日本国召喚 架空国家参戦(仮)   作:滅茶苦茶太郎/無茶苦茶太郎

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作者の滅茶苦茶太郎です。

投稿が遅れてしまいました。
楽しみにしていただいた皆様、誠に申し訳ございません。

次回の投稿に関してですが、本日中に投稿したいと思います。


第0.8話(下)

パーパルディア皇国 哨戒艇フィシャヌス

 

「敵艦轟沈!撃ち方やめ!」

敵艦が大爆発したのを確認した砲手たちは指示に従って砲撃を中止する。砲撃が止むと同時に甲板上では歓喜の声が上がった。

「よし、次はあの戦列艦を狙うぞ!全員気を引き締めろよ!」

指揮官からの指示が出ると同時に歓喜の声は収まって全員が真剣な表情に戻る。その様子は水兵達の練度が今まで以上に高い事を証明していた。

彼らの乗っている哨戒艇に搭載された2基の57mm連装機関砲が個別に新しい目標に照準を合わせる。他にも射程圏外ではあるものの、2基の25mm連装機関砲も新たな目標へと照準を向けていた。

「照準良し……」

原始的な光学照準器で狙いを定めると砲手は小さく息を吐く。彼らが照準の微調整を済ませると同時に指揮官から発砲命令が来た。

「57mm砲、撃ち方はじめ!」

「撃ち方はじめ!」

機関砲の砲口が轟音と共に大きく光った。大きな機関砲の砲口から放たれた57mm砲弾は数秒間の飛行の後、目標から少しばかり離れた海へと弾着した。

「(右に200mほど修正……。次は当たるか?)」

砲手は着弾したことによって生じた水柱を元に再び照準を合わせる。その間に二人の装填手が機関砲に砲弾を装填していた。

濡れた甲板によって排出された高温の薬莢が急激に冷やされる。じゅわじゅわと音をたてている薬莢に波しぶきが更にかかると、更に激しい音を立てて海水が蒸発を始めていく。

少しばかり経って薬莢から生じる音が小さくなった。その時、前方の57mm連装機関砲が発砲を再開した。

「よし!」

今度は先ほどよりも近い位置に弾着しており、この調子で行けば次には命中弾を出せるだろう。砲手は必死に目標へ照準を合わせようとした。

「今度こそ当たれよ……」

砲手が小さく呟く。数秒ほど時間を置いた後、再び機関砲が轟音を立てて砲弾が砲口から放たれる。今度の砲弾は狙い通りに目標の戦列艦へと命中した。

その命中した57mm砲弾は木造の船体を簡単に貫徹すると、次の瞬間に弾頭の信管が作動し大きく爆ぜた。そして艦内で爆風と共に周囲に破片をまき散らす。

「神様っ!神様っ!」

全員が少しでも早く爆発の嵐が過ぎ去る事を祈る。その爆発の嵐が過ぎ去って全員が顔を上げた瞬間、再び爆発が発生した。

命中した57mm砲弾の爆発によって、周囲に置いてあった魔導砲の装薬にも誘爆が起きたのだ。それにより再び艦内で爆発音が轟いた。

「あああっ!?」

「助けてくれ!」

一瞬にして艦内は阿鼻叫喚の世界に戻され、同時に艦の命運が決した。これら二つ爆発によって船体に大きな破孔が生じた為、戦列艦はあっと言う間に横転して沈んでいった。

「やったぞ!敵艦撃沈!」

横転して沈んでいく戦列艦を見ながら砲手たちは喜んだ。その戦列艦と同じように、他の戦列艦も味方の哨戒艇からの攻撃を受けて次々と沈んでいく。

次々に沈んでいく戦列艦の中で指揮官は一隻の戦列艦を見つけた。その戦列艦は旗艦旗を掲げており、他にも味方の攻撃を受けたと推測できる特徴として帆や舷側に多数の穴が開いていた。

「よし、次はあの戦列艦を狙うぞ!」

砲手たちが指揮官の指さす方角へと顔を向ける。その戦列艦を確認した砲手たちは、撃沈するために連装機関砲を敵の戦列艦へと向けた。

 

・・・・・・・・・・

 

リーム王国 竜母艦隊 旗艦パイル

 

「サーモ提督、大変です!」

轟音が周囲から聞こえてくる中、マストの見張り台に居た水兵が声を大きくして報告を入れてきた。

「どうした!?何があったのだ!?」

自らが指揮する竜母艦隊が敵の艦隊に包囲されて次々に沈められていく。そんな絶望的な状況の中での報告にサーモは更に嫌な予感を感じた。

「敵艦がこちらの方へと向かってきています!更に砲身をこちらに向けて生きています!」

彼の予感は的中した。敵がこちらに向かって来ている上、砲身をこちらの方へと向けているという事からも分かる通り、間違いなく本艦を狙ってきているようだ。

「面舵180度、全速力で逃げるんだ!急げ!」

サーモは双眼鏡で迫って来る敵艦の覗きながら大きな声で叫ぶ。彼の双眼鏡の中の哨戒艇はどんどんと大きくなっていく。

全員が迫って来る哨戒艇を眺めていた。穴の開いた帆の一部を張り替え、魔導師は風神の涙を全開にしていたのだが、それでもなお敵との距離は違くなっていた。

「(まずい……。一体どうすれば……)」

サーモの額と手に汗が浮かぶ。敵に追いつかれて撃沈されるのは目に見えていた。

甲板上に居た全員が迫りくるパーパルディアの哨戒艇に恐怖しながら見つめていた。そして3kmほどの距離になったその時、並走していた哨戒艇が発砲を開始した。

「敵艦発砲!」

放たれた砲弾がパイルの前方に着弾し、複数の大きな水柱が発生した。それを見た全員が悲鳴を上げた。

「くそっ!しかたない、右舷の魔導砲を発射しろ!」

サーモが大きな声で叫ぶ。それを聞いた艦長が彼に尋ねた。

「提督、敵はまだ魔導砲の射程内に入っていません!撃っても当たりません!」

「牽制のための射撃だ!当たらなくてもいい!撃て、全員撃つんだ!」

鬼の形相で叫ぶサーモに圧倒された水兵達は転がり込むように魔導砲の元に駆け寄り、全員が魔導砲に火をつけた。

「敵艦発砲!」

双方の軍艦が同時に発砲を始めた。見かけでは戦列艦パイルの射撃の方が派手ではあったものの、命中弾を出したのは哨戒艇フィシャヌスの方であった。

フィシャヌスの放った57mmと25mmの砲弾はパイルの艦首付近に命中し、艦首のバウスプリットが根元からへし折れる。更に飛び散った破片が甲板上に到達し、そこにいた水兵達をなぎ倒していく。

「畜生!全員伏せるんだ!」

サーモが叫び全員が伏せた次の瞬間、再び攻撃が命中した。今度は砲列甲板に命中してそこに居た水兵達を次々と殺傷していった。

船が大きく揺れて全員が姿勢を崩す。そこに来て遂にサーモは決断を下した。

「帆を降ろせ!降伏だ、降伏するぞ!」

それを聞いた全員が急いで帆の元へ駆け寄る。魔導師は風神の涙を止め、サーモは魔信を使ってパーパルディアの哨戒艇へ連絡を取ろうとした。

「こちら竜母艦隊司令のサーモだ!降伏する!攻撃を中止して欲しい!」

サーモが必死に叫ぶ。すると直ぐに攻撃が止んだ。

「こちら哨戒艇フィシャヌスの艦長ポクトアールだ。貴艦は降伏するのだな?」

「そうだ、降伏する。これから全艦にも通達するので攻撃を中止して欲しい」

相手側からの攻撃が止んで降伏の交渉が出来たことから、サーモは部下を守るために思い切って全艦に降伏する事を決めた。

「了解、これより攻撃を中止するように通達する。貴艦も全艦に降伏をするように通達せよ」

「了解、感謝する」

サーモは魔信を切ると辺りを見渡した。攻撃を行っていたパーパルディアの哨戒艇は攻撃を止めていた。

「全員、よく頑張った。これより本艦は降伏するが、最後に負傷者の救助とボートを降ろす準備を整えてくれ」

それを来た水兵達は最後の仕事として負傷者の救助活動と搭載していたボートを降ろしていく。

「こちらサーモ提督だ!残っている竜母海軍の全艦に告ぐ、これより本艦隊はパーパルディアに降伏する!直ちに戦闘を止めて停船せよ!」

サーモは最後の一働きを終えた後、自分の額を強く拭った。その際に拭った手に血がついており、ようやく自身も負傷をしていた事に気づいた。

 

戦闘終了後、パーパルディア海軍は残ったリーム海軍の艦艇と共に、海の上に浮いていた水兵達の救助活動を開始した。少しばかり時間はかかったものの、生存していた水兵の大部分は救助された。

夕焼けの海の上に多数の軍艦が浮かんでいた。海戦終了後に沈まず残ったリームの軍艦は11隻のみであったという。

 




いかがでしたでしょうか?

今回で番外編は終わりますので、次回から本編を再開したいと思います。

最後に前書きで書きましたが、次回の投稿は本日中に行います。
少しストックが溜まっていますので、今後しばらくは一定のペースで投稿できると思います。

リーム艦隊と交戦するのは誰が良いか

  • オリジナル国家の艦隊
  • 生き残ったパーパルディアの艦隊
  • 現代兵器で武装したパーパルディアの艦隊
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