鬼滅の雲   作:中太郎

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上げるのが、少し遅くなりました。すいません

今回は、戦いの描写を結構多めに入れたつもりなので、楽しんでもらえると嬉しいです。

では、本編です!どうぞ


第拾漆話 光明の兆し

──西暦1915年 3月6日 大正4年──

朱紗丸、矢琶羽との闘いの続き。

 

禰豆子が矢琶羽を蹴るが、矢琶羽はあっさり禰豆子を弾き飛ばしてしまう。

 

「気をつけろ!!少しも油断するなよ!もし本当にそいつらが十二鬼月なら、まず間違いなくお前が今まで倒した奴らより手強いぞ!!」

 

「はい!分かりました!気をつけつつ!少しも油断せず!まず倒....今まで.........はい!!頑張ります!!」

 

今まで倒した奴らより強いことを聞いて一瞬驚いて言葉に詰まるが、とりあえず頑張ることを伝える。

 

その後で俺は愈史郎さんにだけ話をする。

「愈史郎さん.....あいつら十二鬼月では無いと思うんです」

 

「なぜそう言える?分かるのか?お前に」

 

「はい、下弦の参と戦ったことがあるんですが、あの鬼共からはそれ程脅威を感じないんです。それに、十二鬼月の目にあるはずの数字が無いんです。」

 

「確かに十二鬼月にしては弱すぎるかもな」

 

「ならば今の炭治郎さんでも十分に対処可能ですね」

 

「ただ、本当に十二鬼月なら鬼舞辻に近い血を採れたかもしれないのに.........」

 

「それはこれから採っていくしか無いかと」

 

「そうですね.........たらればを言ってもしょうがないですね」

 

 

 

 

「キャハハハハ!」

朱紗丸はすぐに再生して、次の攻撃の準備に入る。

 

そこを炭治郎が攻撃しようとすると吹き飛ばされた禰豆子が炭治郎の方に飛んでくる。

 

「!!」

炭治郎はそれをしっかりと受け止めるが、それでできた隙を朱紗丸が狙って攻撃しようとする。

 

「さぁ死ね!!」

毬を飛ばしてくるが、それを炭治郎は難なく避ける。

 

「鬼狩り!!お前はまず矢印の男をやれ!!毬の女は俺たちと妹で引き受ける!」

 

「.........!!わかりました!!禰豆子.........絶対に無茶をするなよ」

禰豆子はサッと立ち上がり朱紗丸の方へ、炭治郎は矢琶羽の方へ互いに走り出す。

 

(見えた!!隙の糸!!)

 

その瞬間

 

「何という薄汚い子供じゃ。儂の傍に寄るな」

矢琶羽がそう言うと、隙の糸が切れる。

 

 

そして、矢印の方向へ引っ張られ炭治郎が縦横無尽に叩きつけられる

.........ことは無かった

 

「炭治郎!!型を使え!!何でもいい!!」

 

炭治郎はしっかりと聞き取り、型を使い即座に回避する。

 

「助かりました!!」

 

「俺は炭治郎が本当に危ない時にしか指示は出さないから、ここからは自分で考えて戦え」

 

「はい!!」

 

「朱紗丸よ、そちらにいるのは逃れ者の珠世ではないか。これはいい手土産じゃ」

 

「そうかえ!」

朱紗丸は話しながらも禰豆子や珠世さん達の方に毬を投げる。

珠世さんや愈史郎はしのぶとカナエさんが守っている。

なので、俺は禰豆子の援護をする。

禰豆子は飛んで来た毬を躱すが、原作通り毬を蹴ろうとするので、俺がそれを阻止する。

 

「雲の呼吸 陸の型 雲散霧消」

毬を最初に斬った時と同じように丸ごと消す。

 

「禰豆子ちゃん、後は出来るか?」

禰豆子が秋雨の言葉に静かに頷く。

 

「邪魔をしおって!矢琶羽!頸は全員持ち帰れば良いのかの?」

 

矢琶羽は土埃を払いながら返事する

「違う、逃れ者と鬼狩り共だけだ。他はいらぬ」

 

「.........!!」

 

再び炭治郎に向かって数多の矢印が襲う。

避けていたが遂に炭治郎に当たる。

 

「全てが儂の思う方向じゃ!腕がねじ切れるぞ!」

 

炭治郎は矢印と同じ方向に回転しながらよける。

 

(このまま攻撃され続けるとまずい!!反撃しなければ.........直接触れないようにあの矢印の向きを変えるんだ)

 

そして、炭治郎は技を出して矢印を無効化して矢琶羽に攻撃する。

「ねじれ渦・流々」

まず矢印を巻きとり、その勢いのまま炭治郎は刀を振る。

 

「弐の型・改 横水車!!」

特に問題なく矢琶羽の頸を斬る。

 

しかし、原作ではこのあと、矢琶羽が炭治郎を道づれにしようと矢印で攻撃するはずだったので俺は炭治郎に向かって忠告する。

 

「炭治郎!!そいつはお前を道づれにする気だ!!速くそいつを倒せ!!」

 

 

「!!.........水の呼吸 拾壱の型 渦潮!!」

 

炭治郎は、体と頭を丸々消し去るための型を出す。俺や義勇のような威力は無いがこの程度の鬼ならば有効だろう

 

次の瞬間炭治郎が刀を一振すると刀から渦が発生する。そして、周りの空気を強靭な刃へと変えながらその渦は進み、鬼を丸ごと吸い込むようにして渦が攫っていく。

 

そう、これは俺が考えた型なのだが、あらゆる状況に備えて教えておいた。そして、まさに今役に立ったという訳だ。

 

「はぁ...はぁ...秋雨さんにおしえてもらった型、役に立ちましたよ!」

刀を掲げながら炭治郎が叫ぶ

 

「ああ!よくやったぞ炭治郎!」

 

一方、禰豆子の方はというと.........

先程の一撃でどういう攻撃か見抜いたのか、禰豆子は毬を蹴り返せるようになっていた。

 

朱紗丸は真下に毬を弾ませて、それを禰豆子に向けて蹴る。

それを禰豆子が蹴り返し、更にそれを朱紗丸が蹴り返す。そうした蹴り合いの末に朱紗丸は蹴毬をやめて、手を使い全力投球してくる。

 

だが、禰豆子は足で受け止めてそれよりも速く返す。

すると毬が朱紗丸の顔の横を通り過ぎて塀に当たる。

 

 

 

「おもしろい娘じゃ!今度はこちらも全力で毬を投げてくれようぞ!」

 

そこに炭治郎が割り込む。

 

「待て!今度は俺が相手になる!」

 

「儂はそちらの娘と戦いたかったのだがのう.........矢琶羽を倒した鬼狩りと戦う。まぁ、それもまた一興じゃ!」

 

また朱紗丸が毬を投げてくるので、炭治郎がすかさず斬る。そして、矢琶羽が死んだことにより、毬は一度斬ればそこで落ちる。

 

「くっ!貴様ぁっ!」

 

「これで終わりだ!水の呼吸 壱の型水面斬り!!」

遂に炭治郎の攻撃が朱紗丸へと届き、朱紗丸の頸が斬れる。

 

「炭治郎さん!これを!」

珠世さんが炭治郎に向けて注射器を投げる。

 

「それで鬼から血を採って下さい。」

 

「分かりました!」

 

炭治郎はまだ残っている鬼の体に注射器を射し、血が採れたものを珠世さんに渡す。

 

「ありがとうございます。私は禰豆子さんを診ます。先程の戦いで怪我した部分があるかもしれないので」

 

「「私達も手伝います!」」

しのぶとカナエさんが手伝うと言ったのだ。カナエさんは兎も角しのぶはこの度の一件で心変わりしたのだろうか。

 

 

「ありがとう」

 

 

朱紗丸の居た方から声がする。

「ま....り....ま....り」

 

そんな朱紗丸に炭治郎はまだある毬を朱紗丸のいた所まで持っていく。

「.....毬だよ」

 

「遊.........ぼ....あそ....」

もう一度言いかけたところで消えてしまう。

 

「.........」

炭治郎は悲しそうな顔になる。

 

そんな炭治郎にしのぶが声をかける。

「炭治郎くんは本当に鬼に優しいんですね.........」

 

「いえ....そんなこと...。」

 

 

遠くから見守っている俺達もその様子を見ながら思う

「しのぶも少し鬼に優しくなった見たいね」

 

「そうみたいだな」

 

 

しばらくして禰豆子の診察が終わり、珠代さんとの別れの挨拶をする。

 

「私たちはこの土地を去ります。鬼舞辻に近づきすぎました。早く身を隠さなければ危険な状況です。

 

それに上手く隠しているつもりでも医者として人と関わりを持てば鬼だと気づかれる時がある。特に子供や年配の方は鋭いです。炭治郎さん」

 

「はい!?」

 

「禰豆子さんは私たちがお預かりしましょうか?」

 

「えっ」

 

「絶対に安全とは言いきれませんが、戦いの場に連れて行くよりは危険が少ないかと」

 

「.........」

炭治郎が悩んでいると禰豆子が炭治郎の手を強く握る。

 

「!!」

禰豆子の意思を感じ取ったのか炭治郎はその手を握り返し、珠世さんに言葉を返す。

 

「ありがとうございます。でも俺たちは一緒に行きます。離れ離れにはなりません。一生」

 

「.........わかりました。では武運長久を祈ります。」

 

「じゃあな....俺たちは痕跡を消してから行く。お前らももう行け」

 

「あっはい。じゃあ....日が差してるし、箱を」

 

「炭治郎、お前の妹は美人だよ」

最初に醜女と言ったことを撤回するように愈史郎さんは言った。

 

そして、去る前に珠世さんにしのぶが先程話そうとしていたことを伝える。

 

「珠世さん」

 

「はい。どうされましたか?」

 

「私、鬼狩りと共に医者としても活動していまして、薬の調剤もしてるんです。禰豆子さんを人間に戻すための薬を作るお手伝いが出来ないものかと思ったのですが...先程この話をしようとしたところ鬼が来たもので.........」

 

「なるほど、それで手伝いというのは?」

 

「はい、珠世さんの作る薬に合う材料を、私の方から届けられないものかと考えていたのです。そうすることで、禰豆子さんをより速く人間に戻すきっかけになるでしょうから」

 

しのぶも禰豆子のことに関して協力的になってくれているようで安心だ。

 

「私一人ではやりにくい部分もあるので助かります。ですが、どのように届けるつもりで?」

 

「その点なんですが、次の隠れ場所まで、私の鎹鴉を着けさせてくれませんか?」

 

「駄目だ!そんなことしたら、また鬼に場所が分かってしまうかもしれないだろ」

 

「愈史郎!静かにしてなさい」

 

「はい!!」

 

とはいえ、珠世さんに愈史郎さんは怒られてはいるが、愈史郎さんの言っていることにも一理あるのだ。珠世さんは一体どうするつもりなのだろうか...。

 

「構いませんよ。今は禰豆子さんを治すことが第一ですから。それに鴉は愈史郎の術で隠せるでしょうから」

 

「ですが!鬼狩りに力を貸すなど!」

 

「愈史郎!!」

 

「はい.........」

 

確かにそれなら問題無いだろう。こんな一瞬でそこまで考えているなんて流石珠世さんだ抜かりがない。

 

「ありがとうございます」

 

「しのぶも変わったわね」

 

「禰豆子さんじゃなかったら私もこんなこと頼んでないわよ」

 

「まあ何であれ、禰豆子のこと気にかけてくれてるんだ。ありがたいよ」

 

「秋雨さんまで、どうしたんですか?」

 

「本心を言ったまでだよ」

 

「そうですか.........」

 

「なんだよ、また揶揄ってると思ったのか?俺とて空気は読む。それとも茶化されたかったのか?」

 

俺はニヤッとしながらわざとらしくそう言うと

 

「もう!結局揶揄うんじゃないんですか!!」

 

また膨れっ面なしのぶを見て俺は内心では可愛いと思っていると

 

「怒ってるしのぶちゃんも可愛いわね〜!もしかしてその顔が見たいから秋雨くんも揶揄うんじゃないの?」

 

俺の心を見透かしたようにカナエさんが俺に問う

 

「ハハハッ!さっすがカナエさん何でもお見通しですか!確かに可愛いですよ。なんだか妹が出来たみたいで」

 

「あら!しのぶは私の妹よ!渡さないからね!」

 

「冗談ですよ!」

 

流石に揶揄いすぎたかと思っていると物凄い寒気がした。そして、しのぶの方を見ると膨れっ面から般若のような顔に変わっていた。

 

「2人ともいい加減にしてください!!」

 

「「はい!!すみませんでした!!」」

 

このとき、俺とカナエさんはちょっと自重しようと思ったのだった。

 

「おい、もう用が済んだなら行け」

 

律儀に待ってくれていた愈史郎さんだが流石に我慢の限界だったようだ

 

「「はい」」

 

なんだか愈史郎さんにも釘を刺されたようにも感じた俺とカナエさんは返事をした後、2人して肩をすくめていた。兎に角反省した。

 

「なんか炭治郎も放ったらかしにしてしまったな。悪い」

 

「いえいえ、秋雨さんたちがじゃれ合ってるのも微笑ましくて良いと思います!」

 

「はぁ…炭治郎くんにまで気を遣わせてどうするんですか?」

 

「「そうだね、ごめんなさい」」

 

やめて、オーバーキルしないで!結構俺とカナエさん心にキてるから!

 

「いえ、本当に微笑ましくて見てて飽きないですよ!」

 

「「「.........///」」」

 

炭治郎は純粋に話してるだけで気を遣ってるわけではないのだと気づいて

俺たちはなんとも言えない気持ちになった。

 

「早く行けー!!!」

堪忍袋の緒が切れたのだろう。愈史郎さんがさっきとは違い相当怒っている様だった。

 

「「「「すみません!!お邪魔しましたーー!!」」」」

 

俺たちは急ぎ足で珠世さんの家を出て、その足でそのまま次の任務へと向かう。




大正コソコソ噂話
愈史郎さんは誰が珠世さんと仲良くしていようと嫉妬するよ

いかがだったでしょうか?
今回は朱紗丸と矢琶羽の戦いが遂に終わりを迎えました。
次からは、響凱との戦いに入っていきます。
お楽しみに!!

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