俺の家が女子高生の溜まり場になっている件   作:かしら

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どもども、かしらです。連休中はなるべく多く出せたらいいなぁと思いますがまぁ毎度この宣言は信用ならないものですので、きっと・・・ね?(発言に責任を持ってくれ)


今回もまた新たなバンドが登場です!タイトルでわかるかな?


#17 キラキラとドキドキと

「腹減ったな...パンでも買ってくか。」

 

 

 学校終わりの帰宅中に襲い来る空腹感ほど罪なものってないと思う。結局それに負けて俺のお財布は今日も断末魔を上げました、とな。

 

 軽食にはやっぱパンだよなー。つーことは、

 

 

「ここしかないってことよ...って、なんか賑わってる?」

 

 

 もはやここに来ることに一切の抵抗がなくなった幼馴染宅(やまぶきベーカリー)に向かっていると、何やら店先に人だかりができていた・・・3人組か?

 というかやたら見覚えのある制服の集団で、しかもやたら見覚えのある人がその中にいる。

 

 

「あれ、りみじゃん。何してんの?」

「あっ、秋哉君!!びっくりしたぁ。」

「悪りぃ悪りぃ。あ、あれか?いつもみたいにコロネ買いに来たのか?」

「ううん、ちょっと今日は沙綾ちゃんに用があってね。あ!もちろん!チョココロネも買ってくよ?!」

「いや別にそこ強調なさらなくても...」

「この人誰?りみの彼氏?」

 

 

 なんかナチュラルにとんでもねぇ質問投げられた気がするぞ今。

 

 

「そ、そんなんちゃうよ?!」

「おぉ、関西弁。」

 

 

 あ、これだめだ何言っても通じないパターンの人だ。

 

 対してもう片方の人はというと...

 

 

ちょ、おいやめろよ初対面の人に!

 

 

 うん、りみ大丈夫かな。お兄さん心配になってきた。まなさんが見たら間違いなく大阪引っ張って帰る。

 

 

「え、えーっと、お友達?」

「そうだよ、こっちが花園たえちゃん、そしてこちらが市ヶ谷有咲ちゃん。えっと、2人とも紹介するね。彼は福本秋哉君、私が大阪にいた頃のクラスメイトなんだ。」

「ど、どうも〜。い、いつもり...牛込さんにはお世話になってます〜」

「よろしくねっ、秋哉。」

 

 

 なんつーか、個性的だな・・・まぁりみのこともよく知る俺からすればこいつも大概なんだがな(何しろいつも一緒にいた連中があのノリである)

 

 

 ほんでツインテールの方・・・市ヶ谷さんだっけ?絶対コミュ障だろ。明らかに挙動がおかしいって。ってかめちゃめちゃ警戒されてる気がするっていうかなんか違和感あるっていうか。

 

 

「あ、どーも。福本秋哉っていいますー。りみとは大阪時代のクラスメイトで、中学上がるまではこっちにいましたー。ここの看板ムスメは俺の幼馴染っす。」

「え、沙綾と知り合いなの?」

「そっ」

「秋哉君もドラムやってるんだよ。」

「へ〜じゃあ最悪こっちでもいいじゃん。」

「「ハァ?」」

 

 

 ん?なんかツッコミハモらなかったか今。

 

 

「えーっと、ドユコト?」

「そっか、秋哉君にはまだ言ってなかったね。私、バンド始めることにしたんだ。」

 

 

 りみが・・・バンド?

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ?!」

「やっぱりそういう反応になるよね...」

「そんなに驚くことなの?」

「いや、確かにこいつベースめちゃくちゃ上手いし中学時代も一応軽音部なんだけどその...なんつーか...真奈佳が聞いたらめちゃくちゃヤキモチ焼きそうやな。」

「うっ、それお姉ちゃんにも言われたんよぉ。」

「さすがやな先輩も。までもいいんやないか?何はともあれ人前で演奏する気になったんやろ?」

「それは...そうやけど。」

「俺らはりみの演奏が日の目を浴びてくれりゃそれで構わないさ。きっとあいつらもそう言うよ。ま、せめていつか俺らとも共演はしてほしいけどなっ」

「もっ、もちろんだよ!!」

「そら楽しみやな。んでさ...」

 

 

 嬉しい話を聞けたのはいいとしてよ、

 

 

「なんでずっと外にいんの?沙綾に用があるんだろ?」

「あ、それなら実は...」

「もう1人のメンバーが今説得に行ってて。」

「説得って...まさかお前ら沙綾のこと引き込むつもりなのか?!」

「え、どうかしたの?」

「悪いことは言わない、今のうちに他の候補探しとけ。」

「秋哉君、どういうこと?」

「今のアイツはもう、ドラマーじゃねえってこと。んじゃ、俺は買い物してくから。あ、早くしないと俺がコロネ買い占めるけど?」

「そっ、それだけは...!!!」

「冗談だって。こんちはー!」

「いらっしゃい秋哉君。そろそろこっちにも慣れたかな?」

「慣れるもなにもないでしょ。えーっと、食パンいつもの分切って貰えますかー?」

「はいよー」

「あ、後それから」

 

 

 りみがコロネに夢中になってる隙に沙綾の父さんにちょこっと耳打ちを・・・

 

 

「沙綾いる?」

「あぁ、上にいるよ。なんかお友達を連れてるみたいだけど。」

「ちょっと様子見てきてもいいかな?なんかそのお友達、俺の知り合いらしいんだ。」

「あぁ、構わないよ。っていうか、」

 

 

 と前おいて俺の方を見下ろして優しく微笑む沙綾の父さん。あぁ、俺の親父からはこんな表情きっと大金積んでも拝めねぇな。

 

 

「秋哉君がこの家に上がるのに許可なんて必要ないだろ?」

「っ?!」

 

 

まったく、親子揃ってこういうところホントにずるいよなぁ。

 

 

「ふっ、そうだったね。じゃ、ちょっくら寄ってくよー」

「荷物は居間に置いておくよ。」

「ありがと!...こっからが難関なのよなー」

 

 

 忍足で2階の沙綾の部屋に向かおうとしかけて・・・後方から強烈な視線を感じた気がする。

 

 

「ちょ、ついてきたのかよ!」

「だってりみが秋哉がいないって言うから。お店の人に聞いたら中にいるからどうぞって。」

 

 

 何食わぬ顔をしてくっついてきたのはりみと一緒にいたうちのツインテールじゃない方。えーっと、花園さんだっけ。こいつはなかなか取扱注意なタイプかも。でも悪いやつじゃなさそうなんだよな。

 

 

「んまぁいっか...静かにしてろよな。」

「りょーかいっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから!私には無理だって!!」

 

 

げ、やっべぇ・・・いきなり修羅場じゃん。ってか、平気な顔しておじさんに嘘ついてきちゃったけど相手どんな子なのかな。ここまで沙綾キレさせるのって何気に至難の業だと思うんだけど。

 

 

うわー、修羅場って感じだね。

ばっ...そゆこと言うなよ!ってか静かにしとけ!

有咲みたいだね、秋哉って。

ますます意味わかんねーよ、オメェ。

 

 

 ドアの前でそんなコントじみたやりとりを展開していたせいか、隣の部屋のドアが開いた音に気がつかなかった。

 

 

「あれぇー?」

「「?!」」

「秋にぃちゃんだっ!!」 

「え、純?...ってやべ。」

 

 

 まぁそら気づくわな。

 

 

「え、秋哉?なにしてんの。」

ん?秋哉...?

 

 

 

 こっっっっっっっわーーーーーーー。ごめんなさい怒った沙綾の方が怖かったです。

 

 

「買い物しに来たら外でりみと会って。」

「ホントに秋にぃちゃんなの?!」

「おう、久しぶりだなー純。でっかくなったなー」

「えっへへーでしょー」

 

 

 昔のように純を抱っこしかけて・・・重たっ。育ち盛り恐るべし。まぁできるんだけどね。そもそももうそんなお年頃じゃないのかな?

 

 

「ねーちゃんうるさいよーせっかく宿題やってたのにぃ。ケンカしてたの?」

純には関係ないよッ!!!!

「おわっと...お前いくらなんでも今のは」

「うるさいっ!」

 

 

 あまりの剣幕に純も驚いたのかなんなのかのごちゃ混ぜで泣き出してしまった。

 

 

「だーいじょぶだいじょぶ、にぃちゃんいるから。ちょっと下で休憩しよっか、宿題やって疲れたろ。あ、紗南は俺のこと覚えてるかなぁー」

 

 

 

 純を抱えたまま階段を降りようとして、寸前で振り返って幼馴染を見る。おぉこわ。

 

 

「ったく、俺に八つ当たりするのは百億歩譲ってよしとしても...なにもこいつに当たり散らさなくてもいいだろ、大人気ないぞ。」

「...わかってるよ」

「なら構わん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あきや...おに−ちゃん?」

「はは、流石に紗南は覚えてねぇかー」

「ねぇ秋にぃちゃん、なんでねーちゃんあんな怒ってたの?」

 

 

 リビングに降りてきた俺たちは紗南の相手をしつつ純をかつての定位置————俺の膝の上に乗せて話していた。にしてもホントにだかなったなぁ。昔は俺を見上げる顔がもっと低い位置にあったはずなのに、今じゃもうすぐ追いつかれちゃいそうだ。

 

 

「んーまずもってあいつがドラム辞めた理由からしてわかんないからなぁー」

「それは...私のせいかもしれないわね。」

「えっ?」

 

 

 声の方を振り返ると・・・こちらも数年ぶりの再会である沙綾のお母さんだ。

 

 

「主人と沙綾から話は聞いていたんだけど、なんだかずいぶん大きくなったんじゃない?秋哉君」

「あ、おばさん久しぶり!」

「ふふ、ほんと、また会えるなんてね。」

「それで、沙綾がドラム辞めたのがおばさんのせいってどういうこと?2人とも反対なんてしてなかったよね?」

「もちろん、今でも続けてほしいと思ってるのよ。でも...」

 

 

 その後の話を聞くのはかなり辛かった。元来身体が弱く休みがちな沙綾の母さんは、貧血で倒れたり、なんてこともよくあった。前々コアラのことで俺もそのことは知ってたんだけど、どうやら沙綾の大事なライブの日にもおばさんは体調を崩してしまったようだ。

 倒れた当時沙綾はその場にいられなかった自分に人一倍責任を感じていたらしい。

 

 

「それ以来、私に何かあったらと心配してあの子は部活もバンドもせずに家の手伝いと店番ばかり...本当はあの子のやりたいことを好きなだけやらせてあげたいのに...」

「沙綾...そっか。」

「え?」

「向こうに行ってからも頻繁に連絡取り合ってたのに、突然アイツ連絡して来なくなって。そういうことだったんだ。」

 

 

 

 アイツがドラムを叩かなくなった理由はわかった。いつだかアイツが”もう秋哉には頼らない”なんてことを言ってきた意味も。

 

 

「ったーく、つくづく阿呆やなぁ。」

「でも、私はこの身体だし...なにもしてあげられなくて。」

「俺が、なんとかしますよ。」

「えっでも、」

「ここからは俺の勝手な都合だから。何より、俺以外のヤツの言葉でアイツがまたドラムやるなんてことになったら悔しいしね。」

「秋哉君...」

 

 

 と、店側からりみと市ヶ谷さんがおじさんに連れられて家に入ってきた。

 

 

「あらいらっしゃい。」

「あら、沙綾のお友達かしら?」

「あの、牛込りみです!」

「い、市ヶ谷有咲です。」

「アイツら上にいるぞー」

「う、うん。ありがと!」

「ねーねーおにーちゃん!あそぼあそぼ!」

「はいはーい」

「おぉい俺も!」

「こらこら俺は1人だからー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しばらくして5人揃って降りてきた。

 

 

「お、おかえり〜」

「ただいま〜」

「おたえちゃん打ち解けるの早くない?!」

「そうかな?」

「あれぇーっ?!」

「え?」

「君もしかして!」

「なになになになに」

 

 

 あれ、この展開どこかで・・・

 

 

「あっきーだよね?!」

「ふぇ?」

「え、覚えてない?私、香澄!戸山香澄!」

「かすみかすみ...あぁっ!!あれか、はぐみと一緒にいた!」

「そーそー!久しぶりだねー!」

「まじかよ。世界って狭いな。」

「なにしてたの〜?」

「ご覧の通り、2人の遊び相手に。」

「あ、私も私も〜!」

「あそぼあそぼー!」

「ちょま、おい香澄!」

「まぁまぁ、相手してやってよ。なんか懐かれてるみたいだよ?」

「ねぇねぇ、おねーちゃんもあそぼ?」

「わ、私は別に...」

「いーじゃん有咲っ」

「ちょ、ちょっとだけな!」

 

 

 あぁ、こいつが挙動不審だったのはコミュ障っていうより単にツンデレってだけか。

 

 

「ごめん秋哉。ずっと相手してくれてたの?」

「まぁな。おかげで色々聞けたよ。」

「え...」

「こっち帰って来れてホントによかった。」

「え、どういう意味?」

「ドラム、またやるのか?」

「...ううん」

「そっか」

 

 

 

 

 

「ねーねー、あっきーって今までどこ行ってたの?」

「大阪やでぇ」

「え、あっきーも大阪にいたの?」

「驚くのはまだ早い、りみと中学一緒だった。」

「えぇー?!」

「そうなんだよ〜」

「え、高校は?」

 

 

 さぁ恒例のお時間です。

 

 

「んっと、清嵐。」

「せいらん?」

「せい...らん?」

「せいらん...ってまさかあの清嵐?!」

「えっ、秋哉って清嵐通ってんの?!」

 

 

 あぁ、これ(以下略)

 

 

「あれ、言ってなかったっけ?」

「聞いてないよ!」

「そっかそっか。」

「清嵐って...めちゃくちゃ頭いいとこじゃん...じゃないですか!」

 

 

 あぁ、違和感の正体はこれか。

 

 

「なんかキミ、無理してキャラ作ってない?」

「んなわけっ!...あ」

「おぉ、有咲の猫被り見破った。」

「バレたね。」

「べっ、別にこれは...!」

「あーだいじょーぶだよ、別にそんなんで引いたりしないから。俺もっと裏表エグいやつ知ってるし。楽にいこ?」

「有咲ちゃん、すでに手玉取られてるね?」

「まぁー秋哉って人転がすのはうまいからね。」

「それ褒めてる?」

「とっとにかく!今日のところは帰るぞ。」

「よーし、ほんじゃ俺も帰るかな。」

「秋にぃちゃん今度はいつまでいるの?」

「ん?あぁ、そっか。安心しろ、もうどこにも行かねぇから。」

「ホントに?!」

「あぁ...約束するよ。()()()()()。」

「秋哉...」

「だからまた遊びに来てやっから。」

「うん!」

「あ、そうだ。そしたら純も一つだけにぃちゃんと約束してくれるかな。」

「なになに?」

「次に俺が来るまでに、姉ちゃんと仲直りしておくこと。」

「えっ」

「ッ!」

「ほんじゃ、まったなー」

 

 

 

 りみたち一向と店を出たところで追いかけてきた沙綾に呼び止められた。

 

 

「秋哉!」

「どした。あれなんか忘れ物したかな?」

「ううん、そうじゃないんだけど...ごめん、ホントに。」

「謝る相手は俺じゃないんじゃない?」

「そう...だね。ありがと。」

「そこで”ありがと”って言えるお前は強いよ。だから大丈夫。」

「秋哉...」

「じゃ、またな。」

「うん。じゃあね。」

 

 

 ・・・ようやく笑ったか。ったく、素直じゃねぇんだから。

 

 

「それにしてもまたあっきーと会えるなんてなー」

「こっちも驚きだよ。よく覚えてたな。そんなにしょっちゅう遊んでたって関係でもなかったと思うんだけど...」

「なんとなく!」

「「お前すげぇな」」

 

 

 わ、またハモった。

 

 

「あ、ごめん。ツッコミ役取らない方がいい?」

「別に気にしてないっ!むしろ...その?私以外にもまともな人がいると助かる?っちゅーか?」

「あそ。ならいいけど。」

「なんか名前聞いて顔見た時にビビッ!っときたんだ!」

「そかそか。改めてまたよろしくな、香澄。」

「うん!」

「えーっと、りみはわかるとして、後の2人は...」

「ここのみんなは私のこと”おたえ”って呼んでるよ。」

「お、おたえ...はちょっとな。まぁじゃあたえでいっか。んでこっちのツッコミ担当は...」

「別にツッコミが担当なわけじゃねぇ!別に呼びたいように呼べばいいんじゃねーの?」

「はいはい、市ヶ谷ね。」

「お、おう。下の名前じゃねーのか。

「なんか言ったか?」

「あ、いや!別に。じゃ、私こっちだから。」

「おう、気ぃつけてなー」

「またね有咲ー!」

「じゃ、私もこっちだから。」

「じゃあな。」

「また明日ね、おたえちゃん。」

「あ、そうだ!」

「なに?」

「あっきーってさ、星の鼓動って聞いたことある?」

「は、ハァ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 またしても賑やかな知り合いが増えたようだな。

 にしても、星の鼓動ってなんだよぉー?!




はい、いかがだったでしょうか!

沙綾との仲直りを早いとこしたかった理由がこれですねw
最低限誕生日編までにはポピパ結成まで持っていきたいですね。乞うご期待ということで!


次回はあのバンドのヴォーカルと...?
お楽しみに!


それでは
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