逆にゼロワンを書いてみよう   作:ライティングゴート

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大バード 暗殺ミッション Take2

ドードマギアは大和田の元へ寄る。今目の前にあるカメラのコードを跨いだらそこで大和田を殺すという瞬間、銃が勝手に手から零れ落ちる。

『ゼロワンか…暗殺、失敗』

暗殺ちゃんがゼロワンに受けた傷により退却したため、撮影は無事に一段落した。残すは松田エンジとのシーンのみだ。

楽屋では或人と大和田が話していた。

「大和田さん、本当にありがとうございます。後はエンジとの撮影だけですね。」

「社長さん、ドラマっていうのはね、皆で、皆の心で作るもんなんだよ。私がこのシーンを最後にしてもらったのはヒューマギアが本当にドラマを作っていけるのかを見てたからなんだ。」

「じゃあ…」

「私にはわからなかった。心のないヒューマギアに人の心打つような芝居が出来るとは思えない。社長さんはそこんところをどう思ってるのか最後に聞かせてもらえますか」

「確かに…ヒューマギアには心がないかもしれません。でも、心を持って接すれば心で返してくれるのはヒューマギアも同じなんです。今はまだ、出来ないけれど皆が気持ちを持って接していればいつか必ず返してくれると俺は信じてます。だからエンジの事を育ててやって下さい。お願いします」

「そうですか…じゃあ、最後まで心を尽くして望ませてもらいますよ」

「ありがとうございます!!」

 

大和田が楽屋を後にしてドラマを撮影が再開される。

やはり納得が行かずに少しテイクを重ねているがロボットだからと少し嫌厭していた大和田が歩み寄る形で指導を行うようになり

それからは指示を素直に受け取るエンジに対する見方が変わってきているようだった。

正真正銘のラストシーンであるサイがギリィを欺き銃を向けるシーンだ。

銃を扱う都合上細心の注意が払われた。

「お前ら、最後の仕事だからな気を抜くなよ」

バルカンに変身した不破が仲間に発破をかける。

「よし、一斉に空砲を打て」

何てことのない空打ちが響きキャスト陣に手渡された。

こうして最後のカットが始まる。

屋上で睨み合う二人の間を鋼鉄の翼を散らしながら迅が降りてきた。

『ミッショ〜ン開始〜!』《ライノ》

エンジをシロサイの力を持つライノマギアに変貌させる。

力を振り回し暴れるマギアの拳が大和田に当たろうとしたその時、暗殺ちゃんが飛び出し身を挺して庇った。

「君は…!」

『師匠逃げてください』

『暗殺ちゃん!何で人間なんか庇うんだよ!僕とおんなじヒューマギアなのに!!

先程の衝撃で暗殺ちゃんの顔に青い液体が伝っている。

『僕は…弟子だから…』

周囲に人が居ないことを悟ると暗殺ちゃんがマギアに突進した。

その様子に或人は心からの笑みを浮かべた。

「やっぱりヒューマギアも良い心を持つことだってあるんだよ!」

『信じ難いデータです。検証が必要ですね』

「その為にも今は暗殺ちゃんを助けよう!」

ゼロワン達の戦闘も始まった。

トリロバイトをAIMS、ライノをゼロワンが対処した。

トリロバイトとの戦闘は慣れたものでコングとアタッシュショットガンでの砲撃やホーネットの小型蜂など面と点の攻撃を効率的に使い相手を押していく。

《パンチング      ライトニング

       ブラスト       フィーバー》

「刃、このあとメシでも行くかこの近くにはうまい屋台があるらしい」

「どうしたんだ不破お前らしくもない」

「た、たまたまナビがこの近くにあるって言うから教えてやろうと思ってな」

「別に私は高級品ばかりたべているわけではないが…」

「なんだよ、人がせっかくこの前の礼に…ってどこ行くんだよお前」

「行かないとは言ってない、案内頼んだぞ」

二人は早く飯にありつく為にも終業の支度に向かった。

 

ゼロワンもまたこれまでになく単調なマギアの動きに調子が狂うほど快調に飛ばしていた。

《バイティングシャーク》

ナイフのような細やかな動きに対応できなくなったマギアは遂に内部から胴を真っ二つに斬られて四散した。

「暗殺ちゃん!これで大和田さんの所…に…」

暗殺ちゃんはどこかへ消えていた。

 

こうしてドラマ騒ぎは終焉を迎えた。

これまで頑張って撮ってきた映像は危険な事件に巻き込まれたことから最後まで続けられないとの福添の判断でお蔵入りになった。

大和田は暗殺ちゃんを心配していた。

「いつか、コイツも彼みたいな心の芝居ができるだろうか」

「きっと出来ますよ心から震えるような芝居が…」

『或人社長どうされました?』

「ハートが振る…閃いた!俺の新しいギャグ!

ハァーーーー!ふるふるふるふるハートフル!ハイ!アルトじゃ〜ナイト!」

「…」大和田は面食らった顔でアルトを見るしかなかった。

『今のは心がこもっているハートフルとハートを振るを掛けたギャグですね』

「だから俺のギャグ解説しないでぇ〜!」

「いや、助かったよ」

「大和田さんまで〜」

一応は和やかに終わるようだ。

 

暗殺ちゃんは和やかに終わるわけがなかった。

『ラーニング完了』

そう呟く手の中にはドードーキーとライノから回収したと思われるゼツメライザーが握られていた。

《ドードー ゼツメライズ》

黒い衝動の中でドードーマギアは新たな進化を迎えていた。

 

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