12月のとある日に、Moonメンバーといつも通りレッスンをする利恵。その日のレッスンは劇の見せ合い。3人が演じている劇を見た利恵が感じたこととは……

1 / 1
初めまして。佳宵(かしょう)と申します。
今回の作品、マネージャーや他チームのメンバーは出ておりません。そして、後半りえめいでしかないのでMoon要素は少なめかもしれません。←なんでタグ入れたんだ

それはそうと、なんとなく書きたくなったので書いては見たものの、普段あんまり書く機会もない割に、急にギリギリのタイミングで書き始めるため解釈違い、誤字脱字、改行や句読点忘れ、その他ミスなど至らぬ点が多々あるかもしれませんが、お許しください。
文章を書くのって大変ですね……

未熟な文章ではありますが、最後まで目を通していただけるととても嬉しいです。

※このお話は1話完結です。たぶん……


Blood Moon

ブラッドムーン、直訳すると『血のような月』。それは、皆既月食の際、月が赤く見える現象のこと。

 

 

 

 今年も12月も後半になり、街にはイルミネーションがちらほらと見られる季節になった。気温は当然のように一桁で、外に出るどころか、自分の部屋から出ることすらも少し苦に感じるほどだ。

 

今日はレッスンがあるため、私はMoonのメンバーと一緒にいつもより少し早めにレッスンスタジオに入っていた。

 

「ざぶい……」

 

私は身を縮こませながら小さな声でつぶやく。

 

「仕方ないでしょ、冬なんだし。それにレッスン始まるころには暖房も効いてくるでしょ、そのためにわざわざ早めにスタジオに来てるんだから」

 

私の声が聞こえたらしく、聡里がいつものように正論で返してくる。しかし、そういう聡里も寒そうにしている姿を横目で見て、少し笑ってしまった。

 

そんな話をしながらしばらくして部屋が暖まってきたころ、同時にレッスンも始まった。

今日は今までレッスンでやっていた劇のようなものを見せ合う、というものらしい。この劇には役を演じるだけでなく、少なくはあるが歌やダンスも含まれているため、今の自身の、そしてMoonメンバーの実力を知る良い機会だ。だがしかし、この劇には一つ欠点がある。なんとこの劇、3役しかないのだ。そのため、いつもセリフの多い主人公の役を2人1役でやっていた。そして今日も皆、そのつもりでいた。

 

いつも通り劇に入るため、台本などの用意をしていたとき、先生から今日は3人3役でやるようにと指示があった。

 

「残った1人はどうするんですか?」

 

すかさず聡里が聞き返す。そうすると先生が、

「残った1人は休憩もかねてほかの3人の劇を見ていて。それでほかの人の良いところを見つけて、盗めるものは盗んで自分のものにしなさい。逆に自分の演技に不安なところがあれば、そこを見ていてもらうっていうのもいいわね。」

もしかして、たまたま3役しかない劇を選んだのではなく、これを見越した上であえてこの劇を選んだのか? そんな憶測をしながら準備を進める。

 

「順番どうするー? 我輩はどういう順番でも良いが……」

 

私は手を動かしながらみんなに問う。

 

「私はみんなの劇を見て、さっき先生の言ってた通り盗んでから試したいっていうのもあるし、休憩は遅い方より早めが良いかな。」

 

聡里がそういうと、

 

「たしかにー!!じゃあ私も早めの方がいいかなー」

 

先生や聡里の言っていたことをちゃんと理解しているのかは怪しいが、凛音が笑顔でこっちを向いている。

 

「鳴は?」

 

私が聞くと、

 

「ちょっと休みたい……」

 

どうやら鳴は準備で少し疲れたようだ。鳴が最初に休憩することになった。

しばらくすると後ろから凛音の「やったー!」という大きな声が聞こえた。聡里と順番を決めるためにじゃんけんをしていたようだ。

「じゃあ、遠見さん、明神さん、宇津木さん、丸山さんの順番で休憩、ということでいいかしら?」

どうやら私が最後なのは確定らしい。

「休憩、といってもただ休むだけじゃないのよ?さっきも言ったけど、ちゃんと他の人の劇を見ていること」

と、先生がもう一度確認する。

 

「はーい!」

 

凛音が元気よく返事をすると、

「じゃあ早速始めるわよ」

と、先生の合図で劇が始まる。誰かが、しかも鳴が見ているということで緊張していたものの、次第に役に入り込み、多少のミスや違いはあれど、いつもの劇が進んでいく。何度も練習していることもあってか、自分でもかなり上手くなってきたという実感があった。初めて声優を目指したときは声が震えていたり、歌やダンスに自信がなかったりなど、今思い返せば酷いものだったが、そんな不安も今はもうない。ただただ楽しい。少しだけ一人前の声優に近づけたかな……そんなことを思いながらも順番は回っていく。

 

そして3回目の劇が終わり、自分が演じる番はすべて終わった。それと同時に肩の力が抜けた。これで今日は自分が演じる番はもうない。後はみんなの劇を見るだけ。気楽だ。

 

「ふぅ~……疲れたー……」

 

私が壁に背もたれながら座る。

 

「まだ終わってないわよ」

 

聡里が微笑みながら私に言う。私は飲み物をバッグから取り出しながら、

 

「わかってる!」

 

眉をひそめ、少し頬を膨らませながら返した。

しかし、改めて自分以外の3人を見るなんてことは滅多にない。みんなが真剣な表情になっていく中、いつの間にか私も緊張していた。劇が始まり、主人公役の鳴が口を開き話し始める…

(……あれ?鳴ってこんなに上手だったっけ?)

悪い意味ではない、ただ、私の想像していた以上に声に迫力があった。元々鳴の声はそれほど大きくないし、よく見ればいつもと変わらぬ劇にも見えた。しかし、私は強く魅了された。暫くして聡里と凛音も演じ始める。

 

……圧倒された。

普段から役を演じながら聞いてはいたが、改めて聞き手となって聞いてみると、物凄い迫力だった。

大きな動きをしているわけでもない。衣装や雰囲気を表すBGMなどがあるわけでもない。

Moonの強い個性と個々の高い能力が入り交じり、私の目を熱く、熱く凌駕した。

(……私はここにいて良いのか……?)

よくない感情が出てくる、自分でもよくないと思い、ポジティブになろうと考える。しかし、そんなことでは止められない。

(私はこのチームのメンバーとして足を引っ張っているのではないか? 私がこのチームのリーダーで良いのか? 3人とも私よりも上手い。役を演じることも、歌も、ダンスも。私は彼女らよりも劣っている。このチームに必要か? 私の感じているこの感情は何? 後悔? 嫉妬? それとも罪悪感?)

止まらない。負の感情が私の心を曇らせる。

 

劇が終わる。長いようで短かった。見るのが辛かった。けれどもっと見ていたい。複雑…そんな言葉では言い表せられないくらい、もやもやしていた。

 

「終わったー……」

 

みんな苦笑いをしながら床に倒れる凛音を見る。

「これで今日のレッスンは終わり。次回からは新しいことをやるから楽しみにしておいて」

先生が少々不気味に微笑みながらスタジオから去っていく。

 

「みんな! おなかもすいたし、どこか食べに行こうよ!」

 

凛音が言う。

 

「帰ってゲームしたい……」

 

「私も帰って本の続き読みたいし、今日は帰りましょ」

 

2人が否定する。

 

「そんなこと言わずにさ! こないだ行ったお店がすっごくおいしかったの!! みんなで行こうよ~」

 

凛音が負けじと2人を説得している、いつものパターンだ。

 

「また今度、4人で食べに行きましょ」

 

凛音も不満そうな顔をしているが、聡里に言いくるめられ、結局いつものように帰ることになった。

 

「寒いわね……」

 

聡里が両手をこすり合わせながら言う。レッスンに来る時よりもさらに寒くなっている。気のせいかいつもより風が冷たく感じた。

それよりも、さっきの出来事が頭から離れない。

 

「ちょっと寄りたいところがあるから先に帰ってて!早めに帰るようにはするから!」

 

私がそういうとみんな不思議そうな顔をした。当然だ。今日はバイトもないし、なにより寄るところがあるなど伝えてないからだ。もちろん寄るところなどない。

 

「利恵…………わかった……気をつけてね……」

 

鳴が不安そうな顔で言う。鳴にはお見通しのようだ。何か言いたげだったが、私は目をそらし、そそくさとその場を去る。

寮に戻って自分の部屋に入れば1人で考える時間ができる、そう思っていたが耐えられなかった。一刻も早くこの場から離れたい。一緒にいるのが辛かった。

私は速足で鳴たちと反対の方向へ歩く。もう3人とも見えない。それでも足を止めることはなかった。ただただ歩く。目指している場所はなく、無心で歩いた。何も考えず。無心で。

 

どのくらい歩いただろう。気づけば太陽は沈み、空が暗くなってきていた。

 

「向いてないのかな……なんて」

 

ぼそっと独り言をつぶやく。(声優……辞める……?)そんなことさえも思った。らしくないと思い、両手で頬を叩く。

ふと時間が気になり携帯を取り出すと、そこには20:32の文字と不在着信があった。誰からの不在着信かを確認する前に携帯をしまう。より感情が複雑化する。これ以上考えると心が壊れてしまいそうだった。私は深く考える前に帰ろう、そう思った。

しばらく歩くと懐かしい建物が目にとまった。オープンテラスのある小さなスイーツカフェだ。ここは以前、一昨年の鳴の誕生日に2人で来たところだ。

2018年1月31日、あの日は特別な日だった……

 

 

 

 

 

とても寒く、2人でカフェのテーブルに座り空を見上げる。今日は265年に一度しか見られないと言われるスーパーブルーブラッドムーンが国内で見られるらしい。

スーパーブルーブラッドムーンとは

・満月がより大きく見えるスーパームーン

・月に2度満月がある月の2度目の満月をブルームーン

・皆既月食により、月が赤く見える月のことをブラッドムーン

それ全てが一度に起こる現象のことだ。あまり考えずとも、とても珍しいことはわかる。

そして、スーパーブルーブラッドムーンが見られる際、満月から、少しずつ時間をかけて月が欠けていき、月がほとんど見えなくなると、赤くなった満月がパッと夜空に出てくる、というものらしい。

 

「鳴、今何分くらい? そろそろじゃない?」

 

私が興奮気味に言う。当たり前だ。赤い満月など実際に見たことがないし、聞いているだけで神秘的で美しい。

 

「さっき確認したばかり……まだ10分近くある」

 

鳴が冷静に返してくる。だが、表情や動作に出さないものの、鳴も少しそわそわしているのが私には分かる。

 

「……ふふっ」

 

思わず笑ってしまう。鳴はきょとんとした表情で見つめてくる。ごまかしの意味もあってテーブルに置いてある薯蕷饅頭を口にする。それに続いて鳴も先程頼んだティラミスを一口食べる。そしてお互いが口にスイーツ含んだまま目が合い、また笑ってしまった。今度は鳴も軽く微笑む。夜のカフェだからだろうか、いつもより鳴が可愛らしく見える。

 

そんなことをしているうちに月が徐々に欠けていく。先程までまだ3割ほど見えていた月が、もう1割も見えなくなっている。街の人は皆、空を見上げ、それにつれて鳴と私も月を見上げる。

月が欠けていく、それと同時に街が静まり返る。少しづつ、少しづつ時は流れる。目が離せない、瞬きさえ許さない。見たことのない、感じたことのない光景に私は目を奪われる。

月は欠けていく。あと少し……もう……少し…………あと…………

するとパッと暗闇から月が現れる。いつもの黄色ではない。まだ赤…というには薄いが、それでも月が血のような薄い赤い色で染まっている。美しく神秘的な光景に私は熱くなった。まるで恋をしたかのような……

 

街の人が皆、写真を撮ったり騒いだりしていることに気づき、私は鳴の方を見る。鳴は私にかまわず月を見つめている。まるで鳴のだけ時間が止まっているかのような……私もスーパーブルーブラッドムーンが見え始めたころはこんな顔をしていたのだろうか、すると鳴の瞳に雪がひらりと舞う。

 

「雪……?」

 

私は手を伸ばし、空を見上げる。すると、赤い月のまわりから白い雪がゆっくりと落ちてくる。

 

「綺麗だね」

 

正面を見ると、鳴がこちらを見ていた。先程まで月に奪われていた瞳が私に向けられている。

 

「ああ……まるで人間の生き血が…………」

 

そう言いかけたとき、「月が綺麗ですね」という言葉を思い出した。鳴の言った綺麗とは月ではなく雪のことで、そういう意味いったわけではないということは知りつつも、なぜか意識して顔が赤くなる。

思わず目を背ける私に

 

「どうしたの……?」

 

鳴が聞いてくる。私は首を振りながら、

 

「……なんでもない」

 

動揺した私は唾をごくりと飲み込む。

気づくと月がさらに濃く染まっていた。心を落ち着かせ、ここだ、と思い、

 

「鳴、誕生日おめでとう。これ……」

 

そう言って私は用意していた箱を鳴に渡す。鳴は驚いた表情で、

 

「えっ……開けていい?」

 

と言ってくる。私は、鳴がどんな反応をするのかワクワクしながら、

 

「いいよ。」

 

と返す。鳴はリボンをほどき、箱を開ける。

 

「ネックレス……?」

 

鳴が箱から取り出す。長いチェーンの真ん中に薄いピンク色で、雫のような形の宝石がついたネックレスだ。

 

「どう……かな……?」

 

私が不安そうに聞く。

 

「綺麗……つけて帰っても良い?」

 

「ほんと?!! 嬉しい!」

 

私は笑顔でうなずくと、ネックレスを手に取り、屈んだ鳴の首の後ろに手を回す。

近い……自然と私と鳴の顔が近づく、さっき変に意識してしまったせいか、また顔が熱くなるのがわかる。鳴が目をつむっているので顔を見られることはないが、それが余計に恥ずかしくなる。

ネックレスを着けたことで、また鳴との距離が遠くなる。

 

「似合っているぞ、鳴」

 

少し淋しさを感じながら、低めの声で決めた感じで言う私に、

 

「ありがとう……それに……利恵がくれたものならなんでもうれしい」

 

嬉しくなり、笑顔がこぼれる。そして無言で見つめあい、会話が止まる。2人でもう一度月を見上げる。雪の舞う広く暗い空に大きな赤い月がひとつ輝く。大きく、いつもよりも輝いて見えた。

 

視線を戻し、

 

「帰ろっか」

 

いつの間にか鳴の食べていたティラミスも私の食べていた薯蕷饅頭もなくなっている。

 

「利恵が言うなら…」

 

2人とも立ち上がり、手をつないで帰る。度々、赤い月を見上げながら……

 

 

 

 

 

あの日のことを思い出しながらカフェの前に立ち止まる。もうすぐ3年が経つというのに、こんなにも鮮明に覚えている。通り過ぎる人々の中、誰かが私の横で立ち止まる。

 

「利恵……」

 

私は驚いて隣を見る。そこにはあの日と同じ格好をした鳴がいた。

 

「鳴……どうしてここに……?」

 

私は驚いた表情で鳴に問いかける。

 

「なんとなく……ここかなって」

 

しばらく無言が続いた後、私は驚いた表情を少しづつ笑顔に変え、答える。

 

「……そっか」

 

どうしてここに来たのか、どうして私を見つけられたのかはわからない、が、鳴が私を探しに来てくれたことが嬉しかった。

 

「利恵……帰ろう?」

 

鳴はそう言ったが、せっかくなのでカフェに寄りたくなった。

 

「待って、ちょっとだけお茶していかない?」

 

「利恵が寄りたいなら……」

 

 

店に入り、鳴と私は以前と同じ、ティラミスと薯蕷饅頭を頼み、席に座る。暫くして、頼んだスイーツとお茶が運ばれてくる。そして鳴はティラミスを口にしながら、

 

「ここ……前にも来たよね……」

 

鳴はここに来たことがあることを覚えていてくれていたようだ。

 

「ああ……そうだな……」

 

嬉しい気持ちはあったが、なんて返せばいいのかわからなくなってしまった。毎日話しているのに、鳴と話すことも久しぶりに感じた。

 

「そういえば利恵……今日の劇、凄かったね……」

 

見透かされていたことを思い出し、心が痛む。

 

「ああ……凄かった……みんな我輩の想像以上に上達していて……凄かった……」

 

それ以上の言葉が出なかった。口に出すのは思ったよりも苦しくて……これが精いっぱいの返答だった。今更自分が情けなくなって目に涙が浮かぶ。

 

「違う……」

 

「えっ……」

 

「凄いのは利恵。利恵は知らないかもしれないけど……今日の劇、利恵がいちばん輝いてたよ…聡里さんも凛音さんもみんな言ってた。利恵がいちばん上手だった……って」

 

頭の中が真っ白になった。頭の整理が追い付かなかった。

 

「利恵がMoonのみんなのことをよく見てくれてるのは知ってるけど、私たちだって利恵のことを見てる。私も今日、少しだけ利恵に嫉妬した」

 

そうなのだろうか、けれど鳴の言うことだから間違いないのだろう。私は少し自分のことを忘れていたのかもしれない。自分のことは自分が一番わかってる、そう錯覚していた。私がみんなを凄いと思うように、みんなも私を凄いと思ってくれていた。よく考えれば当然のことかもしれない。自分に足りないものを求めて人を見るため、みんなのその部分が私よりも優れているのは当たり前だ。

 

「……ふふっ」

 

思わず笑いがこみ上げる。なんだか本当に馬鹿らしくなってきた。こんな些細なことでチームを、声優をやめるだなんて…そんな半端な覚悟でこの道を目指したわけではないのに。そんなことを少しでも思っていた自分が恥ずかしい。悩んでいたことがこんなあっさり解決するなんて、なぜここまでネガティブな考えになっていたんだろう。私は私でいい。何よりこんなこと、悪魔エリスらしくない。

静かに鳴もこちらを見ながら笑っている。

 

「……鳴には敵わないな」

 

そう言ったタイミングで鳴の瞳に雪がひらりと舞う。以前と変わらない、この景色、この場所で……

 

「雪……」

 

鳴が呟く。

 

「ああ……綺麗だな」

 

今度は私が鳴に言う。いつか話したあの頃の会話を、鏡のように反転させて同じ会話をする。

 

「利恵、そういえば今日、誕生日でしょ……?」

 

「今日はまだ17日だけど……」

 

「……?今日は18日だよ……?」

 

「えっ!? うそ!?」

 

「ほんと、ほら」

 

鳴が携帯の日付を見せてくる。私の勘違いだったようだ。

 

「誕生日プレゼント……持ってきたから」

 

「ええっ!? 別にわざわざ今渡さなくても……ほら、帰ってゆっくりしてるときでもいいし、なんなら今度一緒に出掛けた時にでも……」

 

明日だと思っていたので、いきなりでびっくりした。

 

「今じゃ……ダメ……?」

 

「……別によいが……」

 

「じゃあ……開けて……」

 

急な話だったので、少し躊躇してしまったが、私は冷えた手でリボンをほどく。鳴が選んでくれたものならなんでも嬉しいが、いろんな想像が膨らみワクワクする。

箱を開け、中を確認する。

 

「これは……ピア……ス……?」

 

出てきたのは透き通った赤色と紫色の雫の形をしたピアスだった。

 

「そう、ピアス。それに……お揃い」

 

そういえばそうだ。一昨年の鳴の誕生日に渡した、今も鳴が着けているネックレスと同じ形だ。

 

「ありがとう鳴!! 大事にする!!」

 

鳴が満足そうに微笑んでいる。

嬉しかった。鳴が一昨年のことを覚えていたことも、誕生日にプレゼントを選んでいたことも、鳴が私を探しにきてくれたことも。

さっきまでのことが全て噓だったかのように私の心を照らしてくれた。

 

「そろそろ帰ろっか。みんな待ってるだろうし」

 

鳴のティラミスも。私の薯蕷饅頭ももうない。

 

「利恵が行くなら……」

 

そう言って、鳴が私に続いて席を立つ。

 

お互い自然と手をつなぐ。2人とも冷たい手だった。お互いが手を柔らかく握る。私は空を見上げる。赤い月は出ていないが、降り注ぐ雪はあの日と変わらない。

寒い寒い雪の中、私は歩き続ける。隣には鳴がいる。

目指し続けるこの道を、私は歩き続ける。鳴と一緒に、どこまでも、どこまでも…………




まずは最後まで読んでいただきありがとうございます。
やっぱり何かを書くのって難しいですね……
りえめいのことだったので、解釈不一致等あったかもしれませんが、お許しください……
急遽慌てて書いたので、当日になってからここ直したい、ここも直したい……の連続だったので、もっと早く書き始めるべきでした……

とりあえず先に言っておきますが、私は鳴担当です。この前ゲーム内で来た限定鳴を初めて取り逃して泣いてます。部屋やLIVE、シングル発売に誕生日…鳴担当最近ほんとに忙しい……



本編触れる前に、利恵と鳴、この二人の関係なんですが、私らユーザーが表せる関係なのか?書いてもいいのか??なんて思いながら書いてました……この2人の関係性については、たぶんこの2人にしかわからないものがたくさんあると思うので……まぁとりあえずは書いたんですけどね、消そうかな、なんて思ったりもするぐらいに出すの迷いました……結局出したんですけどね。

この話は一生終わらないと思うので本編触れていきます!


まずは、「スーパーブルーブラッドムーン」ですね、これは史実に基づいてます。実際に2018年1月31日の21時前から欠け始め、22時前あたりから23時過ぎくらいまで見ることができたみたいです。この日は地域によっては雪で見られなかったところもあったみたいで、東京も当日に月は見えたものの、時間帯によっては雪が軽く降っていたみたいです。これって偶然なんですかね?それともこれを知っていて、あえてこういう誕生日設定にしたんですかね?なんにせよ凄いロマンチックですよね。もうこのお話書きたくて書きたくてしょうがなかったんです……
スーパーブルーブラッドムーン知らないって方は是非動画を調べていただいて……見てください!とても神秘的で綺麗なので!!
っていうのを前書きに書こうか迷ったんですが、ネタバレになってしまうし、日付のことも分かってしまうな……と思い、後書きにしました……

次に利恵の一人称なんですけど、一人称が我輩なのか私なのか本編を見ていてもはっきりしていなかったので我輩はなんか違うな…と思い私にしました。かなり利恵主人公のお話って難しくて、どのくらいの頻度で中二病チックなものを入れたらいいのかな……とか、話し方が少し独特なので、話し方が皆さんの解釈と違ったりしないかな……とかいろいろ考えることが多かったです。
私の個人的見解なんですけど,
丸山利恵→私
悪魔エリス→我輩
って感じかなって勝手に思ってます!それでも当てはまらなそうなときもあるから分からん……

後は利恵の感情とかですかね、今回は利恵が自信を失う……っていうお話なんですけど、実際利恵ってここまで凹むことってあるんですかね?流石にネガティブな感情にさせすぎちゃったかな……と反省……次書くときはもっと明るいお話を心がけます!
あと、結構Moonのみんなと支えあって過ごしてるので、レッスンから帰るときに、みんな引き止めたりするんじゃないかな、とか思ってみたり……まぁここの解釈は人それぞれなので何とも言えませんが……二次創作の難しいところですね。



最後に!!!ここまで見ていただきありがとうございました!!!!
これからも作品投稿するかは分かりませんが、やる気次第ではやります!←
こういうSS的なものを書く機会は少ないんですけど、基本文章を書くのは好きなので気が向けば投稿したいなと思ってます。
感想なども無限に受け付けてますので、気軽に書いていってください!泣いて喜びます!!
読んでいただき本当にありがとうございました。不定期投稿にはなりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
硬い文章でごめんなさい。
それではっ!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。