友人の配信にお邪魔しよう   作:名無しの権左衛門

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私の知識は2015年で止まってます。


Eと人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃん

「よお、久しぶりだな」

「久しぶり、E」

 

 E。

 かつての同級生。色々あって喧嘩別れしてしまった。

まあ音楽性の違いとか共産性の違いみたいなものだ。

ハードとソフト面に強い自分たちは、お互いを支えあっていろんなものを作ってきた。

 しかし俺はこの集中力を仕事として使いたくなかった。

 Eは俺と違って、世界に向けて革新的な機械を作ると躍起になっていた。

 

 今は私立の機械工学系の学校にいる。

今日もまた工場みたいなところに引きこもっていた。

以前からD先生や友人たちが、関係を絶たないように裏で糸を引いていたからここに来れた。

だが、俺は気まずくてここに来れなかったんだ。

 

「まだ俺をEと呼ぶか」

「Eじゃないか」

「何の用だ」

「作ってほしいものがある」

「俺は価値のないものは作らないぞ」

 

 手元にある基盤を、自身がくみ上げたであろうJCADを見て焼き付けている。

色んなトランジスタやら東芝にいた半導体技術のプロが作った半導体を使って、

誰も思いつかないようなものを作っていた。

 俺も全ての予想図はわからないし、その一角でしかない手元のもので全体図がわかるほどハードを極めてない。

 

「人間の髪の毛一つ一つに物理演算を加えても、破綻しないPC用回路を作ってほしい」

「無理に決まってんだろ。それは補助ソフトでやるもんだ」

「ソフトで既にやってるよ。これ以上は破綻するんだ」

「そもそも何を作る気なんだ。歴史を変えられないものは作っても、

意味ないだろ」

「人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんを作る」

「お前は馬鹿か?」

 

 Eは間髪入れず俺の言い分に突っ込んでくる。

いやまぁ確かに名前を聞けばそうなるんだけど、俺は本気だ。

そもそもできるからこそ、こんな名前を付けているしこういうコンセプトをしているんだ。

馬鹿にされるのはいいんだけど、何も見ていないのに頭ごなしに否定されるのは

気分がよくない。

 

「馬鹿で結構。それで、Eは何か革新的なもの作れた?」

「まだだ。今はまだ下積み中だ」

「皆から聞いたと思うけど、【For of Legends】が結構な人気を博してるよ。

それに比べて、君は下積み下積み下積み。努力はいいけど、一歩踏み出さないと

結果はついてこないよ」

「ハードは信用問題だ。ソフトのように、なあなあでできるもんじゃあない」

「だからって逃げ腰で企業から案件をもらえると思っているのか」

「来月には文化祭で企業へアピールする機械を出す。邪魔をしないでほしい」

「嘘つけ。この学校の説明会や文化祭は、来年まで延期になったと公開されているだろうが」

 

 俺とEの言い合いは一時間にわたって続いた。

俺達は相反する主張だし譲れないところがある。

だが今を逃せば、俺もEもこの界隈に埋もれると思っている。

よってこいつを意地でも、この陰湿な工場から出してやろうと画策している。

 

「手を組まないか」

「唐突だな」

「どうせ暇だろ? 今回出す奴が人気でたら、その分の寄付金をお前に渡す」

「割合を言いな」

「3割か」

「……分配の比率はなんだ」

「プログラムの俺、絵描きのC、機械のE、サーバー管理費の3:3:3:1」

「……ちっ…………ああクソッ! いいぜ、やってやろうじゃねえか」

 

 ガンッと工具の淵を思いっきり、地面にたたきつけている。

たしか工具は自身の相棒で、自費で買ってはもう一人の自分として大事に扱う

と聞いている。

 俺にとって工具はPCだ。

つまり、Eは相当な振り切れなんだろうな。

 

「要件全て云いな。要望通り作ってやるよ」

「ああ、全部詰め込んでもらうぞ」

 

 俺は要望を言ってやった。

 基本的な2D運用は、既存のPCや64bit・64Gメモリで何とかやっていける。

しかし俺やCが考えている3D運用は、現状ではさっぱり動かない。

そこで既存の基盤は、PCの処理などで汎用性が効く分応用が効かない事に着眼して、

専用の基盤を作ることで全てを滑らかに処理できるようにする。

 どこをどうすれば、描画処理に特化したハードを作れるか不明。

 だからこそEの開発力が、すべての命運を握っている。

 

 もしもこの人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんを、

通常通りに作動できればこの世の3D共に革命をもたらすことができるだろう。

それと描画のほかにも、モーションキャプチャを全環境対応型に仕立て上げて、

3Dを水泳や競技をさせてコロナの中でも娯楽を提供できればと思う。

 さらにこの技術を使って、AR技術を用いたゲームを作ることもできるだろう。

俺としては此方が主な理由だ。

今回は人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんを作ることが理由になっているが、俺の本分はゲーム作り。

全てはゲームに還元する。

 

「……マジで滅茶苦茶だな。さすがに俺だけじゃやってられねぇ。

組むだけでも、俺の仲間に頼むか」

「人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんの為だ。

半年を目途に納品を頼む」

「ほぼ0からなのに無茶いうな」

「俺も0から組むんだよ。2Dとは違って、3D。

更に髪の毛や足先、細部までこだわって作るし筋力も再現する。

Cが一番頑張るけれど、システムに関しても俺が頑張る。

Eも髪の毛1000本がバラバラに動いても、通常に動くハードを作ってほしい。

一か月に一回くるから、頼んだ」

「ああ、しくじんなよ」

 

 いい感じにまとめることができたし、ついでにLINEや電話番号も交換した。

これを使えば、仕様書を再々確認することなくとも言葉で追認できる。

流石に目視も必要だから、データを持って訪れることでスペックを確認できる。

 さて、俺も頑張ろうか。

 

 

「皆さん、今回は特別なMAPで遊びましょう!」

 

:どういうMAP?

:有名になってきたなw

藤堂 歩夢:もうFor of Legendsなしじゃ生きられない体になっちまった

城山 霞:FoL沼から抜け出せないよ~

天野 未来:今日もこの時間がやってまいりました!

:Twitterでもトレンド一位になったよな

:わかってると思うが、コラボと収益化は禁止だぞ

日輪:知ってる

氷輪:モラルは守るよ!

:前やってたやつは、即座にBANされたし伏字もだめだったな

 

 さて半年も経過したら、Bの登録者数も3289人になってた。

流石に伸び悩んではいるが、無料かつ複数人と協力できる簡単なゲーム

として一躍有名になっていたらしい。

俺達が全力でエスコンを作ってた時、俺が作った感知システムで収益化を発動してたやつを問答無用でNET封印やBANを行うウィルスを流し込まれたのか、多くの金の亡者が

ようつべでネット難民になってた。

 収益化の申請やそれに伴うシステム回りを、Bが色々送ってくれたので対策できたんだ。

収益周辺のシステムを少しでも入手が遅れていれば、多くの損失がでたかもしれない。

毎日Bがゲームをやってくれていて助かった。

 

 

「今回のMAPは、魔法世界VS科学世界です。

最初の2年が準備で、それ以降は世界中にゲートが出現しそこから侵攻を行います。

なお2年経過したら、全ての関数が動き出しますので気を付けてください」

 

:今回はアフリカ大陸MAP……アフリカ?

:資源であふれるからこそ動乱の多い大陸かー

天野 未来:先月は技術立国のソマリアと農業大国コンゴが、欧州に殴りこんできたよね

:あれかww

:突然空中都市マチュピチュが出現して、スイスと合体して空中要塞になったのは草生えたわw

日輪:どういうイベント管理してんだろ?

:ああネタで入れたらしいやつな、バカの考えた世界地図を参考にしたアレ

 

「今回は1012VS1012で行きましょうか」

 

:ちょっと待って、さらっと大変なこと言わなかったか!?

:新マップで慣れてないやつにしれっと1011人ぶちこめんな!!w

藤堂 歩夢:魔法世界MAPってまだ10日の240年分しかやってなかったような……

:有名ゲームタイトルになってきたからって、無茶振りはやめてくれよ!

:魔法かいいなー

 

 お、ガイアとマギアで戦うやつやっているのか。

 

 魔法世界MAPは事前に、地形を選択して含有される物質を選択する。

これによって世界のAIの動きが変化するようになっている。

思想・人口・宗教・資源・環境・地球科学を基本とした地学・歴史・民族性・生物等。

そして経済・魔力・魔物・魔学をいれることで、このマギアの世界を作ることができるんだ。

 このマギアの設定が滅茶苦茶重いから、基本的に地球は一区画でしかオンラインで遊ぶことができない。

ここら辺はソフト面でどうにか、効率のいい組み方をしないといけないかな。

ポインターや引数は完ぺきにつながっているけれど、そのために犠牲にしたのが多すぎる。

 

 そうそう、双方向の同期をさらに頑張りました。

 

 てか、B。もうちょっとマギアで遊んでからユーザーに遊ばせろよ。

For of Legendsばなれが発生してしまうだろうが。

 

「マギアとガイアに分かれましたね。では、生成開始です」

 

:生成開始?

城山 霞:魔法世界(マギア)は、MAPを選択してそこに基礎歴史を作ってからプレイヤー

城山 霞:を放り込んでいるぞ

:滅茶苦茶や……

:シムアースつくってくれよ

:地殻変動がないだけで、すでにシムアースだよな

:そんなあなたにオヌヌメ、第200回目記念【地球の歴史を見てみよう!】

:プレイヤーなしのAIだけのやつじゃないですかやだー

氷輪:AIだけであの混沌が作れるのはおかしいよ!

 

 休憩中に見たなぁ。

 

 Bがプレイヤーなしで、完全な観測者目線で地上の発展を見やるやつ。

神様モードを作ってくれと言われて何事かと思いきや、AIの動きを見たいと言い出したんだ。

基本的にプレイヤーが引っ掻き回すけれど、それがない場合のAIの積極性を見たかったようだ。

 

 最初に一番の簡単な難易度、希望。

 

 こいつは戦争数や宗教的摩擦・貿易摩擦も少なくて、ほとんど争いがなかった。

ただし魔界は別。平和な分人類が協力して、魔物を駆逐するジャンプアニメのような奴になった。

 

 次にBがよくやってる普遍。

 

 いつもの戦争とイベントが発生しまくるやつ。

ただプレイヤーにより変数や引数の関連が変化するので、ランダムで物事が発生してしまう。

だから多くの国家を巻き込んで、世界が発展していくんだ。

天啓もまんべんなく発生する感覚。

 

 最後の難易度は絶望。

 

 これはデバッグモードみたいなやつ。

DMに送られてきた要望書に、こいつをやってほしいというものがあった。

なおカーソルを当てた時の吹き出しは、”AIの過激性を調整するモード。

プレイヤーはやらないほうがいい”というもの。

 本当にプレイヤーはやらない方がいいぞ。敵がすんごい強いから。

 やるのであれば犯罪者になって、有能だけを捕まえて常に勝ち馬に乗ることだ。

 

――

 

「今回はDMの要望に応えまして、難易度地獄を見てみようと思います。

神様視点なので、最初から地獄を味わえますね。

題して、”第200回目記念【地球の歴史を見てみよう!】”です」

 

:200回目おめでとー!

天野 未来:スパチャできないの!?

:投げ銭サイトがあるので、そちらでどうぞ

天野 未来:投げてくる!

:俺達も投げ入れるわ

:wktk

:ktkr

:kwsk

:カワサキ

:死んだんじゃないの~?^^

 

 

「データの読み取りがあって……はい、始まりました!

うわぁ、すごい勢いで興隆してる。Hoiというより、Vic……EU?

とにかく2Dで神様視点なので、細部まで見えないのが鬼畜ですね」

 

:もうプロイセンができてるんだけど?

:ジオ聯合諸国になってるな

:フランスは小国乱世か

:ヴィクトリア……一国にまとまってない?

 

「ヴィクトリアは宗教よりも法整備が捗り、議会制度が発達したようです。

ん? ジオ連合諸国がおかしな増減……出ました、ソビエト連合魔王国で、ん?魔王?

まって、ローマ連合諸国の一部が離反して、ソ連と合流しました!

更に中華・チベット・モンゴル・カザフスタンも、ソ連と合流――せず、シベリア魔王連合に加盟!

日本は皇国諸島連合を設立! 開始23年でこんなに!?」

 

:魔族性の違いか!?

:共産制の違いかよ。まさにロシアと中国だ

:何で魔王同士で戦ってんの?www

氷輪:初見です。凄い戦略ゲームですね

:氷輪様が来たぞ! 

:そんなことより、画面を見ろ

 

「あ、アメリカに堕天使が舞い降りました」

 

:は?

氷輪:え?

:いきなりファンタジー始まった

:今のバージョンは、魔界以外に天界とつながっているから続々とイベントが発生しますよ

:プリティベルかな?

 

「あ、アメリカにイングランドの亡命政府がありますね。

そこに兵士がいるようです。兵士はルーン呪術で戦っているみたいですね。

おっと、兵士は堕天使を地面に縫い付け、呪術で縛り上げました。

これで堕天使を使えますね。合計で120位ですか……。

そんなに多くないですね。そもそも堕天使は天界の尖兵ですので、そこまで強くないんですよ」

 

:堕ちてきた天の使いだしな

:堕天ってむしろ汚点じゃない?

:そもそもミカエル級のことじゃないんか

氷輪:ミカエルいるの?

天野 未来:ガブリエル!

:地球こわれる

 

「開始時間一時間で300年経過しましたが、あまり動きはないですね。

ですが王が日本をほとんど統一し幕府を立ち上げたので、朝鮮出兵をする頃合いです。

ただ現状は様子見が必要ですね」

 

:動きはない()

:動きまくった結果がこれだよ!

:実質の三国志だよな

:世界史こわれる

:最初から壊れてんだよなぁ

:ほんとこのゲーム同じ展開ないよなぁ

:開幕民族移動からの定着から始まるのほんとおかしいわ

:まあそれが終わってから所属を決めるんだけど……

 

「さて、100年経過しましたが、まーだ決着はついてませんね。

お、日本がイングランドと接触し、黄金時代を形成してますよ!

それとユーラシア大陸は、特亜・東アジア・東南アジアの天帝勢力。

シベリア魔王国を離反吸収したモンゴル。ソ連・欧州や北欧を吸収したローマ帝国。

ローマに負けた対ローマ連合が、アフリカ北部を占領。ソマリア海軍国と

マダガスカル海運国、コンゴ王国、ナスカ連合と軍事と経済の同盟を組んでるようです。

また、兵士は堕天使を連れて、カナダ・メキシコ・中央アメリカへ侵攻してます。

犯罪者はモンゴル首相の腹心になってますね。一般人は、中華で大陸間の企業商人をしてます。

呂不韋かな?」

 

:イングランド(米国)とカリフォルニア西岸国(日本)が、歴史的友好!

:字面が凄い圧だな

:インドが三国志してるのに、統一といえるのか?

:あれ、グリーンランドに地獄からの尖兵いなかったか?

:カスティーリャに沸いた悪魔の行軍もついでで、十字軍で殲滅されたろ

:あーたった3年で達成した偉業な

天野 未来:私今兵士でやってるけど、開始200年で衛星砲でちゃった!

:産業革命こわれる

:オーパーツで蹂躙するのたのしいよなw

:なお衛星迎撃ミサイル

天野 未来:おかげで二年後に破壊されたー

:そっちもみたいなー

 

「更に50年経過しましたが、やっと動き……いや、これは技術立国ニュージーランド

が観測しました! 天文学に造詣あるインドネシアが、一般人の商会を使って全世界へ伝達!1年、二年経過! 来ました、魔法世界からの接触! 

魔法世界、マギア!

地球のプルトニウムを狙ってきており、非常に危険です!

おっと技術が停滞していたローマ帝国が、二週間で全面降伏です!

このまま……あれ? あ、全世界に地球連合の提案とインターネットを普及されて、

嗚呼、日本とイングランドの共同出資でアメリカ合衆国が誕生してしまいました。

アメリカは天啓を13!?発生させて、国際地球連合盟主になりましたね。

一般人の商会・アメリカの兵士・モンゴルの犯罪者・アフリカに出資してる日本の幕府。彼らによって、簡単に全世界が国連に加入!

マギアをぼっこぼこにしてるぞ!? あ、中性子爆弾で消し飛んだ」

 

:ここまで10年

:よかったな、モンゴルの領地が三分の一だったぞ

:やっぱ冬将軍は無敵だなw

:お、おい! 魔法を化学分析して逆侵攻してっぞ!?

:うわーAIつよい

藤堂 歩夢:そもそも現時点でここまで動くAI存在しないからな!?

:そうそうw For of Legendsで慣れちまってるが、普通はないからなw

氷輪:特異点を僕らは観測しているんだ

:魔法世界ってどうなってんだろ?

 

「魔法世界、マギア。魔力が存在しており、それに関して発展しております。

魔法生物も存在してまして、地球の魔物を凌駕する強さを持っています。

しかし力学的な効率を持つ地球生物も、タイマンなら負けなかったはずです。

それと、橋頭保をルーマニアのヴラド公爵が確保しましたね。

これで向こうに視点を移せます。それっ。お、すごくリアルですね……」

 

:ふぉおおおおおおお!!!

:俺達にも遊ばせてくれええええ!!

:魔法世界ないよおおおお!!

;おい、F12押してみろ

藤堂 歩夢:今のバージョンにはないのかよ!

:なろう系主人公したいぞ!

:キャラ設定はどうなっているんだろう?

:面白そうな地形だな? 浮いてる、浮いてない?

 

 

「F12、えい。な、なんだこれは!

地脈・龍脈・マントル対流・海流・プレート・魔力・空気含有比率・資源・人口分布・

経済流動……いろんな要素が可視化できるんですね。

現実世界でF12を押しても反応しませんが、こっちはできるようです」

 

:なんだこの内部データ

:これが常時動いている?

氷輪:何これ凄い

:マギアは魔法世界が介入してきて、橋頭保を確保出来たらその土地パターンだけ

使えるようになるぞ

:↑前々から思ってたけど、開発者か?

:↑攻略サイトにある最初の三人の一人だろ

 

 

――

 

 まあいいか。

 とにかくBは後でお叱りを受けてもらうぞ。

なにせ急に新要素をもたらすんだからな。

まだオンラインでできるのは、欧州対戦だけだ。

日本対戦は、まだまだ調整が必要だ。

 そもそもゲームになっていないから、オンラインで出すには飽きられる可能性がある。

そんな中にマギアをやらせるのは解せない。

 

 お試しということで堪忍してもらうか、デバッグをついでにやってもらうという光栄のようなやり口

を使うか。後者は時間短縮に十分だけれど、俺達のゲームが未熟なのではと思われてしまう。

それは普通に嫌だ。

 

 俺はBの配信を見ながら、人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんを作っていく。

2Dの方はすでに終わって、今は3Dの方をやっている。

先日Cが人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんの頭髪の部分を持ってきた。

ついでにリボン等のアクセサリーもだ。

 こいつらはすでにボーンが設定されている。

そこに、俺が作ったソフトの含有ファイルに付属させた。

次にこの拡張子共を、REAPERのように複製させてソフトに仮反映させた。

 

 これにより色んな3D拡張子をそのまま、このソフトで使うことができる。

知っている人は知っているだろうけれど、PMXエディタのようなものだ。

ただ使える拡張子が全種類なだけであって。

 さらに俺は、この表示された3Dのボーンに専用の当たり判定をつける。

これはLIVE3Dという俺が作った専用ソフトの下準備の為だ。

 

 さてと……俺はこの人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんの頭髪を、

Alt+Aで全ての関連するピクセルを選択した。

この選択したピクセルに、当たり判定と物理判定を付けた。

更にこのアクセサリーが髪の毛と連動したり変に絡み合わないように、

物理的な反射数値を低めにしたり、空のオブジェクトを設置したりして髪の毛にリボンをつけておしゃれしていると見えるようにする。

 

 次に材質設定か。

これはCがやってくれているが、あいつの本分から外れるので適当にやってもらっていた。まあ数値づけだな。

 頭髪の材質は、ストレート。マテリアルに設定する内容は、ディフューズ・スペキュラーといった反射光。

一般的なくせ毛やパーマは、ストレートによりも光沢が鈍く摩擦が大きいと考えている。

だから人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんは、キューティクル反射がありクチクラ層は光の束を周囲に見せつけられる。

 

 つまり人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんは、一般女性よりも

自身の頭髪の手入れがなされている素晴らしい女性になるんだ。

さああとは俺がもっと細かく設定していくぞ。

 

 

 今思ったんだけど、REAPERのようなデータ増殖をするんだったら外部でもいいような気がしてきた。

それで外部から拾ったやつを、自分の含有ファイルに仮セーブさせておくんだ。

これでいいだろう。

 こうすることで、ふいにデータが移動しても増殖させた含有データがあるので、

わざわざファイルを関連付けさせなくても済む。

 

 次は髪の毛のなびきとスカートのなびきか。

MMDにスカートのたなびきに命と人生をかけて、C#を学んでまで開発した人がいた。

そのひとよりもさらに進むぞ。

今度は、貫通を亡くしてソフト側で物理判定と自動処理だ。

 ピクセルの面が反応するが、その接地面は反応しないということもなくなっているから、変な貫通はしないはず。地面設定もつけたし、うん、おk。

 

 基本的にスカートや髪の毛が長かったり、材質が軽くなるほど処理が重くなる。

ほら風とかいうベクトルがさ。

だからストレートは重いから、そこまで考えなくて済むのがいい。

スカートもCが作った2Dから3Dにディメンションアップさせた時、膝上だったので

そこまで処理がとられなくなって済んだ。

代わりに髪の毛やアクセサリー、振袖等の動きに処理を割いてやろう。

 

 モデルの表情はもらっているから、どうやってAIと相互作用させるか。

そして人工知能と人口無能が合わさり最強に見える茜ちゃんが発する言葉を、

どうやって口の動きと連動させるか。

更に第三者からの唄を、どうやって歌わせられるか。

 人間はどこが歌うべき主旋律かわかるが、機械である彼女にとって波長でしか聞こえない。

だから、歌がどういうものか解析してもらうソフトを作る。

 

 ヒントは、TextAliveや歌を切り取る安いソフトにある。

解析打開析!

 

 

「で、B。わかってんの?」

「ごめんなさい」

「まあまあ、興奮しすぎただけなんだしいいじゃないか」

「先生の言う通り。まだまだバージョン(未調整)があるんだし、いいじゃん?」

 

 今日はBの家に来て居るぞ。

勿論手洗いうがいとアルコール、空気洗浄機を回しながらマスクをして2M間隔だ。

今回の目的は、Bがやらかした案件だな。

一応欧州対戦でも、一般人以外の王子や兵士を解禁した。

 こんな新要素を前に、体験版であっても本番に近いようなことをさせるのは、

ゲーム寿命を短くしているのと同じだ。

 

 まあ、これでユーザーを縛り付けることができるんだから、ファインプレーといえるんだけれど。

 

「そういうわけで、新たに参戦したE。心境は?」

「超最悪だ」

「そー拗ねんなって(笑)」

 

 機械開発のEも加わった。

Eも俺達の世界を作った奴だ。ここで復活するのはうれしいなあ。

すぐに伏線を回収して行かないと。

 

「続きをやろうか。Eも転入生枠で入っていいよ」

「今度はどこなんだよ、先生」

「魔法学園。転生ありだけど、強い分デメリットもあるよ」

「じゃあ、吸血鬼枠で」

「なんでだい」

「そりゃなろうで見たからさ」

「どーゆーこっちゃ」

「「ハッハッハ^▽^」」

 

 

 さあ今日も開催されるぞ、TRPG! 歴史はこの部屋で作られるんだ!

 

 ちなみにこの後、Eがお願いしてきた。

 

「おい。今作ってるやつだが、普通にもったいねえ。

いくらか流用したうえで、4Dモーションキャプチャを作ってやる。

ダンス映像でもやってみろや。ついでにモーション作成できるし、今後の3Dゲームに使える。

どうだ」

 

「ついでに俺からも。吸血鬼もののソシャゲ系のRPGアクションやりたい。VRで」

 

 B……おまえ、サキュバスとか吸血鬼系好きだよな。Eも大概だが。

 

「やってもいいが、俺とC・先生の許可があるまで、情報は公開するなよ?」

「え!? あ、いや、かわいい女の子作れるんならそれでいいんだけど」

「先生は音楽とSE作るだけでいいのかな?」

「てか、Aの負担凄いな」

 

「半年あれば行けるだろ」

 

 こいつやっぱおかしいわといわれた。

何でだよ!

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