あのセシリアの一大フラグイベントにおけるやらかしから暫く経って3時限目が終わった。
今日は入学したばかりであるから時限自体はそんなに入っていないようで、各々寮に戻って行っている。
そんで、一夏の方は箒と一緒に問題集を解いていた。
まぁあれもあれで小さなフラグというかなんというか。
俺が関わるべきではないということは分かる。
席を立つと、とりあえず教室を出る。
正直行く当てはない。
でもまぁ、飯食ってから自分の部屋に行くので良いだろう。
ここに来る前に部屋の鍵は貰っていたのだ。
事前に部屋が決まっていて、国連経由で鍵を貰っている。
ずぶずぶじゃねぇかテメェの学校よぉ?
まぁ誰が一緒の部屋になろうと、ぶっちゃけゾルタン訳のせいで仲良くなれる気はしないのだが。
そう思っていると、自分の部屋に着く。
どんな人が同室なのだろうか?
まぁ、誰であろうと関係ねぇかぁ!!(諦観)
そう思いつつも、鍵を鍵穴に突っ込むとドアノブに手を掛けた。
そしてノブを回してドアを開ける。
部屋の中の内装はかなりキレイであり、さながら高いホテルのようだ。
まぁ各国からIS操縦者の国家代表候補生などを集めているだけあってここら辺は抜かりはないか。
そもそもこういうもてなしの部分でその国の力?っていうのが出るというし。
まぁでも今日からこんな良い部屋で暮らしていけるなら笑いが漏れてくるものだ。
「なりふり構ってられないってか....笑えてくるよ。」
そういう笑いじゃねぇよお前。
俺は部屋使うのが嬉しいのであって、日本がメッチャそう言う所で頑張っているのを嘲笑する感じのことは言ってないんだよ!
相変わらずのガバガバ翻訳やめろお前!!
...なんていうか、さっきのセッシーのイベントから翻訳君のタガが外れて来たな....。
大丈夫か?これ....食堂でなんかやらかす兆候だったりしないよな.....?
翻訳君に一抹の不安を覚えながらも、部屋の中に足を踏み入れる。
するとふとベッドの片側の傍に荷物が置かれていた。
どうやら同室の子は既に俺よりも早く来て、荷物を置いていたらしい。
キチンと折りたたまれた衣類を見る限り、どうやらとても几帳面な子なのだと分かった。
...ゾルタンと合うかな...この子。
まぁ同室の子がいないのに悩んでいてもしょうがない。
ここは荷物を置いて食堂に向かうとするか。
メッチャ疲れたし、腹もすいたしなぁ....。
俺のベッドの近くにはダンボールが一つ置いてあった。
差出人を見るに、俺の後見人。
言うなれば国連の連中からの荷物。
大方必要な衣類などの生活用品が入っているだけだろう。
その上に教科書などが入っている自分の鞄を置いた。
ポケットに財布を入れて、部屋を出る。
部屋を出ると、廊下にはちらほらと他の生徒も見かけた。
いや~それにしてもみんな可愛い子ばっかですね。
乙女の花園などとこの学園が呼ばれるのもむべなるかな。
ただ....。
「あの子が....」
「へぇ.....」
なんかちらほらと見られている。
...なんだろう、見ない顔の子も居るし、他クラスにまで色んな奴に喧嘩を売るおかしな子が居るとでも噂に広がっているのかな....。
なんか控え目に言って死にたい.....。
「あぁ!ゾルたんだ!ゾルた~ん!!」
視線にげんなりしてると、背後から俺...俺だよな?
俺を呼ぶ声がしていた。
このほんわかして耳をくすぐるような声....まさか!!!
振り向くとそれは萌え袖のメッサ可愛い少女、のほほんさんこと布仏本音がこちらに手を振りながら歩いてきた。
はえ~すっごい。
布仏さんはCVの効果もあるし、見た目も胸もデカいし、性格も良い。
ビキビキビキニ1、2、3。
お前のことが好きだったんだよ!!(ノンケ)
でもそんな子にもいろんなところを煽っていくヤバい子と思われているんだよね....。
アレ...なんでだろう、もう何もしたくないな....
心折れちゃったのかな.....。
残酷な現実に打ちひしがれていると、彼女は後ろに相川さんと谷本さんを連れてこちらに話しかけてきた。
「ちょうど良かった!ゾルたんのこと探してたんだぁ~。」
え、な、なんでですか?
こ、こんなおかしい子捕まえて何するつもりなんですかねぇ....
リンチかな?
布仏さんがそんなことするわけねぇだろぉ!!(解釈違い)
「なんだよ....、こんな失敗作捕まえてなにしようってんだ?あぁ?」
うん、なんだろう。
今回の翻訳は悪くない。
うん、悪くないよ。
でもね、翻訳ミスがなくても普通にガラが悪いし、なんなら口に出そうともしてないのに出力するのはどうかと思うんだ。
そこらへん調整してくれませんかねぇ....。
ほら見ろよ!布仏さんだって怯えて.....
「一緒に食堂でご飯を食べよ!ゾルたんと話してみたかったし!」
「そ、そのいきなりでごめんね?ただ本音がアッカネンさんとも話したいって聞かなくて....」
お、怯えてない....だと!?
嘘だろ!あんな色んな人煽ってたのに!?
この子たち天使か!?
こんな俺とも話してくれるなんてメッチャ嬉しいぞ!
い、いや、余計な事考えるな!
ただ行きたいとだけ念じるんだ!
行きたい!めっちゃ行きたい!行きたい行きたい行きたい....
「クク...ハハハハ!!!」
おい、お前何笑ってんだ!
行きたいって....言えよっ!
どうしてそこで言わないんだそこでぇ!!(修造)
高笑いを上げる俺を見て、困惑した表情をする相川さんと変わらず笑顔の布仏さんと谷本さん。
ほら!少なくとも相川さんが困ってるだろ!突然俺が笑いだしてぇ!!
すると俺の口は一通り高笑いを上げた後に、二の句を継いだ。
「行っちゃうんだなぁ、これが!!!」
そう言って俺の身体は目を見開き、身体を前のめりにする。
うんなんだろ....ごめんな。
まさかお前が俺のテンションまで乗っけて訳すとは思わなかったわ。
うん、でも流石にいきなりこのテンションはないでしょ。
俺がもしそこまで親交がない相手をご飯に誘った時、相手がこんな目バキバキで乗り出して来たらドン引くわ。
流石にこのテンションについていけるわけ....
「いいねぇ!行こうかぁ!!」
「なんだアッカネンさん結構ノリ良いじゃん!これは面白くなりそう!!」
「ちょっ、ちょっとみんな静かに.....」
ついてこれるのか.....俺に.....。
布仏さんと谷本さんは楽しそうにそう声を出して、相川さんだけは周囲をちらちらと見ていた。
まぁ三人が大きな声を出せばそりゃうるさいだろうけどね。
多分、俺が一番うるさかったけど。
まぁでも、そこまで嫌われてなさそうで良かった....。
もしかしたらこの子たちが優しすぎるだけかもしれないけど.....
でも、さっきよりももっと食堂でのご飯が楽しみになったな!
「ノッてきたぞ.....。」
そうして三人に連れられ歩きながらも笑みを静かに浮かべつつ、そう呟く俺の口。
楽しそうだな、お前。
まぁでも今回ばかしは同意見だった。
◇
食堂。
やはりIS学園の設備だけあっておしゃれだし、綺麗で沢山の生徒が利用していることから活気ある場所だ。
それに食べ物の良い匂い。
なんていうかテンション上がって来るよな。
「感じる....感じるぞ!!俺達もやっちゃうか!!!」
なんかゾルタン君があらぶっていらした。
どしたん、話聞こか?
何をやるつもりか分からんが、余計なことはやめちくり~。
するとそんな俺に笑顔を見せる布仏さん。
ガチ恋勢としてこれほど嬉しいことはない...。
「そうだねっ!それじゃ私達も食券買っちゃおうかぁ~!」
券売機は並んでおり、何を食べるか充分考える時間はありそうだ。
そうだなぁ、今日は肉系統が食べたい気分だ。
初日から翻訳のせいでアクセルガン踏みみたいな状況になったからな。
正直、心身共に疲れたのだ。
こういう時はがっつり食って、ぐっすり寝るのに限る!
そう思っていると、谷本さんが不意に声を出した。
「あっ、今日は特別にすだちうどんがあるんだって!学校の食堂ですだちうどんって珍しいよねぇ。」
「多分IS学園は設備が整っているからじゃないかなぁ?」
そんな谷本さんの言葉に笑顔で答える相川さん。
...なんだろう、嫌な予感してきた。
そ、それはないよな?
厳密にはゾルタンが言った言葉じゃないし、なんなら食べた描写もないからな。
うん、大丈夫だ大丈夫。
そんなことは決してない。
俺はちゃんと横の焼肉定食を食べれるんだ!
そう思っていると、いよいよ俺の番になる。
財布を見ると、小銭がない。
しょうがないので千円を入れて、焼肉定食に指を伸ばした。
「さっぱりさせようぜぇ!!!」
なのに、急に口が叫び出したかと思えば指が軌道を変えてすだちうどんのボタンを押していた。
アァァァ!!テメェ!何してんだよォォ!!!!
お前!お前お前!お前ニワカかぁ!?
ゾルタンは劇中ですだちうどんなんか食ったことねェだろ!!
とあるミームっぽくなったファンアートの中だけの話だろうがぁ!!!
心中で叫んでいると、後ろの布仏さんが笑顔で言葉を吐く。
「なんかゾルたん楽しそうだねぇ~。なら私もっ!さっぱりさせよぉ~~!」
そう言ってすだちうどんを買う。
可愛い。
うん、それしか言葉が思いつかないわ。
でも、俺の真似はやめてくれへんか?
恥ずかしくいから。
「へぇ~、まぁ最近熱くなってきたしね。さっぱりさせようよぉ~!」
何を思ったか谷本さんも布仏さんに乗ってすだちうどんを買う。
だから真似をするのは.....。
「え、えっと...さっぱりさせよう....ぜ?」
相川さんも戸惑いながらも俺の真似をする。
いや...すだちうどん買うのに俺の真似しなくて良いから。
てかなんですだちうどん買ってるんですかねぇ?
...ハッ!もしかしたらみんな同じの食べて仲良くなろう的なアレか!
そうだとすれば三人の心配りに涙がで、出ますよ....。
「アッカネンさんが買うなら、やっぱ俺もすだちにする!さっぱりさせようぜ!」
一夏ァ!
お前も後ろに居たんか我ェ!!!
てかマジでなんでみんな、俺の真似するの?
なんでみんなすだちうどん買うの?
主体性がないの!?!?
すると箒も戸惑った様子を見せる。
そうだ、君はそういう反応だ。
信頼していた通りだよ...さすがメインヒロイン。
俺は君の味方だぞ?応援してるからなっ!!
「い、一夏が言うなら....さ、さっぱりさせる!!」(わ、私の知らないところで流行しているのか?い、一夏に流行遅れとは思われたくない!)
やっぱ前言撤回、お前ダメだわ。
そんなだからモッピーとか言われてるんだぞお前。
†悔い改めて†
ま、まぁこの食堂に居るのは、日本人勢だけでなく外国から来た子たちも居る。
それに上級生だって居るのだ。
だからこんなバカなことが連鎖するわけ....。
「男性操縦者の子も言ってる....よーし、なら私もさっぱりさせるわぁ!!!」
「なんか楽しそう!さっぱりさせようじぇ!!」
「あそこまで買われてるってことはすだちうどん?はおいしいってことね。ならさっぱりさせましょう?」
「見せてもらおう、学園のすだちうどんの実力とやらを.....さっぱりさせてもらうぞ!!」
何故だか後列に並んでいた筈のみんながすだちうどんを買いだした....。
何故だ...何が起きてるんだ....?
主体性のないと言われているのは日本人だけじゃないのか!?
そしてなんでみんな俺の真似をするんだ!?
なんだ!ブームにでもなってるのか!?
恥ずかしくて死にそうなんだけど!!!!
するとセシリアも並んでいた。
セシリアは何故かハイテンションですだちうどんを買いだす奇妙な一団を怪訝な表情で見つめていた。
そうだ!
さっきはごめんなセシリア!
やっぱお前がメインヒロインだ!
よし!彼女なら安心だ。
彼女はしないからな!しないよね?...うん!絶対しない!!!
誇り高い貴族の彼女なら絶対にこんな低俗な真似はしないってはっきり分かんだね!!
「お前はしないよなぁ?貴族サマ?」
なぜか口がオルコットに挑発するような言葉を向ける。
セシリアと目が合う。
少し、表現が恣意的じゃぁないか?
フンッ、だが無駄な試みだったな翻訳よ....。
セシリアは俺を嫌っている。
そして誇り高い貴族の彼女がこんな安い挑発に乗るわけ....
(なんですのこの方...まさか!貴族である私がこのような流行を知るはずがないと馬鹿にしていますの!?確かに知りませんでしたの....まさか学園ですだち?うどんをこんな下品にも大声を出して買うのが流行っているだなんて....でも、こんな風に馬鹿にされたまま、終われませんわ!やってやりましてよ!!!)
「フンッ、馬鹿にしないでくださいまし。私だって!さっぱりさせましてよっ!!!!」
は?
なにしてんのお前?
こ、これは夢だ....何かの悪い夢なんだ....。
ま、まさかあのセシリアがこんなことするだなんて....。
貴族としての誇りはどうしたんだよ!おい!
お前まで俺の信頼を裏切るなんて....。
「お前まで....俺を見捨てるのかよ!!!」
「な、何の話ですの!?...ふふん、なるほど。私を侮った結果ですわ!」
なんかセシリアがしたり顔でこちらを指さしてきた。
翻訳もそうだけど、お前も一体何をしているんだ。
まともなのは僕だけか!?
すると俺とセシリアを見て、布仏さんはセシリアに話しかける。
「セッシーも中々いいさっぱり具合だね!!じゃあセッシーも一緒に食べようっ!!」
「えっ、そ、それは....」
急に誘われて戸惑うセシリア。
まぁセッシーぼっちだったもんね。
この野郎お前、お前と一緒に食べるなんか御免だ!!
俺は一人でこのすだちうどんを返品して焼肉定食を買うんだい!!
そう思っていると、腕を谷本さんにがっちりと組まれる。
へえっ!?な、なにしてるんですか!!!
すると谷本さんがセシリアの腕もがっしりと組む。
「な、なにを致しますの!?」
「逃げちゃダメだよ?オルコットさん。せっかく楽しくなってきたんだから!!」
俺はまったく楽しくないぞ。
しかしそんな俺の想いも虚しく、彼女は無理やりにでも俺とセシリアを連れて行った。
どうして...こんなことに。
◇
「なかなかうまいな、これ!」
「あぁ。ちゃんと出汁が効いてるし、さっぱりさも損なっていない。正直侮っていたな...IS学園の食堂。」
結局その場のノリ的にも食券の換金が出来なかった俺は、席についてすだちうどんを食べている。
俺の隣には布仏さんとセシリアが居り、周りには谷本さんや相川さん、それに一夏や箒も一緒に居た。
今の所、セシリアも大人しいし、一夏もセシリアとは積極的に絡んでいないので平和だ。
何故か偶に俺に一夏が話しかけてくるが、まぁ仲良くなっていけばヒロインくっつけるのも楽になるし、良いか!
箒と一夏はすだちうどんを食べて感嘆している。
たしかに俺もすだちうどんを食べて美味いと思った。
でも肉喰いたかったんだけどなぁ。
周りではすだちうどんの話で盛り上がっており、ところどころでさっぱりさせようぜ!!とまだ声が聞こえてきた。
もう....殺してくれ.....。
そう思っていると、セシリアが何かを口に運ぼうとしているのが見える。
それは付け合わせのワサビだ。
確か修学旅行の時も良く分からずに全部口に運んで苦しんでいたな。
「おいおい、ワサビってのはそれ単体じゃなくて、別のに付けて食べる物だぜ?まさか、知らないわけないよなぁ国家代表候補生?」
「なっ...し、知っていましたわ!エリートの私が知らないはずないでしょう!?フンッ!!!」
そう言っておずおずとワサビを元の場所に置いた。
いや....代表候補生でも知らない文化はあるだろ....。
しかしムキになるセシリアも中々可愛い物があるな。
もういっぺんフンッ!!って言ってくれないかな.....(ノンケ)
すると一夏が意外そうな顔でこちらに口を開く。
「アッカネンさんって日本食詳しいんだな。」
まぁ中の人が日本人だからね、多少はね?
すると横の布仏さんも口を開いた。
「なんかここに来た時もテンション上がってたしね!ゾルたんは食べること結構好きなの~?」
食べること....か。
まぁよく考えてみたら国連では日本食あんま出なかったし、なんなら何日食べずにいられるかみたいな性能テストもあったからな。
もうあんな目には二度とあいたくねぇ....
3日目辺りで根を上げた物だ。
断食を嫌がる辺り、俺もやっぱり食が好きなのだろう。
「まぁ、失敗作でも飯を食えば楽しいし、時間が経てば腹が空いてくるんだよねぇ。」
「そうなんだ、私も好きだよ!」
相川さんは笑う。
すると、谷本さんがこちらに笑みを浮かべて聞いてくる。
「そういえばさ、そのアッカネンさんの失敗作ってどういう意味なの?」
そう言うと向かいの箒も食いつく。
「確かに気になるな....。」
「俺もだ!」
一夏まで賛同する。
いや、別にどういう意味もなにもただの翻訳でしかないのだが....。
でもまぁ理由付けるとすれば千冬を再現しようとしてダメだった失敗作だったから?とかか。
でもさ、これ食事の場で言うようなことでもないだろ、なんか空気重くなりそう.....。
それに考えてみれば後から来る大人気ヒロインラウラちゃんと少しキャラ被りしてるんだよなぁ....。
なんか改造人間の所とかそうだし、ヴォーダン・オージェとかモロ被りだし。
絶対そういう匂わせること言ったら背景まで聞かれることになるし.....。
困ったなぁ....俺はヒロインを一夏とくっつける為に来たのだ。
それなのにヒロインの一人のキャラを薄くするわけには....
そう思っていると、すだちうどんを食べきってしまう。
おっ、ちょうど良い。
ここで離脱させてもらおう。
なんか荷物の整理が出来てないとかそういう理由付ければ良いだろう。
「楽しい時間はあっというまに過ぎる....。ここは素直に撤退するか。」
なんか意味分からんこと言ってるけど、まぁいいや!
このままお盆を持って立ち上がる。
このまま返却して帰らせてもらう!!
「あっ!ちょっ、まだ話終わってないよ~!」
布仏さんがそう言ってくる。
頼む!今は勘弁してくれ!
せめてラウラが来た時らへんに!
ほら!同じクラスだし時間は一杯あるわけだしさ!
「そう焦るなよ、まだ余裕あるじゃん。」
...まぁ今回は及第点としておこう。
伝えたいことは一応捻じ曲げられずに入っている。
分かりにくいがな。
そう言って彼女たちの制止の声を聞かずにそそくさと逃げるように食堂を出た。
◇
部屋でくつろいでいると、ノックされる。
おっ、同室の子が来たか。
「なにコソコソしてんだ、入れよ。(どうぞ~)」
翻訳のせいでガラが悪くなってしまった。
どうぞを翻訳するならどうぞで良いだろ!!
余計な言葉付けるんじゃないよ!
全然違うだろが!!!
そう言うと、扉が開く。
そこに居たのは.....。
「あ、あなたがルームメイトなんですの!?」
「おいおいおい、マジかよぉ!(マジで....)」
そこに居たのはセシリア・オルコットだ。
俺が散々煽り散らかしたセシリア・オルコット。
よりにもよってその子がルームメイトだと言うのだ。
何故かテンションが上がっているかのような物言いをしているが、内心は頭を抱えていた。
どうしよう....これ、どうすればいいんだろう。
彼女に嫌われているかもしれないのに、同室とかヤバいでしょ。
日常生活からゾルタン訳なんか聞かせていたら、犬猿の仲になりそう。
セシリアを一夏にくっつけるのは、諦めた方がええかもしれんなぁ....(遠い目)
そう頭の中で途方に暮れるのだった。
あまりの売れ行きに、すだちうどんが常設になったのは言うまでもない。
そしてIS学園ではそれをなにやら叫びながら買うというおかしな慣習がこの日、始まったのだ....