(๑>◡<๑)
「着いたーー!」
イーディスさんに連れられて、とある建物の前にたどり着く。ここは……酒場なのかな。
「ここで食べるの?」
「そう!豊穣の女主人の料理は絶品よ!」
「イーディス殿、本当の目的は何ですか」
「えへへ…可愛い店員さん達に会いたかった」
アリスさんに問われて正直に自白するイーディスさん。何ていうか……この人ほんとにブレないな。
(それにしても可愛い店員か……)
やっぱり少し興味は惹かれた。
「こんにちはー!」
酒場に入ると、そこは活気に溢れていた。
大樽で酒を飲み比べるドワーフ。優雅に料理を楽しむエルフ。どんちゃん騒ぎをするパルゥム。何故か喧嘩をしてウエイトレスにボコボコにされる
(ん?あの女性の方強くない?)
見た感じはただのヒューマンなんだけど……。
「いらっしゃいませ〜。あっ!イーディスさん!来てくれたんですね」
「あら、久しぶりシルちゃん。三名ね?」
「三名ですね?ではこちらへどうぞ!」
カウンター席に座って荷物を置く。目の前には背丈も体格も優に僕より大きいドワーフの女性が、豪快に料理している。
「アリスさんもお久しぶりです。ご来店ありがとうございます!」
「ええ、ミアさんの料理は美味しいですから」
店員さんはアリスさんと一言交えたあと、僕の方に目をやる。
「えっと、そちらの方は……?あっ、もしかして新しく入られた方ですか?」
「そうなの!あたしの可愛い可愛い後輩のリクよ!」
僕の肩を組んでそう言うのはイーディスさん。
「ちょ……その紹介の仕方やめてよ。イーディスさん……」
これから行く先々でその紹介をされていたら、絶対後の黒歴史になってしまう。もっと普通の自己紹介がいいんだけどな……。
「ふふっ…確かに可愛いですね?こほん、私はシル・フローヴァといいます。よろしくお願いしますね?リクさん」
「よろしくお願いします……」
(なんかこの人にも揶揄われている気がする……)
ニコニコしながらこちらを見るシルさん。確かにイーディスさんが言うように可愛いな……。
「ニャー!またシルがサボってるニャー!ニャー達の負担が凄いから早く戻るニャー!」
茶毛の
「ちょっ…アーニャ。すみません戻りますね?」
「あ、はい」
「リクさんの冒険、応援していますね?」
「ありがとうございます!」
この言葉で僕の中でシルさんの好感度が上がる。
「お仕事頑張ってね〜」
イーディスさんに見送られてシルさんが接客に戻る。
これだけ繁盛しているとやはり忙しいのだろう。
「真っ黒頭はシルに気があるのニャ?」
「え!?……いや、どうしてそうなるんですか」
急に目の前に現れたのはさっきの
「シルのことをずっと見てたニャ。もしそうなら真っ黒頭を応援してもいいニャ?」
「いやいや、違いますって。というか、さっきから気になってだけど真っ黒頭って?」
「おミャーのことニャ!」
「えぇ……」
髪が黒い女なら割と沢山いると思うんだけど……。
何とも微妙すぎるあだ名である。
「なに〜?リクもうアーニャちゃんと仲良くなったの〜?手が早いな〜」
イーディスさんが揶揄ってくる。
「仲良いのかなこれ……」
「真っ黒頭は友達いなそうだからニャーが友達になってあげるニャ!」
「随分と酷い言い草ですね!?」
アーニャさんの言葉が心に直で突き刺さる。そこに遠慮とかは全く存在しなかった。
というかこの人、さっきサボり注意してたよね!?
「ご注文をお伺いします」
心の中で突っ込んでいると今度は後ろから声が聞こえてくる。
声がする方に振り返ると一人のエルフがいた。薄緑色の髪に青い瞳が特徴的で、その美貌に僕は釘付けになってしまった。
「……その……注文を……」
「リク。どんなに綺麗だからといって、あまり女性を凝視するものではありませんよ?」
右隣に座るアリスさんに注意されて我に帰る。
「え、あっ、そういうわけじゃ……」
「ではどういう訳ですか?」
「うぅ……」
さっきの言葉は的をえていたので、問い詰められると何も言い返せない。
「まぁまぁアリスもその辺に。リューちゃんは凄く綺麗だもの。見惚れるのも無理はないでしょ?」
左隣に座るイーディスさんが助け舟を出してくれる。
「それはそうですが……」
「分かるわよ。アリスは大事な後輩をリューちゃんに取られて面白くないのよね?」
「そ、そういう訳ではありません!」
アリスさんとイーディスさんが何やら言い合っている隣で、僕はリューさんに謝ったあと、適当に注文をした。
「美味しい!」
「そうでしょう。ミア母さんの料理はどれも絶品ですから」
ミアさんの料理に舌鼓を打つ僕。リューさんは後ろでその様子を見ているようだ。
「これは飲んだ方がいいんでしょうか?」
僕は料理に添えられて置かれている
「その料理と絶妙な組み合わせとなっているので、飲むことをお勧めします」
「でも僕、年齢的に……」
「セレネさんも冒険者です。これも一つの冒険なのでは?」
「……その言い方は狡いですよ」
リューさんの言葉で僕は飲んでみることにした。料理と合わせて口に含むと、確かにそれは絶妙にマッチする。
そんな僕の表情で察したのか、リューさんは口元を緩めた。
「リク、そろそろ私の相手もしてくれませんか?」
「えっ?……あ、ごめんなさい!」
右に視線を移すと、アリスさんがジョッキを片手にこちらを睨んでいた。
僕が慌てて対応している隙にリューさんは厨房へと戻っていく。
「リクはエルフが好きなんですか?」
ジト目で質問してくるアリスさん。
「いや……そういう訳じゃ……」
「わ、私もリクと話をしたいのです。寂しい想いをさせないで下さい」
「ご、ごめん。そんなつもりじゃなくて……」
「うわ〜。もしかしてアリス酔ってる?」
左からイーディスさんも会話に参加してくる。さっきまで
「よ、酔ってません!」
「顔赤いよ?」
「うっ……」
言葉に詰まって再びこちらを睨んでくる。僕は慌ててその視線から目を逸らした。
(というか、絶対面白がってるよねイーディスさん!あとすぐに首に手を回してくるのやめて下さい。僕の顔も赤くなっちゃいますから!)
__________
アリスさんの酔いが覚めた後、僕達は豊穣の女主人を出てバベルの塔を目指す。何やら、僕の武器を一緒に探してくれるらしい。
「アリス〜。そろそろ元気出しなって!」
「しかし……あのような醜態を」
酒場での記憶を鮮明に思い出したアリスさんは、顔を真っ赤にして僕に凄い勢いで謝った。相当応えたらしい。
「そんなの気にしてないって。ねぇリク?」
「うん」
本当ですか?とこちらに視線を向けるアリスさんに笑って頷く。すると安心したのか、少しだけ表情に色が戻ってきた。
塔に着いたらエレベーターというものに乗る。自動で上まで連れてってくれるようで、その便利さに内心とても感心した。
「ここで買うの?」
「そ!へファイストスファミリアが武器を売ってるからそこでね」
「え!?でもそれって確か数千万ヴァリスもするんじゃ……」
額を考えると変な汗が出てくる。
「いえ、お手頃なのもあるんですよ?おそらくイーディス殿はそこで買おうとしているのでしょう」
アリスさんの言葉で変な汗が止まった。それならまぁ大丈夫なのかな。
機械音が鳴って扉が開き、僕達はその階に降りる。
「……へ?」
すると突然アリスさんが変な声を上げた。
(どうしたんだろ?)
「イーディス殿……ここって……」
「へファイストスファミリアの店だけど?」
「ここ!一級品の売り場ではないですか!?」
一級品、その言葉に思わずイーディスさんの方をみる。数千万のやつ……。
「うん。そうだけど……」
「もしかしてここで買うつもりなのですか?」
「うん。あ、大丈夫よ?あたしが出すから」
「そういう問題ではありません。身の丈に合わない武器はその人を駄目にしてしまいます!」
アリスさんの説得にイーディスさんは、う〜んと唸って首を傾げる。
「でも、安い武器を買い与えて、それが原因でリクが死んでしまったらどうするの?あたしもう後悔してもしきれないわよ?」
「それは……そうですが……」
そして二人とも黙ってしまう。僕の事を考えてくれるのは嬉しいけど、数千万は流石に受け取れない。
「あの、僕安いやつで全然いいよ?」
「でも……」
「自分の力で強くなりたいんだ」
「……分かったわ」
イーディスさんは不服そうにしながらも了承してくれた。
そして比較的お手軽な値段の武器が売っている階へと移動した。掘り出し物を見つけるんだ、と付き添いの二人は息巻いている。
「わぁ……沢山あるね」
「このファミリアは新人にも自分の作品を売る場を与えているのです。それがここですよ?」
「よしっ!じゃあ色々見て回りましょ!」
こうして僕の武器探しが始まった。
お読みいただきありがとうございました!
次回はオリ主の武器探しがメインですね。
今の所推しているキャラクターは?
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イーディス
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アリス
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ファナティオ
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エレシュキガル
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ユージオ