活動報告でも書きましたが、またボチボチ更新再開していく予定ですのでお付き合い頂けると嬉しいです。よろしくお願いします!
フェンリル極東支部──通称アナグラ、の一階エントランス。
そのカウンターの内側で竹田ヒバリはうんと伸びをした。
受付時間にはまだ少し猶予があるが、目の前のにはすでにたくさんの人々でごった返している。中には出入りの業者もいるが、その殆どは外で暮らす市民だ。彼らがここへ来る理由は様々だ、なんとなく暇潰しに来る者、身内へ面会に来る者、トラブルの解決を頼みに来る者、もしくはクレームを訴えに来る者。
ヒバリは手慣れた様子でコンソールを操作し業務を開始する。途端にカウンター前には長蛇の列が出来上がった。どんな状況でも行儀よく並んで順番待ちしてくれるのはありがたい。文明が滅びても、日本人としての習性は未だ残っているらしい。
「おはようございますー! 自販機の補充に来ました!」
「■■区画の近くに小型のアラガミが出るみたいで……」
「よっ! ヒバリちゃん今日も可愛いねー! いい加減俺とデートしようぜ!?」
「あの、このお手紙……第1部隊の隊長さんに渡してください!」
「だぁからぁ、神機使いなんてリソースの無駄! アイツがいるせいで、私たちみたいな善良な一般市民が割を食ってるのわかんない?」
「ご苦労様ですー。それは危険ですね、すぐに神機使いを向かわせます。タツミさんおはようございます、今日も頑張ってくださいね! はい、お預かりします。それは大変申し訳ありません、上に報告しておきます。次の方どうぞー」
次から次にやってくる相手をテキパキと捌き、同時にコンソールを叩きながら各所とのやり取りもこなしていく。
そうして、午前も半分を過ぎる頃にはようやく人の波も引けてきた。エントランスには露天商と、複数人の子供と、ミッションの受注に来る神機使いしかいない。「ふう……」
ヒバリは息を吐き、肩を軽く回した。
隣では同じ制服を着たレオンが真剣な表情でモニターを睨んでいた。
(レオニール・グラスハートさん……だったわね)
数ヵ月前、鳴り物入りの新型として第1部隊に配属になったアリサと一緒にやって来た彼女は、ここ最近、何故か現場に出ない。ジーナ顔負けのセクシーなライダースをフェンリルの制服に着替えて、受付業務に励んでいる。
それがヒバリには不思議で仕方がなかった。
そりゃあ、受付兼オペレータ業務はいつでも人手不足だから常駐してくれる職員がいるのはありがたい。でも、なぜ彼女なのだろう? 怪我をしたとか病気になったとか、ましてや規則違反をしたという話は聞いていないが……。「ヒバリさん」
「はっ、はい?!」
「……? 申し訳ありません、この書類をサカキ博士に届けに行くため少し席を外したいと思いますが」
「ああ、どうぞ行ってきてください(ビックリした。見てるのがバレたのかと思った……)」
礼儀正しく深々と頭を下げ、レオンはエレベーターに乗り込んだ。
「悪い人では、ないよね? きっと」
ヒバリは指先で下唇に触れながら考え、それからコンソールを叩き始めた。
■■■
「あの、面会を頼みたいのですが……」
午後、ヒバリのカウンターにやって来たのは一人の女性だった。応対すべく視線をあげたヒバリは、彼女の風変わりな格好に目を見張った。今の世では物珍しいシスターの衣装を身に纏っていた。
「えぇっと……、ハイ! 面会ですね、ご予約などはありますか?」
「あぅ、ご、ごめんなさい。予約はしてないんです……出直した方が良いでしょうか?」
「そうですね、支部長やサカキ博士へというのならば」
もっとも、彼らは容易に了承しないだろう。特に支部長は、ここ最近何か忙しげにあちこちへ出向いている。素性の知れない人間の相手をしている暇はない、はずだ。「あ、その方たちではなくって」
女性は泡を食ったようになりながら深呼吸を繰り返した。彼女のその様はヒバリになんとなくだが台場カノンを想起させた。
そんな彼女をヒバリは急かすことなくジッと見守っている。他に客がくる気配はないし、急かすほうが悪手になるタイプと判断したからだ。
ややあって落ち着きを取り戻したらしい女性はカウンターに手をついて言った。
「神機使いの、槇嶋聖奈くんに会いたいんです」
·
もしも主人公・聖奈とくっつくとしたら?(アリサはくっつかない宣言してますが結果や展開によっては)
-
アリサ
-
リッカ
-
カノン
-
ネクロ
-
その他(よければ※欄にて)