2度目の人生は投げ出さない!〜逃げ癖のある男、立ち向かう〜   作:二ツ井 五時

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第2話です。
本日二本目になりますが普通はこんなに連投しないです()
筆が乗りまして…
では、どうぞー


第2話 転生ということ。

あの日から1年経った。

そして色々わかったが、どうやら俺は転生したみたい。

まず自分の名前だがアイル、と名付けられたようだ。

そして性別は前世に引き続き男、まあ力がある方が何かと便利だろうし、前世の記憶を持っているから女になったら勝手が違って困惑してしまうこと間違いなし。

そして当たり前のように前世の記憶が残っているが、正直言ってほとんど使い物にならなかった。

なぜならこの世界、独自の言語体系を持っているから。

英語っぽいが英語でもない、フランス語っぽくもないし、ましてや中国語でもない。

単純に自分の知識に無いだけなのかもしれないが、少なくとも前世では聞いたことの無い言葉と発音だらけだった。

ギリギリ計算については応用できなくも無さそうだが、果たして数字が前世と同じ形をしているかどうかの保証は無い。

多分文字についても勉強し直しだ。

あの発音を聞く限りアルファベットを使っているとは思えない。

 

(やることいっぱいだなぁ…)

 

1歳だが思わず途方に暮れそうだ、少しはズル出来るかな?なんて甘いことを考えていたが、神はそんな事許してくれないらしい。

まあそれもそうだろう。前世であんなに怠けてきたんだ、寧ろこれくらいが俺にとっての罰になる。今度こそ逃げないって決めたなら成し遂げなきゃいけない。

 

(とりあえず、当面の目標を決めるか)

 

1歳で出来ることなんて限られているが、出来るだけ産んでくれた親に迷惑を掛けないように夜泣きをしないようにしてる。

ただあまり夜泣きしないとそれはそれで不自然かもしれないと、少し不安になるが、今のところそれを怪しんでいる様子は無いから大丈夫だと思う。

あ、それと自分に前世の記憶があることは黙っていようと思う。言ったところで信じて貰えないだろうし、なにより知ってても役に立たなそうなのだ。

そんな言ってもしょうがないことを言う必要は余計な混乱を招くだけだ。

口は災いの元、前世で学んだ事だ。

 

(心持ちくらいなら前世の記憶が役立つんだけどな)

 

まあ全く役に立たないよりはマシだろうけど。

まずは、健康に育つ。

この世界にスマホやパソコンなどといった電子系娯楽はないから余計な誘惑が無くて助かる。

人間は娯楽が無いと心に余裕がなくなるが、娯楽にかまけて堕落しては前世の二の舞になっちゃうのは嫌だし自重しよう。

 

(娯楽やるくらいなら体を動かそう。そっちの方がストレス発散にもなるし、なにより鍛えられるからお得だ)

 

健やかな身体に健やかな魂が願われるべきである、とも言われているし、健全な肉体と精神を手に入れるべく、立派に成長しよう。

 

「イル〜■■■の■■■」

 

そんなふうに今後の目標を立てていると俺が横になっている所に一人の女性がやってくる。肩まである長めの茶髪に中世ヨーロッパの町民のような格好をしたこの人が俺の母親だ。

フィア、と呼ばれていたので恐らく名前はフィア母さんだと思うが、『イル』のように愛称で呼ばれることもあるので本名は分からない。ひとまずフィア母さんである。

だがそう呼びたくても1歳の舌っ足らずな滑舌だ。流暢に話せるわけでもなく、小っ恥ずかしいけどママと呼ぶしかない。

さて、そんなフィア母さんがやってくるということはつまり赤ん坊のお食事タイムだということで。

少々ここの表現は割愛させていただこう。

大きくて柔らかかったです……

こほん、さて気を取り直して。

フィア母さんは俺にご飯をくれた後、いつも俺をおぶって市場に買い物に出かける。

いつもの日課で、俺はそれがとてもありがたかった。

なにより色々な外の情報を知れる。

そしておんぶ紐がこの世界にもあることを知った。

多少前世の世界にあったものが何個かあるのかもしれないとわかったのは僥倖だった。

そんなこんなでおぶられ、母の背中にもたれながらたどり着く市場。

そして飛び交う未だに解読不能言語。

市場に活気があるのは何となく分かるが、まだ1年しか言葉を聞いていないので所々聞き取れないところがある。

多分、

 

「いらっしゃい!今日は○○がオススメだよ!」

 

とか、

 

「そこの奥さん!○○だけど見ていかない?!」

 

とか言ってるのかな?なんて考えながら聞いていく。

2歳ぐらいには何を言っているのか分かるようになりたいから必死で言葉と、音と、何を指しているかを確認していく。

並べられている品物を見れば、キャベツのような見た目をしているもの、トマトのような見た目をしているものも多く並んでいた。というかほぼそのまんま。

もしかしたら名称が違うかもしれないけど多分あれはトマトやキャベツだ。

まだ言葉が分からないのが本当に確信を持ってそうだと言えない歯痒さを生む。

かもしれない、多分そう、恐らくそう。

 

(ほんと、わかんないことだらけだなぁ)

 

だからといって投げ出さない。

努力を出来るだけする。

やれることは全てやる。

いくらでも今後生きていく上で困らないように。

 

(あ、でもそうだなぁ)

 

ふと思いつく。

この世界に来て、もしあったらやりたいこと、男の子なら誰しも夢見たそれ。

 

(魔法があったら勉強してみたい)

 

ゲームやアニメなんかでよく見たアレが、この世界にはあるかもしれない。

そんな淡い期待を抱きながら俺は毎日の生活から学びを見つけ、糧にしていくのであった。




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では、またどこかで〜
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