今回は戦いの描写を結構頑張ったつもりです。
なので、そこを楽しんでもらえたらと思います。
では、本編です!どうぞ!
──西暦1915年 4月3日 大正4年──
響凱と炭治郎が戦っているところに突如として猪の皮を被った男が現れた。
「さァ化け物!!屍を晒して、俺がより強くなるため!より高く行くための!踏み台となれェ!!」
そう言うと、猪男は畳を勢いよく蹴って攻撃態勢に入る。
すると響凱はまたブツブツと喋りながら鼓を叩く。
そして、部屋が回り、猪男は炭治郎を踏み台にして勢いをつけて鬼に向かって行く。
「そいつは異能の鬼だ!!無闇矢鱈に斬り掛かるのはよせ!!」
また部屋が回る。
「アハハハハハ!ハハハハハ!!部屋がぐるぐる回ったぞ!面白いぜ!面白いぜェ!!」
そこにまた響凱はブツブツと喋って鼓を鳴らす。
だが、先程とは違い獣の爪が襲うように真空刃が炭治郎達を襲った。
それを二方共器用に躱す。
「.........!!」
「いいねェ!いいねェ!アハハハァ!」
段々と鼓を叩くのが速くなっていく。
炭治郎はどの鼓にどんな効果があるのか理解してきた頃、また部屋が変わる。
「!!」
今居る部屋から廊下へと出ると、また人が喰い散らかされている。なので、違う道を使って行く。
そして、死骸とは違う匂いのする部屋を見つけ、勢いよく開ける。
── 一方、俺と善逸──
しばらく歩いていたのだが...。
「はぁ......はぁ....はぁ」
善逸の息づかいが荒いので注意するべく声をかける。
「善逸.........」
「ヒャーッ!!ウォ!!ウォォォォッ!!」
善逸が叫び出して俺に訴えるように話してくる。
「合図 合図 合図.........合図をしてくださいよ!話しかけるなら急にこなくてもいいでしょ!心臓が口から飛び出る所でしたよ!もしそうなってたらあんた確実に人殺しだからな!!わかるか!?」
「なんか.........すまん。ただ、ちょっと汗・息・震えが酷すぎて.........」
「ああ、そうですか!!俺だって精一杯頑張ってるんですけどね!!」
「いや悪いんだが、こっちまで不安になるというか.........」
「それは、すいませんね!!でもね!でもね!?あんまり喋ったりしてると鬼とかにホラ!!見つかるかもしれないでしょ!?だから極力静かにした方がいいと思うんです!俺は!どう!?」
善逸が叫んでいると、建物と床にできてる隙間から鬼の声が聞こえてくる。
「ほら御覧!!出たじゃない!出たじゃない!!」
「いや、お前のせいだろ!?とにかく、ここじゃ戦いにくい!走るぞ!」
「アーッ!!来ないでェ!!来ないでくれェやめてーッ!!!おおおお美味しくない!!きっと美味しくないよ俺!真面目な話を!その人は鍛えすぎてるから硬すぎて不味いから!!」
「なっ!善逸後で覚えとけよ!」
「すいません!!こう言うしか無かったんです!!」
「喰ってみねえとわかんねぇだろォ」
そう言って鬼が舌を伸ばしてきて、水瓶を割る。
「何それ舌速ァ!!水瓶パカッて.........ありえないんですけど!!」
善逸が倒れるので俺が声をかける
「善逸立て!!」
「はあああ!!膝にきてる恐怖が八割膝に!!おおおお俺のことは置いて逃げて下さい」
「そんなこと出来るかよ!先輩が逃げたら示しがつかねえだろ!」
(なんて良い人なんだ!この人を信じて正解だった!)
「いざとなれば俺が守る。だからお前の力を俺に見せてくれ!」
「そんな!俺に力なんて!?」
鬼が這いずって近づいてくる。
「ぐひひっ!お前の脳髄を耳からぢゅるりと啜ってやるぞォ」
次の瞬間、善逸は失神して、眠りに入る。
「フッ.........お前はもう終わりだよ」
俺は鬼に向けてそう告げる
「はぁ?なんだそいつは!ぐひゃは!!死ね!!」
鬼が俺達に向けて舌を伸ばしてくる。
「善逸.........そろそろ起きろよ」
俺がそう声に出したその時、善逸は仰向けになった状態から素早く刀を抜いて鬼の舌を斬った。善逸が、すうっとゆっくり立ち上がる。
「──!!」
そして、善逸は型を構え、研ぎ澄まされた呼吸を口から音を出して吐く。
鬼はその別人かのような変わり様に驚き目を見開き、冷や汗を流している。
「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃」
そう口に出した瞬間、そこに雷が落ちたかのような音が鳴り響き、鬼が気づいた時には鬼の頸は既に斬れていた。
しかし、倒したと同時に善逸は目を覚ましたので、善逸は酷く驚く。
「急に死んでるよ!何なの!?もうヤダ!!もしかして、これ秋雨さんが.........」
「違う。そいつは善逸が斬ったものだ」
「へっ!?嘘でしょ!?俺そんな力無いよ?」
「お前は気づいてないだけだ。実際、失神してる時に人が変わるように起き上がり、型を使い鬼を斬った 」
「そうなことありえるの?」
「ああ、そろそろ行こうか」
強引に話を切って立ち上がる。
「待ってよ!その話詳しくっ!」
──その頃炭治郎は──
「!!」
いきなり入ってきた炭治郎の存在に思わず驚き、鼓を叩こうとするが炭治郎が止める。
「待って!!」
するとてる子たちの兄、清は鼓を叩くのをすんでのところで止めた。
「あなたは.........」
「俺は竈門炭治郎、悪い鬼を倒しに来た。さぁ傷を見せて。独りでよく頑張ったな」
そして、炭治郎は予め持っていた薬を清に塗る。
「よしできた!痛みが引いたろ?」
「うん.........」
「ここで何があったか話せるか?」
清はここで起きたことを事細かに説明した。そこで、炭治郎は初めて稀血について知る。
「俺はこの部屋を出る」
「えっ!」
「落ち着いて大丈夫だ。鬼を倒しに行ってくるから。俺が部屋を出たらすぐ鼓を打って移動しろ。
今まで清がしてきたように誰かが戸を開けようとしたり物音がしたら、間髪入れずに鼓を打って逃げるんだ。
俺は必ず迎えに来る清の匂いを辿って....。戸を開ける時は名前を呼ぶから.........もう少しだけ頑張るんだ。.........できるな?」
それに対して、清は何も言わずに頷いた。
「えらい!強いな!行ってくる!」
炭治郎は勢いよく走り出すと同時に鼓を叩くように清に伝えて部屋を出る。
そして、再び響凱の元へと現れる。
炭治郎は鼓の観察をよくしながら戦う。部屋の回転に上手く対応して爪の攻撃を躱す。
「秋雨さんの修行に比べれば.........っ!!(ぐうう〜!!回転と攻撃の回数が多い!!)」
秋雨のした重りの修行は炭治郎にとってかなり糧になっていた。しかし、いくら修行しても、経験が少なくカバー出来ない部分もあった。
原作のように骨は折れてはないものの打開策が無いのは原作と変わらなかった。
その時、炭治郎は鱗滝さんの言葉を思い出す。
『水はどんな形にもなれる。升に入れば四角く、瓶に入れば丸く、時には岩すら砕いてどこまでも流れていく』
(そうだ...そうだ!!水の呼吸は拾種類以上の型がある!どんな敵とも戦えるんだ!どんな形にもなれる!!決して流れは止まらない!!真っ直ぐに前を向け!!己を鼓舞しろ!!)
「頑張れ炭治郎!頑張れ!!俺は今までよくやってきた!!俺はできる奴だ!!そして今日も!!これからも!!俺が挫けることは絶対に無い!!」
響凱は今、自分の過去を振り返っていた。そして、その過去を思い返し、怒りが湧いていた。
「消えろ!虫けら共!!」
─尚速 鼓打ち──
響凱は今までと比べ物にならないほど速く鼓を叩いた。
原作より強くなったと言っても、一が十になったわけではなく、一が三になったと言えるくらいなので、少し成長が早まったくらいなのだ。
なので、炭治郎もすぐには対応出来ずに、一撃を喰らってしまう。
(.........!!)
その時だ。攻撃により生じた風で、響凱の書いた小説が炭治郎の前にひらりと舞い落ちる。
「!!」
そして、炭治郎はその小説を踏まないように脚を畳につけて攻撃を避ける、炭治郎は小説を踏まないように避けたことで、少し冷静になることができていた。
冷静になれたことで、感覚も研ぎ澄まされて、爪の攻撃の前にするカビのような匂いにも気づくことが出来た。それを踏まえた上で炭治郎は次の攻撃に移る。
──全集中・水の呼吸 玖の型 水流飛沫・乱──
炭治郎は回転に身を任せるように流れるように響凱の懐へと入り込み、隙の糸に向かって刃を振るった。
「君の血鬼術は凄かった!!」
炭治郎は今まで戦っていた鬼を褒めるように言って斬った。
「小僧.........答えろ.........」
「!?」
「小生の...血鬼術は.....凄いか.........」
「.........凄かった。でも、人を殺したことは許さない」
「.........そうか」
響凱は自分のした事を後悔するかのように最後にそう言って消えていった。
その後炭治郎は急いで清の待つ部屋へと行くと勢いよく戸を開けて叫ぶ。
「清!!」
「うわぁーっ!」
清は近くにあった物を手当たり次第に炭治郎に投げつけた。
「なんで物を投げつけるんだ!」
「たっ炭治郎さん。ごめんなさい鼓が消えちゃって混乱して.........」
「さ、外に出よう」
怪我をしている清を背負いながら入口へと向かう。
「あっ、善逸と秋雨さんの匂いがする。外に出てるな二人共無事みたいで安心した.........」
(なんだ?外が騒がしい)
──炭治郎が来る少し前──
俺と善逸は炭治郎より一足先に外へと出ていた。そのすぐ後を追って伊之助も出てきた。
そして、禰豆子の存在に気づいたのか、伊之助が急に声を上げる。
「おい!その箱の中に居るのは鬼じゃねえのか?なんで倒さねえ?」
「誰ですか?あなたは.........」
「先に名乗りなさい」
「そんなことどうでも良い!倒さねぇなら俺が倒す!!どけ!!」
猪男は躊躇いもなくカナエさん達を蹴り飛ばす。
「おい!おまえ」
「貴様アアアァ!!この方々に!今何をした!!」
「ああん?邪魔だから蹴っ」
猪男が言い終わる前には善逸が殴っていた。ミシッという音がしたのは気のせいだろうか.........
流石、女性には目の無い善逸だ。かくいう俺も黙ってはいなかった。
「善逸!」
「あっ、すいませんっ!!つい手が.........」
「よくやった!!後は俺に任せとけ!!」
「えっ!?良いの!?」
「てめぇいきなり何しやが.........っぐは!!」
善逸に続いて俺も殴る。
「強えぇ.........こいつ強えぇ!!おい!お前俺と戦え!!」
──今に至る──
炭治郎は、衝撃的な画を目にする。
「えっ!?秋雨さん何やってるんですか!?」
「こいつが禰豆子を殺そうとして、箱を守っていたしのぶやカナエさんを蹴ったからこうした」
「隊員同士で戦うのは御法度じゃないんですか?」
「これは正当防衛だから良いんだよ!」
「早く戦え!」
「言われなくてもやってやるよ!」
「ちょっ!!......秋雨さん!」
「秋雨くん!?」
伊之助が殴りかかってくるので、俺はそれに対して、左手で拳を逸らして右手で腹めがけてボディブローをかます。そして、隙を与えないように続けて頭に蹴りを放つ。
「グゥっ!.........」
もそれに応じて、身を極限まで屈んで突きをしてくる。なので、それを俺は下段突をして攻撃を受ける。
そして、原作だと炭治郎は伊之助よりも低く低く攻撃をしようとして相手のペースに持ち込まれていたはずなので、同じミスをしないように気をつける。
伊之助は回し蹴りをしてきたので、それを俺は脇で挟んで脛を肘打ちする。伊之助は耐えられずに脚の力を緩めた。
そして、低く攻撃するのを諦めて中段突きをしてくるのでそれを掴んで、伊之助の肘を無理やり曲げさせて、後ろに回して拘束する。警察などがよくやるような押さえ方だ。
これで懲りたかと思ったのだが、まだ懲りてないようで伊之助がまた戦えと騒ぎ出すので、炭治郎が頭突きをした。
「ちょっと落ち着けェ!!」
とんでもない音がしたが大丈夫だろうか...。
あまりの衝撃に伊之助がよろつき、猪の皮の被り物がとれる。
そして、伊之助の女性顔負けの整った顔が露わになる。
「えっ!?女!? 顔...!!」
善逸はまさかこんな美形が入っているとは思わなかったのか、凄い驚く。
実際に見るのは初めてなので、俺も内心は驚いていた。伊之助が女だったら惚れてたんじゃないかとも思える。
「何だコラ...俺の顔に文句でもあんのか.........!?」
「君の顔に文句はない!!こぢんまりしていて色白でいいんじゃないかと思う!!」
「殺すぞテメェ!!かかって来い!!」
「駄目だもうかかって行かない!!
「もう一発頭突いてみろ!!」
「もうしない!!君はちょっと座れ!大丈夫か!」
「おい!でこっぱち!!俺の名を教えてやる!嘴平伊之助だ!覚えておけ!!」
「どういう字を書くんだ!」
「字!?じっ.........俺は読み書きができねえんだよ!名前はふんどしに書いてあるけどな.........」
伊之助は言い終わる前に脳震盪を起こして倒れた。
「!!」
「止まった.........」
そして、そのあとで炭治郎はしのぶさんとカナエさんにこっぴどく叱られた。
もちろん俺が一番叱られたが.........
何はともあれ無事に響凱を倒すことが出来たので安心した。
大正コソコソ噂話
善逸が殴った時伊之助の肋が折れているよ
いかがだったでしょうか?
今回は、善逸が闘う姿を書くことが出来ました。そして、ついに響凱との戦いに切りがつきましたね。
次回は、ついに那田蜘蛛山に向かいます。
お楽しみに!
物語の進むペースは妥当か
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早い
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遅い
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ちょうどいい
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少し早い
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少し遅い