鬼滅の雲   作:中太郎

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今回も救出パートとなります。
テンポが悪くてすみません。

では本編です。どうぞ!


第二章~原作まで~
第漆話 一握りの幸せ


──1911年の冬──

俺は柱となってから、絶えず任務を与えられ、順調にこなしていた。

 

柱には屋敷が与えられるのだが、そのおかげで、鬼が出る時間へと移り変わる暮れ時まで十分に集中して修行に打ち込めるようになった。

 

なので、俺は、現在赫刀と透き通る世界の2つを完璧に自分のものに出来ていた。痣はまだ修行中だ。

 

ちなみに痣が出ても生きられていた縁壱は透き通る世界が見えていたことが理由ではないかと考えている。そのため、まず透き通る世界から身につけた。

 

そして、俺は余裕が出来て、今は雲の呼吸の新たな技の開発のために風の呼吸を復習している。

 

ちなみに、雲の呼吸は壱の型の源雷、弍の型の巻き雲、参の型の霧雨の三つしか作ることが出来ていなかった。

 

源雷は積乱雲をイメージしていて、雷の呼吸から派生させて出来たものだ。

 

巻き雲は竜巻のような雲をイメージして、風の呼吸から派生させて作った。

 

霧雨は、文字通り霧雨をイメージして水の呼吸から考えて作ったのだが、正直この技は雲の呼吸よりも水の呼吸寄りなので、俺の理想としているものからは少し遠ざかってしまっている。しかし、刀を抜かずとも使える技なので不意打ちに対しては重宝している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霞の呼吸を刀を握ってから2ヶ月で作り上げて、柱にまで成った原作の無一郎はやはり天才なのだろう。雲ではないにしても霞には近いものを感じるので尊敬する。

 

 

そして、その無一郎とその双子の兄である有一郎は、現在──俺の継子として修行していた。時は一週間前に遡る。

 

──柱に就任されてから二週間後──

俺が自分の屋敷で修行していると外から俺を呼ぶ声が聞こえてきたので、外へと出ていくと

 

「「秋雨さーん!いられますかー!」」

 

「おー!時透じゃないか!どうしたんだ?」

そこには時透兄弟がいた。

 

屋敷の場所はまだ鱗滝さんにしか教えてないはずなのだが...。

 

「秋雨さんが僕達を助けてくれた時に教えて下さった、鱗滝さんという方の居る山に修行をつけて戴こうと伺ったのですが...。」

 

「だが?どうした?」

 

「体調を崩していらして、修行をつける代わりにこの場所を教えて下さったんです。それと、秋雨さんによろしく言っといてくれと仰ってました。」

 

「鱗滝さんが...。そうか」

それとほぼ同時に鴉が手紙を運んできた。

それを見ると鱗滝さんからの手紙でこのように綴られていた。

 

一部掻い摘んで説明すると

 

『儂は、今一時的にだが、体調を崩しておる。医師が言うには命に別状は無いとのことだ。だから、心配はしてくれなくて良い。それと、そちらに送った二人だが秋雨に迷惑で無ければ、継子として御指導をして貰いたい──』

 

とのことだ。

 

俺はどうしたものかと悩んでいると有一郎がどうしたのかと聞いてきた。

なので、俺は覚悟を決めて口を開いた

 

「よしっ!決めた!鱗滝さんの申し出とあっては俺も無下には扱えない。今から君達を俺の継子として迎えよう!改めてよろしくな!無一郎、有一郎」

 

「「はい!」」

 

「いい返事だ!これから一緒に頑張ろうな」

 

──現在──

このようなやり取りをした末、今に至る。そして、2人共々俺の継子として頑張ってくれている。

 

無一郎は原作通り、流石の運動神経で、俺の教えることを次々に吸収していく。有一郎も無一郎程では無いが、中々の運動神経で、鱗滝さんのところで修行していた頃の俺より少し強いと言ったところだろうか。

 

秋雨は思った。この双子有能過ぎないか?と

 

──継子として迎えて一週間後──

無一郎は全集中の呼吸を会得しかけていた。兄の有一郎も弟の無一郎と同じく全集中の呼吸を会得しかけていた。

 

俺の教え方が上手いとかそういうことでは無い。むしろ、たまにコツを教える程度だ。それだけで、ここまで上達するのだ。いずれ、この兄弟は無惨にとって脅威の存在と成り得るだろう。

 

そんな時だった。俺は継子の修行を見守っていたのだが、突然胸騒ぎがした。そして窓から幸郎が入って来て叫ぶ

 

「カァァァー!胡蝶カナエ、上弦の弐と交戦中、上弦の弐と交戦中ー!」

そして、思い出した。俺とした事がうっかりしていた。

 

何故忘れていた!この時期は、花柱である胡蝶カナエが上弦の弐である童磨に襲われ、亡くなってしまった時期じゃないか!

 

俺は継子に一声だけかけて、出ていく。まだ、十二鬼月の存在を教えてない継子も俺のタダならない様子を感じ取ったのか、玄関から出る時に一言

 

──「「お気を付けて!!」」───

 

「ああ!ありがとう!では行ってくる!」

 

屋敷を出ると雷の呼吸の応用で足にめいいっぱい力を入れて、踵を蹴り出して自分の出せる最速を出して向かう。

 

俺は童磨が襲っているところに、カナエさんを庇うようにして前に割り込む。

 

──雲の呼吸 肆の型 波雲(なみぐも)──

 

その瞬間の波のような雲が童磨を襲った。

雲が消えるとそこには手の無くなった童磨がいた。

 

俺とて継子の修行をただ見守っていた訳では無い。技を考えていたのだ。そして、その末に出来た技がこの技だ。

 

「今、きみ何をしたの?見えなかったよ凄い技だねぇ。あれ?手が戻らないなあ。どうして?」

 

「知らないな。お前の頭で考えたらどうだ?それともお前は能無しなのか?」

 

「んー...。分からないけど、何でだろうきみ癪に障るなぁ...。」

 

俺は赫刀を使って攻撃した。なので、いつまで経っても童磨の手が戻ることは無かった。俺は少し目を逸らして、倒れているカナエさんを見る。

 

どうやら間に合ったようだ。重症は負っているが、かろうじて致命傷は避けているようで、安心した。今すぐ助ければ死ぬことはないだろう。

 

「秋、、雨くん、、遅いよ、、」

カナエさんが安心したような声で声にならない声を絞り出して言う。

 

「すみません、遅くなりました」

 

そう俺が言った瞬間、安心したように笑って目を閉じた。

俺が来たことで緊張の糸が解けて寝たらしい。

一瞬死んでしまったのかとも思ったが、違うようで安心した。

 

再び童磨がウザったらしい声で俺に話しかけてくる。

「きみ、邪魔しないでよ。せっかく俺が今から、この子を幸せにしてあげようとしてるところだったのにぃ...。」

 

「「幸せに」だと!?お前、喰うつもりだったんだろ?この下衆野郎」

俺が怒気を纏った声でそう言うと

 

「下衆野郎って酷いなあ...。確かにそのつもりだったけどね。だから、早く渡してよ」

 

「渡すわけねぇだろ!!」

 

秋雨はこれ以上コイツと喋りたく無かったので早くカナエさんを連れて退散することにした。この場にしのぶさんが居れば、『地獄に落ちろクソ野郎』とでも言っていた事だろう。

 

──雲の呼吸 伍の型 雲隠れ──

次の瞬間再び雲が童磨に迫る。しかし、先程の波のような雲では無い。最も雲らしい、はっきりとした雲だ。

 

そして、次に童磨が目を開けた時には二人とも消えていた。童磨は追おうかと考えたが既にどの方向に逃げたかも分からなくなっていたので諦めた。

 

 

 

 

 

 

──童磨から逃げた後──

「何とか逃げきれたようだな。」

秋雨は何故童磨を倒さずに一目散に逃げたのかというと、ここで童磨を倒してしまうと新たな上弦が追加される恐れがあるからである。

 

ちなみに、伍の型 雲隠れについては即興で作った技なので、不安ではあったが、童磨が追ってこないので成功したということだろう。

 

 

 

俺は、咄嗟に逃げたために今カナエさんをお姫様抱っこの状態で持っているので、途中で起きてしまったらどうしようと気が気で無かった。だけど、起きることも無く、問題無く、俺は蝶屋敷までカナエさんを運ぶ事が出来た。

 

俺は門の前で大きく叫ぶ

「俺は雲柱の秋雨だー!!誰かいるかー!?」

 

数秒後にカナエさんの妹

──後に蟲柱となる者 胡蝶しのぶ

が門を開けて出て来た。

 

「急いでカナエさんを手当てしてやってくれ!!」

 

そうして俺が言い終わるとほぼ同時に、しのぶさんは深く傷を負っている自分の姉に気づき悲鳴を上げる。

 

「っ!! 姉さん!!...。秋雨さんと言いましたよね!そのままこちらへ着いて来て下さい!」

しのぶさんに言われたままに着いて行き、そして、部屋へと入りカナエさんを布団の上に寝かせる。

 

そこからのしのぶさんの対応。いや、年下なのでしのぶと呼ぶことにしよう。しのぶの対応は、迅速に行われ、手当ては終わった。少し経って、カナエさんの呼吸が、ぎこち無くではあるが回復して来ていた。

 

俺は、蝶屋敷を出た後、俺の帰りを俺の屋敷で待っているであろう継子のために急いで帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──雲屋敷にて──

 

「ただいま」

 

俺が玄関を開けて入ると

 

「「おかえりなさい!」」

と継子が出迎えてくれた。

 

「無事で良かったです!秋雨さんが帰ってくるまで心配でたまりませんでした...。」

無一郎が少し涙目になりながら言うので、

 

「ハハッ、俺が死ぬわけ無いだろ!」

俺が、無一郎の頭を撫でながら言う。

 

「そうだぞ!無一郎!俺たちの師匠がそう簡単に死ぬかよ!」

そう言う有一郎も実は秋雨に悟られまいと涙を堪えていた。

 

俺は、今日、童磨という大きな山場を一つ越えることができた。

 

 

これでカナエさんも死ぬこと無く終わったので、しのぶが自分を犠牲にして死ぬことも防げるだろう。そう思いながら、俺は布団に入り、目を閉じて深い眠りへと入っていく。

 

 

──その後お館様によって柱合会議が行われた──

 

「一昨日、花柱の胡蝶カナエが上弦の弐と交戦した末に重傷を負った。そして、その怪我による後遺症で、再び戦場に戻ることは出来ないとの事だ。そのため、胡蝶カナエに代わり、妹である胡蝶しのぶを階級甲改め蟲柱として柱に任命しようと思う。異論は無いかな?」

 

「「「「「「「御意」」」」」」」

 

「しのぶもそれで良いね?」

 

「御意」

しのぶも柱に倣って返事した。

 

少し間を置いて宇髄天元が質問をした。

「お館様、別件で話があります。秋雨が助けたと聞きましたが、上弦の弍を何故倒さなかったのかについて何か話はありますか?」

 

「本当か!?」

 

「ああ...これはいくら恩人であっても庇えぬことだ」

皆から批難の声がかかる。

 

「静粛に。その事については、秋雨の口から説明してもらおう。できるかな?秋雨」

 

「はい。まずは、カナエさんの救出を優先したこと。次に、上弦の弍であります故、その場で倒すことは難儀であったことが主な理由です。

 

それに仮にそこで倒してしまうと、もし新しい上弦の弍が追加された場合に対策が取れなくなるとこちら側が不利になると思い判断を致しました。」

 

「では、次に上弦の弐についての説明もしてもらおうか」

 

秋雨「まず、血気術ですが、氷を使ってきます。なので、カナエさんは氷を吸ってしまったがために呼吸を使えなくなり、戦場復帰は不可能となってしまったのです。

 

そして、当たり前ですが、上弦の弐ということもあり全てにおいて強いです。戦闘面以外で気をつけることは、女性の方を主に狙う傾向にあるようで、女性の隊士は常に気をつけておく必要があるということです。

 

ついでに言っておきますが、助けに入る際に鬼に手が一生戻らないよう攻撃を施しました。なので、次闘う時に楽になるかと...」

 

「丁寧な説明をありがとう。ここまでが秋雨の考えだが、反対の意見はあるかな?宇髄」

 

「いえ、非常に考えられた上での結論のようで安心しました。異論はありません。」

 

「他の皆も大丈夫かな?」

 

「御意」

 

「では、この事についてはお咎め無しということで。秋雨引き続き任務を頼むよ」

 

「御意」

 

 

 

 

こうして、原作通り胡蝶しのぶが柱となったのだった。

そして、その後、俺の時同様に柱同士で挨拶が行われたのであった。

 

「一昨日はご苦労だったな。」

 

「秋雨さん!あの時姉さんを助けていただきありがとうございました!」

 

「いやいや、俺は当然の事をしたまでだ!それに、俺が遅れてなければカナエさんも闘えなくなることは無かっただろう。すまない...。」

 

「そんなこと言わないで下さい!それを姉さんが聞いたら悲しみますよ!」

 

「そうだな!後ろ向きなことを言って悪かった。改めてよろしくな」

 

「はい!お互い頑張りましょう!」

 

こうして無事カナエさんを救う事が出来たので本当に良かったと思う。




カナエさんを救う事が出来ましたね。
それと有一郎を前回救ったおかげで、新たに継子として登場しましたね。
主人公は相変わらず赫刀や透き通る世界といったチートを発揮していきます。


明治コソコソ噂話
しのぶさんは最近甲になったばかりで、ちゃんと柱として任務出来るか、ドキドキしてるよ(実力はもちろん柱同等)

物語の進むペースは妥当か

  • 早い
  • 遅い
  • ちょうどいい
  • 少し早い
  • 少し遅い
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