それでは本編どうぞ
黒銀「ふわぁ・・・」
香澄「わ、大きなあくびー。」
黒銀「朝は眠いんだからしゃーねーだろ。朝は眠い、昼は眠い、夜は眠いって人生決まってんだから。」
有咲「いや結局全部眠いじゃねえか!?一日どんくらい寝てるんだ?」
黒銀「日によるなー。昨日は普通に寝たんだがなぁ。」
沙綾「普通ってどれくらい?」
黒銀「4時間くらい?」
りみ「うーん、微妙だからなんとも言いにくね。」
今は登校中。パン屋に寄り、そこに集まっていたメンバーに同行させてもらう形で黒銀は登校している。その間にすっかり黒銀たちは打ち解けていて談笑しながら歩いている。有咲も昨日の緊張がだいぶ解けたのか普通にツッコミが出来ている。志信もたまに会話に参加はするのだが元々あまり喋るタイプでは無いので静かにしてる時間が多い。そして何故か黒銀が他の子と話していると少し頬が膨れてるように見える。
香澄「あ、ねぇねぇ志信ちゃん?」
志信「ん、なに?」
香澄「黒銀くんと志信ちゃんって仲良いよねー?昔からの知り合い?」
黙りこくっている志信に気を使ったのかあるいは香澄の明るさゆえか、香澄は一歩下がって歩いている志信に声をかける。
志信「・・・そうよ。小学生の低学年からの仲。」
黒銀「つまり俺はそれくらいの年からこいつにガシガシ殴られてたわけよ。」
香澄「え?殴られてた?」
黒銀「ああ、有咲以外は昨日の見てないもんな。ざっと話すと・・・」
昨日の経緯を軽く説明する。有咲はやれやれと言った感じで聞いていて他のみんなは目をまん丸にして聞いていた。
沙綾「そ、そんなことって、あるの?竹刀で殴る音が銃声とか、頭叩かれて平気とか・・・」
黒銀「平気じゃなきゃここいねえよ。さっきもサラッと言ったが昔から叩かれてんだ。耐性ついてんだよ。」
志信「・・・迷惑?」
黒銀「何今更気使ってんだよ。慣れたっつったろ?まあやめてくれるに越したことはないがな?」
志信の頭をポンポンと撫でると嬉しそうにはにかんでいる。
香澄「なんか志信ちゃん妹みたい!」
黒銀「・・・・・・」
香澄「あ、あれ?私今変なこと言った?」
黒銀「・・・いや、なんでもねえ。ほら行くぞ!」
志信「あ・・・」
撫でるのをやめて早々に歩き始める黒銀。頭から手が離れた瞬間一瞬切なそうな顔をするが黒銀は気が付かなかった。しかし1人だけその様子に気がついた人がいた。
有咲「もしかして佐々木さん黒銀の事・・・」コソコソ
志信「・・・」コク
そう。有咲である。そして志信に聞けばコクっと悲しそうに頷いた。志信は好きな子にはちょっかいをかけたくなる小学生のように昔から叩いたりしているのであるが、登校する度に黒銀の家に行ったりと本人なりにアピールしているつもりではあるのだ。
志信「・・・でも多分私には無理。」
有咲「無理って、どうしてだ?佐々木さん綺麗だし、さっき香澄も言ってたけど兄妹みたいで中もいいじゃないか。」
志信「それでも私は彼の隣には立てない。私が勝手に決めたことだけど、私は彼の隣を歩く資格はない。でも、私は彼に隣に立つ人をいつか見つけて欲しいって思ってる。私の好きは、そういう好き。」
有咲「佐々木さん・・・」
志信「でもね、もし黒銀から好きって言って貰えたら初めて隣に立てると私は思ってる。だから、アピールだけはしてるんだけどね」
ふふっと笑い、でもダメなの。と悲しそうに笑う。それを聞いて有咲は胸の奥がズキズキと痛む感覚に襲われた。
有咲「そ、その、昔何かあったのか?」
志信「・・・とても人に話せる話ではないわ。それに、私が勝手に引きずってるだけよ。ところで」
有咲「ん?」
志信「多分、黒銀は貴方が好きよ。隣に歩く人は、あなたになるかもしれない。」
有咲「はぁ!?何言って///」
志信「何となく、ほかの人と接するのと態度が少し違う気がする。勘だけど。それに」
有咲の方を見ると顔が真っ赤だが少し口角が上がっているように見えた。
志信「貴方も満更では無いんでしょう?」
有咲「そ、そんなこと///」
しかし有咲はいままで恋なんてしたこと無かったので自分の気持ちもわからず今だモヤモヤしている感覚に襲われていて更に先程の話も聞かされていたので本人はかなり戸惑っていた。
志信「まあ、少しは考えてくれると嬉しいわ。」
有咲「ね、ねえよ、そんなこと///」
志信「ふふ、そろそろ話を変えましょうか。」
黒銀「・・・あいつらなんかいつの間に仲良くなってんな。」
沙綾「ふふ、妹が取られたみたいで寂しい?」
黒銀「妹じゃねえって言ってんだろ?寂しくもねえよ。むしろあいつがあんなに話すのなんて珍しいからな。有咲には今後とも仲良くしてもらいたいね。」
りみ「ふふ、発言がお兄ちゃんだよ?」
黒銀「・・・そう聞こえるか?」
りみ「え?うん。」
黒銀「そうか・・・まあいいか。」
そう言いつつ先程買ったパンをひとつ取り出して噛じる。ふわふわしていて小豆の甘みが口の中にひろがる。
黒銀「ん、うまいな。」
沙綾「ふふ、ありがとうね?今後ともご贔屓にお願いします♪」
黒銀「考えとくよ。っと、もう着くな。俺先行くから、じゃあな。」
そう言って軽く校舎に走っていく。その目は何故か少し寂しそうだった。
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