一夏達は刀奈に譲渡された衣装に着替え、用意されたであろう劇のステージに上がった。
一夏「なあ、一体何が始まるのかな?」
リュウト「さあ。」
リョウセン「更識姉の考えていることは時々分からないことだらけだからな。」
フクリュウ「まあ覚悟しておいた方がいいでしょう。」
ソウエイ「そろそろ始まるぞ。」
ソウエイが告げた瞬間刀奈のナレーションがアナウンスで始まった。
刀奈『昔々、あるところにシンデレラという少女がおりました。』
一夏「これって・・・。」
リュウト「シンデレラのよく聞く内容だな。」
リョウセン「ここまではな。」
ソウエイ「呂布将軍?」
フクリュウ「何か知っているのですね、この後の展開が。」
リョウセン「事前に聞いていたからな。」
刀奈『否、それはもはや名前ではない。幾多の舞踏会を抜け、群がる敵兵をなぎ倒し、灰燼を纏うことさえいとわぬ地上最強の兵士たち。彼女らを呼ぶにふさわしい称号……
一夏・リュウト「「え?」」
フクリュウ「ん?」
ソウエイ「は?」
リョウセン「はぁ。」
リョウセンはその内容に呆れ、他の4人は本来とは違うシンデレラの内容に困惑した。
刀奈『王子たちの王冠に隠された軍事機密を狙い……少女たちが舞い踊るッーーーー!!!!』
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』
刀奈のアナウンスが終わると同時にIS学園の女子生徒の殆どがウェディングドレスを身に纏い、銃やら剣やらで身を固めて男性陣に襲い掛かって来た。
一夏・リュウト「「えーーー!?Σ(;゚Д゚)」」
フクリュウ「おや。」
ソウエイ「な!」
リョウセン「そういう反応なるな。」
一夏「なんだこれ!?」
リュウト「と、兎に角、一旦バラバラになるぞ!」
フクリュウ「そうですね。」
ソウエイ「固まっては狙い打ちだ!」
リョウセン「決まりだな。」
5人は一ヶ所に集まっては危険と感じ、散り散りとなった。
一夏「ったく、刀奈さんは何を考えてこんな!」
鈴「もらった!」
一夏「うぉ!?危ないだろ鈴!」
鈴「いいからその王冠を渡しなさい!」
一夏「いや、何で・・・。」
鈴「問答無用!」
箒「させん!」
ガキィン!
一夏「箒!」
箒「今のうちに行け、一夏!」
一夏「あ、ああ。って、危ね!」
一夏が箒に鈴の相手を任せている間にその場を離れようとしたがレールカノンが放たれてギリギリ回避した。振り向くとラウラが武器を構えて一夏を見据えていた。
一夏「ラウラ!」
ラウラ「覚悟!」
シャルロット「させないよ!」
ラウラ「シャルロット!邪魔をするな!」
簪「一夏、こっちこっち!」
一夏「簪!」
簪に誘導されて一夏はその場を離れることに成功した。
刀奈「ああもう!何でこういうのに参加できないのよ!」
刀奈はこの時だけ生徒会長の立場を恨んだ。
リュウト「こういう修羅場は何度も潜り抜けてきたけど、これは流石にキツイな。って、おっと!」
持ち前の瞬発力で迫ってくる女子生徒を回避し、リュウトは更に逃亡する。
リュウト「何を考えているんだ楯無は!?」
アンジュ「大丈夫劉備!?」
そこにリュウトの心配をしてアンジュが駆けつけてきた。
リュウト「アンジュ!って君までそんな格好しているのか!?似合ってるけど・・・。」
アンジュ「ごめん、ついノリで。(さり気なく言わないでよ、嬉しいけど///)」
リュウト「って、おっと!」
アンジュ「きゃっ!?」
別の方向から攻撃が飛んできて、リュウトはアンジュをお姫様抱っこしてジャンプしてその場を回避した。
リュウト「全く楯無は碌なこと考えないな!」
アンジュ「ホントね!(これはこれでいいかも///)」
リュウト「この王冠に何があるっていうんだ?」
アンジュ「楯無が言うには、王冠を手に入れた生徒には劉備達男性操縦者を1週間だけ一緒にいられる権利を得られることになるんだって。」
リュウト「なんて滅茶苦茶な。」
アンジュ「それとその王冠を劉備達が取ろうとすると電流が流れる仕組みになってるらしいの。」
リュウト「殺意が入ってるな!」
アンジュ「あ、それと、これに参加していないのセシリアだけだから。」
リュウト「彼女には数馬がいるからな。」
センネ「すまんな奉先、あの生徒会長が強引でな。」
リョウセン「まあ事前にこの企画のことを聞かされていたから更識姉には大目に見てやるとするか。」
その様子をソウエイが陰ながら見ていた。
ソウエイ(なんだかんだ呂布将軍もこのイベントを楽しんでいるようにも見えるが・・・今は気にしないでおこう、私もこの騒ぎが治まるまで何とか耐えなければ。)
フクリュウ「皆さん必死ですね。これは私もうかうかしてられませんね。」
全員が大騒ぎしている中、フクリュウは冷静にこの状況を切り抜ける策を試行錯誤していた。
一夏「全く刀奈さんは。」
リュウトがアンジュから受けていた説明を鈴とラウラからの襲撃から逃れられた一夏が簪から聞いていてこれを企画した刀に半ば呆れていた。
簪「ごめんね一夏、お姉ちゃんが。」
一夏「簪が謝ることじゃないさ。ただ呂布みたいに事前に説明してくれてたらいいなって。」
簪「私からもそう言っとく。」
一夏「でも先ずはこの状況をどう打開するかだけど・・・。」
簪「うん。」
2人は何とか切り抜ける策を練っていたが中々見つけ出せないでいた。そして簪がふと地面に目を向けるとあることに気づいた。
簪「一夏、こっち!」
一夏「ちょ、簪!?」
簪が一夏の手を引いて地面に手を置くと潜水艦の入り口のような構造になっていた。
一夏「隠し通路!」
簪「うん、本当は緊急時のためのものだけどね。」
周りを見渡して危険がないか確認した簪は一夏と共にそこから下に飛び降りた。
一夏「ふぅ。」
一夏は周りを見渡すとそこはロッカーが沢山設置されており、アリーナの更衣室だと気づいた。
簪「大丈夫?」
一夏「何とかな・・・それよりも。」
簪「うん。」
一夏「そろそろ出てきたらどうだ。」
簪「そこにいるのは分かってるから。」
???「ちっ、気づいてたか。」
舌打ちをしながら現れたのは先程一夏達に接触してきた巻紙礼子だった。
簪「貴方は・・・。」
一夏「巻紙礼子さんか。さっきとは態度が違うな。」
礼子「そんなことはどうでもいい、さっさと白式を寄越しやがれ!」
一夏「・・・!」
簪「一夏!」
アンジュ「させる訳ないでしょ!」
礼子「なっ!?」
ドーン!
アンジュ「間に合ったわね!」
リュウト「大丈夫か一夏!?」
一夏「リュウト!アンジュさんも!」
リョウセン「更識妹も無事なようだな。」
簪「リョウセンさん!」
そこにISを纏ったアンジュがリュウトとリョウセンと共に割って入った。
一夏「それがアンジュさんの・・・。」
アンジュ「ええ、ヴィルキスのデータを基にして束博士が作ってくれた私の専用機よ。名前はそのままヴィルキスだけどすごいわね、短期間でできるなんて。」
簪「でもどうしてここが?」
アンジュ「さっきリュウトとリョウセンがあの女がこのロッカールームに入っていくのを見ていてね、それを怪しいと思った2人は私に呼びかけたの。」
リュウト「そしてヴィルキスの時空跳躍システムを使って・・・。」
リョウセン「俺達を抱えて跳んできたわけだ。」
一夏「成程。」
簪「助かりました。」
礼子「は、やっとおでましか。」
リュウト「それがお前の本性か。」
リョウセン「貴様、何者だ?」
オータム「俺の本当の名はオータム、
一夏「亡国機業!?」
リュウト「知ってるのか?」
一夏「・・・2年前のモンド・グロッソの時に俺を誘拐した組織の名前だ。」
リュウト・リョウセン「「な!?」」
簪「え!?」
アンジュ「なんですって!?」
突然の因縁が舞い降りた。
つづく