「米艦隊は布陣として輪形陣をとっており、駆逐艦及び巡洋艦が何重にも輪形を作っています。あちら側の艦船の総数は百隻以上ですので、我が艦隊で艦隊決戦を行うのならせめて五分の一にまで減らす必要があります。」
「それに…輪形陣であるが故に…対空能力はとても強いようです………最初通りの戦艦を狙う作戦は不可能だと思います。」
「やるとしたら、輪形陣に穴を開けることじゃねぇのか?となったら、やはり駆逐艦及び巡洋艦を主目標に変えた方がいいな。」
「駆逐艦や巡洋艦などを艦載機で尽く撃沈すれば戦艦部隊も無駄な抵抗をやめて降伏などをするじゃろう。」
「山本司令長官殿!ここは作戦の変更を具申しようと思います。今の作戦のままだと、兵たちの被害はとてつもない程になると思います。ここは作戦の変更を。」
日本艦隊の空母艦長及び司令長官たちの緊急電話会議は作戦の変更及び代替案の提出をしていた。日本艦艇は27隻、アメリカ艦艇は100隻以上である。これは流石に作戦の変更も余儀はなかった。そして空母飛龍の艦長は終始反対の意見を出していたが、山本司令長官は作戦変更を通達した。代替案と前の作戦案の違いと言えば、主目標を輪形陣を作っている駆逐艦と巡洋艦にしたことだけであった。これらの作戦変更はパイロット達にも通達された。空母内では急ぎ足で艦載機の点検などが終わりその後艦載機に魚雷を搭載後、エレベーターで運ばれていた。
「漸く、空母が実戦投入されるのか…果てさて今後は一体どうなるんだろうか。」
空母加賀の甲板内では忙しなく、艦載機がエレベーターから運ばれていた。そして艦載機たちは加賀カタパルトに設置された。そして空を羽ばたく時が来た。
「第一次攻撃隊、発艦せよ!」
カタパルトから煙が出始めたら瞬間に高速な移動が開始され艦載機はそのスピードを活かし空母から発艦した。その後も続々と艦載機は偵察機が送信した位置まで向かっていた。
その頃の米・新太平洋艦隊はどうかといえば慢心をしていたのである。100隻以上の艦隊編成であったのもある。正しくアメリカという艦隊である。今のところアメリカだからこそ出来る艦隊編成であった。そんなアメリカでは真珠湾の再建が進んでおり新たに石油の貯蓄量の増大を行い今や600万バレルの石油を蓄えている。そして真珠湾攻撃にて投入された戦艦を見てより大型艦が行き来できるようにパナマ運河の改装工事計画が出されていたりする。アメリカの各地造船所では戦艦の量産が行われていた。流石資源大国のアメリカである。そんな戦艦増大計画が実は日本によるトラップとはまだ誰も知るよしではなかったのである。
そんな米太平洋艦隊に悪魔たちが続々と向かっていた、その数なんと120機。そして全てに魚雷が搭載されている。艦載機たちは輪形陣の一部に一極集中攻撃を行おうとしていた。そしてその攻撃により空いた穴から中心部に向かい、また輪形陣の一部に一極集中攻撃を行いそれにより空いた穴から中心部に向かうというのを繰り返していく。
「フィリップス大将、未だ日本艦隊及び日本陸軍航空機は見当たりません。このまま予定通りでいいと思われます。」
「報告ご苦労、持ち場に戻りたまえ。それか私に紅茶でもくれないか?」
「了解しました。」
フィリップス・F・ドーンネルド、アメリカ海軍大将にして新しく米太平洋艦隊司令長官の任に就いた。そんな彼は旗艦ニューメキシコにて鎮座していた。見た目を評価するならば軍人気質が高いかと言われたらそうでも無くちゃらんぽらんかと言われたらそうでも無く、可もなく不可もない人であった。そんな彼の指揮能力は非常に優秀であり攻守どちらも強いのである。
「うーむ、日本陸軍の攻撃機がやってくると思ったのだがなぁ…それでは輪形陣ではなくても良かったのに。一応念のため、対空警戒はしておけ。」
「イェッサー!」
フィリップスの頭の中には疑問が渦巻いていた。BIG7か巡洋戦艦による艦隊も陸軍による大群の航空機も来ないのである。
(日本はフィリピンを捨てたのか?いやそんな筈がない。あそこは戦略的にも大事な要所だ。もしや、何か秘密兵器があるのか?ではその秘密兵器とやらはなんだ。潜水艦か?いや潜水艦はソナーによってわかる筈だ。一体何が起こるんだ?もしや秘密兵器はブラフでやはり艦隊決戦にて勝負をつけるのか?)
彼の心の中はウロボロスのように永遠のループを繰り返されていた。そのせいか置かれていた紅茶が冷たくなってしまっていた。そんな彼も人である、永遠のようなループから抜け出し昼食を取ろうとしていた。そんな彼は士官たちと食堂へ向かった。彼らは各々の食べる料理を厨房担当に言い、席に着席し料理が来るまでの間話をしていた。
「皆は今回、日本はどう出てくると思う?」
「やはり妥当なのは艦隊決戦でしょうかねぇ?そうすれば私たちは輪形陣をとっておるので砲撃戦に多少不向きは不向きですが物量で問題なくなると思います。」
「日本にはBIG7やフソウ・ヤマシロ・イセ・ヒュウガ・コンゴウ級もいます。これだけの大艦隊が出るとなると自ずと出てくるのでは?」
「まぁ、大将。ここは我々の勝利ということで飯をいっぱい食べましょうよ。」
「それもそうだな。おっと飯が来たようだ。」
戦艦の量だけではなく食事の量もアメリカンサイズだった。そんなフォークとナイフの音が鳴り響く食事の時間にとある一人の士官が言葉を発した。
「………空母はどうなったんだろうな。」
「そういや日本軍は空母を確か…四隻ぐらい持ってたんじゃないのか?」
「はっ、空母なんてこの前のハルゼー中将を見ろよ。結局キンメル大将の増援として辿り着けないという。やはり海戦の華は戦艦だな!」
“空母”、そのワードはフィリップスの心にストンと落ちそして爆発したのである。今まで考えもしなかったことであった。それに先のカウアイ海戦であってもハルゼーはキンメルの増援には辿り着けなかったが、空母が戦艦より強いか弱いかは分かっていないのである。そんな彼の心は不安に満ち溢れた。しかし自分はこの艦隊の司令長官である。不安な姿を部下に見せるわけにはいかない。その為か元あった、記憶の片隅にまた放棄されてしまったのである。
「ふっ、空母なんざ…ゴックン、我々の前の敵にすらならないさ。」
「おっ、さすが大将。」
そんな言葉を発したフィリップスの心には未だに一抹の不安があった。しかしそれを彼は無理やり薙ぎ払ったのであった。その後彼は食事を終わらせ艦長室で一時的な休息を取ることにしたのである。
(空母か…確かに一時期研究されてはいたが、カウアイ海戦の結果などからアメリカでは研究が停滞していたはず。そのかわり戦艦の研究がどんどんされている訳だが。もしや日本軍はわざと真珠湾攻撃やカウアイ海戦において戦艦を使って我々が空母研究を停滞している間、空母の増産でもしているのか!?)
彼の予想は大的中であった。ハワイ諸島で起きた作戦の裏を全て彼はこの瞬間的中したのである。アメリカ海軍内で誰一人すら気付けなかった作戦の裏を。しかし
(馬鹿馬鹿しい。そんなことがあるわけがない。やはりナガトかムツが出てくるだろうな。こんなことなら輪形陣で向かうんじゃなかった。)
彼の頭は事の真相を切り捨てた。
「ひゃっはー、漸く俺らはアメリカと戦えるぜ!」
「隊長少し落ち着いてくださいよ。こっちとしては隊長の速度に合わせないといけないんですよ。」
「わーたか、わーたか。真珠湾攻撃から約半年…俺らはもう待てねぇ!」
空、それは日本機動部隊による天山が占領していた。どこを見ても天山がいる。そのような状態である。その第一次攻撃部隊は彩雲による情報からアメリカ艦隊へと向かっていた。航空機編隊は五機一組となっており確実に1隻ずつ撃沈できるような編隊をとっていた。そして空の独占者たちは海にいるものたちに向かっていった。
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