インフィニット・ドライブ   作:鉄壁拡散

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アンジュの秘密

IS学園の学園祭の準備を行なっていた一夏達。その日の昼休みに劉備ことリュウトとアンジュがどんな出会いをしたのかを聞くこととなった。本日の学園祭の準備が終了し、一行はIS学園の地下にあるドライブピットに集まっていた。

 

弾「へぇー。」

 

数馬「2人の出会いにそんなことが・・・。」

 

劉備「それからというもの、アンジュはちょくちょく俺の所に来るようになったんだ。」

 

呂布「着いて早々見つかるとはな。」

 

アンジュ「まあ、私が偶々見つけたのが悪いけどね。」

 

千冬「だが流石に記憶を消すというのはやり過ぎではないのか?」

 

劉備「その時の俺達の存在はその世界の住人とは干渉してはいけないことになっていたからな。」

 

孔明「だからあまり関わらないようにしていたのです。」

 

張遼「もし見つかってしまえば、捕らわれて何をされるか分からないからな。」

 

クロエ「・・・。」

 

貂蝉「どうした?」

 

クロエ「あ、いえ。」

 

束「それでそれで!劉君のことはいつから好きになったの?」

 

アンジュ「そうね。劉備と出会って暫く経った時だったかな。」

 

 

 


 

 

劉備が修行のために訪れた島にやって来て数ヶ月、劉備の元にアンジュの姿もあった。

 

劉備「今日も来たのか。」

 

アンジュ「ええ、なんか気になっちゃって。」

 

劉備「君も物好きだな。俺達は他人の筈なのに。」

 

アンジュ「どうも放っておけないのよね、あんたのこと。」

 

劉備「そうか。ところで、アンジュはどうやってこの島に来ているんだ?」

 

アンジュ「そういえば言ってなかったわね。付いて来て。」

 

アンジュが劉備を海岸に案内した。そこにはアンジュが乗っていた機体もあった。

 

劉備「この機体は・・・。」

 

アンジュ「これはヴィルキスって言って、パラメイルっていう兵器なの。」

 

劉備「パラメイル?」

 

アンジュ「この世界に現れるドラゴンと戦うために造られた兵器よ。」

 

劉備「ドラゴン!?この世界にはドラゴンがいるのか!?」

 

アンジュ「ええ。私は「アルゼナル」のパラメイルの第一中隊に配属されて、中隊のメンバーと一緒にドラゴンと死闘を繰り広げることになったの。」

 

劉備「君みたいなのが?」

 

アンジュ「ええ。と言ってもこれはノーマの専用機なんだけど。」

 

劉備「ノーマ?」

 

アンジュ「この世界にはマナと呼ばれる人類が進化の果てに得たとされる魔法に似た技術があるの。それが使えないのが何故か女しかいないノーマって呼ばれていて、差別を受けてるの。」

 

劉備「それじゃあアンジュは・・・。」

 

アンジュ「ええ、そのノーマなの。」

 

劉備「そうだったのか。」

 

アンジュ「プリンセスだった頃と違って一変したわ。」

 

劉備「プリンセスだった?」

 

アンジュ「私の本当の名前は「アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ」っていって、ミスルギ皇国っていう国の第一皇女だったの。」

 

劉備「え!?アンジュって皇女様だったのか!?」

 

アンジュ「元だけどね。」

 

劉備「だったら何でノーマとして?」

 

アンジュ「私が16歳の誕生日を迎え、洗礼の儀が執り行われた時、実の兄である皇太子のジュリオのせいでノーマという事実を暴露されたの。国の人々も手の平を返して私を憎むべき敵として扱われ、その混乱の最中で兵士からの銃弾から庇ってくれた母のソフィアは命を落として、父のジュライも皇帝の座を降ろされ、皇女としての身分や地位、本名も剝奪されたわ。」

 

劉備「身内であろうとそんな扱いされるのか!?」

 

アンジュ「ええ。その後にアルゼナルに連行されて、そこの司令官のジルに腹蹴りされたり、服や下着も剝ぎ取られた挙句、『身体検査』と言う名目の陵辱を受けることになったわ。」

 

劉備「酷い話だな。相手の気持ちも考えないで!」

 

アンジュ「・・・ありがとう、気持ちだけで十分よ。」

 

劉備が自分のために怒ってくれていることに少しだけ気持ちが軽くなった。

 

アンジュ「・・・ねぇ劉備。」

 

劉備「ん?」

 

アンジュ「この事実を知っても、今まで通りにしてくれる?」

 

劉備「・・・立場なんて関係ないさ。」

 

アンジュ「え?」

 

劉備「確かに君が皇女様だったってことには驚いたさ。だけど、例えどんな立場だろうと君は君、アンジュはアンジュだろ?」

 

アンジュ「私は私。」

 

アンジュは自分の心がいつもより穏やかさになるのを感じた。

 

アンジュ「ありがとう、少しスッキリしたわ。」

 

劉備「それは良かった。じゃあ俺は修行に戻るよ。」

 

アンジュ「ええ、気を付けてね。」

 

劉備「ああ。」

 

ポンポン

 

アンジュ「!?///」

 

劉備「それじゃ!」

 

シュ!

 

劉備はアンジュの頭をポンポンすると修行に戻るのだった。

 

アンジュ「もう、最後に頭ポンポンはズルいわよ///」

 

劉備が去った後アンジュは自分の頭を撫でて思い返した。

 

アンジュ「でも、悪い気はしなかったわね///」

 

当の本人は満更ではなかった。

 

 

 


 

 

アンジュ「その時はとても嬉しかったわ、初めて私のことを1人の私として見てくれたから///」

 

真耶「青春ですね〜。」

 

千冬「それが切っ掛けで惹かれていったということか。」

 

アンジュ「ええ、最後に頭ポンポンされるとは思わなかったけど///」

 

劉備「あれはアンジュを元気づけようとしただけで、決してやましいこと考えてないぞ!」

 

アンジュ「分かってるから。」

 

簪「一夏、今度私にも頭撫でてほしいな。」

 

一夏「え?」

 

刀奈「あ、ズルい!」

 

箒「抜け駆けは許さんぞ!」

 

シャルロット「僕もしてもらいたい!」

 

孔明「あはは(^_^;)」

 

一夏「それにしても此処よりも酷い世界だな。」

 

弾「ああ、ノーマってだけで差別されるなんてな。」

 

数馬「オマケに自分の名前すらも奪われるとは。」

 

ラウラ「しかもそれが女性だけとは。」

 

鈴「この世界の女尊男卑がかわいく見えるわね。」

 

劉備「その諸悪の根源というべき奴が修行の途中で俺の前に現れたんだ。」

 

セシリア「諸悪の根源?」

 

劉備「ああ。マナ人類とアンジュを始めとしたノーマに分かれることを造り上げた元凶さ。」

 

劉備からその元凶について語られる。

 

つづく

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