逆にゼロワンを書いてみよう 作:ライティングゴート
不破はベンチで昼食を摂っていた。ごく普通の公園だ。
不破は以前刃から渡されたポッドを見つめていた。
(お前のお目付け役だ ーーー)
「おいお前」
『不破諌さん私の名前はナビです。あなたの活動を監視し、サポートします』
「サポートって言ってもな…」
扱いに困っていた不破の目の前で中学生くらいの子供たちが一人の少年を囲んでいる
「お前の親父のせいでデイブレイクが起きたんだよ!」
「犯罪者の子供!」
例えそれが子供の戯れ言でも聞き捨てならない言葉が聞こえた。
「おい何やめろ。お前たちなにやってる」
声をかけると子供たちは逃げていき苛められていた子供だけが残った。
「お前大丈夫か?」
少年は黙って立ち上がる
「さっきの話あれは本当か?」
少年は黙って何も言うことはない
「…ったく、お前名前は?」
『駄目ですよ諌、怖がってますよ』
「うるせ、黙ってろよナビ」
「郷…桜井郷」
少し間を開けて郷がまた口を開く
「僕のお父さんはそんな人じゃない…」
ナビがデータを参照する。
『この子のお父さんは飛電社員だったようです』
「…郷、付いてこい」
郷が戸惑うのもお構いなしに不破は飛電本社へと足を向けた
「おい!社長、こいつの親父さんが爆発事故に関係しているのは本当か?」
「え?ちょっと待ってよ不破さんそもそもこの子は…」
『この方のお父様は桜井誠、デイブレイク当時工場の管理責任者を任されていた方です』
「で?どうなんだよ」
「俺もデイブレイク当時のことはよくわからないんだ」
「チッ…知らない、調査中…またお得意の隠蔽かよ、もういい俺たちで真実を探す」
「だから、本当に知らないんだっ…ハァ…イズ、福添さんを読んでもらえるかな?」
『承知しました。』
イズは通信を取り始めた
不破たちはバスで帰っていた
「悪かったな…」
「いいんだ、結局僕のお父さんは…」
『次はデイブレイクタウン前、デイブレイクタウン前』
「デイブレイクタウンか…行ってみるか?」
「え?」
「あそこにいけば何かわかるかもしれないぞ」
「でもあそこって進入禁止区域で危ないんじゃ…」
「俺はA.I.M.Sだ。マギアの残党くらい俺がぶっ潰してやる」
『私は安全なルートを検索できます』
「フッ、わかってるじゃねぇか、で?どうする。あとはお前次第だぞ」
「わかった僕もいく」
「決まりだな、今度俺の非番の日があるそれまでに準備しとけ」
『デイブレイクタウン前です』
バスが止まるも降りるのはフードを被った男一人だった。運転手に向かって何か話しかけている
以前の記者会見そのときにモニターに写し出された男。
【滅亡迅雷】ヤツを捕らえなくては体が自然と動いた
こちらを見ると音もなく去っていったがフードの下は確実に笑っていた
「待て!」
追いかける不破の前に立ちはだかるのは運転手ヒューマギア。
《イーグル》
目の前に現れたのはハーストイーグル。鷲の仲間だ
「おい!逃げろ!テメェ…」《Bullet》
《ショットライズ シューティングウルフ》
「退いてろ!」
不破は変身しながら体当たりをする。変身のための弾と変身後の体当たりで大きく隙を作るためだ
その隙にバスから乗客を逃がしたことを確認してバスを出た
一方飛電本社でもデイブレイク事件についての知ろうと或人と福添が話をしている
「デイブレイクについては未だ調査中です」
「解ったこと、少しでいいからちゃんと話してください」
「…記憶にございません」
「社長命令でもですか」
「…会社のためです。」
言及を退ける福添はそう言い残して足早に去っていった
副社長からの収穫もなくただ何が起きているのかわからない
或人は落胆して席に着き足元を見つめる
「デイブレイク…」
そう意識するたびにあの日の事を思い出す。父が自分をかば途絶えた日の事。
『夢に向かって飛べ…』
最後の言葉がフラッシュバックした
「イズ、」
『或人社長、マギアが現れました』
ゼロワンが到着したそこは既に不破達AiMSが戦闘に入っていた
「とぉー!」
「またバッタ野郎だ」
「集中しろ相手は空中の利がある。ここは一気に相手の機動力を奪う」
刃が注意をマギアに戻す。
しかしバッタの跳躍力、ショットライザーの銃撃どれも相手に届かせるには足りない
更にマギアは急速に高度を上げる
「うぉー高かーー」
『あれは鷲です』
「え、誰!?」
『私はナビ、諫のサポートAIです。』
「そっか、よろしく!」
ゼロワンは高く飛びあがったがマギアは大きな竜巻を作りさらに高度を上げた。風は両者を引き離しマギアを逃走させてしまった。
「水の次は空か、おい刃、装備を見直した方がいいんじゃないか」
「今開発中のキーと武器がある。完成次第お前にテストさせる」
「俺は実験台かよ」
刃はライズフォンの着信を確認した。技術顧問と仮面ライダーは中々両立させるのが難しいのだろう
「私は開発に戻る」
刃はまたも足早にどこかへ行った。
この戦いを遠くから観戦していたイズもまたゼアに開発をさせていた。
開発中と思われた刃は何やら通話をしている。
「はい、計画は順調です。はい、ひゃ…1000%です。はい」
再びかけ直している
「刃だ…」
「…はい、わかりました。」「頼んだぞアンナ」
真っ暗な部屋に明かりが差し込んでいく、それくらいの朝のことであった
不破が非番の日:決行当日
デイブレイクタウン前で集合した郷と不破の前には一人の女がいた
「刃、止めに来たのか」
「止めたって聞かないだろ、これを持っていけ」
「お前…」
「先日完成したばかりの新型キーだ、これから先は何があるかわからない、持っていけ」
「いいんだな」
「変に暴れられるよりはその方が安全だからな、くれぐれもA.I.M.Sとしての規範を忘れるなよ 」
「今日の俺は非番だ」
「行くぞ、郷」
足を進めた二人は工場跡地である池の前に来ていたがここでもまた二人の前に立つものがいた。或人達だ
「お前もか…飛電の社長」
「刃さんに聞いてね、俺も手伝うよ」
「そうやって嗅ぎ付けられたくないことを隠す算段だろ、汚い連中だな、そのヒューマギアもなんかあるんだろ?」
「そんなことはしないよ、アンナはバスガイドでここら辺の土地にも詳しいんだ」
『はい、土地の歴史を正しく伝え御案内するのが私の仕事です』
「信用できない、お前たちに構ってる時間はないそれにこっちにはこれがあるからな」
不破はナビを顔の前で振って見せる
『そうです案内役は私が勤めます。』
『或人社長、マギアがこちらに飛来します』
足を進めようとした矢先に空からこの前のイーグルマギアが現れた
「ほらな、これはお前たちの差し金なんじゃないのか?」
「そんなことしない!」
「だったら…!」
「不破さん、俺の秘密を教える代わりに信用してくれないか」
「お前…!?」
或人は目の前で変身を開始する
『いけません或人社長、それは機密事項です』
「不破さんに信用してもらうにはこうするしかない!」《jump》
「フン…お前がバッタ野郎か…今回は信用してやる。ただし、怪しいと思ったら即お前をぶっ潰してやるからな」
「変身」《プログライズ》
《ライジングホッパー》
「不破さん達はそれに乗って先に行って!」
「あぁ、いくぞ」
不破たちは或人が用意したボートで水上から跡地へと動き始める
『或人社長、こちらを』
「空を飛ぶなら~鳥ちゃん!」《wing オーソライズ》
≪プログライズFly to the sky!フライングファルコン!
"Spread your wings and prepare for a force."≫
勢いよく飛び出したゼロワンはマギアを追っていくこれまでなら強風の影響もあり長く空中にいられない若しくはバランスを崩して墜落するのが常であったが自由に飛行できるようになり風をよけることができる
「うぉー待てぇ!」
『行ってらっしゃいませ』
イズはそれとなく送り出した。
その頃不破は工場の中に侵入しかつて桜井誠がいた管制室まで来ていた。
『こちらです』
「ここが管制室かよしここで探すぞ」
「うん」
「ねぇ…不破さんどうしてこんなに僕を助けてくれるの」
「俺にもデイブレイクには納得できないことがある。それに親父さんの疑いを晴らすにはやるしかないだろ」
「でも僕、不安なんだ。もしこのまま何も見つからずに本当にお父さんが悪い奴だったら…あっ!」
郷は謎のデータチップを見つけた。
『私が解析します』
アンナは自分のモジュールにチップを入れて解析を始める。それを待つ時間はとても長く感じられ郷の不安と期待は嫌でも理解できた。
このまま解析されることを危惧してかトリロバイトマギアの小隊がやってくる。
「チッ、また出てきやがったか」
そしてアンナはトリロバイトの放った謎のケーブルによってハッキングされてしまう
「やっぱり、ダメなのかな…」
郷の心が折れかけたとき僅かながらにアンナが抵抗しているのが見えた。
『解析を…再開します…歴史を正しく…』
『今です諫、私が彼女にアクセスしてハッキングを押さえます。あなたはマギアを倒してください』
ナビがあんなに即興でアンナを制御する
「いいか郷、よく聞け」≪Power≫
「もしお前の親父さんが悪者だって思うならなんでここに来たんだ?お前の中の親父さんはそんな人じゃないから真実を確かめに来たんだろ!」
「一度決めたら納得するまであきらめるな!前だけ見て突き進め!」≪オーソライズ≫
「変身!」
≪ショットライズ!パンチングコング!
"Enough power to annihilate a mountain."≫
不破の荒々しいファイトスタイルにマギアは吹き飛ばされていく。集団であっても装備された巨大な腕を少し振り回せば相手が勝手の飛んでいく。単純な馬力の差で相手を押しつぶす戦い方は不破にぴったりだった。
一方でゼロワンも勝負はつきそうになっていた。飛び方のコツを覚え始めた或人は空を飛ぶことを楽しんでいるようだ
「よし!止めだ!」
≪フライング
インパクト≫
自分を超す上空からの奇襲にマギアは破壊された
一方、不破も勝負を決める
「こんなものがあるからいけねぇんだ」
不破はヒューマギアという多くの人間の人生を狂わせた存在に怒りをにじませる。
「うおあああああ」
≪Power≫≪パンチング ブラスト≫
装備された腕がロケットパンチになってマギア達を打ち上げる。風穴の空いたマギアは爆発した。しかしその勢いは止まらずあわやゼロワンに当たるというところであった。
「うわぁぁ!パンチだ!逃げろー!」
戦いの終わるころアンナは解析を終了していた。
「ナビこのまま解析の情報が見れるか」
『一部のみですが可能です』
『当時の監視映像を再生します』
ナビを通じて映し出される映像は事件直前の事だった
「なんだお前らは」
『我々は滅亡迅雷.net。これは聖戦である。アークの意思のままに』
ヒューマギアが暴走していく様子が写し出されていく
《くそッ!このままではタダでは済まないぞ》
「私は、これからこの工場を閉鎖してここを爆破させる!それで被害は抑えられるはずだ」
《しかしそれでは…!工場長!?工場長!!》
無線を切り、力尽きるように椅子に座る桜井は見上げた空に息子を思い浮かべた
「これでお前たちの思い通りにはならないぞ…」
「郷…」
こうして工場は守られた。しかし正体不明の攻撃に原因が爆破され証拠がなくなってしまったため現在まで桜井誠にその責任の一端を課していたのだった。
「僕のお父さんは悪い奴なんかじゃなかったんだ」
「よかったな郷」
良い結果となったところにゴリラの空けた穴から或人が降りてきた
「お~い」
「お前か。今からこいつを回収するこのまま解析を進めば敵の正体が掴めるかもしれないからな」
しかしその希望は打ち砕かれてしまった。突如アンナは謎の攻撃によって霧散してしまった。
「なっ…!」
『エグイことするじゃん滅』
『我々の正体を知るにはまだ早い』
滅亡迅雷の二人はどこかに姿を消した
それから数日桜井郷の学校ではデイブレイクタウンへの修学旅行が計画されていた。
『ここはデイブレイクタウン。ヒューマギアの暴走に爆破されてしまいましたが当時の工場責任者であった桜井誠さんが自らの命を張って被害を最小限に控えました。また先日まで…』
今回バスガイドを務めるのはあの時とは別人のアンナではあるもののその仕草はどこか郷を思いやるようであった。
「ごめんな郷」
「お前のお父さんすごい奴だったんだな」
「うん!」
それを或人と不破は遠くから安堵の表情で見つめていた
「いやぁ不破さん、本当にありがとうございました」
「別に俺はあいつに付き合ってやっただけだ」
「そんなこと言わないでよ、ね!まったく、ONに着るぜ!ハイ!!アルトじゃあ~ナイト!!」
不破は何かを必死にこらえるような爆笑と修羅の間の顔で去っていった
『今のは服を着るのONと感謝を表す恩に着るを合わせた面白いジョークですね』
「だから俺のギャグ解説しないで~!!って不破さん待って!」
追いかける或人の心配とは裏腹に不破はこらえきれずにかなり吹き出した。