キシリア様の様子がおかしい   作:不二

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盆休み中に投稿しようとしたら一週間が経っていた……


第17話:突撃

 歩兵と戦車の連携により苦い敗北を味わった地球方面軍であったが、だからといって足を止めている場合ではなかった。北米を目標とした第二次降下作戦、アフリカを目標とした第三次降下作戦の計画は進んでおり、停滞は許されなかった。大西洋に面する場所に連邦軍の基地を残さないことがこの三拠点の安全を担保する上で絶対条件であるため、一日も早くヨーロッパを攻略することが第一陣には望まれた。

 だが攻略は遅々として進まず、バイコヌール基地はもとより、前線の兵士たちの士気に悪影響を与えていた。降下直後から順調に侵攻を続けてきた彼らだったが、その足を止められた時に気づいたのだった。自分たちの周り全てが敵の勢力下であり、ヨーロッパまでの道のりはまだまだ遠いのだということを。

 

「なんとか修理できたか」

 

 ケレンの視線の先には修理の終わったザクが立っていた。前回の戦闘で失った左足もきちんと元通りになっていた。

 

「いやぁ、何とか間に合いましたよ」

 

 そう言ってこちらにやってきたのはモビルスーツの整備を担当するアンドレア・ガスマン少尉であった。典型的なイタリア系で、ここ数日ろくに休めていないはずなのにその陽気さは少しも失われていなかった。

 

「迷惑をおかけしました、少尉」

 

「いえいえ、私は仕事が生きがいなので楽しんでやれましたよ。まあ、部下にまで自分の気持ちを押し付けるつもりはないので程々に壊してくれたら助かります。何もすることがないのが一番嫌いなので」

 

 メカニックとしてそれはどうなんだと思うが、彼がそう言うなら良いのだろう。それに付き合わされる部下はたまったものではないだろうが。

 視線をやれば整備を終えたメカニックたちが疲れ果てて座り込んでいた。今度差し入れをもっていこう。

 

「それにしても地上用のザクがもう出来ていたとは」

 

 目の前にあるザクはぱっと見、今までと変わっていないように見えるが中身は別物になっていた。

 

「MS-06J、陸戦型ザクですね。戦争終結後の地球占領、維持のために開発されたようですが、地球侵攻作戦実施に際して本国では急ピッチで生産されているようです」

 

 アンドレアの言う通り、ジオンとしてはコロニー落としによる戦争終結を目論んでおり、地上用はあくまで占領地で使うつもりであった。しかし、戦争は終わらず、また宇宙仕様のF型では陸戦に向かないことは容易に想像がついたので急遽生産が決まった。

 だが、すぐに数が揃うはずもなく、地球侵攻作戦の第一陣はそのほとんどがF型であった。

 

「よくJ型のパーツが手に入りましたね?」

 

「それに関してはニコラス中尉のおかげですね。J型パッケージをこんな前線にまで運んでこさせたのですから。」

 

 地球方面軍司令部としてもJ型を前線に配備するのは急務であると考えており、後方に下がりオーバーホールをするF型を順次J型に換装する計画であった。しかし、ニコラスは換装パーツをバイコヌール基地からここ、前線基地まで手配をした。

 

「換装する人員をこちらで用意することを条件に押し通したようですね。バイコヌール基地の整備士も限られていますから、前線で換装してくれるならパッケージの融通も許可する、といったところでしょうか」

 

「ニコラス中尉はもちろん、アンドレア少尉のおかげで、次の作戦に生身で参加せずに済みます」

 

「ということはやはり……」

 

「はい、もう一度攻勢をかけます」

 

 これ以上の遅延は許されない。今度の作戦でかならず突破しなくてはならない。決意をもう一度新たにする。 

 

「そんでこんな所にどんな用事があるんだよ」

 

 アンドレア少尉と別れ、ケレンはある目的地へと足を進めていた。後ろからは移動途中にこちらを見つけたマルティナが付いて来ていた。

 

「次の作戦で欠かせないものを用意するためにな」

 

「ふぅーん、こんな端っこにねぇ……」

 

 俺自身もこの前線基地に配備されてから今までこちらに来たことは無かった。ジオン期待の新兵器であるモビルスーツはこの地上でも優遇されており、基地の中でも利便性の高い中央付近に専用の駐機場が設けられている。だが今向かっているのは隅に追いやられている部隊の根城であった。

 

「おっと、これはこれは。モビルスーツのパイロット様ではありませんか。このような場所にまでおいでになるとはどのような用件で?」

 

 こちらを見つけた軍曹が早速声をかけてきた。着けている徽章は戦車兵を表している。

 

「戦車隊の隊長にお会いしたい。案内を頼む」

 

「隊長ですか。隊長は今お忙しくて。アポイントでもとってくれていたら話は早かったのですがね」

 

 まさに慇懃無礼といった感じで軍曹は話してくる。隣にいるマルティナが眉をひそめているのが視界に入るが、こんな程度は問題ではない。

 

「次の作戦について協議したいことがあるんだ。隊長も聞いておきたいんじゃないかな」

 

 次の作戦と聞いた彼は一度息をつくとこちらです、と言って奥へと案内してくれる。案内の最中、周りの戦車兵からの視線がこちらへと突き刺さる。

 

「おい、ケレン。皆こっちを睨んでいるぞ」

 

 変わらず付いて来ているマルティナが囁いてくる。普段図太いマルティナだが、ここまでくると気にはなるか。

 

「モビルスーツパイロットが珍しいからだろ」

 

「絶対それだけじゃないって……」

 

 少し開けたところに出た。マゼラアタックの傍に折り畳み机を出して、資料を見ている中尉がいた。彼がこの戦車隊の隊長だろう。

 

「隊長、お客さんです。なんでも次の作戦について話があるようで」

 

 ここまで案内してくれた軍曹が声をかけると、こちらもため息をついてからこちらに目を向ける。敬礼をすると返礼を返してくれて席も勧めてくれるが、歓迎されていないのは分かる。

 

「それで私に何のご用件で?」

 

「次の作戦で、貴隊にも支援を願いたい」

 

 そう言うと右手で頭を抱える中尉。そんなに変なことなのか。

 

「予想はしていたし、覚悟もしていたつもりだが実際に言われるときついものがあるな」

 

「失礼、話が見えてこないのですが」

 

「ザクの囮になれ、という話でしょう?ザクは貴重な戦力だ、それは分かる。だが捨て駒にされるのは良い気分じゃない」

 

 とんでもない誤解をさせてしまったようだ。確かにモビルスーツパイロットどころか司令部も戦車隊を数合わせに考えている節がある。だが俺はそうは思わない。

 

「なにやら誤解されているようですが、私は戦車隊に今度の攻勢の主力となって欲しいのです」

 

 初めて中尉がこちらのことをしっかりと見た気がした。

 

「主力だと?」

 

「はい。戦車隊による攻撃が敵陣地突破の鍵になると考えています」

 

簡単な話だ。モビルスーツでダメなら他を試す。ただそれだけのことだ。

 

「モビルスーツが地上でもある程度通用するのは僥倖でしたが、本来は宇宙戦を想定した兵器です。ならば実績のある戦車に主役を任せるのは特段変な事ではないと考えます」

 

「……話は分かった。これを見てくれ」

 

 そう言って中尉はこちらに地図を見せてくれる。周りには戦車隊の隊員も集まってきている。

 

「敵は絶えず潜伏する場所を変えてきている。前回の戦闘から敵はここか、ここにいると思われる」

 

 そう言って中尉は地図上に赤丸で囲まれた地点を指し示す。どちらも先の戦闘があった場所からそれほど離れておらず、迎撃に向いている地形だ。

 

「二地点にまでは絞ることは出来たが、それでも敵情は不透明だ。少尉はこれをどうする?」

 

「我々モビルスーツ隊はこのルートで進軍します。このルートはどちらの地点からも射線が通るので敵も攻撃してくるでしょう。こちらも索敵は怠らないつもりですが、最悪敵の攻撃から逆算してそちらに共有します」

 

「無茶だ。敵の攻撃でザクが何体もやられたのをあんたも知っているんだろう?」

 

 一緒に話を聞いていた戦車隊の兵士がそう言う。確かにその通りなのだが。

 

「そもそも18メートルを超えるザクで敵を目を搔い潜ること自体が不可能なのです。ならばその巨体でもって敵の目を引き付けたほうが良い」

 

「あんた、本当に囮になるつもりなんだな」

 

 感心したように中尉が言う。

 

「それならば我々はこのルートを進むのが良いでしょう。これならどちらの地点からも丘が壁となりこちらを隠してくれます」

 

 軍曹が地図上でルートを示す。彼はこの隊の副隊長だろうか。的確な意見だ。

 

「だがそのルートならだいぶ迂回することになる。少尉たちには負担となってしまうが……」

 

「問題ありません、中尉殿。敵に戦車隊を悟らせないことが最重要です。この案でいきましょう。投入出来る戦力はどれ程でしょうか?」

 

「こっちは一個戦車中隊、全車でいく。出し惜しみはしない主義なんでね。それに追加の当てもある。あんたに全てベットするんだ。がっかりさせないでくれよ」

 

 そう言って中尉はこちらに手を差し出す。俺は固く握り返す。

 

 その連邦軍兵士はこれまでと同じように双眼鏡でもって見張りをしていた。何度か攻撃を撃退したからなのか、ジオンの攻勢は止んでいた。見張りを交代してから彼の目に映るのは変わり映えのない風景だった。

 

「宇宙人どもは今日も来ない、か。こうも暇だと腕がなまっちまうぜ」

 

「本当に奴らが来たら困るくせによく言うよ」

 

 違いない、と同じ隊の面々と笑う。最初こそ歩兵主体の遅滞戦闘に対して文句を言っていた彼らだったが、何度かの勝利により自信を回復させていた。

 ヨーロッパ陥落も時間の問題と考えていたのだが、俺たちがここで食い止めることで本隊の再編成も進むだろう。そうしたら反転攻勢も夢ではない。そう話していたら、一人が異変に気付いた。

 

「いや、待て。何か聞こえないか?」

 

 遠くから重く響く音が聞こえる。見れば遠くからあの一つ目の巨人がこちらに来ているのが見えた。

 

「……戦闘準備!指揮官に報告、敵さんのお出ましだ」

 

 その一言で彼らは一気に戦闘状態に入る。分散している対戦車ミサイル班に連絡を取り、発射準備を行う。

 

 すると報告を聞いた指揮官が奥からやってくる。

 

「状況は?」

 

「ザクが三機、一個小隊です。やつら性懲りもなくやってきました。耳のほうは?」

 

 それを聞くと指揮官は有線電話で確認を取る。

 

「耳もたった今確認したようだ。ザクが三機、間違いない」

 

「いかがしますか?」

 

「ザクが三機なら問題ないだろう。やるぞ。対モビルスーツ戦闘用意、やつらを地スクラップにしてやれ」

 

 

「それにしても戦車隊の協力を取り付けてくるだなんて、なんで教えてくれなかったの?知っていたら私もついていったのに」

 

 さっきからミリアはそればっかり言っている。マルティナと二人で行ったのが気に食わないらしい。

 

「ミリアはあの時物資の受け取りで動けなかっただろう。それにあれくらいなら二人で十分だったんだよ」

 

「そうそう。俺とケレンでばっちり話を付けてきたからな。大船の乗った気でいてくれ」

 

「出撃していく彼らを確認しているから、それは心配していないけど……」

 

 ミリアの言う通り、今日は戦車隊との共同作戦だ。迂回によるロスを考慮して彼らには先発してもらっている。こちらの接敵予想時間に合わせているから遅れることはないはずだ。

 

「それにそろそろ敵の射程圏内に入るぞ。A地点、B地点共に目を離すなよ」

 

 敵の潜伏予想地点をそれぞれA地点、B地点とし、どちらが本命か分かり次第、戦車隊に連絡、挟撃する予定だ。

 

 だが、やはり先手を打ったのは敵だった。

 

「炎を確認!来るぞ」

 

 煙を吐き出しながらミサイルが複数こちらを目指して突っ込んでくる。

 

「迎撃!」

 

「分かってるよ!」

 

 俺の言葉に瞬時に反応して二人も迎撃行動に入る。機体を左右に動かし、ザクマシンガンを放つ。ミサイルに一撃で直撃させるのは困難だが、三機で弾幕を張ることで精度をカバーする。

 あらかじめ敵の位置を予想していたこともあり、一撃目は何とか防御出来たようだ。

 

「ミリア、どっちからだ」

 

「Aよ。敵はA地点から撃ってきた」

 

「よし、信号弾発射。並びに最大出力で戦車隊に通信だ。敵はA地点にいると」

 

 あとは戦車隊の攻撃まで耐え忍ぶだけだ。

 

 

 一方、攻撃をしかけた連邦軍部隊は次に備えていた。

 

「装填急げ。早くしろ!」

 

「目標を再度設定、今度は外すなよ」

 

 ここ、指揮官がいる地点には対戦車ミサイル発射機が二基あり、装填作業に入っていた。

 

「くそ、しくじったか。三機とも健在だ」

 

 指揮官がのぞく双眼鏡には損害を受けていないザク三機が映っていた。

 

「通信手、耳に連絡。戦車にザクの居場所を教えてやれ。場所さえ知らせれば61式でもやれるだろう」

 

「それが……」

 

「どうした?報告はしっかりしろ」

 

「ホバートラックと連絡が取れません」

 

 思わず指揮官は双眼鏡を落とした。

 

 

「危ないところだったか」

 

 戦車隊の隊長は車内で一息ついた。戦闘の音が聞こえたのと先行させたワッパ隊が敵指揮車を撃破したとの報が入ったのが同時だったのだ。

 彼は今回の攻勢にかけてワッパ隊による索敵を実施した。騒音による露見も考えられたが、その機動性は代えがたいものがあった。

 敵の索敵の要を潰すことが出来たのは今後の戦闘を有利にするだろうし、なによりその索敵に引っかからないように隊に徐行させていたのを解除出来る。

 

「よし、こうなればこっちのものだ。敵はA地点だ。全車、全速前進!」

 

 13両のマゼラアタックが隊列を組んで敵に突撃する。モビルスーツに気を取られていた事、遮蔽物に遮られ思わぬところから攻撃を受けた事から連邦軍は冷静に対応出来ていなかった。

 

「撃て、撃て。主砲だけがマゼラアタックの武器じゃないぞ。機関砲で敵をなぎ倒せ!」

 

 主砲である175mm砲から放たれる榴弾は敵歩兵を吹き飛ばし、35mm機関砲が蜂の巣にする。

 上層部からはそこまで期待されていなかったマゼラアタックだったが、今はその威力を存分に発揮していた。

 マゼラアタックを隊の全面に出し、その後方にはヴィーゼルがぴったりと付いており、その37mm機関砲で攻撃していた。

 森での歩兵狩りに対応するために隊長が連れてきた戦力であった。その車内からは歩兵が続々と降りてきており、戦闘に加わっている。

 敵は待ち伏せ主体の歩兵。位置さえ分かってしまえば戦車の敵では無い。

 だがまだ不確定要素は残っていた。

 

「61式はどこに隠れているんだ……」

 

 隊長のつぶやきに応えるように横を並走していた一両が爆発、炎上する。慌ててカメラを周囲に向けると61式が6両、ハルダウンしていた陣地から出てくるところだった。

 

「7号車被弾!」

 

「くそったれ、B地点に隠れてやがった」

 

 その言葉通り、連邦軍は歩兵と戦車を分散して配置していた。

 今度はマゼラアタックが不意を突かれた形になった。A地点に全部の敵がいると思っていた彼らはその無防備な側面をB地点に対して晒していた。

 

「歩兵はヴィーゼルに任せろ。マゼラアタックは61式に対処する。徹甲弾装填!」

 

 慌ててマゼラアタックは砲塔を向け、61式に狙いを付けようとする。あちらとしても想定外の状況のようで、有利なはずな陣地を放棄して出てきている。

 まだ巻き返しは出来る。

 

 

 味方が窮地に立っているのはケレンたちからも見えていた。マゼラアタックは懸命に反撃しようとしているが、敵からの奇襲が効いている。隊列もバラバラになっていて、効果的な反撃になっていない。

 

「こっちの戦車がやられちまうぞ。どうする、ケレン?」

 

「俺が突貫する。二人はここから援護してくれ」

 

「あなたまた……!」

 

 マルティナとミリアを置いて、俺はスラスターのペダルを思いっきり踏み込む。今までとは加速が違う。J型になって地上戦に特化した恩恵ということか。

 スラスターによる高速移動中にマシンガンを撃つが、当たってくれない。

 

「やはり無理か。ならば……」

 

 幸い61式は格好の餌食であるマゼラアタックと急速に接近してくるザクとで迷ったらしく、俺に対する迎撃は中途半端だ。

 

「このまま振り抜く」

 

 速度はそのままに外縁に位置していた61式を足で蹴飛ばす。十分に加速の乗った蹴りはすさまじく61式が吹っ飛んだ。

 そのまま着地し、慌てて砲塔を向けてくる61式に狙いをつける。この距離ならば問題ない、正確に弾が直撃していく。

 

「無茶しすぎだ、馬鹿」

 

「マルティナの言う通りよ。ちょっとは加減して」

 

 マルティナとミリアもスラスターを使って駆けつけてくれたようで、俺のカバーに入ってくれた。三機のザクに為す術もなく61式はその後に撃破された。

 

 機体の状況を確認する。脚部に少しダメージはあるが、問題は軽微のようだ。

 見れば味方の歩兵が森へと入っていき、掃討戦に移行していた。戦車は後方で待機し、警戒している。隊長から通信が入る。

 

「さっきは助かったぞ、礼を言う。それにしても無茶をするな。蜂の巣にされてもおかしくなかったぞ」

 

 隊長にも言われてしまった。

 

「もっと言ってやってくれよ。こいつ、すぐに飛び出すんだ」

 

「私たちが言っても止まらないんです」

 

 それは大変だな、と隊長とうちの二人が意気投合している。ここに味方はいないのか。

 だが、この陣地を突破出来たのだ。これで本隊の前進も再開出来るだろう。小言を言ってくる三人から意識をそらして、今はそれを喜ぼう。

 

 

 ジオン軍の突破により戦線は再び動き出した。突破した部隊にあやかり、各部隊でモビルスーツと他兵科の連携が図られた。その全てで成功したとは言えなかったが、モビルスーツによるごり押しではなく、各兵科の特徴を活かす軍へと変化しようとしていた。

 

 対して連邦軍はじりじりと後退をすることとなった。局所的な防衛成功はその後も見られたが、全体としては下がり続けた。

 

 ヨーロッパ大陸の部隊をどうするか。それに頭を悩ませていた連邦軍を尻目にジオン軍は矢継ぎ早に手を打つ。

 

 第二次、第三次降下作戦の実施である。

 




今作のマゼラアタックはオリジナルとなっています。

以下、作者の妄想、もとい設定です。

マゼラアタック

 地球連邦との開戦が不可避と見られた開戦前、ジオン軍では地上戦力の拡充が図られた。
 当時新兵器であったモビルスーツ、ザクは1G環境下でも運用可能であることが想定されていたが、いかんせん高価であるためモビルスーツだけで戦力を充足させるのは不可能であった。
 その穴埋めとして新型戦車の開発が計画された。
 
 当初の案は砲塔に分離機構を搭載し、敵戦車の薄い上部装甲を打ち抜くことを意図された。
 この案はこれまでの常識を塗り替える斬新なものとして上層部から一度は承認が出た。

 だがこれに待ったをかけたのがキシリア派閥であった。初期案を実戦では役に立たないものとして一蹴し、設計の変更を強行した。
 分離機構は信頼性を損なうだけでメリットは少ないとし、オミットした。代わりに新型の砲塔を装備した。この新型砲塔は対弾性に難のあったキャノピーを廃止、全周を装甲で覆った。飛行させるためのVTOLエンジンなどを廃止したため砲塔の内部には余裕が出来、砲弾ラックなどを増設した。
 また索敵能力の確保のため砲塔上部にモノアイの技術を応用としたカメラユニットを装備した。これはロボットアームの先にカメラを装備したモジュールであり、上に伸ばすことで稜線を超えての索敵が可能となった。

 主砲は初期案と同じ175mm砲を装備、また同軸機銃を装備して敵歩兵への対応力を高めた。
 それに反して車体は初期案のものをそのまま採用した。35mm機関砲は歩兵掃討に威力を発揮すると思われたが、車体正面に防循の無い機関砲がむき出しであるため対弾性は低いままであった。
 砲塔を飛行させるために長くとっていた接合部は分離機構の廃止により短くなり車高を低くすることに成功した。

 分離機構の廃止は乗組員の人員配置にも影響した。砲塔内の容積の増加により車長のみならず砲手を乗せることが可能になった。初期案では車長は砲手と通信手を兼任していたが、砲撃を砲手に任せることが出来、戦闘能力は増加した。
 車体の操縦手は35mm機関砲の射手も兼任していたが、操縦に専念するため改良型では車長がオーバーライド出来るように改良された。

つまり、どういうことだってばよ
A,分離機構を廃止し性能はマシになったけど、61式を圧倒出来るまでではない

(本編書くより筆が進んだのはナイショ)
 
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