日本国召喚 架空国家参戦(仮)   作:滅茶苦茶太郎/無茶苦茶太郎

14 / 41
作者の滅茶苦茶太郎です。

次回の投稿まで少しばかり時間がかかると思います。
その点に関しても予めご了承ください。


第0.8話(上)

リーム王国 竜母艦隊 旗艦パイル

 

パイルの艦橋上では複数人の士官が向かってくる2隻の軍艦を睨んでいた。その2隻はパーパルディア皇国の物であるが、彼らの知っている魔導戦列艦とは大きく異なっていた。

「(魔導戦列艦よりかは小さく、小型の大砲らしき武器しか持っていないが油断できんな。恐らくは日本か新国家連合から供給された軍艦だろうな)」

サーモは望遠鏡で2隻の軍艦を観察し分析する。いずれも魔導戦列艦よりかは小型で帆は見当たらない。しかし煙突らしき部分から黒い煙を吐き、風神の涙を使った魔導戦列艦よりも高速で動いていた。

そして一番気になったのは武装である。小型な大砲と言うよりかは、大型の小銃の方が的確と言える武装を積んでいるのが見えた。

「(こちらの魔導砲の射程は1km。いくら日本や新国家の武器でもあの火砲は小型すぎて、ここまでは届かない気がするのだが……)」

彼は考える。いくら日本や新国家の武器と言えども、あれほど小型の火砲がこちらの魔導砲を上回る射程を有しているとは考えずらかった。

だがしかし油断はできない。高速性を生かした一撃離脱戦法を取られた場合、こちらにも被害が出る可能性は否定できないからだ。

「敵艦との距離2kmです!」

見張り員が報告を入れる。全員が自らの持ち場に着いて、いつでも戦闘できるように待機していた。

全員が来るべき時に備えている中、突如敵艦の艦首が光って光弾が放たれた。

「敵艦はっ……」

敵艦発砲と見張り員が言い終えるよりも先に、パイルの帆に多数の穴があく。遅れて連続した発砲音が海上に響き渡った。

「そんな馬鹿な!?」

射程が魔導砲の射程を上回っていた上に、連射ができることにサーモは驚いて叫んだ。

「続いて来ます!」

見張り員の叫び声が聞こえた直後、パイルの上部甲板に多数の光弾が降り注いで木片が飛び散る。甲板上にいた水兵達はそれらに薙ぎ払われる様に倒れた。

「まずいぞ!全艦、敵艦に対して突撃せよ!」

サーモは慌てて全ての戦列艦に突撃するように命令する。こちらの射程外から攻撃できる以上、早めに決着を付けなければ一方的に殴られるだけに終わってしまうと判断したからであった。

戦列艦たちはサーモの指令に従って、敵艦に向かって突撃を開始する。全ての戦列艦が帆を大きく張り風神の涙の出力を最大にする。

「敵艦、針路を変更しました!」

戦列艦たちの突撃に気づいたため、敵艦は針路を変更して距離を保とうとする。そのため攻撃は一旦は収まった。だがしかし進路変更が終わった後は速度を落として、艦隊との距離が一定に保たれた時に攻撃が再び始まった。

「伏せろ!」

誰かが叫んだその直後、放たれた弾丸の雨がパイルの舷側に命中する。それらは艦内に飛散して弾丸のように飛び散り、艦内にいた水兵達を次々と殺傷していく。

「うああぁぁぁ!」

「おい!しっかりするんだ!」

艦内の至る所に人体の破片が飛び散り、床は人体の一部を失った水兵達や死体が散乱していた。それに加えてあふれ出る血液が辺り一面に流れ出し、艦内は一瞬にして地獄の世界へと化していた。

負傷者たちの悲鳴と運よく無傷で済んだ水兵達の叫び声が艦内でこだまする。再び弾丸が着弾して艦内に居た水兵達は吹き飛ばされて倒れていく。

この様な地獄と化したのは旗艦のパイルだけでは無かった。同じように攻撃を受けていた全ての戦列艦で同じような光景が広がっていた。

「提督、先行する戦列艦17隻が被弾!その内の2隻が魔導士が死亡した為に突撃に参加できないとの事です!」

「くそっ!くそっ!」

サーモは悪態をつきながら、攻撃を行っていたパーパルディアの軍艦を睨んでいた。かの軍艦は戦列艦の射程外から攻撃を続けており、足の速さも相まって一方的に撃たれ続けている状態のままであった。

軍艦から放たれた赤色の光弾は戦列艦の帆や船体などに次々と穴をあけていく。一発あたりの破壊力は魔導砲よりも低いが、連続して発射されるために魔導砲以上の威力を発揮していた。

「提督!伏せてくだ……」

海面に跳弾した銃弾が近くにいた士官の頭に命中し首から上を吹き飛ばした。頭の無くなった死体は血を噴水の様に吹きながら床に倒れこむ。

「あっ、ああぁぁ……」

その光景を見たサーモは強い吐き気と恐怖で腰が抜けてしまう。彼が呆然としている間にも、放たれた銃弾が次々と水兵達の命を奪っていく。

「うああぁぁぁ!いやだぁぁぁ!」

雨の様に降り注ぐ銃弾、血と木片の嵐が艦内に吹き荒れる。その様子に耐えられなくなった何人もの水兵が嘔吐し、中には海の中へと飛び込んで脱出を図ろうとする者が出始める。

圧倒的な地獄に全員が戦慄する。しかしこれから大きな地獄が待っている事を彼らは知らなかった




いかがでしたでしょうか?

もうすぐでリーム編が終わります。
リーム戦が終わりましたら、本編に戻りますので予めご了承ください。

誤字報告を行ってくださりました
ぴょんすけうさぎ 様
この場を借りてお礼申し上げます。

リーム艦隊と交戦するのは誰が良いか

  • オリジナル国家の艦隊
  • 生き残ったパーパルディアの艦隊
  • 現代兵器で武装したパーパルディアの艦隊
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。