自己紹介を終えた一夏は自分の席に座った。
生徒1「織斑・・・・って、もしかしてあの千冬様の弟?」
生徒2「きゃああああ~!代わってもらいたい!」
生徒3「イケメン!それになんかすごく優しそう~!」
一夏の自己紹介に女子生徒のテンションは異常と言うほど高まっていた。
千冬「お前ら、静かにせんか!」
流石の煩さに千冬は女子生徒たちに一喝する。
生徒4「きゃあ~!本物の千冬様に怒られちゃった~!」
生徒5「もっと叱って!」
生徒6「でもたまには優しくしてください!」
千冬「黙れと言ってるだろうが馬鹿共が!」
生徒達「きゃああ~!!」
千冬「・・・・・・はあ。」
中々治りそうになくて千冬は心底呆れた。そんな中箒だけは静かに一夏のことを見つめていた。
箒(一夏。)
自己紹介後の休み時間
箒「一夏!」
箒は一夏の席にやって来た。教科書を読んでいた一夏は箒の事を見る。
一夏「箒! お前もこの学園に入学していたなんて。」
箒「ああ、しかもクラスメイトだ。」
一夏「箒、分かっていると思うけど。」
箒「勿論、秘密はちゃんと守る。」
2人は先日、篠ノ之神社で再会したためあまり長く感じなかった。その時丁度チャイムが鳴った。
箒「あ、もうこんな時間か。じゃあ一夏、また後で!」
箒は笑って席につく。
山田「え~ここまで分からない人はいませんか?」
教科書を読みながら副担任の山田真耶は生徒達を見渡して尋ねた。教え方も丁寧だったため一夏にとっても分かりやすかった。
真耶「織斑君、分からないところとかはありますか?」
一夏は劉備と呂布の助けもあり、ノートにある程度の説明を書き足しながら山田先生を見る。
一夏「はい、大丈夫です。」
山田「そ、そうですか。」
真耶は安心した顔をした。
一夏「(劉備と呂布のおかげで助かったよ。)あっ、でも先生の教え方も分かりやすくて助かってます。」
山田「え? そうなんですか?」
生徒1「うん、山田先生の教え方凄く上手!」
生徒2「それに丁寧!」
山田「あ、ありがとうございます~。」
一夏から始まった褒め言葉を切欠に全員が真耶を褒め称えた。真耶は授業が終わるまで恥ずかしそうに顔を赤くしていた。
二時間目の授業後の休み時間
???「ちょっと宜しくて?」
一夏「何の御用ですかな? イギリスの代表候補生のセシリア・オルコットさん。」
棘のある言葉で聞いてくる縦ロールの長い金髪の少女≪セシリア・オルコット≫に対し一夏は普通に答えた。
セシリア「まあ、男の分際でわたくしの事をご存知ですのね。」
一夏「まあな。俺を含めた極一部の奴にとっては有名だけど。」
セシリア「なんですって!」
一夏「自己紹介で言ったと思うけど、俺人種差別が嫌いなんだ。あっち行ってくれ。」
セシリア「あ、貴方って人は!」
するとタイミング良くチャイムが鳴る。
セシリア「ま、また来ますわよ! 逃げないことね!!」
一夏(ここでの生活が平和に終わりそうにないな。)
セシリアは怒りを露にしながら席についた。
次の授業
この時間は千冬がIS各種の武装を説明する授業であるが。
千冬「授業を始める前にクラス代表を決める。」
千冬の言葉に生徒全員が注目する。
千冬「クラス代表は普通に言えば学級委員のようなものだ。学校行事のまとめ役や再来週のクラス対抗戦の試合をする。他薦、自薦どちらでも構わないが誰かいないか?」
一夏(出来れば俺は避けたいな。ライダーとして戦ってるし。)
だが世の中そんなには甘くない。
生徒1「はーい! 織斑君を推薦しまーす!」
生徒2「私も!」
生徒3「同じく!」
周りから一夏への推薦の声が上がる。
一夏「あの~織斑先生、拒否権は?」
千冬「ない、潔く受け入れてくれ。(本当は私も反対したいがな。)」
一夏「ですよね~。(勘弁してくれよ。)」
それを聞いた一夏はため息をする。
箒(一夏、ドンマイ。)
箒は心の中で静かに合掌した。
セシリア「待ってください! 納得いきませんわ!」
するとセシリアが突然声を上げた。
セシリア「このような選出は認められませんわ! 下等な男がクラス代表なんて、このIS学園での良い恥じさらしですわ。わたくしにそんな屈辱を1年間味わえというのですか!?」
セシリアが立ち上がり抗議の声を上げる。
セシリア「実力からすればこの私がなるのが必然! それを物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります! わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ! 大体! 文化として後進的な暮らさなければならないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で・・・」
一夏「そこまでにしておけ!」
セシリア「なっ!?」
一夏の言葉でセシリアが話を止める。
一夏「お前がこの国のことが気に入らないことはよく分かった。だが、仮にも代表候補生なら自分の立場を考えろ。」
セシリア「なんですって!」
一夏「そもそも代表候補生たる者が他国の誹謗中傷していいのか? お前のその発言で日英戦争が始まると言ってもおかしくないんだぞ?」
セシリア「そ、それは・・・・。」
動揺するセシリアに次々と正論を言う一夏。
一夏「お前は日本を文化として後進的な国って言ったな。だけどこれから俺達が使うISを産み出したのは、この国の女だぞ。」
セシリア「うっ!」
一夏の指摘にセシリアが何も言えなくなる。
一夏「まあ、消極的な俺に比べたら積極的なオルコットさんの方がいいけど、自薦他薦を問わないなら何で自分から推薦しなかったんだ?」
その一言でとうとう彼女のプライドに火を付けてしまった。
セシリア「もう許せませんわ! わたくしをコケにして・・・決闘ですわ!」
セシリアは一夏に指を指して言う。
セシリア「負けたら貴方を私の奴隷にして差し上げますわ!」
一夏「・・・それ、覚悟を持って言っているのか?」
突然一夏が目つきを変えセシリアの方を見る。その目から発する殺気は本能的に彼女を震わせた。
一夏「俺の仲間の1人が言っていた。」
呂布『自分が敵と判断した者は、例え相手が女であろうと再起不能になるまで容赦なく叩き潰せ。』
一夏「ってな。」
箒(そ、それって!?(汗)
千冬(呂布の奴か!! (汗 一夏になんてことを吹き込んでくれたんだ!?(汗)
箒と千冬はそう言ったのが呂布だと察しがついた。以前劉備から『呂布は昔戦いを求めて戦場に出ていたから誰であろうと容赦はしなかったからな。まあ、今ではあいつをバカにするような奴がいればの話だけど、もしいるとしたらそいつの命はもうないな。』と聞いていた。
一夏「俺にそう言ってくるということは再起不能にされる覚悟があるのか?」
セシリア「っ......!」
一夏「まっ、勝負となったらとことんやるさ。」
その後一夏対セシリアの代表決定戦は一週間後に行うことが決まった。
放課後
一夏は職員室に呼び出されていた。清掃員の仕事を一通り終えた劉備も擬人化した状態で一緒にいた。
一夏「織斑先生ごめんなさい。流石にやり過ぎました。」
千冬「流石に再起不能はないだろ。まあ今回は早く注意を言わなかった私にも問題があったから仕方あるまい。」
劉備「全く呂布の奴余計なことを。」
千冬「後でこのIS学園の地下にあるドライブピットに集合して話をしないとな。」
この世界のドライブピットは好きな場所に転移することが可能。因みに弾と数馬は転移装置でドライブピットに来ることができる。
一夏「じゃあ俺一旦寮に行ってからドライブピットに行くよ。」
千冬「分かった。鍵は山田先生から受け取ってくれ。」
一夏「分かった。それじゃあまた後で。」
そして一夏は真耶から寮の鍵を受け取り自分の寮に向かった。
1020号室
一夏「お、結構いい部屋だな!」
部屋に入った一夏の感想はそれだ。するとシャワールームから誰かが出てきた。
???「相部屋の者か? こんな格好ですまない。」
一夏は声で誰か分かった。
一夏「ほ、箒か?」
箒「一夏。」
一夏「と、取り敢えず着替えてくれ。」
箒「そ、そうだな。」
5分後箒は着替え終わった。
一夏「まさか箒と同じ部屋になるとは思わなかった。」
箒「お前達の秘密を知っている者同士なら問題ないだろう。」
一夏「俺これから学園の地下のドライブピットに行くけど箒はどうする?」
箒「私も行こう。一応協力者だしな。」
一夏「よし。」
箒「それと一夏。」
一夏「ん?」
箒「お前が何者であろうと私はお前の味方だ。」
一夏「・・・ありがとう、箒。」
一夏と箒はシフトカーの案内で他の生徒に見つからないようにしながらドライブピットに着いた。
一夏「お待たせ。」
劉備「あ一夏、箒。」
呂布「やっと来たか。」
千冬「おい! まだ話は終わってないぞ!」
呂布「何度も言っているだろ! 織斑が強い男となるには必要なことだと!」
真耶「お、落ち着いてください(゚Д゚;≡;゚д゚)」
箒「オイオイ(^_^;)」
一夏「で、何で山田先生までいるんだ?」
一夏が何故か真耶もドライブピットに来ているという最もな質問をした。
劉備「クリムが密かに協力を申請していたらしい。」
真耶「これからよろしくね、織斑君。」
呂布「相変わらずこいつの秘密主義には参るものだ。」
クリム「ふふーん( ・`ω・´)」
クリムはどや顔をする。
一夏(この人意外に侮れない。)
呂布「因みにこの学園の生徒会長も呼んである。」
一夏「何で生徒会長も?」
劉備「簡単に言うとその生徒会長に嘘は通用しない。」
???「正解♪」
水色の髪をした2人の生徒が入って来た。1人は扇子を持っていてもう1人は眼鏡を掛けていた。
楯無「私は更識楯無、以後宜しく♪」
簪「その妹の更識簪です。貴方達のことが気になってお姉ちゃんと来ました。」
呂布「更識家は元々対暗部用暗部として有名だからな。スパイ活動が得意だ。」
劉備「秘密を守ることを交換条件に協力してもらうことになった。」
一夏「そうなんだ(汗」
楯無「安心して、貴方達の正体はバラさないから♪」
呂布「兎に角、政府から支給されるお前の専用機が来たらドライブの力を使えるように改造しないといけない。」
一夏「それって、ISでドライブのシステムを使えるようにするってことか?」
劉備「そういうこと。それならドライブの戦闘能力でなら戦いやすいだろ。」
楯無「ISの訓練の指導はお姉さんに任せてね♪」
一夏「よ、よろしくお願いします生徒会長。」
楯無「楯無って呼んで。」
一夏「は、はい楯無さん。」
楯無「よろしい。(ふふ、意外にかわいいかも♪)」
楯無は密かに一夏に興味を持っていた。
呂布「他にもやるべきことがあるがな。」
一夏「そっか、ドライブの武器はまだ。」
視線がケースに入っている2つの武器に向けられる。
劉備「あと3日調整すれば使えるようになる。」
一夏「早く使えるようになりたいな、このハンドル剣とドア銃。」
楯無「は、ハンドル剣(汗」
真耶「ドア銃(汗」
箒「何だ、そのセンスのないネーミングは?(汗」
一夏「前の変身者の特上課の警察、泊進ノ介さんがつけたらしい。」
千冬「ネーミングセンス悪いなそいつは(汗」
一夏「俺も最初聞いた時はそう思った(汗」
簪「そうですか? 私はいいと思いますけど。」
全員「え?(汗」
全員の視線が簪に向けられる。
劉備「君、本気で言ってる?(汗」
簪「はい、勿論です!」
簪は目を輝かせてキッパリ言った。
クリム「進ノ介と気が合う者が出てくるとは(汗」
さすがのクリムもドン引きしていた。
簪「ねぇ織斑君。」
一夏「気軽に一夏って呼んでくれ。」
簪「あ、じゃあ私も簪って呼んで。」
一夏「いいよ、簪。」
簪「一夏、この2つの武器の調整私にもやらせてくれない?」
一夏「いいのか?」
簪「こうやって正義のヒーローのサポートをするのをやってみたかったの。」
一夏「俺ヒーローって呼ばれる程じゃないんだけどな。」
簪「絶対に間に合わせてあげるから。」
一夏「ああ、その時を楽しみにしているよ。」
満面の笑みを簪に向ける。
簪「///」ボッ
クリム「一夏、セシリア・オルコットの専用機のデータが向こうのパソコンにある。だが今日はもう休むといい。」
一夏「分かった、そうするよ。箒は?」
箒「もう少し此処にいる。」
一夏「じゃあ先に戻るよ。」
箒「ああ。」
一夏はドライブピットを出て寮に戻った。そして劉備は簪に気になったことを聞いた。
劉備「簪。もしかして君、一夏に惚れた?」
簪「はい、恥ずかしながら///」
呂布「まさかの天然たらしだったか、織斑の奴。」
箒「い、一夏は渡さないぞ!」
簪「望むところです!」
楯無「私も混ぜてもらおっかな。」
簪「お姉ちゃんも⁉︎」
真耶「青春ですねぇ。」
千冬「大変だな、アイツも。」
一夏を巡る女達の戦いと一夏のIS操縦者としての戦いが遂に始まる。
つづく