人生強くてNEW GAMEした僕だけど、会社やめました。   作:毎日グラノラ

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もともと投稿していた0話を見直していて、展開的にこの先ちょっと大きな矛盾や違和感がでそうかなって部分が多々あったので改稿というか内容ちょっと変更しました。
大筋では変更ありませんが、もともとは八神と遠山は青葉たちと6人で一緒にテレビを見る設定にしてましたが、別室で確認という状況に変更してます。


第0話 青葉の2年目の春のこと

春です!イーグルジャンプに就職してちょうど1年。大変なこともたくさんあったけど会社にもすっかり慣れてきました。

残念ながら今年は新入社員は入らないそうですが、今日はグラフィックチームのみんなでお花見もして改めてがんばろうって前向きな気持ちになりました!

PECOの製作も今のところ順調で、八神さんの力を借りながらもキャラクターをデザインするのは本当に楽しくて、お花見のあとも会社にもどって仕事に熱中してしまいました。

ただ今日は仕事だけじゃなくて、みんなでテレビをみる約束をしてるんです。

その番組はMHKで定期的に放送されている、職業人の超一流のプロを密着取材し、特集する番組で、

今日はなんと、あのゲームメーカー「レジェンディア」の代表が取り上げられるんです。

会社を立ち上げてから5年の間に「ファイナルクエストシリーズ」や「ドラゴンファンタジーシリーズ」、「ポケットメンバーズ」「ブラッドソウル」など

数々のヒット作を世に送り出しながらも、その製作指揮をとる代表者は「レプリカ」という製作上のクレジット表記のみを公開しているだけで

名前から顔まで何故か公開していなくて、その代表者が今日の特番の中で初めて本名と顔を公開するみたいなんです。

私だけじゃなく、ひふみ先輩にゆんさんはじめさんもヒットメーカーであるレジェンディアのゲームは普段から意識していて、そんないつものメンバーで集まって放送をみることになりました。

八神さんと遠山さんの二人も誘ったんですけど、葉月さんと一緒に放送内容を確認したいとのことで、3人は会議室で放送をみるそうです。

その確認したいことの内容までは教えてもらえませんでしたけど、やっぱりライバル企業の動向ってことで、上の人たちも考えることがあるのかな?

 

「それにしてもレジェンディアってあれだけ人気メーカーやのに代表がまったく表にでてこーへんけどどんな人なんやろな~?」

「確かクレジットにも芸名みたいなのつかってて本名公表されてないんだよね?レプリカだっけ?そもそも本当に実在するのかなー」

先に仕事を終えていたゆんさんとはじめさんとひふみ先輩がテレビ前のソファーに腰かけて雑談している横に私も座って放映を待ちます。

「ひふみ先輩もレジェンディアのゲーム好きなんですよね?」

「うん…私は仮面シリーズが昔から好き…。設定からUIまで全部がスタイリッシュで…。」

私がきくとひふみ先輩は言葉を選びながらも笑顔で答えてくれた。

「ひふみ先輩は仮面シリーズなんですね!ウチはブラッドソウルシリーズが好きです!あの世界観といいモンスターのデザインといい意味で頭おかしくないとつくれませんよ!」

「へー、二人はその二作品か~!私はやっぱり王道ドラファンシリーズだなー!勇者の物語ってわくわくするし!青葉ちゃんは?」

「私はレジェンディアならポケメンが好きです!モンスターがかわいいだけじゃなて、友達と対戦しても盛り上がりますし!」

昔からシリーズ新作が発売されるたびにねねっちと色違いのソフトを買っては対戦や交換を繰り返したことを思い出す。。

もしかしたらねねっちも今日の特番、家でみてるのかな。

番組が始まるまで4人でお互いの好きな作品をテーマに会話に花を咲かせているといよいよ時刻は放送時間の19時前となりました。

「お、はじまるでー」

直前のニュース番組のキャスターがニュースの終わり際に頭をさげるとついに番組がはじまったのです。

私はわくわくする気持ちを抑えることができませんでした。

 

 

 

一方会議室では、八神、遠山、葉月の三人がテレビの前を陣取り、モニターをにらみつけるようにして見つめ、真剣な表情をしていた。

この三人にはそれぞれの立場、役職としてどうしても確認しなければならないことが2つあった。

一つはレジェンディアが表に出てきた目的。

レジェンディアというメーカーは発売するゲームは一つ一つが一騎当千と呼べるほどクオリティが高く、市場において、狂信者とも呼べる数多の熱狂的なファンを獲得してきた。

ライバル企業として当然無視できない立ち位置にあり、業界内ではレジェンディアの発売日とだけは絶対に発売日をかぶせてはいけないといわれるほど警戒されている。

事実、とあるメーカーが発売日をかぶせたゲームは、シリーズ物の人気作であったのにもかかわらず、初動が非常に落ち込み、売り上げが伸び悩んだ。

しかし、そこまでの人気作を誇るメーカーであるにも関わらず、今までゲーム雑誌やテレビの取材の一切を断り続けているためレジェンディアの実態については謎が多い。

あえて、この場で表に出てきた目的は業界内の誰もが注目し、その意味を警戒している。

もう一つは代表の正体の確認。

八神、遠山、葉月を含む一部のイーグルジャンプの社員は、レジェンディアのゲームのはしばしに一人の男の姿がフラッシュバックすることがある。

八神と遠山にとっては、かつて自分たちとともに切磋琢磨していた同期であり、良きライバルでもあった彼。

葉月にとっては、自分が信じることができなかった結果、イーグルジャンプを立ち去ることになった期待の部下。

レジェンディアのゲームをプレーすると、時折そんな彼のことが頭をよぎる。

その違和感の正体が代表の素性を確認すれば晴れるかもしれないのだ。

 

「八神くんと遠山くんはレジェンディアの代表の正体について、率直にどうに考えてる?」

葉月が唐突にミーティングテーブルを挟んで反対側に座る二人に問いかける。

その表情は普段変態ちっくな事をいう葉月とはまったく違い、少しだけ陰を帯びているように見えた。

「私は…、レジェンディアのゲームをやるたびにどうしても間薙のことが頭をよぎります。あいつならこんなゲーム作るんだろうなって」

八神はレジェンディアのゲームの中に「彼」の面影を感じることがあった。

ただその一方で、口には出さなかったものの、正体のつかめない違和感のような物を感じた。

その違和感の正体が、のどにひっかかかる魚の骨のように取れない。

「私もコウちゃんと同じ意見です。間薙さんの作っていたゲームやキャラクターに近いものを感じることが多いです。正直にいって代表が間薙さん本人でもおかしくないほどに」

八神に同意するようにして遠山が続く。二人の意見は概ね同じものであった。

同期として共に働き、仲良くなり、同時にライバルであった二人だからこそ気づくことが多かった。

「実は私もそう思ってる。というか、間違いなくレジェンディアには間薙くんがかかわっているよ。彼のことはずっと見てたんだ。追い出すことになった私が言える立場ではないのかもしれないけど…」

葉月は”例の騒動”のことを思い出すと再び暗い顔になり、二人も顔を伏せたことから沈黙が訪れた。

そんな静寂を断ち切ったのは定刻を告げる、「ポーン」というこの番組特有の放送開始を告げるSEであった。

「まぁ、こんなこと今考えても仕方がない!とりあえず番組をみて事実を確認しようか!」

放送が開始されたため、重苦しいムードは断ち切られ、3人は画面へと顔を向けた。

 

 

 

私たち4人は食い入るように画面をみつめます。

はじめさんは最初興奮しすぎて画面に近づいてしまい、ゆんさんから「みえへん!」と怒られていました。

そんな二人の様子をみてあわてていたひふみさんも落ち着きを取り戻し、画面に集中して心なしかソワソワしているように見えました。

さぁ番組がはじまるぞー!

 

 

「世の中に本来あるべき作品を送り出す」

『今日特集するのは人気ゲームメーカー「レジェンディア」です。今まで数々のオファーを受けながらも誰の取材にも応じることがなかった彼の企業を、我々MHKは本日、ついに取材することができました。

レジェンディアは5年前に冒頭の言葉を企業理念として発足し、そこから大ヒット作を生み出し続けています。そのすべての作品がレジェンディア代表によって企画構想されています。

「ドラファン」、「ポケメン」「仮面」など数々のシリーズはプレイする者の心を魅了し放しません。

今日は怒涛の快進撃を続けるレジェンディアの製作秘話や代表のゲームへの思いなどをさまざまな角度から取材し、レジェンディアという企業の謎を解き明かしていきたいと思います。

では早速レジェンディア代表をお招きしたいと思います。代表は現在まで表舞台にでてくることがなく、通称のみでしか存在を確認できなかったことから

実在しない「象徴」のような存在なのではないかと噂されていましたが、どうやら実在したようですね。

それではさっそくお招きしましょう!レジェンディア、代表の間薙 レンさんです!』

そして、司会のアナウンサーのナレーションが終わり、が声高らかに宣言すると同時に、舞台の脇からスモークマシンによる煙が噴出され、煙を縫うようにして裏から30歳ほどの男性が歩いてでてきたのです。

 

その姿にそれぞれ見覚えのあった私たちは…

「「「「「「えーーーーーーーーっ!!!!???」」」」」」

その場にいた私たち4人のあまりもの驚きと混乱から漏れる声は、はもってオフィス中に響き渡ったのでした。

なんであの人がテレビに映っているのー!?




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