことある?」
「もちろんあるさ。パドメと逃げたくなったことなんて、一度や二度どころじゃないからな。」
「よく堪えてきたよね。」
ハイパースペースに突入してすぐ、アナキンがあることを聞いてきた。
「ネル、僕と君の違うところが分かるか?」
「さぁ……善人か悪人かってこと?」
「違う。僕は我慢しすぎたんだ。君は自由を選んだ。お互いそれで良いこともあれば、悪かったこともある。方法は違ったが、ネルは自分の意志があった。羨ましいよ。」
そうとも言えない。
シディアス卿に乗せられたのは私だ。主の手を取ったのも、私の意志。自由意志なんて、無いも同然かもしれない。
私には、アナキンが羨ましかったのだから。
「僕達2人がジェダイにならなければ、出会うことはなかったんだ。片方だけジェダイになるのもダメだ。少しだけマスターに感謝しても良いんじゃないか?」
「ヨーダに?それこそ感謝なんかしない。」
「なぜだ?」
「物心ついた頃から、ヨーダは大事なことは何も教えてくれなかったから。」
そう言うと、アナキンは悲しそうな顔をする。
“パルパティーン議長”の正体を知ってから、ヨーダは信じないと決めていた。きっと今後も信じることはできない。私の為と言われても、受け入れることはできないだろう。
ハイパースペースを抜けると、緑の惑星が現れた。
これがダゴバだ。
「ルークはここにいる。」
「ああ、僕も感じる。」
シャトルを着陸させ、私とアナキンは熱帯林の中へ踏み込む。
少し歩くと、R2-D2が嬉しそうにアナキンに向けてバイナリーを鳴らした。その向こうには、ルークとヨーダが私達を待っていた。あのヨーダは、クローン戦争で会った時とは違って弱っていた。
弱っていると分かっているけど、勝てる気はしない。
気が付けば、私の手は冷えて震えていた。