1年1組の教室
クラス代表決定戦の次の日。
真耶「1年1組のクラス代表はオルコットさんに決まりました。」
真耶が朝一番生徒達にそう告げた。
生徒1「えーーっ!?」
生徒2「でも勝ったのは織斑君だよ!」
千冬「静かに!」
千冬が一喝し生徒達を静める。
千冬「これは織斑と相談したことだが織斑がクラス代表をやるとパワーバランスが釣り合わなくなり崩れる。それに織斑は生徒会に入っている。だからクラス代表と兼任できん。」
それを聞いた全員が一夏を見て代表候補生のセシリアを無傷な上、チートなスピードで圧倒したなら不公平だなと理解した。
因みにクラス代表戦の後ドライブの正体がばれないために楯無が一夏を生徒会に勧誘したのだ。勿論一夏もそれを承諾した。
セシリア「あの織斑先生、山田先生、少し宜しいでしょうか?」
セシリアが立ち上がった。
千冬「どうした、オルコット?」
セシリア「先日のことで謝罪させてください。」
千冬「良かろう。」
セシリアは教壇の前に立ち頭を下げた。
セシリア「皆さん先日は不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。」
生徒1「別にいいよそんなこと。」
生徒2「うん、もう過ぎたことだし。」
セシリア「ありがとうございます。それと一夏さん。」
一夏「ん? 一夏さん?」
セシリア「はいこれからそう呼ばせてもらいます。私もセシリアと呼んでください。先日は偉そうなことを言って申し訳ございませんでした。」
一夏「いいよ。セシリアも日本についてはまだ慣れていけばいいし。俺もやり過ぎた感もあるからな。」
それを締め括るように、
千冬「よし、これでSHRを終了する。」
千冬がそう言うと周りも賛成した。
ドライブピット
その様子を劉備と呂布がドライブピットから見ていた。
劉備「もう大丈夫そうだな。」
呂布「ああ。さて俺達も仕事だ。」
劉備「そうだな。じゃあクリム、後よろしく。」
クリム「ふむ。今日も頑張ろう。」
劉備と呂布は清掃員と整備士に擬人化してそれぞれの仕事に向かった。
余談だが束は学園からこっそり帰った。
一夏のクラスは実技授業のためにグラウンドに集合していた。
千冬「それではこの時間は実践授業に入る。」
白ジャージ姿の千冬がクラス全員にそう告げる。
千冬「それでは織斑とオルコット、前に出て専用機を展開しろ!」
一夏「白式!」
セシリア「ブルー・ティアーズ!」
それぞれ専用機を展開した。
千冬「よし。では飛べ!」
2人は指示通りに上空に向かって飛んだ。
セシリア「一夏さん速いですね。」
一夏「ちょっとスパルタな人に指導させてもらったからな。」
楯無のことである。
千冬「織斑、オルコットそこから急速降下で降りてこい。地上からの差は10cmだ。」
セシリア「はい。では一夏さん、お先に。」
そう言ってセシリアは地面に向かって降りて行った。
千冬「ふむ、12cmか。もう少しだな。」
セシリア「はい。」
一夏「さて俺も行くか。」
一夏も続くように急降下した。目標通りに停止した。
千冬「うむ、上出来だ。」
この後それぞれ武器を展開することになったがセシリアが武器の展開の仕方で駄目だしを受けた。
放課後、セシリアのクラス代表決定を祝って食堂でパーティーが開かれて一夏も参加した。パーティーがお開きなった後一夏はアリーナに向かっていた。
簪「あれ、一夏?」
途中で簪と出会った。
一夏「ああ、簪。」
簪「どうしたの?」
一夏「今のうちにワイルドとテクニックに慣れておこうかと思ってな。アリーナで特訓しに行くところさ。」
簪「あ、じゃあ私も同行するよ。」
一夏「ありがとう。」
一夏と簪は早速クリムを連れてアリーナに向かった。
一夏は簪とアリーナ着き準備した。
一夏「行くぜベルトさん!」
クリム「OK!」
一夏はイグニッションキーを回し黒いバギー型のシフトカー、《シフトワイルド》をレバーにしてシフトブレスにセットして勢いよく倒す。
一夏「変身!」
クリム<DRIVE! Type-WILD!>
『Go・Go・GOGO!(WA・WA・WA・WILD!)Don't Stop Your Beat!』
ガコン!
一夏は黒い4WD車のような姿となり右肩部にワイルドタイヤが装着された。
簪「黒いドライブ。」
ドライブ「まずは試し運転だ。」
クリム「ワイルドに決めよう。」
ドライブは早速訓練用の模型を攻撃した。タイプワイルドの戦闘はパワー系なため名前の通りワイルドである。
ドライブ「悪くないな。」
簪「次はテクニックだね。」
ドライブ「でも聞いた話だと、これを使うのに何でクールさがいるんだ?」
ドライブは緑色の建設車両型のシフトカー、《シフトテクニック》を出してクリムに問う。
クリム「そこは気にしないでくれ。」
ドライブ「あっそう。」
ドライブはそれ以上聞かず、再びイグニッションキーを回しシフトテクニックをレバーにしてシフトブレスにセットして倒す。
クリム<DRIVE! Type-TECHNIC!>
ガコン!
ドライブはタイプワイルドから黄緑の作業車のような姿となり胸部テックシステムカウル直上の首回りにテクニックタイヤが横向きに装着された。
簪「今度は緑色。」
ドライブ「それじゃやりますか。」
ドライブはドア銃を構え、数個ある的をタイプテクニックの解析能力で正確に命中させる。
ドライブ「ふぅ、今日はここまでかな。」
ドライブは変身を解除した。
簪「一夏、お疲れ様。」
一夏「サンキュ。」
簪「それにしても凄いね一夏。」
一夏「まあ今の俺がいるのはあの2人のお陰だしな。」
簪「あの2人って、劉備さんと呂布将軍?」
一夏「ああ。ドイツで誘拐された時劉備と呂布、それとベルトさんに助けてもらわなかったら俺はここにはいなかった。」
簪「そっか。」
一夏「千冬姉とも仲直りできなかったしな。そう言えば簪も最近楯無さんとはどうなんだ?」
簪「え?」
一夏「聞いた話だと俺と出会う前は仲が悪かったって。」
簪「うん。お姉ちゃんとは色々揉めていたけど劉備さんが一回話し合ってみたらどうだい?って言ってくれたお陰で憤りもなくなって喧嘩もなくなったの。でも一夏のお陰でもあるからお礼を言うわ、ありがとう。」
一夏「いや、俺は何も。」
簪「そんなことないよ。それに私の打鉄弐式の手伝いもしてもらっているし。」
一夏「じゃあ俺戻るよ。」
簪「うん。ベルトさんは任せて。」
一夏「ベルトさん、また。」
クリム「うむ。」
一夏「じゃあお休み。」
簪「う、うん。……はぅ///」
一夏はクリムを簪に渡し、去り際に頭を撫でて去っていった。簪はクリムをドライブピットに連れて行った。その時簪は顔を赤らめていた。クリムはその様子を少し呆れながらも微笑ましく見ていた。
部屋に向かい歩いていた一夏は、途中で立ち止まる。
一夏「そろそろ出てきたらどうですか楯無さん?」
物陰に向かってそう呟いた。
楯無「あ、ばれてたんだ。」
楯無が物陰から出てきた。
一夏「簪と上手くいってるみたいですね。」
楯無「うん、一夏君達のお陰でね♪」
口元を扇子で隠すように開いた。そこには『感謝』という文字が書かれていた。
一夏「良かったですね。」
楯無「うん。これから私達も一夏君の仲間として頑張るわ。」
そう言って扇子をまた開く。そこには『協力』と書かれていた。
一夏「それどういう仕組みなんですか?」
楯無「秘密よ♪」
一夏「際ですか。」
そう言って一夏は箒のいる自分の部屋に向かった。
楯無(いつかちゃんとしたお礼をしたいわ♪ でも簪ちゃん、一夏君に頭撫でられるなんて羨ましいわ。彼は無意識だけど。)
一夏の後ろ姿を見てそう考える楯無であった。
翌日
1年1組の教室ではある噂で持ちきりだった。
「ねえねえ聞いた転校生の話?」
「うん。何でも中国の代表候補生だって!」
転校生のことだった。
一夏「こんな時期に転校生?」
箒「そのようだな。」
セシリア「ですが私を危ぶんでの転校かしら?」
一夏「それはないだろ。」
箒「そうだな。」
セシリア「じょ、冗談ですわ。」
一夏「しかし中国か。(・・・そう言えば鈴はどうしているかな?)」
一夏は中国にいる知り合いを思い出していた。
「でも、専用機持ちは1組と4組だけだし余裕でしょ!」
1人がそう呟いた時、
???「その情報、古いよ。」
教室の出入り口から声がして全員がそちらに振り向く。そこにはそこには小柄でツインテールの女の子がいた。
一夏「えっ、鈴!?」
鈴「久しぶりね一夏! 自己紹介するわ。私の名は凰鈴音! 2組も専用機持ちが代表になったからそう簡単優勝はさせないから覚悟しなさい!」
小さな胸を張ってどや顔をする。
一夏「あ、あのさ鈴。」
鈴「何よ?」
一夏「再会できたのは嬉しいけどそろそろ自分の教室に戻った方がいいぞ。」
鈴「何でよ?」
???「ならば教えてやろうか?」
バシィンッ!!
突然鈴の頭に衝撃が走った。一夏はあちゃーと顔を押さえ、箒は苦笑いをする。
鈴「痛ったーー!? 誰よ!? って千冬さん!?」
千冬「織斑先生だ、馬鹿者。」
千冬は出席簿で鈴の頭を叩いたのだった。
千冬「もう授業が始まる。さっさと自分のクラスに戻れ。」
鈴「は、はいィィィィィィ!」
鈴はスタコラサッサと走って逃げていった。その様子を劉備は偶然見ていた。
劉備「何だ、あの子は?」
一夏「おーい、劉備。」
劉備「あ、来たか一夏。」
昼休み、一夏は劉備に呼ばれて屋上に来ていた。そこには箒もいた。
劉備「それで一夏。誰なんだい、今朝君に突っかかってきた女の子は?」
箒「私も気になる。」
一夏「ああ。彼女は凰鈴音、箒が引っ越してから入れ違いで知り合ったもう一人の幼馴染なんだ。」
劉備「君のもう一人の幼馴染?」
箒「私以外にもいたのか。」
一夏「ああ。弾と数馬も知ってる。」
劉備「兎に角、彼女には俺達のことは内緒だぞ。」
一夏「分かってる。」
一夏と箒はその後更識姉妹と合流し、食堂に向かった。食堂に着いた時、
鈴「待ってたわよ、一夏!」
鈴がラーメンを持って待っていた。
一夏「取り敢えず席を取っといてくれないか。」
鈴「分かったわよ。」
鈴はそう言って空いている席に座った。
一夏達も食券を買い、料理を受け取って鈴のいる席に座った。
鈴「久しぶりね、一夏! 生きていたなら連絡寄越しなさいよね!」
一夏「悪かったって。」
箒「一夏、そろそろ私達にも。」
一夏「分かった。改めて紹介するよ。凰鈴音だ。」
鈴「気軽に鈴って呼んで。一夏とは小4の頃からの付き合いよ。」
箒「私は一夏の幼馴染の1人、篠ノ之箒だ。」
楯無「私はロシアの国家代表にしてこの学園の生徒会長、更識楯無よ。困ったことがあったら相談してね♪」
簪「私はその妹で日本の代表候補生、更識簪です。」
鈴「それにしても一夏、アンタ見ない間に変わったわね。」
一夏「かもな。つーかよく生きてたって知ってたな。」
鈴「弾と数馬から聞いたのよ。」
一夏「そっか。けどクラス代表戦、俺は出ないぞ。」
鈴「分かってるわよ、そんなこと。」
箒「それより出席簿痛かったか?」
鈴「痛かったわよ! 頭が割れるかと思ったし!」
『『『『ハハハハハ!』』』』
鈴「笑うな!(怒」
その後一夏達はいろんな思い出話をして午後の授業も出て一日を過ごした。そしてクラス代表戦の日も着々と進んでいる。だがその時にひと騒動起こるのをまだ知る由もない。
つづく