歴史は好きだけど、性転する世界が嫌いだ   作:黒崎一黒

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大変お待たせしました!この作品第二話(実質第三話)はやっと投稿できました!

実は投稿する前に、ずっと自分が書いた文章に不安だらけでなかなか投稿できませんでした。この話の内容も何度も書き直しました(´・ω・`)。何にせ、登場キャラもどんどん増えましたから……小説の初頭ではこれでいいのだろうか。


第二話:鍛錬の日々と買い出し。

 「明命、遠慮はいらん!かかってこい!」

 

 「はい!孫竹様!」

 

 

 陳登たちと出会った数日後、僕は木の槍を持って、木の剣を持つ周泰と立ち合いをしていた。

 

 これは普段、僕たちが特にやることがない時に行っている武術の修行だ。僕と彼女はお互いの武術を磨くためによくこうしているんだ。

 

 この時代でなるべく命延びるためには、自らの武術も鍛えなければならない。

 

 前世……元い、元の世界で母や姉たちから槍術(そうじゅつ)を授かれた経験があるんのだが……この世界でもその経験を活かせるにはやはり多少の練習が必要だ。

 

 それ故、練習相手が必要だ。

 

 で、なんてその相手を明命に?簡単な話だ。

 

 明命は見た目では極普通の可愛い女の子だが、ただの弱き平民娘ではない。彼女は孫呉に仕官するために多少どころではないほどの武道修行をしていたので、その実力は僕より上だ。だから僕に武術を学んだ経験があったとしても、戦えば僕がボコボコされることになる。

 

 故に、彼女を練習相手だと不足はないのだ。

 

 ちなみに、明命の全名は周幼平(しゅうようへい)。普段他の人は彼女を呼ぶには周泰や幼平もしくはちゃん付けなど呼ぶだけど、僕は特別に彼女の真の名前を呼べることに許可された。

 

 この恋姫の世界においては、真名とは許された者以外が決して呼ぶ事があってはならない物であり、許可なく呼べば殺されても文句は言えない神聖な物なのだ。

 

 親しい者にしか呼ばれない渾名程度にしか考えていなかった僕はしゃべれるようになった頃、冥琳に丁寧に説明されて戦慄したのを覚えている。

 

 気軽に口にしなくて良かったと心の底から安堵したものだ。

 

 それと、僕も真名があった。男だけど、孫家の子としてちゃんと母上から真名を授けられた。

 

 前世の名とちょっと似た名前だけど、自分は結構それを気に入っているんだ。

 

 

 「フッ!」

 

 「ぐっ!!」

 

 

 意識を戦闘に戻し、僕は彼女から渾身の攻撃を次々と防ぐ。

 

 だが、攻撃を受ける度に段々と身体の平衡が崩される。彼女は見た目が弱そうな子供だけど、この年での腕力は既に男である僕より上回っていた。

 

 これもこの世界での男女たちの初期ステータスの差なのだ。本当に理不尽な世界。

 

 だが、僕も学習しない馬鹿ではない。真正面で彼女との戦いは勝算はないとわかっている。

 

 だから、真正面から当たらず、小技を使う。

 

 

 「はっ!」

 

 「………ッ!」

 

 

 棒を少し傾け、彼女が押す力を利用して方向を逸らし、その平衡を崩す。

 

 ーーその機に彼女の頭を軽く棒で叩く!

 

 

 「………っ!」

 

 

 

 だが、現実は僕が思うほど甘くはなかった。彼女は一瞬平衡を失ったものの、即座に態勢を立て直し、そのまま木製の剣を僕の喉へと向ける。

 

 それをぎりぎり回避した僕は、彼女と距離を取った。

 

 一瞬、自分の首がぶっ飛ばされた幻覚が見えた気がした。もし今の攻撃を避けてなかったら、多分死……いや、そこまでいかなくとも気絶くらいはさせられていただろう。

 

 (相変わらず戦いの時に容赦がないなぁ……。この地方の特色なんだけど、孫呉の民たちは基本、戦闘狂性格なんじゃ)

 

 再び明命と向き合いながら僕は小さい頃から姉上にビシバシ鍛えられたことを思い返した。あの人も戦闘だけに容赦なく大好きな弟を攻めてくるタイプ。

 

 普段は人に迷惑をかけるほどのブラコンなんだけど…多分戦闘部分は母上の影響が大きいと思う。

 

 それから数分間、僕は精一杯彼女に攻撃を当てようとしたんだけど結局届かず、僕の負けという結果を迎えた。

 

 

 「これでまた私の勝ちですね!孫竹様。」

 

 「……嬉しそうだね。しかし、これで150戦150敗か……。孫氏の者としては恥ずかしい限りだな。それはそうと、明命は全然手を抜いていなかったよね。」

 

 「だって孫竹様は遠慮いらないって言ってましたから。それとも手を抜いたほうがいいですか?」

 

 「いや、それは余計に僕のメンタルを傷つけるからやめてください」

 

 

 彼女の嬉しそうな笑顔に対し、彼は悔しがっている顔をしている。

 

 一応男として最低のプライドが持ってるんだ。女に負けたことに、すごく悔しいです。

 

 特に相手は年下のロリっ子だ。

 

 これ以上の屈辱は多分他の男にも耐えられないと思う。僕としては……もう負けるのが慣れたから、そこまで耐えないわけではない。

 

 

 「しかし、孫竹様も段々と強くなってきましたわね。多分今の孫竹様はもうこの村で一番強い人だと思うよ!」

 

 「慰めはありがとう。それでもこれくらいの強さじゃまだまだ足りないと思っている。もし明命みたいな女武将がこの村を襲ってきたら、多分僕はなんの役にも立たない。」

 

 「女武将……?あ、南にいる劉繇(りゅうよう)様のことですか?確かに劉繇様の手下には猛将と呼べる将がいますが、劉繇様からは孫堅様の領地に足を踏み入れるほどの野心が今だに見つかりませんよ?」

 

 「そういう意味ではなく、もし武将と同じ、もしやそれ以上の野良武人が現れた場合に僕はそれを対抗できる力がないのだ。」

 

 

 今だに野良の武人もこの世界にいるはず。特に将来関羽(かんう)の下に働く周倉(しゅうそう)は、三国演義で黄巾賊として動くのが書かれているから、そういう猛将となるべく敵対したくない。

 

 そういえば、今頃恋姫の関羽と趙雲(ちょううん)もまだ劉備(りゅうび)に会っていなかったっけ?彼女たち二人は今でも野良武人として各地で旅しているはず。

 

 

 「ご安心ください。何かあっても、私が孫竹様をお守りいたします!」

 

 「気持ちだけはありがたいが、ずっと守られたばかりじゃ男としては駄目だ。自分は最低でも自分がいるこの環境を守りたい!」

 

 「そうなんでしょうか……。個人的に自分の使命は孫竹様をお世話すること。ですから、孫竹様は何もしなくても私が代わりにやります!戦闘もお任せください!」

 

 「いや、流石の僕もずっとお前に頼りっばなすほどの恥じがないのだ。だから僕も戦いたい。それこそ真の上下関係だと思う。」

 

 「えっと…、上下関係?」

 

 「ああ、僕が求めているのはお互いを助け合うという関係だ。部下の面倒を見るのは上に立つ者の責任である!今の時代ではそういう観念がないけど、それでも僕はこの信念を貫きたいです!」

 

 「う〜ん……よくわからないだけど、応援します!エヘヘ」

 

 「うん、ありがとう。そう言われると、すごく嬉しい」

 

 

 

 そう言い、彼女の頭を優しく撫でる。

 

 彼女はまだまだ若い子供だから、難しい観念を頭に取り込むのは難しいことだろう。

 

 それでも応援してくれた。

 

 今の時代の観念は決して地位が低い者にしちゃ優しくない。歴史の闇に葬られた者も数えられないほどにいた。

 

 そういう闇の時代だからこそ、そういう流れに流されないように僕も自分なりの信念を貫くつもりだ。

 

 どうせ、自分は特に母上に追放された身なので、何をやっても今後ともの歴史の発展に影響がないはず。

 

 

 

 

 ーー僕はそう甘く考えていた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 同時刻、この村から数十メートル離れたある平原ー。

 

 

 

 

 「何なのよ、この状況は!不運体質とはいえ、北の大地の生物はどうして中原にいるのよ!」

 

 「(えい)、下がって。そしてあの方と共に、恋から離れないで」

 

 「うぅ……恋殿。」

 

 「大丈夫。恋は必ず守る。」

 

 

 凶悪な物たちに囲まれて怯えている少女たち。

 

 本来伏兵しにくい平原に選んで、この安全な道に馬車を走らせたのですが……予想外な物に待ち伏せられた。

 

 凶悪な顔で、低い鳴き声をする自然界のハンターと呼ばれる数匹のオオカミ。

 

 本来モンゴルの北に生活するはずの猛獣は唐突この中原に現れて少女たちを囲んだ。

 

 そして怯えている少女たちの中から、赤髪の女の子は外見が物凄い武器を持ち出し、同行者を守りながら、オオカミと対峙していた。

 

 

 「ぐうぅぅぅーーー!!」

 

 

 1匹が彼女たちを襲いかかると、その一瞬に少女が恐ろしい武器を振り回って、獣の肢体を切り散らした。

 

 その赤い鮮血は爆散された液体みたいに緑の草原と武器を振る舞う少女の身体に降り注いた。

 

 そんな光景を見た他のオオカミたちは警戒を上がりつつ、後ろの方へ退避する。何にしろ、同族はあんな簡単に殺されたから。

 

 

 「また戦いたいなら、恋が相手をする。容赦はしません。」

 

 

 大きな槍を振り、オオカミたちを脅かす。

 

 彼女の目と表情から一切の感情が感じない。まるで殺戮兵器みたいにそこに立っている。

 

 少女の身体から発散した殺気みたいなものにオオカミたちは確かに怯えていたが……なぜか逃げていなかった。

 

 

 「そう……。だったら、恋も容赦なくアナタたちを殺す。覚悟!」

 

 「ぐうぅぅぅ……ぐがぁぁーー!」

 

 

 そしてオオカミたちは、次々と彼女に襲いかかってきたけれども……彼女の常人を超えた武術によってすべてのオオカミが斬り伏せられた。

 

 その戦い姿はまるで伝説の鬼神みたい。

 

 

 「恋殿はなんか怖いです……」

 

 「まぁ、確かに戦っている時の恋は怖かった。けど、彼女は案外心が優しい子なのよ。」

 

 「え……?」

 

 

 詠の言葉意味がわからないと頭を傾く小さい女の子。

 

 そしてオオカミを仕留め終わった恋という少女は無戦力の二人のもとへ帰ってきた。

 

 

 「すべて倒した。」

 

 「お疲れ、恋。もう休んでいいのよ。」

 

 「駄目。また敵が周辺にいるのかも」

 

 「それでも休め。何かあったら呼び覚ませますから」

 

 「うん。じゃ、中に寝る」

 

 

 詠にそう言われ、恋は武器についた血を強く振り下ろしたら、大人しく馬車の中に入った。

 

 その様子はさっき戦った時と全然違う。とても穏やかな無口の人だ。

 

 

 「さぁ、白湯(ぱいたん)様も馬車の中に入りなさい。早く人が多い場所に行かないと、また襲われちゃうぞ」

 

 「うん……なんか、ごめんなさい。」

 

 「なんで謝るの?」

 

 

 そして恋が馬車の中に入ったら、この中一番幼いな女の子が急に暗い顔で謝る。

 

 

 「私はてっきり外は危なくないから、貴女たちにお願いしたのだけど……結局、危険な目に遭わされました。」

 

 「……別に気にしませんよ。外は危険だから、(ゆえ)はこうして私と恋を白湯様の護衛として付けたの。むしろ危険があったこそ、私達が護衛という意味があるんだよ。」

 

 「でも、もし私のせいで貴女たちが怪我されたら……」

 

 「大丈夫。私と恋はこの程度で崩せない。月に付く頃は特に決めた。何かあっても屈せないのは西涼軍だ。もっと私達のことを信じてください。」

 

 「うん……しん、信じる。」

 

 

 小さい声でさっき暗い顔より、元気になった彼女。

 

 きっとさっきの件で罪悪感が生み出したのでしょう。まぁ、こんな幼い歳だから仕方ない。

 

 そういえば、月も子供の歳だったな。本当、今の漢王朝はどうなってるだろう……。

 

 

 「それじゃ、暫し馬車の中で恋と一緒に休もう。次の町にはまだ遠いですから」

 

 「はい。運転はよろしくお願いしますね。詠さん。」

 

 「はい、お任せください」

 

 

 それから暫くすると、彼女たちは再び旅を出した。彼女たちの目的地はちょうどこの近辺にある町だった。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 数日後ーー、孫竹が住む村の近辺。

 

 

 

 

 近くに住んでいるおばあさんが急に病で倒れた。

 

 彼女を助けるため、僕は明命と一緒に暮らしている村ではなく、城や拠点だと呼ばれるほど大きな町の方に薬を買いに行く。

 

 いつも二人で一緒にあの町へ行くだけど、彼女は病で苦しんでいるおばあさんの看病を務めているので、今回は僕一人で行くことにした。

 

 村から徒歩では半時刻かかるだけど、幸いここでの道はよく商売するための馬車が通っている。

 

 運が良ければ、無料の労力を払う代わりに馬車に乗ることが許される。

 

 まぁ、その辺も僕の口のおかけかな。元の世界で僕は既に交渉の術を身につけた。

 

 これも将来歴史研究家の仕事をするために学んだ能力だけど、まさか異世界で使うとは全く思っていなかった。

 

 

 「さっきの交渉、この若い年ではなかなかの出来事ですね。」

 

 「お陰様でお兄さんと一緒に乗ることができました。」

 

 「大したことはしてないよ。」

 

 

 そして上手く馬車に乗れた僕は席に座ると、すぐ一緒にこの馬車を乗る若い少女二人に話をかけられた。

 

 彼女たちは僕と同じ町へ行く旅人です。村の人ではないけど、格好から見ると旅人に見える。

 

 そして歩き疲れた彼女たちと会って、ちょうど同じ目的だから少し手助けた。

 

 

 「いやいやいや、貴方の手助けがいなければ、今頃の私と(ふう)は道中に死ぬかも」

 

 「金があるけど、食物がない。ぺろ」

 

 「……ツッコミたいところはあるけど、飴は確か満腹できない食べ物ですね。」

 

 

 飴を舐める少女の方へ見る。

 

 白に近い金色の髪色をした頭の上に、形容し難い形をしている人形を乗せていて、顔と同じ大きさは有る円盤型の飴を舐めながら、眠そうな表情でおっとりとした少女。そんな奇妙な少女に対し、自分はなんとも言えなく、自然に目を逸らす。

 

 ……世の中、変な格好をしている人間が偶にいるんだな。

 

 

 「それどころか、私達二人の旅費もほとんど残せてないからこの近くで少し金を稼ぐ仕事を探すつもりです。貴方は?見た目では町の人ではないけど……」

 

 「この近くにいる村に住んで、隣人のおばあさんの薬を買うために町へ行くちっぽけな農民だ。」

 

 「なるほど。見た目通り優しく、謙遜タイプな子ですね。」

 

 「優しいお兄さんに、お兄ちゃんと呼ぶサービスをしちゃうぞ!よろしくね、お兄ちゃん♡」

 

 「こら!風。見知ったばかりの人に馴れ馴れしい呼び方をしないで、失礼だろう!」

 

 「あはは、僕は別に気にしてないよ。彼女が好むなら、僕はそれでいいよ。」

 

 

 苦笑いながら、僕は気にしない手勢を示す。そうしたら、ずっと僕に話をかけた子はちょっとため息をした後、申し訳ない表情をする。

 

 見た目では僕より年上な人なのですが……まさか年下の僕にここまで気を遣うとは、本当に良い人なんだね……。

 

 

 「そういえば、まだ二人の名前を伺っていないよね?僕の全名は孫景虎。真名は蓮だ。蓮でいい」

 

 「わかった。じゃ、こちらも名乗ります。私は郭嘉(かくか)、字は奉孝(ほうこう)と申します。そして、こっちの変わった女の子が程昱(ていいく)、字は仲徳(ちゅうとく)です。」

 

 「よろしくね〜。お兄ちゃん」

 

 「あ、ああ……」

 

 

 自分が先に名乗った後、栗色の髪をした眼鏡を掛けている女性も自分の名前と仲間の名前を名乗った。

 

 しかし、その名はまさかの大物だ。それを聞いた自分は内心では、かなり荒ぶっている。

 

 お二人は曹軍では超有名な策士だ。特に郭嘉は亡くなった後、曹操は赤壁の敗戦で「もし奉孝がいてくれたなら、このような負け戦はしなかったろうに」と嘆いていた記録があった。

 

 そんな名軍師二人と早々出会ってしまった自分は少し自分の運が良すぎではないかと疑う。なぜなら歴史家として超有名な本人(ある意味では確かに本人)に直接会うのはこれ以上がない喜ぶ!

 

 今でも二人にサインをお願いしたいが……黄巾の乱さえも始まらない現在では、彼女たちはまだまだ成り上がっていない平民だ。

 

 ある意味ではうちの周泰もそうだった。この何もかも始まらない世界で、孫呉を率いた母上以外に有名な武将はまだ無名のままだ。

 

 つまりこの二人も明命も、これからどんどん成長していて歴史にその名が刻まれるのでしょう。この世界では性別が変わったけど、それでも歴史通りに彼女たちは人類の偉業を成すのだろう。

 

 そう考えると、少しだけ自分がこの世界に来てよかったと思っていた。本当に皮肉の考えだが……。

 

 ちなみに、僕は孫呉の名将たちが全員女だったことに衝撃された以来、段々と武将たちが女だという事実を慣れていた。

 

 どうせ、この世界ではそういう仕組みなんだ。早く慣れなければ、今後の生活は辛いことしかない。

 

 それから僕は馬車で二人と仲良くこの大陸に起きたことについて話した。この土地に離れたことがない僕にとって、各地に旅をしている彼女たちが最も理想な情報源だ。

 

 いつ黃巾の乱が起きるのも気になる。

 

 そして彼女たちとの対話により、段々と彼女たちの個性を掴むことができた。

 

 まず郭嘉は真面目な娘で、基本交渉や人との接触との場合は彼女が程昱の代わりにする。戦術方面は聞いていないが、多分僕の知る郭嘉と同じ優秀なんだろう。

 

 そしてもう一人の程昱は……思いが全然捉えない不思議ちゃん。基本彼女の思いがわからないが……、彼女はとても面白い子なので、自分はかなり彼女のことを気に入った。

 

 それから暫く経つと、肉眼が見える範囲内に段々と城壁らしい建物が見えてきた。

 

 あれは孫呉と劉繇の領地に分ける境。この城を越えば、もうすぐ劉繇の支配地だ。

 

 

 「大きな城だね……あれも江南の狂虎が管理した城なんですかね」

 

 「基本、ここは揚洲にいる二つの勢力が衝突させないために設置した漢王朝直々管理している中立の町なんだけど」

 

 「大部は揚州牧の劉繇の兵がここに駐在している。何にせ、劉繇は漢の宗族の一人の末孫だ。特別扱われるのも当然のことだ。」

 

 「漢も大部堕ちたわね……。漢武帝の時は漢の全盛なんだけど、今は見てるだけで目が腐れちゃうわ」

 

 「宗族特別扱うのも国が腐れた主因の一つ。」

 

 「二人とも予想より漢王朝をひどく批評していたわね……」

 

 

 二人が容赦なくこの国の悪い口を言うところを見て、孫竹は何とも言えない顔。

 

 漢王朝が腐れたからこそ、黃巾の乱を始めた反乱が次々起こし、最終的に漢が滅亡する。

 

 実際ここでの生活を体験していた自分もこの時代に生きることは大変だったと思う。

 

 特に八歳に至らない年齢で、自分の親に破門された上に生まれた故郷(建業)から追放された。

 

 これは普通の子供では、なかなか体験したことはない厳しい環境だ。例えそれが僕を守るという意味が含むだとしても……。

 

 

 

 

 そして城門に着き、城内への入場手続きは思った以上に上手く進んていく。その後、僕たちは商人と共に城内に入り、約束通りの仕事を始めた。

 

 大体の仕事は商品を運ぶ仕事と客を引く仕事だ。労働方面はもちろん男である僕が担当する、他の二人は客を招く役。

 

 ……そういう分け役なんだけど。二人はそういう経験があまりないから、僕がそのコツを詳しく教えた。

 

 まぁ、大体は明命の働くぶりから参考したやつなんだけどね。あの子は本当によく頑張った。

 

 本当に僕に勿体無いくらい良い女子(部下)だ。まぁ、と言っても将来は孫権について行く優秀な将なんだから、別に惜しいだと思わないけど……。

 

 そういえば、前に町に行くときは明命がお気にする物があったようだな……今の所持金は足りるかな?

 

 そう考え込んでいた彼は仕事を上手く進んでいだ。




補充説明1:郭嘉と程昱は恋姫の設定ではこの時期にはまた各地で旅をしていた。趙雲と関羽と同じだ。

補充説明2:孫堅が管理していた領地は恋姫の世界では、建業がある丹陽、盧江、淮南、呉……という四つの都だ。

補充説明3:オオカミについて、後の話で説明します。ここで一旦これは誰かの仕業によって中原に置いた。
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