幻想紅英伝   作:最弱神

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やっぱり戦闘シーンを書くのは楽しいけど苦手ですね。


第二十七話 「人と魔と夢と想い」

幸太「…」

 

霊夢「ゴウキ…目を覚ましなさい!ゴウキ!!」

 

紫「無駄よ。彼は今…彼の中にある絶望を見ているわ。辛いわよねぇ…終わらせてあげるわ。」

 

霊夢「そんな事…させるわけ無いでしょう!!夢想天…」

 

紫「藍。」

 

藍「はい。」

 

藍と呼ばれた者は霊夢を取り抑えようとする。

 

霊夢「離し…なさい…!!」

 

紫「…さよなら。幻想郷一の大愚者。なかなか楽しかったわよ。」

 

そう言うと紫は幸太の息の根を止めようとする。

 

霊夢「ゴウキー!!」

 

ドスッ!!

 

紫「…あら?」

 

腹の辺りに痛みが走り、紫は自分を確認する。気付いたら紫の腹には刀が突き刺さっていた。

 

幸太「愚かだな。最後に油断するなんて。」

 

紫「ガハッ!?」

 

藍「紫様!?」

 

幸太「どけ…よっと!!」

 

幸太は紫の腹に刺した刀を引き抜きながら藍に向けて紫を蹴り飛ばす。

 

藍「紫様!!」

 

紫「な…んで…」

 

幸太「『戦場で寝込みを襲われた兵士は次の瞬間に理性を吹っ飛ばして反撃する』…知らなかったか?」

 

紫「ぐうっ…」

 

藍「紫様!!これを!!」

 

紫は藍に渡された薬を飲むと傷が一瞬で修復する。

 

紫「はぁ…はぁ…」

 

霊夢「…ゴウキ?」

 

幸太「悪いな、休憩時間貰っちまって。」

 

霊夢「…もうっ!!心配させないで!!」

 

幸太「悪い悪い…」

 

藍は無言で幸太に攻撃しようとするが…

 

ガチャッ…

 

幸太「空気読めよど阿呆が…」

 

幸太は藍に向けて銃口を向けると射線から外れようと横に動く。

 

幸太「読み通りだ!!」

 

藍「っ!?」

 

ドカッ!!ガンッ!!

 

幸太は藍の動きを先読みして足を払い、追い討ちの拳骨で脳を揺らす。

 

藍「がぁっ…」

 

幸太「邪魔すんなよ…」

 

紫「藍まで倒すなんて…」

 

幸太「そういえばよ…気付かなかったか?」

 

豊姫「…何がです?」

 

幸太「俺が今回の戦闘で今まで強化系の魔法とかを一切使ってないことにだよ。」

 

紫・豊姫・霊夢「「「!?」」」

 

幸太「ようやく身体が暖まってきた事だし、そろそろ全力出してくか…!!」

 

そう言うと幸太は身体能力強化の魔法を発動する。

 

霊夢「…規格外すぎるでしょ…」

 

幸太「そうか?俺が持ってる力の99%くらいは幻想郷に来る前は持ってなかったぞ?」

 

霊夢「…それでもよ。味方だから良かったものの、敵だったらなんて考えたくもないわ…」

 

幸太「今は味方だから良いだろ?」

 

霊夢「…そうね!」

 

豊姫「…なんて力なの…?」

 

紫「…夢だと思いたいくらいの力ね…」

 

幸太「…霊夢、試したい事があるんだが…」

 

霊夢「…内容次第ね。」

 

そうして幸太はこっそりと霊夢に考えてる事を伝える。

 

霊夢「…悪くないわね。」

 

幸太「だろ?出来るか?」

 

霊夢「…多分いけるわね。」

 

幸太「OK、ならやろうか!」

 

紫「…作戦会議は終わったかしら?」

 

豊姫「よく…そんな軽口が叩けますね…」

 

紫「こうしておかないとやっていけないのよ…!!」

 

幸太「確かに作戦会議は終わったぜ?」

 

霊夢「ええ、用意は良いかしら?私は出来てるわ。」

 

幸太「ああ…いつもどおり、派手に暴れるとしようか!!」

 

そう言って幸太は懐から先ほど光っていたスペルカードを取り出す。スペルカードには幸太と霊夢の顔が描かれており、協符(きょうふ)人魔夢想(じんまむそう)』と刻まれていた。

 

霊夢「それがさっき言ってた私とゴウキのスペルカードね?」

 

幸太「ああ。俺と霊夢の絆が実体化したもんだと俺は思ってる。」

 

霊夢「そう…理屈は分からないけど、何となく分かったわ。」

 

幸太「そうか、んじゃ…いくぜ!!」

 

霊夢・幸太「「協符『人魔夢想』!!」」

 

スペカから光が溢れ出し、幸太と霊夢を優しく包み込む。

 

霊夢「暖かい光ね…しかも力が…溢れ出す!!」

 

幸太「そうだな…!!終わらせようぜ!!」

 

紫「…来る!!」

 

幸太「そらよ!!」

 

幸太は持っている武器を全て前方に放り投げる。

 

紫・豊姫「「な!?」」

 

幸太「はい動揺した!!」(ルシファー!!大地を揺らせ!!)

 

ルシファー(ああ!!)

 

ドコーン!!

 

紫・豊姫「「キャッ!?」」

 

驚いて止まった紫と豊姫の隙を見逃さずにルシファーの腕は大地を殴り、地震を起こす。

 

幸太「華麗に、豪快に決めるぜ!!」

 

霊夢「飛んでいきなさい!!」

 

幸太は紫にヤクザキックを食らわせ、霊夢は豊姫を弾幕で吹き飛ばす。

 

霊夢「幸太、今よ!!」

 

幸太「分かってる!!そー…ら!!」

 

紫「何を…わぁっっ!?」

 

幸太は豊姫に向けて紫をジャイアントフルスイングでぶん投げる。

 

豊姫「痛た…え?」

 

紫「あぁぁぁぁ!!」

 

ゴッツン!!

 

幸太「霊夢!頼むぞ!!」

 

霊夢「ええ!」

 

霊夢は二人を結界で囲い、動けなくさせる。

 

幸太「さぁ、踊ろうぜ?」

 

霊夢「やっちゃいなさい!!」

 

幸太の目の前に先ほど投げた武器が飛んできて、流れるように連続攻撃を仕掛ける。

 

幸太「人は魔すら掴み!」

 

霊夢「魔は夢を育み!」

 

幸太「夢は想いを作り!」

 

幸太・霊夢「そして想いは、人を繋ぐ!!」

 

幸太「霊夢!!決めるぞ!!」

 

そう言うと幸太は霊夢に刀を投げ渡し、大剣を装備する。

 

霊夢「ええ!」

 

紫・豊姫(まずい…斬られ…いや、殺され…!!)

 

幸太・霊夢「「はぁぁぁぁ!!」」

 

スパー…ン…

 

二人を囲っていた結界が真っ二つになる。

 

紫・豊姫「「…あれ…斬られ…て…無い…?」」

 

霊夢「作戦通りね。」

 

幸太「あんたら斬ると終戦出来なくなるだろうが、勝負アリだな。」

 

紫「…貴方って一体何者?」

 

幸太「知ってるだろ?紅魔館の執事だよ。」

 

紫「…そう…」

 


 

幸太「さて…戦争で一番面倒なのってやった後だって聞いてるんだよな…取り敢えず二人ともこれにサインしろ。」

 

そう言うと幸太は書類とペンと朱肉を取り出し、紫と豊姫に渡す。

 

霊夢「これは?」

 

幸太「この戦争の終戦表明と今後の友好条約について書いた紙だ。あとは代表者のサインと拇印で完了する。」

 

紫「そんなの用意してたのね…」

 

幸太「かなり短く書いたけどな、詳しいことは後日だな。」

 

紫・豊姫「「…これで良いのかしら?」」

 

紫と豊姫からサインと拇印が押された書類を回収する。

 

幸太「…よし、あとは報告するだけだ。魔法放送するから。」

 

霊夢「分かったわ。」

 


 

宇宙

 

レミリア「はぁ…はぁ…流石に…厳しいわね…!!」

 

依姫「そちらこそ…私を…相手に…ここまで…耐えるとは…」

 

ザーッ…ザザーッ…ブゥン

 

レミリア「あれは…魔法放送?」

 

依姫「一体何が…」

 

幸太「あー…マイクテスト…問題無さそうだな。」

 

レミリア「幸太!ということは!!」

 

幸太「えー、俺は『終焉者たち』の緋劉幸太という。今回魔法放送したのはこの戦争についてだ。」

 

そう言って幸太は終戦表明と今後の友好条約について書かれた紙を映す。

 

幸太「これは月と幻想郷の終戦表明と友好条約について書かれた書類だ。両軍のリーダーである八雲紫と綿月豊姫の拇印とサインも書いてある。分かるか?戦争は、もうおしまいだ。」

 

紫「…この者が言っていることは事実よ。私たちは緋劉幸太と戦って負けたの…ここに幻想連合軍全員の撤退を命令するわ。」

 

豊姫「月の使者も同様…全員、撤退よ。」

 

幸太「ということで、これにて戦争終結!!さいなら!!」

 

プツン…

 

ここで魔法放送は切れた。

 

「私たち…もう戦わなくて良いのかしら…?」

 

「もう…命をかける必要が無い…」

 

「「やったぁ!!」」

 

依姫「…私たちは…負けたのね。」

 

レミリア「ええ…」

 


 

幸太「これでよし…霊夢、これから紅魔館で祝勝会やるけど来るか?」

 

霊夢「…行っても良いのかしら?」

 

幸太「お嬢には俺から言っとくよ。」

 

霊夢「…ありがとうね。」

 

この日、幻想郷の歴史にとんでもない事が刻まれた…1000年を超える程長く続いた戦争に、決着がついたのだ。それも、どちらかの勝利では無く、第三勢力によって止められるという結末で。この戦争は幻月戦争(げんげつせんそう)と呼ばれ、語られることになる…




終戦に成功した幸太達、面倒なことは明日に回して、今は勝った喜びを噛み締めようとする…
次回 第二十八話 「後始末」
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