あこちゃん回です!!!
「じゃあ明日秋にぃの家行ってもいいの?!」
「おう、構わんぞ。」
「わーい!」
俺とあこがこんな会話を繰り広げているわけが知りたいって?
ならまずは時を戻そう。
・・・よし、決まった。
例のごとくバイトのために羽沢珈琲店に向かっていると、ポケットの中でスマホが震えた。
「ん?メール?......あっ、やぁっと来たか。」
先日ポチったパソコンが明日にも届きますよーっていうお知らせだった。
まだかまだかと首を長くして待っていたわけよ。もう首引きちぎれそうだったのよ。
「ちょうど明日はバイトもないし、タイミングばっちりやな。」
明日はセッティングに丸1日使いそうだなぁなんて考えながら仕事に入った。
・・・して、時は冒頭に戻る
例の如く例によって羽沢珈琲にお茶をしに来ていたあこにこの話をしていたところってわけさ。
あことは大阪に引っ越す少し前から一緒にオンラインゲームをしており、その関係は大阪に行った後も続いていた。
まったく、ネットってのはすごいね。新幹線でも数時間かかるキョリでもほんの一瞬で繋がれちゃうってんだからさ。最近の技術には頭が下がりますなぁ。
あ、余談だけど最近はお店の混んでない時間には少しずつ厨房での仕事もさせてもらえるようになった。
今もカウンター越しにあこと話してる。
そんなわけで明日は我が家にお客さんが来ることになりそうだ。
ー翌日ー
「ん?電話?って気合い入り過ぎっしょ。」
苦笑いしつつ電話に出る。
相手はもちろん・・・
「秋にぃ!!もうパソコン届いた?!あこ寝坊しちゃったかな?!」
「大丈夫だからちと落ち着けって。まだ届いてないから安心して?」
「良かったぁ...じゃあ今から行くね!」
プツリ。あ、切れた。
ただいまの時刻、午前7時15分。
ん?僕の感覚がおかしいのかな?
僕これから優雅に朝食といこうと思ってたんだけど、もしかして寝坊した?
––––ってか
「アイツ俺ん家知ってたっけ?」
いや、案内した覚えないぞ・・・?
「ひとまず...っと」
「あ、秋哉!いまアタシから掛けようかと思ったとこだよ。」
「なぁアイツ俺ん家知らないよな?」
「え、教えてないのか?!」
「...教えてないっす。」
マズいな。迷子になるこたないと思うが、こりゃお迎えにあがらんとだな。
「どうする?アタシも探した方が...」
「いや、巴は家で待機だ。んであこに連絡が取れるようなら家に戻るよう言ってくれ。」
「わかった!わりぃな、あいつ昨日からすげー楽しみにしてたみたいで...」
「そっかそっか。よし、じゃあちょっくら探してくるよ。」
あぁ、俺の朝飯・・・
ランニング行ってきた後だから腹減ってしゃあないのよ。ここは迅速に片をつけるとしよう。
「とは言えどっから探すかな...」
むやみに動くのも得策とは言えない。多分先に俺が腹ペコでダウンしちまう。
巴が頼みの綱だな・・・
すると
「あ、巴だ。もしもーし」
「おー秋哉、あこ帰ってきたぞー」
「はや」
「家に出たとこで場所知らないこと思い出したみたいでな、向こうから戻ってきた。」
「そりゃなにより。んじゃあ今から迎えにいくよ。」
「こんな早くからいいのか?」
「どうせあこもじっとしちゃいられないでしょ。」
「まぁ確かに...」
「あと5分くらいで着くから、それまであこそこで留めておいてくれ。」
「任せとけ!」
こういう時の巴はホントに頼りになる。絵に描いたような姉御肌で、こと妹がらみとなるとマジ無敵なのでは?ってくらい強い。姉は強し。
「あっ来た来たぁー!!!!」
待ちかねていたのか家の前に待機していたあこが助走十分に飛び込んでくる。
「どわっ...おmゴホン。姫様、お待たせいたしました。」
「ふ、苦しゅうないぞ。」
「ちょ、道端で寸劇始めるなって!!」
路上で大げさにひざまずいた俺に巴がツッコむ。
・・・念のためいうが失言をごまかそうとかそういう魂胆じゃあないからな?
「まぁそんなわけで、姫様借りてくぞ。」
「おう。あこ、秋哉に迷惑かけるなよ?」
「はーい!ねぇねぇ、早く行こ!」
「わかったからそうはしゃぐな」
色々あったが何とか宇田川家を後にし、無事帰還。
「まだかなー」
「そんなすぐは来ないんじゃないかなー?配送時間書いてなかったからわかんないけど。」
・・・と
ぐぅぅーーーーーーーーーー
・・・あ
「「あ」」
「ねぇ今秋にぃすごいお腹鳴らなかった?」
「そら朝飯食ってないからな。」
「あ」
「ん?」
「あこも朝ごはん食べてないや!」
「.......」
「えへへー」
「ごはんとパン、どっちがいい?」
「え、いいの?!」
「どーせすぐには届かないだろいうし、何より食べなきゃ動けないだろ。」
「わーい!秋にぃのごはん久しぶりだぁ!」
「そういや引っ越す前はよく来てたもんな。で、何がいい?」
「今日はパンの気分!」
「あいよ」
とりあえずストックしておいた食パンをありったけトースターに突っ込みあとはお任せ。
その間にパンのお供を・・・
「目玉焼きとスクランブルエッグならどっちがいい?」
「んー目玉焼き!」
「ほいきた」
リクエストを受けフライパンに卵を投入。
「わ、片手で割った!」
「そんなに珍しいか?」
「こないだおねーちゃんがそれやろうとして殻ごと粉砕してさー」
「流石というかなんというか...アイツならやりかねんな。」
あかん、想像すればするほどめちゃくちゃ面白いじゃん。どんな割り方してんのよ。
「ふっ...ふふふふははははははは」
「あ、秋にぃ?!」
「ごめんツボった。いやーおもしろ。あかんあかん、焦がすとこやった。」
ギリギリのとこで目玉焼きを救出したところでパンも焼けたようだ。
「よーし、できたぞー」
「いっただっきまーす!!!」
「そんなに慌てて食べなくていいっての。」
吸い込む勢いでトーストを平らげるあこの姿はなかなかに衝撃映像だった気がする。
「片付け手伝うよ!」
「おう、サンキュ」
「なーんかまだ変な感じー。本当に秋にぃが帰って来たんだなーって思うとちょっと不思議だよぉ。」
「俺もようやく慣れてきた頃よ」
「でもすっごく楽しいの!」
こうやって屈託なく笑うこの幼馴染をふと見下ろす。
なんだか急に大人になったなぁ。まぁ中身は変わってないけど。あ、いい意味でね?
数時間後、ようやくお目当ての物がやってきた。
「これって、こないだ出たばっかのやつじゃん!」
「たまたま予約抽選当たったもんでさー」
「やっぱ秋にぃすごい!」
そう、こいつはこないだ発売したばかりの新作ゲーミングPCなのよ。マジでラッキーだったのよ。
一通り箱を開け中身を取り出す。
ほほう、これは
「うーん...ねねね、これこうであってる?」
「ちょっといいか...うん、合ってるぞ。」
「おっけー!」
なんとか組み立てを終え最後の配線を画面と繋ぎ電源を入れる。
「おぉーー」
「凄い!光ってる!」
今回からキーボードや本体にLEDが搭載されてるんだよね。これはテンション上がるゥー!
早速前のパソコンから引っ張ってきておいたバックアップを送り込む。
「よし、これで今夜からは出撃できるぞ。」
「わかった!りんりんにも伝えておくね!」
「おう。ありがとな」
言いつつあこの頭を撫でる。間違いなく今日の功労者だ。
と、
ぐぅぅーーーーーーーーーー
ん?俺の腹じゃないぞ・・・?
つーことは
「えへへー」
「待ってもうそんな時間なの?」
時計を見るともうすぐ13時30分。
夢中になるうちにかなりお昼の時間帯をオーバーしてしまった。
「...お昼にしよっか」
「わーい!」
後ほど巴からめちゃくちゃお礼の連絡が来た。
お返しに目玉焼き作ってくれって言っておいた。
もはや説明不要な気もするがこの日から入学式までの俺の平均睡眠時間は約4時間だった。
両目の下にそれはそれは巨大なクマを引っさげ入学式に登場した男として彼は後世にも語り継がれる存在となった・・・
あああああああごめんなさいまたも遅刻してしまいましたぁぁぁー(ジャンピング土下座)
なんとか日付が変わらんうちに出せた...
作者ただいまかなり忙しい時期でして...(言い訳すな)
明日以降はまた予定通りいけると思います!
明日から新学期です!