ハート達ロイミュードと激闘を繰り広げた仮面ライダー達は宿泊先の旅館の浜辺に戻ってきた。そこには千冬や待機していた専用機持ち達が待っていた。
千冬「ご苦労だったお前達。」
真耶「本当に無事で良かったです~(涙)!」
真耶は涙ながら彼らを出迎えた。
鎧武「いや、泣く程?(汗」
ゴースト「大袈裟だな。」
マッハ「まあまあ。」
チェイサー「あの人なりに心配していたんだから。」
千冬「篠ノ之。」
箒「はい。」
千冬「少しは分かったか?戦う者として。」
箒「はい。私はまだまだ未熟ですが、一夏達と並べられるくらい強くなります。」
千冬「そうか。ところで、織斑は何故更識に肩を貸してもらっているのだ?」
トライドロンから降りた一夏と簪を見て疑問を投げる。
一夏「あはは(^_^;)」
簪「デッドヒートを使って暴走状態になったのを劉備さんと呂布さんに止めてもらったんです。」
シャルロット「それで今まともに動けない状況なんです。」
千冬「私もそのアイテムのことを聞いていたがフルパワーで使ったな?」
一夏「その通りです(汗」
ゴースト「全くこっちの身にもなれ。」
一夏「ごめんなさい(汗」
鎧武「兎に角、このままの状態にもできないから”彼”の治療を受けてもらうぞ。」
一夏「そ、それだけは勘弁してくれ!(汗」
ゴースト「いきなりフルパワーで使った貴様が悪い。甘んじて受けるのだな。」
一夏「そ、そんな〜(汗」
鎧武「マッドドクター!来てくれ!」
ピーポー!ピーポー!ピーポー!ピーポー!
鎧武が叫ぶと救急車型のシフトカー・《マッドドクター》がやって来た。
箒「救急車のシフトカー?」
シャルロット「今、マッドドクターって言わなかった?(汗」
鈴「救急車なのに何でそんなやばそうな名前なの?(汗」
ゴースト「ドクター、頼んだぞ。」
ピーポー、ピーポー
ゴーストの依頼を承諾すると簪は一夏を肩から降ろし、マッドドクターが一夏の肩に取りつく。すると、
ビビビビビビビビ!
一夏「いたたたたたたた!」
セシリア「い、一夏さん!?(汗」
マッハ「大丈夫なのかこれ!?(汗」
鎧武「大丈夫、大丈夫。」
ゴースト「マッドドクターは怪我やウイルスの治療の能力を持っていて、『トリートエナジー』というものを対象者に注ぐことで回復させるのだ。」
クリム「ただ、その治療は死ぬほど痛いのだ。」
チェイサー「だから一夏あんなに嫌がってたのか(汗」
しばらくするとマッドドクターの治療が終わり一夏の肩から離れる。
一夏「ああ、死ぬかと思った(汗」
ラウラ「大丈夫か?」
一夏「ああ。お陰で治ったけど。」
千冬「今後はマッドドクターの治療を受けないように無茶はしないことだな。」
一夏「肝に銘じておきます(汗」
鎧武「ドライブになって少し経った時も似たようなことがあったような?」
一夏「ギクッ( ̄O ̄;)」
ゴースト「確か2年前・・・。」
2年前
一夏がドライブとして戦うことになって少し経った時期、鎧武、ドライブ、ゴーストはとある違法実験研究所を襲撃したが、研究員の1人が研究所を爆破させたのだ。仮面ライダー達はなんとか脱出し、鎧武とゴーストは無事だったが、ドライブは反応が遅れて深手を負ってしまった。
鎧武「大丈夫か一夏?」
ドライブ「ああ。」
ゴースト「まだ仮面ライダーになって日が浅いのだ。こうなるのも仕方がない。」
クリム「兎に角、直ぐに手当てをしよう。」
ピーポー!ピーポー!ピーポー!
ドライブ「救急車のシフトカーか。」
ドライブはマッドドクターを手に取りシフトブレスに装填する。
<
ガコン!
<MAD DOCTOR!>
ドライブの胸部に白いタイヤが装着され、専用武器である『キュアクイッカー』が装備された。
ドライブ「マッドドクターって、ヤバそうな名前だな(汗」
名前に困惑しながらもドライブはフルスロットルを起動する。
<
ギュイーン!
ドライブ「痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!」
クリム「言い忘れていたが、マッドドクターの高速治療は死ぬほど痛いのだ。」
ドライブ「先に言ってくれーー!」
マッドドクターの治療で怪我は完治したがあまりの痛さで変身が解け気絶してしまい、鎧武とゴーストにドライブピットまで運んでもらった。
現在
鈴「そんなことがあったんだ(汗」
セシリア「お気の毒ですわ(汗」
マッハ「そりゃトラウマになるよ(汗」
千冬「さ、早く旅館に戻るぞ。軽めの検査もしてな。」
千冬の言葉に全員が頷き、仮面ライダー達も変身を解いたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
検査を終えた一夏達は旅館の広間に集まっていた。
一夏「今回は弾達のお陰で助かったぜ。サンキューな。」
弾「気にすんなよ。」
数馬「俺達は仲間なんだし。」
劉備「昼間に見た船だけど、後で聞いたら密漁してたんじゃなくて避難途中だったらしいぞ。」
呂布「不運なことに船が故障してしまって立ち往生していたようだ。」
一夏「なんだそうだったんだ。」
シャルロット「でも怪我がなくて良かった。」
するとそこに千冬と真耶が入ってきた。
千冬「お前達、今日はご苦労だった。」
真耶「福音が有人機と聞いた時はハラハラしました。」
鈴「まあ、アタシ達の出番はなかったけどね。」
千冬「さて、疲れているところすまないがお前達には色々聞きたいことがある。」
視線を劉備と呂布、一夏とクリムに向けて言葉を放つ。
呂布「ま、そうなるな。」
劉備「答えられる範囲でなら。」
真耶「今回の事件はロイミュードと呼ばれる存在が首謀者なんですよね?」
クリム「そうだ。」
千冬「そもそもロイミュードとは一体何なのだ?」
クリム「うむ、一夏にも以前話したが私はクリム・スタインベルトという人間の科学者だった。」
真耶「え?そうだったんですか?」
クリム「そうだ。」
劉備「そしてロイミュードは、クリムの嘗ての親友で弾と数馬にシグナルバイクを渡した剛の実の父である蛮野天十郎っていう科学者が生み出した全部で108体いる増殖強化型アンドロイドなんだ。」
シャルロット「べ、ベルトさんの親友!?」
数馬「剛さんの実の父親!?」
簪「本当なんですか!?」
クリム「本当だ。」
弾「マジかよ。」
呂布「開発が頓挫した際、蛮野はクリムからコア・ドライビアを懇願した。」
ラウラ「そのコア・ドライビアとは?」
一夏「シフトカーやトライドロン、シグナルバイクとかの動力源さ。」
一夏は以前劉備達から泊進ノ介達の活躍を聞いていたので話に加わる。
クリム「それを使用すれば危険な重加速を伴う、それを知っていたのに私は友情に負け提供してしまった。」
劉備「奴らの人間態の姿は素となった人間をコピーした姿なんだ。」
セシリア「人間をコピー?」
箒「そういうことだったのか。」
呂布「ハートがコピーしたのは広井 真蔵(ひろい しんぞう)と呼ばれる実業家で、蛮野の研究資金の援助の融資を断った人物だった。」
劉備「蛮野はその実業家への復讐のためにハートにコピーさせて、ハートは悲惨な拷問を受けていたそうだ。」
ラウラ「何と!?」
簪「ひ、酷い。」
呂布「それを見かねたクリムは蛮野との縁を切り、奴の元を去った。」
劉備「奴はロイミュードや自分の家族ですら実験材料としか見てなくて狂気に満ちていたからな。」
箒・セシリア・鈴・シャルロット「「「「・・・。」」」」
家族環境に事情を持つ四人は蛮野の卑劣さに顔には出していないが内心では怒りを隠せなかった。
クリム「だが、そこから事件の始まりだった。」
千冬「事件だと?」
一夏「聞いた話だとハートはベルトさんが去ったのを見て人間全てを見返してやるっていう復讐心が芽生えてしまったらしい。」
劉備「クリムが去ったことで焦りを感じた蛮野はロイミュードに人間の悪意の心を植え付けた。」
呂布「皮肉にもそれが奴らを進化させるのに繋げてしまったがな。」
真耶「人間の悪意の心を。」
簪「彼らのあの怪人態は進化した姿だったんだ。」
クリム「進ノ介と出会う15年前にロイミュードの《001》、《002》のハート、《003》のブレンが反逆を起こし、蛮野を処刑した。」
シャルロット「え?ハートが002?」
劉備「疑問に思うかもしれないがハートにはそれ程の器がある。」
数馬「そういえばメディックも様付けしてたな。」
弾「ブレンは003だったのか。」
クリム「その後私の元にも迫り、私も蛮野同様ハートに殺された。」
箒「ハートに殺された!?」
呂布「その時のトラウマがクリムに残っていて奴を見た瞬間恐れて逃げてしまったこともあった。」
クリム「まあ当時の私自身もハートに立ち向かえる勇気がなかった。」
劉備「クリムはハートに殺された時既に意識の全てをベルトにダウンロードする用意を完了していたんだ。」
真耶「意識の全てを・・・。」
クリム「ロイミュードが全世界規模で起こしたグローバルフリーズの直前、ドライブの初級タイプであるプロトドライブを完成させた。」
呂布「それに変身していたのは、チェイスというロイミュードでありながら人間を守る使命を持った奴だ。」
数馬「それって・・・。」
弾「剛さんのダチの。」
劉備「ああ。だけどさっき蛮野は殺されたって言ったけど、クリムと同じようにデータとして生きていたんだ。」
千冬「なに!?」
呂布「ロイミュードは108から増やすことができなかったからな。利用価値があるとしてブレンが所持していたタブレットに入っていた。」
クリム「そして私の技術でベルトに意識を移植しゴルドドライブとなった。」
劉備「そして蛮野の真の目的は、全人類をデータ化してナンバリングし支配することだったんだ。」
シャルロット「全人類をデータ化!?」
ラウラ「なんて恐ろしい。」
劉備「それに立ち向かったのが進ノ介と剛、チェイスの3人だ。」
呂布「だがその戦いでチェイスは詩島を庇い、蛮野によって破壊されてしまった。」
クリム「それを見た剛はチェイスから受け取ったシグナルチェイサーを使ってゴルドドライブを倒し、シンゴウアックスで蛮野の意識が入ったドライバーを破壊したことで蛮野は消滅した。」
千冬「自分の息子に。」
劉備「因果応報ってやつさ。」
呆気ない蛮野の最後に全員が安堵した。
呂布「大分話が逸れたが、プロトドライブとなったチェイスとクリムはグローバルフリーズの直前にロイミュードを撃退した。」
クリム「だがグローバルフリーズの後メディックの治癒能力で復活し、進化態となったハートはプロトドライブを倒した。」
劉備「その後チェイスは001ことフリーズというロイミュードに記憶改変されてロイミュードの番人、死神となった。」
鈴「記憶を書き換えるって怖ぁ。」
劉備「話を戻すけどブレンがコピーした人間は杵田 光晴(きねた みつはる)という中央情報局副所長の天才プログラマーだ。」
一夏「何故かメガネとハンカチが手放せない人だったらしいぞ。」
千冬「メガネとハンカチが手放せない?(汗」
真耶「変わった人ですね(汗」
クリム「そしてメディックがコピーした人間は、期待の新人バレリーナとして活動していた羽鳥 美鈴(はとり みすず)という女性だ。」
シャルロット「バレリーナ?」
簪「だから踊りながら・・・。」
先程の戦いでメディックが踊りながら撤退するのを思い出して納得する。
劉備「ロイミュードにも人間のように心を求めていた。」
クリム「その代表と言えるのが、ハートとブレン、そしてメディックとチェイスだ。」
呂布「それぞれ蛮野に利用されて犠牲となったが、奴らなりに信念があった。」
一夏「ロイミュードの心を理解できれば、解りあえたかもしれないって泊さんもそう思ってたらしい。」
劉備「今奴らがどういう思いで俺達と戦っているのかは分からないがな。」
弾「なんだかんだ言って、あいつらも人間の被害者なんだな。」
千冬「本当に悪いのは、この世の悪意なのだな。」
クリム「ああ。」
その場にいる全員がハート達ロイミュードに同情するのだった。
真耶「さ、皆さん。こんな暗い話はもう終わりにして食事にしましょう!」
真耶が空気を変えようと提案を出す。
一夏「それもそっか。」
劉備「確かに腹減ったかも。」
呂布「気分を変えるか。」
真耶の提案により一夏達は食堂に向かった。因みに弾と数馬は別の場所で食事を摂ることになった。
つづく