銀ノ魂を持つものとツンデレ魂を持つもの   作:藤井 悠

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藤井 悠です

それでは本編どうぞ!


力は隠せ。ボケは晒せ

黒銀「・・・というわけで、よろしくお願いします。」

 

俺は前で15分で仕上げたとりあえずの原稿を体育館ステージの上で読み上げる。どうせ誰も聞かねぇだろと思っていたが割と生徒諸君話を聞いてるような感じだったのできちんと読ませていただいた。後、志信は俺の話が始まった途端寝始めたので後でシバく。集会が終わり各々が自分の教室に戻っていくと俺は校長室に戻り例のブツ(ただのチョコなのだが)を受け取ると俺も自分の教室に向かう。

 

黒銀「A組だったよな・・・っとここか。」

 

ガラガラガラーと教室のドアらしい音を立てながら中に入る。

 

黒銀(・・・見られてんなー。)

 

周りの生徒からチラチラ、つうかジロジロ見られている。なんか気になって落ち着かない。

 

黒銀(はぁ、家帰ってジャンプ読みてぇ・・・)

 

よっこらせと自分の席に座る。ちなみに天野なので出席番号は1番。よって左上の席となるわけだが・・・

 

黒銀(うわ最悪、この席寝れねえし、黒板見にくいし・・・)

 

気だるそうにしつつとりあえず近場の席のやつの顔くらいは覚えておくかと右を確認する。そこに座っていた女子は黒髪に灰色の目をした大人しそうな子だった。

 

黒銀(なんか、普通だな。山崎的なポジションか?)

 

と失礼な事を考えてると後ろからチョンチョンと肩をつつかれる。

 

黒銀「んあ?」

 

後ろを振り返ると。1時間ほど前に見た金髪が揺れてる。ということは。

 

黒銀「えっと、有咲だっけか。奇遇だねぇ。同じクラスだったのか。」

 

有咲「そ、その、うん。」

 

緊張してるんだろうか?まあそれもそうだろう。男慣れもしてないだろうし、仕方ないと黒銀も割り切ることにした。

 

黒銀「まあよろしく頼むわ。」

 

有咲はこくこくと頷いて返した。余り喋らないタイプなんだろうか。

 

先生「はい皆さん揃ってますねー?ホームルームしますよー?」

 

ちょうどいいタイミングで先生が来て各々席に付き始める。ホームルームと言っても初日なので提出物の配布と自己紹介、という形になったのだが、俺は最後に飛ばされ最後にちょい長めの自己紹介をさせられた。

 

黒銀「えー、改めまして、万事屋銀t」

 

先生「いや言わせ無いですよ?なんで急に万事屋名乗ってるんですか?急に銀魂ネタ入れこまないで貰っていいですか?」

 

黒銀「いやいやそろそろ視聴者も欲しがってると思ってねー。そもそも目次にも書いてあったろー?銀魂ネタを含みますって。そろそろ入れとかねえと読者さん退屈するよ?」

 

先生「こんな底辺みたいな二次小説にそんなクオリティなんて求められてません。普通に、自己紹介して下さい。」

 

黒銀「そんなこと言ったってお妙さーん。」

 

前野先生「いやお妙さんじゃないですし、私の名前は前野彩妙(まえのあみ)です。まだ黒板にも描きっぱなしなんですけど?」

 

黒銀「いやいや妙って字が入ってんだろ?銀魂パロ作でこの漢字が入ってたらそれはもうお妙だから、諦めろ。」

 

前野先生「はぁ、もう分かりましたから、早く自己紹介して下さい。」

 

半ば呆れられつつ自己紹介をお妙さんこと前野彩妙センセーに促される。しかしこの先生面白い。ツッコミも出来るしノリもいい。後日話を聞くと人気のある先生みたいだ。あと俺がボケ倒してる時に有咲が何か言いたげだったが後でいいかとその場はスルーした。

 

黒銀「えー、天野黒銀です。まあ、色々あって特例でこの学園に転入しました。趣味は・・・音楽かな。あとジャンプ読み漁ること。おねしゃーす。」

 

前野先生「はい、ありがとうございます。なにか質問はありますか?」

 

いや転校生か、と突っ込みたくなったがタイミングが始業式の日だっただけでよくよく考えたら俺は転校生だった。

 

はい!

 

と1人元気よく手を上げる子がいた。確か名前は戸山香澄と名乗っていた。

 

前野先生「じゃあ戸山さん。」

 

香澄「はい!特に好きな音楽はありますか?」

 

黒銀「そうさねぇ、最近は流行ってるしガールズバンドの曲を聴く機会が増えたかなぁ。」

 

香澄「そうなんですね。ありがとうございます!」

 

前野先生「はい、じゃあ他に質問のある子はいますか?・・・居ないようなので戻っていいですよ?」

 

黒銀「うーっす。」

 

そこからは連絡事項を言われて、そのまま今日は解散になった。俺はそのまま武道場に向かう。

 

黒銀「っと、ここか?」

 

志信「遅い。」

 

着くと志信は待ちくたびれたと言いたげにこちらを見ていた。

 

黒銀「じゃーねーだろ?長さなんかセンセーそれぞれなんだから、文句言うならお妙さんに行ってくれ。」

 

志信「お妙って誰・・・?」

 

黒銀「うちの担任」

 

志信「あっそ」

 

自分から聞いといて興味無さそうに中に入っていく。

 

黒銀「はぁ、あんなんでほんとに人脈出来んのかよ・・・」

 

俺もとぼとぼと中に入っていく。

 

志信「黒銀。」

 

黒銀「なんだ?」

 

志信「あの子見て。」

 

黒銀「あの子?」

 

指さした方向を見ると最近人気上昇中アイドルバンドPastel✽Palettesのキーボード担当の若宮イヴがいた。

 

黒銀「噂にゃ聞いてたがホントにいるんだな。」

 

志信「・・・あんまり驚いてない。」

 

黒銀「それ言うならお前もだろ。元々いるって知ってて驚くかよ。」

 

志信「ん、確かに」

 

これから武道をするには緊張感のない会話をしていると部長らしき人が声をかけてくれた。

 

部長「ん?、君たちは体験希望かな?」

 

志信「そう。更衣室、どこ?」

 

部長「そこにあるよ。君は・・・申し訳ないけどそこの物置でも構わないかな?」

 

黒銀「わかりゃした。志信ー。」

 

志信「ん・・・」

 

志信から道着を受け取るとパパッと着替えてしまう。

 

部長「いやー、来てくれてよかったよ。剣道部あんまり人気ないからさー。」

 

黒銀「まあ、そうでしょうねぇ。」

 

部長「はっきり言ってくれるね。まあ華がないし女の子にはあんまり受けないんだろうね。」

 

黒銀「まあ、俺の連れはM-1かってくらい大ウケしてますけどね。」

 

部長「ウケる意味違うと思うけど・・・でもそれほど打ち込んでるって事かな?」

 

黒銀「まあそういうことっすね。」

 

志信「・・・お待たせ」

 

剣道着に着替えた志信が出てくる。

 

志信「黒銀、勝負。」

 

黒銀「まてまて、ここは部活だ。準備運動とか色々あんだろうが。いつものとはちげえんだよ。OK?」

 

部長「いつもの?」

 

黒銀「あ、いや、なんでもないっす。」

 

部長「そうかい?そうそう、さっき君が言ってた準備運動なんだがうちでは各自でやってるんだ。もちろんサボるのは禁止だよ。」

 

黒銀「分かりました。つーわけだ志信。もうちょい待ってろ。」

 

志信「・・・わかった。」

 

というわけで素振りしたりストレッチしたり各々体を解していく。そして防具を付けてある程度打ち込みをした後今日は初日で体験も俺たちしかいない(見学は何人かいた)ので軽く試合練習をして解散しようということになったのだが

 

志信「・・・ねえ部長さん、私は黒銀と殺っていい?」

 

まて、いまやるの字明らかに違かったよな?殺し合う気でいたよな?学園戦争始めようとしてたよな?

 

部長「ああ、構わないよ。恥ずかしい話私達は男の人と試合をする経験がなくて慣れていなくてね、見て学ぶものもあると思うから見せてもらってもいいだろうか?」

 

志信「ん、わかった」

 

黒銀「まて、俺に決定権は?」

 

志信「ない。」

 

ですよね〜知ってた。

 

部長「審判は私がやろう。思い切りやってくれ。」

 

志信「・・・思い切りやる」

 

黒銀「・・・もうヤダこいつ」

 

そして部長が指示すると部員は試合するスペースの外で正座して部長は真ん中に立った。

 

志信「・・・今日は勝つ。」

 

黒銀「はぁ、もうわーったよ。ただ、やるからには本気だ。」

 

黒銀の目付きが変わる。

 

部長「始め!」

 

その掛け声を最後に俺の視界はシャットアウトされた。いや正確には しか見えなくなっている。お互いが構えてから数秒。志信が俺の面目掛けて竹刀を上げる。俺は素早く受けて鍔迫り合いに持っていく。こちらが引き面を放つと志信こんどは志信がそれを受ける。ここまで聞いてるとただの剣道の試合なように聞こえるが

 

部員「え・・・」

 

他の部員は唖然としていた。実はこの2人今の一連の流れを0.5秒弱で行った。見ていた部員たちは何が起きたのか全く理解が追いついていなかった。その間にも2人はお互いに攻守を繰り返しているが早すぎてアニメのバトルシーンみたいになってる。

 

部長「や、やめ!」

 

部長がたまらずストップをかける。すると2人は先程のやり取りが嘘のようにピタリと泊まり開始線の前で構え直す。

 

部長「す、すまない。少し驚いてしまって。2人とも凄いんだな・・・」

 

志信「続き」

 

部長「え?」

 

志信「続き、始めていい?」

 

部長「あ、ああ分かった。始め!」

 

するとこんどは2人とも先程よりも明らかに早く攻防を繰り広げた。部長を含めみんな目が点になっている。そして数分後、竹刀同士が撃ち合っていた音から明らかに違う質の音が流れた。

 

黒銀「はぁぁ!」

 

志信「くっ!?」

 

それは志信の胴が叩かれた音。つまり黒銀が胴で志信から1本とったのだ。

 

部長「ど、胴あり」

 

部長も音だけででしか判断出来なかったが志信がシュンとしてるので入ったのだろうと判断する。

 

志信「・・・負けた。」

 

黒銀「ったく、無駄に動かすんじゃねえよ。疲れた。」

 

部長「あ、あの、2本目は?」

 

黒銀「あぁ、すまない。それは出来ねえ。これみてくれ。」

 

部長「え?」

 

俺は竹刀を見せる。その竹刀はボロボロにささくれている。志信のも同じくだ。

 

部長「わ、分かった。」

 

紗夜「風紀委員です!先程のすごい音が聞こえたと報告がありましたが、少しいいですか?」

 

黒銀(やっべぇ)

 

紗夜「失礼します。あれ、天野さんと、新入生の方ですか?ここで何を?」

 

黒銀「い、いや、試合っす」

 

事実だが紗夜は疑った目でこちらを見てくる。そりゃそうだ。あんなに派手にやったんだ。黒銀自身志信はこういう時に手加減しないというのは分かってたしこちらも手を抜いたら負けるというのはわかってたのでやりたくなかったがマジになってやってしまったのである。

 

紗夜「とりあえず天野さんとそちらの方、生徒会室に来てくれますか?」

 

黒銀「・・・うす」

 

志信「めんどくさい」

 

志信は1発どついて言うことを聞かせ、すぐに制服に着替え直した。

 

黒銀「すいません、いろいろ迷惑かけて。」

 

部長「い、いやいや構わないよ。それじゃあその、がんばって。」

 

黒銀「・・・すんません。ホント」

 

俺はペコペコしながら出ていったが志信はずっと不機嫌そうだった。

 

部長(あの二人は、何者なんだ?)

 

まだ春の冷たい風が校舎に吹いていた。余談だがA組の先生のあだ名がお妙さんになったらしい。




ありがとうございました。

次回、黒銀と志信の正体が早くも明かされます。そして新オリキャラの登場します。

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