歩夢「スクールアイドルラップバトル?」 作:gleebear
プロローグ:少女Aは何を思う?
~歩夢自室のベランダ~
歩夢「あれから1ヶ月か」
歩夢(いつものベランダでスマホの画面を見ながら侑ちゃんを待つ)
歩夢「侑ちゃん出てきてくれるかな」
歩夢(あの日、スクールアイドルラップバトルが中止になった日から、もう1ヶ月が経っていた)
歩夢(侑ちゃんと話す前に、この1ヶ月の出来事を整理してみる)
歩夢(まず大会の次の日に大会運営団体を名乗る人から家に電話があった)
歩夢(一度会って私と両親に対して謝罪と事情の説明をしたいとのことだった)
歩夢(偉い人たちが何人か家に来た。その中にはことりちゃんのお母さんもいた)
歩夢(それからずっと大人だけで何か話をしていた。内容はよく聞き取れなかったけど、事件についての公表時に私の情報は伏せること、私の安全を保証することを条件に最後には和解したみたいで安心した)
歩夢(次の日に病院まで行って検査をすることになった…一応、異常は無かったらしい)
歩夢「異常は無かった…か」
歩夢「と、そろそろ時間かな?」
ガラガラ
侑「お、早いね歩夢」
歩夢「私が呼び出したんだもん。10分前行動は当たり前だよ」
侑「それで…話したいことっていうのは」
歩夢「…うん、もう侑ちゃんも知ってるよね」
歩夢(手に持ったスマホ、その画面を見る)
歩夢(『スクールアイドルラップバトル再開!』画面にはそう映し出されていた)
歩夢「スクールアイドルラップバトルが…再開するんだよね」
侑「歩夢は…どうするの?」
侑「どうしたいの?」
歩夢「私は…」
歩夢「ごめん…よくわからないかな」
~夜・歩夢自室~
歩夢「スクールアイドル…ラップバトル…」
歩夢(あんな事故があったのに1ヶ月で再開まで漕ぎつけたられたのはことりちゃんのお母さんの人望によるところが大きい)
歩夢(すぐ後こそ、主催者であることりちゃんのお母さんを責める声がたくさんあったけど)
歩夢(調査を重ねるうちにことりちゃんのお母さんの知らないところで行われた不正がいくつも明るみに出たんだ)
歩夢(マイク開発の委託を受けた業者がテスト結果の偽装をしていたとか、粗悪な部品が使われていたとか、大会運営会社の過酷な勤務形態とか…)
歩夢(そこからは音ノ木坂理事長に恨みをもった人の陰謀とか色々騒がれてことりちゃんのお母さんは一転して被害者になって)
歩夢(次こそはことりちゃんのお母さんの理想とするスクールアイドルラップバトルを実現しようと新しい運営体制が作られた)
歩夢(それで私はどうなったのかというと…"何も変わらない")
歩夢(お父さんとお母さんの要望もあってか前回大会の事故についての詳細は伏せられた)
歩夢(私は世間的にはただの普通の女の子になっていた)
歩夢「私は…どうすればいいんだろう」
歩夢「どうしたいんだろう」
歩夢(ちょうど明日は休みだし、みんなと話してみるかな)