笑顔は迷子と共に(仮)   作:斉藤努

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第2話

目を開けるとそこにはあの日見たような白い天井…ではなく派手な模様だ。急に倒れたんだよな。あれ?じゃあ、運んでくれた人が居るはずだが、、やっぱりあの人か。後姿も佳奈に瓜二つ。髪色は佳奈の方が少し薄いかったけな?ふわっとした感じも、少ししか聞いてないけどあの透き通った声。本当に佳奈なんじゃ無いからと思う。

 

 「すみません、ここに運んできてくれた方ですか?」

 

 『っ!あ、起きたんだね。運んでくれたのは黒服さん達だけど。大丈夫?』

 

 「大丈夫です。俺貧血なんですよ」

 

な訳ない。というか今まで倒れたことなんてアレ以外無かった。急に声をかけたのが悪かった。

 

彼女には俺の小さい声が聞こえたようで『倒れる前、何か言ってなかった?』と聞いてきた時は驚いたが嘘を貫き通すために惚けることにした。

 

彼女は松原花音というらしい。やはり佳奈では無かった。当たり前であろう。それと、松原さんは俺の一つ上で学校も同じなのだと。彼女の笑顔を見ると罪悪感で倒れそうになるし、血が這い上がって来そうで仕方ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺と松原さんは大広間に帰ってきた。他の人にも心配されたので大丈夫と言っておいた。名前の知らない3人は、リムジンに一緒に乗っていた奥沢美咲。同じクラスなのな。知らなかったわ。

 

オレンジ髪の元気な女の子、北沢はぐみ。

 

紫髪のクールイケメンの瀬田薫。とても不思議なメンバーだと思う。なんでこんなに全員輝いているんだ?バンドとはそんな物なのか?疑問に思ったが口にしない事にした。

 

 『大丈夫ですか?顔色悪いですし』

 

 「もう大丈夫です。松原さんには言ったんですけど俺貧血なんですよ」

 

そうなの?と奥沢さんは疑いの目で見てくる。嘘だからしょうがない。もう此処の空間に長居したくないので難癖を付けて帰ろうとしたのだが、

 

 『藤堂くん?良かったらバンドの練習見ていってくれないかな?』

 

松原さんにそんな提案をされて断れる筈がない。OKを出してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バンドの練習とはこんな物なのだろうか?弦巻さんと北沢さんと瀬田さんがはっちゃけて、それを見て松原さんがあわあわして、奥沢さんが締める。少し面白いなと思ってしまった。

 

 『あ!サクラ、やっと笑ってくれたわ!』

 

 『うん、たしかに口角上がってたよ』

 

そうか?そんな訳ない。笑ったつもりも無いし、俺が笑う権利なんて無いと思う。その中、奥沢さんはずっと俺の事を睨んでいる。どうしたのだろうか?俺が嘘を付いてそうなのがそこまで気になるのだろうか?

 

 『もうこんな時間だし解散しよ』

 

 『そうね、解散しましょう』

 

こういう時は女性を送って行った方がいいのだろうか?まあ、一応言っておこう。と、思ったが瀬田さんと北沢さんの姿がもう無い。2人だけでも送っていこう。

 

〜帰り道〜

 

やはり奥沢さんは俺を睨んでる。そんなに根に持っているのか?だとしたら謝る方がいいと思うけど。そんな事を考えていたら奥沢さんから声がかかった。

 

 『東堂君はなんで頑なに笑わないの?こころじゃ無いけど笑った方が色々楽しいと思うよ?』

 

 「俺なんか、笑う権利ないから…」

 

2人は驚いている様子だが無理矢理話を変える、のは無理だったようで。冗談ですよ、と言ったら『ふえぇ、心配しちゃったよぉ』と松原さんが一言。また吐きそうになった、苦しい。

 

暫く歩くと松原さんと2人きり。また倒れないかがとても心配なのだが。

 

 『さっきは本当に驚いたよ?冗談で良かった』

 

松原さんの発言一つ一つがどこかに突っかかる。彼女を松原花音として見れてない、佳奈と重なりすぎてしまうのだ。だからといって佳奈にあった恋愛感情を抱いている訳じゃない。罪悪感でいっぱいになるだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一軒家の前に来て松原さんがくるりと半周して

 

 『あ、着いちゃった、藤堂くんありがとね。それと、これからも私、ハロハピの皆と仲良くしてね』

 

俺が返事をすると松原さんは『ふふ、ありがとうね』と言って彼女の家の中に入って行った。

タイトルの(仮)は外すか否か。

  • そのまま『笑顔は迷子と共に』
  • タイトル一から考えろやァァァ。
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