今回も戦いの描写は無いですが、恋愛シーンはあります。
リア充ばk(.........おっとこの先は
では本編です!どうぞ!
第参拾話 機は熟した
──西暦一九一五年 七月五日 大正四年──
炭治郎たちの怪我も癒え、積み重なる任務に備えて、炭治郎を中心に強化することが出来た。
これならどんなことが起きようと対応可能だろう
炭治郎達は蝶屋敷を離れる前にしのぶに診察をしてもらい、そのあとで炭治郎は皆に挨拶をしに行った。
「アオイさん!俺たち、次の任務に向けて出発するよ。今までありがとう!」
「そうですか。もう行かれる。短い間でしたが同じ刻を共有できて良かったです。頑張ってください」
「ありがとう.........」
「お気をつけて!」
「忙しい中俺たちの面倒みてくれて本当にありがとう。おかげでまた戦いに行けるよ」
「あなたたちに比べたら私なんて大したことはないのでお礼など結構です。選別でも運良く生き残っただけ。その後は恐ろしくて戦いに行けなかった腰抜けなので」
「そんなの関係ないよ。俺を手助けしてくれたアオイさんはもう俺の一部だからアオイさんの想いは俺が戦いの場に持って行くし」
傍から見れば口説いているような言い分だが、これを意識せずにしているのだから炭治郎も隅に置けない。
「また怪我したら頼むねー!」
それを置き台詞にしてアオイの前から去る。
次に炭治郎はカナヲに挨拶をしに行った、カナヲは縁側に座って居た。
「あっいたいた。カナヲ!俺たち出発するよ。色々ありがとう.........君はすごいね。同期なのにもう継子で、俺たちも頑張るから。」
カナヲはニコニコしている
「.........」
「えーっと」
炭治郎は話を進めようとしたが返事が返ってこないから困っていた。
カナヲはニコニコしている
「.........」
炭治郎も言葉を失っている
「.........」
カナヲはニコニコしている
「.........」
すると何やらカナヲが服から取り出した小さな何かを親指で真上に投げた。そして、落ちてきたそれを手の甲で受け止める。
「師範の指示に従っただけなので。お礼を言われる筋合いは無いから。さようなら」
炭治郎が気になってカナヲに質問責めする。
「今投げたのは何?」
「さようなら」
「それ何?」
「さよなら」
「お金?表と裏って書いてあるね。なんで投げたの?」
「.........」
「あんなに回るんだね」
グイグイと来る炭治郎に耐えられなかったのかカナヲは説明をしだした。
「指示されてないことはこれを投げて決める。今あなたと話すか話さないか決めた。話さないが表。話すが裏だった。裏が出たから話した。
さよなら」
「なんで自分で決めないの?」
「.........」
「カナヲはどうしたかった?」
「どうでもいいの。全部どうでもいいから自分で決められないの」
「この世にどうでもいいことなんて無いと思うよ。きっとカナヲは心の声が小さいんだろうな。うーん.........指示に従うのも大切なことだと思うけど...
それ貸してくれる?」
何を思ったのか炭治郎はカナヲから裏表のあるコインを受け取る。
「えっ?うん。あっ.........」
思わずカナヲは返事してしまう
「ありがとう!よし!投げて決めよう!」
「何を?」
「カナヲがこれから自分の心の声をよく聞くこと!」
炭治郎はコインを高く飛ばした。
「表!!表にしよう!表が出たらカナヲは心のままに生きる」
手の甲に乗せてそれをもう片方の手で抑えて取る。そして、その手をどけた。
そこには表が書かれた方が上になって乗っかっていた。
「表だーっ!カナヲ!頑張れ!!人は心が原動力だから!心はどこまでも強くなれる!!」
「.........」
驚いて言葉も出ないようだ。
「じゃ!またいつか!」
カナヲは颯爽と去ろうとする炭治郎の背中に問いかけた。
「なっ........なんで表を出せたの!?」
「偶然だよ!それに裏が出ても表が出るまで何度でも投げ続けようとおもってたから!元気で〜!」
秋雨は炭治郎の様子を屋根の上から見守っていた。
そして、炭治郎の前に飛び降りた。
「よっと!.........」
「うわっ!.........てどこ乗ってるんですか!?」
「そんなことはいい」
「いや良くないですよ!!」
「挨拶は済んだか?」
「はい!バッチリです!」
「それよりお前.........これからお別れだってのに2人も口説いてどうすんだよ?」
「え?口説くって?」
「ああ.........いやなんでもない。気づいてないならそれで良いんだ。忘れてくれ」
「えー!教えてくださいよ!」
秋雨はそそくさと行ってしまった。
炭治郎が去った後
「見てたわよ。それで、カナヲちゃんはどうするの?」
「カナエ姉さん。どうするって?何を?」
「炭治郎くんに言われてたでしょ、自分の心のままに生きろって」
「...うん、私炭治郎が言ったようにコイン使わずに決めてみる」
「カナヲ、コイン借りるわね」
カナヲの持っているコインをカナエはサッと奪った、そして次の瞬間コインを炭治郎がしたように高く飛ばして、左手の甲に乗せて見えないようにさっと右手で隠す
「あっ.........」
「さあ表か裏かカナヲが選んでみて。カナヲが選んだ方が出たら炭治郎くんの言った通りにする」
「.........うーん。じゃあ…裏、いや表で」
「私から見てみるね」
カナエは自分にだけ見えるようにしてコインを見た。そして、カナエはニッコリとしてカナヲの方を見ると、カナヲにも見えるように右手をどかした
「良かったわね。表よ」
「……!!」
カナヲは嬉しさとこれまでの生き方を神様から変えろと言われているようで複雑な気持ちになった。
「じゃあこのコインはもう要らないわね」
カナエはそう言うと隊服の内ポケットにコインをしまった
「あっ.........」
「どうしたの?」
「なんでもない」
「フフっ」
──出発する前の日の夜──
秋雨はカナエのいる部屋へとお邪魔していた。
「カナエー!居るか?」
「私ならここにいるけどどうしたの?」
「そろそろ出発だから伝えに来たんだ」
「えっ!?でも指令はまだ来てないよね?」
「うん。でも次の指令が来た時に動きやすいようにしておこうと思ってな」
「なるほど。そういう事だったのね。分かった準備しておくわ。ありがとう!」
「大袈裟だと思うけどなー」
「ううん.........わざわざ伝えに来てくれたんだもの。大袈裟じゃないよ」
「そっか。とにかく次の任務も頑張ろうな」
「そうね!頑張りましょう!」
ニコッと笑うカナエさんを見て、この笑顔を俺は守りたいと思った
「カナエ」
「ん?どうしたの?」
「好きだよ」
「私もよ。.........絶対二人で生き残ろうね」
「いや、二人じゃない。皆でだよ。」
「フフっ、そうだね。.........秋雨くん」
「ん?」
その時カナエが突然顔を近づけて来た。俺もそういう経験はないが、雰囲気くらいは読める。
そうして自然な流れで俺も顔を近づけ、互いの唇が触れた。
「おやすみ」
「.........おやすみ」
突然の事で反応が遅れたが少し遅れて俺もおやすみの言葉を返した。
この日俺は前世も含めて生涯で初めてのキスを経験した。初めてのキスはあまりにも急で、新鮮なものだった。
そうして、俺の心はよりカナエさんに染められた
大正コソコソ噂話
カナエさんは意外にもこれが初恋らしいよ
いかがだったでしょうか?
恋愛シーンが1番苦労しました。果たしてこの二人はこれからどうなっていくのか。必見です
次回もお楽しみに!
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