第2話 修行と脱出
あれから3年が経った。
3歳になり、俺はやっと自由に行動が出来るようになった。
そして、自分の外見を見ることにした。
1人称が「僕」から「俺」に変わっている時点で察してはいた。
鏡を見ると、肌の色が少し違うが本当に悟空にそっくりだった。やはり、あのターレスになってしまったらしい...
「もっと気を引き締めろ!」
「くっ...!」
現在、父と修行している。元の世界の父と同じく、全然敵わないが...
「今日はここまでだ。明日から他の星に行かないといけないからな。」
「うん、気をつけて!」
父は戦闘力が高く、よく星の制圧に行っていてあまり会えない。
母は今、非戦闘員でいつも面倒を見てくれる。
どちらも気が強いがとても優しい。
次の日、父は前日言った通り居ない。
その間にも修行しておかないと、この世界もどうなるか分からないからな... 俺が居ることによって何か影響があるかもしれない。
とりあえず、修行相手を探そう。
そして歩き回っていたら、あの人に出会った。
バーダックだ。
早速お願いすると、あっさり許可してくれた。
最初の頃はやはり、ボコボコにされた。バーダックって戦闘力10000くらいあったっけな...
それにしても、どうしてあっさりと許可してくれたのだろうか?
休憩中、どうしても気になったので聞いてみた。
「あの... バーダックさんは、どうして俺に修行を...?」
「ふん... 俺にそっくりなやつだから親近感がわいたんだ。それに、お前の目は真剣だったからな。」
「へえ...」
まあ、1年後にバーダックそっくりのカカロットが生まれるしな。でも、戦闘力は2くらいで クズ とか言うけど...
それにしても、本当に強くなっているという感じがする。
これが戦闘民族サイヤ人の特性か...
ターレスの技といえば、キルドライバーかな?
両手の間に気(エネルギー)の輪を作りだし、相手に飛ばす技。
これは名前だけであまり覚えていなかったが、父が詳しく教えてくれた。
他にもバーダックにも教えてくれた技も、しっかり覚えておかないと。
闘いの修行以外の時は、気の修行をしている。
まずは、スカウター無しでの気の感知が出来るようにする。
そして、気をコントロール出来るようにする。
それらは、早い段階で出来るようになった。
特に気のコントロールは、戦闘力を10くらいまで下げれるようになった。そういう点に関しては、スカウターは便利だ。
「そんな事して、何の意味があるんだい?」
母に聞かれる。
「これからきっと役に立つと思うから。例えば、相手を油断させたり出来るし...」
「ふうん... 子供らしくないわね。」
そりゃ、前世を含めたら20代越えてるし...
そんな事、言えるはずないんだけど。
気のコントロールの次は、瞑想だ。
精神統一は大切だと思うからな。
その他には資料室に入らせてもらって、色々と調べ物をしている。
地球など他の惑星の事(座標)とか、宇宙船(アタックボール)やメディカルポットの事とか、今後の為に必要なものだ。
周りからは変わったやつだとか言われたりしたが。
・[半年後...]
俺は4歳になった。
こんな俺にも幼なじみができた。
女のサイヤ人で「カフラ」という。
どこかセリパに似ている。
カフラも生まれつき戦闘力が高く、星流しにされなかったようだ。
出会いは俺が資料室で調べ物をしている時だった。
同じ年齢の他の子供達は、もう大人達と紛れて星の制圧に参加しているらしい。
4歳からって早くない?
少数民族だからって、危険すぎると思うけど...
でも、俺はそんな弱い者いじめには絶対に参加したくない。
「ねえ、何してるの? 他の皆、行っちゃったよ?」
「調べ物だ。今後の為に必要なことだからな。」
「あんた、変わってるね。 闘いは好きじゃないのかい?」
「別にそうじゃないんだが... 何というか、可哀想って思ってあまり行く気にならないんだ。皆は別に何も影響を及ぼして無いのに邪魔扱いして殺すからな... そこには、大切な仲間や家族が居る訳だし...」
「あたしはそんな事思わないけどな...」
普通のサイヤ人ならそう思うだろう。ただ単に闘いが好きな戦闘民族だ。
俺には、前世があるからな。
まあ、ここでは誰にも分からないだろう。
「いつか分かる時が来ると思うよ。」
「ふうん... あたしは行くよ。」
「おう。」
少女は行こうとする。
「あ、あたしはカフラ。あんたは?」
「俺はターレスだ。」
そうしてカフラとは仲良くなり、よく一緒に修行したりするようになった。少しせっかちであるが...
まあ、制圧には絶対に行かないけど...
そういえばベジータの弟、ターブルと出会った。
しかし、宇宙船に乗せられて辺境の惑星に追いやられるところだが...
・[数か月後...]
悟空ことカカロットが生まれた。
という事は、惑星ベジータがフリーザに破壊される時は近い。
もうそんな時期なのか...
さて、どうしたものか。
ここまで育ててくれた両親も助けてあげたい。
しかし、親子揃って惑星ベジータから出るのは怪しまれるだろう... 特にフリーザ一味が。
おそらくサイヤ人を危険視し始めている頃だからな。
しかも、両親にどう伝えれば良いのか。
フリーザに破壊されるとか言っても、そう信じてくれないだろう。皆フリーザを信じているからな。
裏切られる未来を知っている俺にとって非常に辛い事だな。
悩んだ結果、とりあえず話してみる事にした。
盗み聞きしたとか、夢で見たとか捏造して。
話は本当なんだけどな...
両親は不審ながらも4歳の息子が嘘をつくとは思わなかったようで、信じてくれたようだ。
しかし、1番重要なのはフリーザ一味にバレない事。撃ち落とされたら終わりだからな...
しかも、いつ破壊されるか分からないし...
・[数週間後...]
ヤバい。
バーダックチームがカナッサ星に出発した。
という事は、惑星ベジータが破壊される日はもう近い...
俺達はまず、ヤードラット星に行くことにした。
瞬間移動は便利そうだからな。
3人別々のアタックボールに乗ろうとする。
アタックボール自体、1人乗りだからな。
座標をヤードラット星にしてっと...
しかし、そう上手くいかなかった。
「お前ら、何をしている!!」
「「「!!」」」
「どうした!?」
なんと運悪く、ドドリアに目撃されてしまった。
しかも、ザーボンまで来やがった...
フリーザが居ないのが幸いってところだ。
それにしても、タイミング悪すぎる。
「ターレス、先に乗りなさい!」
「えっ...」
「いいから、早く!俺達で足止めするから。」
「逃がす訳が無かろう!」
これって、また両親殺されてしまうよね... 嫌だよ。
「でも...」
「俺達も後で追いつくから。さっさと行け!」
そ、そんな事無いよね...
「う、うん。絶対に生きて来てよね!」
「ああ、分かってる。必ず。」
無事な事を祈って俺はアタックボールに乗り込む。
すると、
「こいつ受け取れ!」
父から急に何かを渡される。
そして、扉が閉まった。
アタックボールは飛び立った。