【リレー】今日もカオスなもんじゃ焼き   作:リレー小説実行委員会

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 この作品は、【もんじゃ焼きエキジビション】です。
 リレーの順番とは関係のない“番外編”としてお読みくださいませ♪

 ……まぁぶっちゃけコレは「せっかく準備してたのに、hasegawaが設定ちゃぶ台返ししたせいでボツになっちゃった! どうしてくれんのヨ!」という、作品供養のためのエキジビションなんだッ!!(笑)

 皆さま、そして大輪愛さま! 本当にッ――――すまないと思うッ!!!!

 そしてこれは【劇場版、今日もカオスなもんじゃ焼き】とも言うべき、素晴らしい作品です!
 したらばヒゥイゴ☆



※時間軸 別れの記憶(A-11 作)の後くらい





エキシビジョン!
【番外編】アイネ・クライネ・ナハトムジーク  (天爛 大輪愛 作)


 

 

 

 ____誰かさんの過去物語____

 

 

 私も姉も、  が   だった。

 

 いつか、       を組んで、皆に私たちの を  ようね____って、よく語り合ったものだ。

 

 生まれつき病弱だった姉も、体力づくり等を懸命に頑張って、夢に向かって……いた。

 

「____お姉ちゃん、お姉ちゃん……っ!」

 

 のに。

 

「お姉ちゃん……お姉ちゃん……!!」

 

 ある日、姉は高校にて階段から転落して、打ち所が悪く、一時昏睡状態になってしまった。

 

 うっかり、蹴つまづいたわけじゃない____姉は、同級生のヤツらに……突き落とされた。

 

 始まりは、姉が中学3年の頃。

 給食当番でおかずを運んでいた姉だったが、腕力がないため、何かの拍子に落として、半分ほどダメにしてしまった。

 勿論、それ自体は良ろしくないことだ。

 でも、それを、食べ盛りの男子に必要以上に非難され、そこから……あまりにも陰険な嫌がらせが始まった。

 

 だけど、事件当時、姉は既に高校2年生。 食べ物の恨みは怖いといえど、きっとほとんどのヤツは発端なんか覚えちゃいない。

 加害者の中には、姉とは別の中学のヤツも多かったし……ただ、姉を使って、面白がっていただけなのだろう。

 

 ……現在、病室で横になっている姉は、とっくに昏睡状態から回復している。

 それでも、私の涙は枯れることは無かった。

 

「お姉、ちゃんっ……ぅ、うぅ……!」

 

 最悪のタイミングで____持病が悪化してしまったからだ。

 

 神様。 なんでそんなに意地悪するの?

 人をいじめた馬鹿野郎どもは怒られただけで、後は平然と、しかも健康に生きているのに。

 私の、優しくて賢くて綺麗なお姉ちゃんは、どうしてこんなにも、苦しまなきゃいけないの……!?

 

「   」

 

「! ……お姉ちゃん、どうしたの?」

 

 銀鈴のような声で、姉が私の名を呼ぶ。

 

 姉は、にっこりとして、ゆっくり言葉を紡いだ。

 

「……私       この世界を、ぶっ壊したかった……覆して、みせたかった……」

 

「お姉ちゃん……」

 

「だけど、私は駄目みたい……」

 

「お姉ちゃんっ! やめて、そんなこと言わないで!」

 

「……でもね、   ならできる。 私の、元気で利発で可愛い、自慢の妹なら」

 

 あぁ、どうしよう。

 姉が今にも、すぅっと溶けてなくなってしまいそうで、私の根元がぐらぐらする……。

 

「        夢を叶えて。 あなたは絶対、革命を起こせる」

 

「お姉ちゃん……!」

 

「   」

 

 姉は、再び私の名を呼ぶと、ゆっくり口を開……いて……?

 

 

 ……ダメ……ダメ、ダメ、ダメ!

 崩れていかないで! やめて、やめて!

 

 私は、他の誰からでもない、あなたからの、その言葉が聞きたいのに……!!

 

「   お姉ちゃん!!」

 

 消えないで、消えてしまわないでよ……このままじゃ、私____

 

 

 あなたが誰なのかも、わからなくなっちゃうよ……。

 

 

 ……。

 

 …………。

 

 ………………。

 

 

********************

 

 

 ……。

 

 

「うふふっ、今日は何買おっかなぁ♪」

 

 諸星のどかは柔和な笑みをこぼしながら、朝の空気の中でスキップする。

 

「確か今日は、ハセ・ガワ氏の『西の宵明』シリーズ新作の発売日だったわよね____あっ♪ 着い……」

 

 学校に向かう前、行きつけの本屋に向かうことを日課としている彼女は____

 

「え?」

 

 店のシャッターが下りているのを。

 

「なんで……?」

 

 そして、そのシャッターの貼り紙を……混乱とともに、見た。

 

 ____『店主、失踪の為、誠に勝手ながら、しばらく休業いたします 【ファンキー妻子】』

 

「なんでよぉぉぉぉぉぉぉおっ!!」

 

 温厚な少女・諸星のどかは、かくして、ご機嫌斜め90°の性格ツンツン女に変貌してしまった……。

 

 

********************

 

 ___ガララッ!

 

「オッス! オラ悟空!」

 

「登校早々、大嘘つかないっ!」

 

 上機嫌で教室に入ってきた流に、クラスメート・のどかのツッコみが鋭く入る。

 

「……お前、今日どうした? ____それよかさ、本屋~」

 

「うちのクラスにサイヤ人はいませんけど?」

 

「へへへっ、わりぃわりぃ」

 

 本好きであるためついた、『本屋ちゃん』というあだ名を快く思ってない のどかの塩対応に、流はパチンっと手を合わせ、謝罪のポーズをする。

 

「そのセリフのチョイスといい、反省の色無しね……まぁいいわ。 何?」

 

 のどかが面倒くさそうに頬杖をつくと、流が瞳を輝かせて叫んだ。

 

「う○い棒のコンポタって至高だよな!!」

 

「……はぁッ!? たこ焼きに決まってるでしょ、何言ってんの?」

 

「お前こそ何言ってんだよ、たこ焼き味なんか、実質しょっぱいソースじゃねーか!」

 

「なに頭イッてんの??? じゃあ批判返しさせてもらうけど! コンポタ味なんか粉っぽい穀物の味がするだけで、コーンの良さを生かしきれてない! そんなに好きなら、本物のコーンスープ飲んどきなさいよ!」

 

「そんなことしたら、お地蔵様のお供え物の分に使えるお金が減るだろ! お前こそ、そんなにたこ焼き推すなら、本物食っとけよ!」

 

「そんなことしたら、新しい本が買えないじゃない! 三度の飯より本の私に、そんな酷な要求しないでよ!」

 

「だから、口さみしいけど金がないときのベストパートナーなんだよ、アレは!」

 

「だから、読書中に手軽に何かつまみたいときのトップレベルの相棒なのよ、アレは!」

 

「やっぱ、うま○棒って最高に便利な存在すぎるかよ!!」

 

「当たり前でしょ!!」

 

 ふたりは、力強い笑顔を浮かべ、ガシッと手を握り合っている。

 

 周りの級友らは思った____わけがわからないよ。 さっきまで喧嘩しているように見えたのに。 やはり、人間の感情というものは、理解しがたいね。

 

 

 ……周囲の人らの思考に、某キュゥべえの雑念が入ってきたところで____次は、こちらの少女たちの様子を、お届けしようと思う…………。

 

 

********************

 

 

「行ってきます!」

 

「お姉ちゃん、いってらっしゃーい!」

「いろは、気を付けてね」

 

 

 ここは神浜市・新西区。

 

 薄桃色の髪の少女・環いろは は、自分らのシェアハウスである『みかづき荘』から、軽快な足取りで飛び出す。

 

 遊歩道を駆け足で進む中、眼前に広がる桜並木に、いろはは、「あぁ、やっと平穏な日常を手に入れられたんだ」と、幸せを噛み締める。

 

 いろはは、『魔法少女』。

 元々、妹・うい の難病を奇跡と魔法の力で治すために、魔法少女になったが____一時期は、世界に大きな力が働いたことによって、ういの存在は消え、自身も妹のことを忘れ去っていた。

 ある日、ういのことを思い出した彼女は、いなくなった ういを探すため、神浜市にて奔走する____

 

 いろは達の活躍は、第四の壁の向こうの世界では、『マギアレコード』という物語として収められている。

 結末云々は、是非ゲームをプレイするか何かして、皆様の目でご確認いただきたい。

 

 

 ……ところで、いろはが急いているには、訳がある。

 それは……。

 

「あっ! つぼみちゃん!」

 

「いろはちゃん! お変わりありませんか?」

 

「大丈夫、むしろ、毎日が楽しくて仕方がなくて……!」

 

「素敵ですね! ……ふふっ、私もです♪」

 

 いろはと楽しげに話す、このツーサイドテールの少女の名は、花咲つぼみ。

 彼女は『ハートキャッチプリキュア!』のリーダーで、キュアブロッサムに変身する。

 

 

「ねぇ、今度の『妹会』の件だけど……」

 

「えぇ、そこのお店に入って話しましょう?」

 

 ふたりは仲良く並んで、神浜の有名な老舗洋食屋・ウォールナッツに入店する。 (実は、この店の娘も魔法少女である。)

 

「____まず、趣旨の再確認ですね!」

 

「うん! 『妹』たちを主役にした、妹の、お姉ちゃんによる、妹のためのパーティ____だよね?」

 

「はい! 折角、幹事に選ばれたんです、私たちで、楽しい会になるよう、頑張って計画しましょうっ!」

 

 つぼみが一層力むと、いろはも両こぶしを握り締め、「うんうん!」とばかりに首をガクガク縦に振る。

 

「ういのために!」

 

「ふたばのために!」

 

「「みんなの妹たちのために! えいっえいっ、おーッ!!」」

 

 

********************

 

 

 ……。

 

 

「いよいよだね、『ナハトムジーク』」

 

 実験室を思わせるデザインの、真っ黒な部屋。

 僅かな青白い足元灯に照らされ、発言主である可愛らしい少年の顔は、愉快そうに微かに歪む。

 

「はい、『ミスター慧眼人』……」

 

 彼の前にひざまずいている、ゴスロリチックな服を着たツインテールの少女が、無表情で頭を低くする。

 

 ミスター慧眼人、と呼ばれた少年が、まだ10もいっているかどうかの見た目なのに対して……ナハトムジークは、中学生であるいろはたちと、そう変わらないように見える。

 

 そう____

 

「ねぇ、僕さ、折角、君の夢を叶えてやったんだよね。 幸いにして僕と君との利害関係だって一致してる。 ね、わかるよね?」

 

「はい……」

 

 それは、明白に。

 

「成功しなけりゃ、君の成れの果てはボロ雑巾も同然。 君のことが『大好き』だった君の姉さんも、泣くよ? いろんな意味でさ……」

 

「はい……」

 

 異常だった。

 

「今日が、僕たちの本格的な『はじまり』____ね、いいんだよね? 君なんかに期待してさ……僕の心を無駄に使わせないでよね、僕ってとっても『高い』人間なんだからさ……」

 

「はい……」

 

 異常なのだ。

 

 

「じゃ、行っておいで______この世界を、壊しにさ……」

 

 

 何もかもが____

 

 

「____はい……」

 

 

 日常と称するには____『常、日ごろ』のものだと、銘打つには……。

 

 

 

********************

 

 

 ____テレレレテレレレ テーレレレテッレッレレー♪

 

「! ……電話ですね」

 

「つぼみちゃん、着メロ、『ハートキャッチプリキュア!』のOPなの……?」

 

「い、いいじゃないですか、自分のチームなんですから……」

 

 つぼみは、「あっ、『えりか』からですね」と、呟き……チームメイトの、来海えりか(キュアマリン)からの電話に出る。

 

「もしもし、えりか?」

 

『つ、つ、つ、つぼみぃぃぃぃぃ! 大変だよ~~~!』

 

 えりかの大声のバックグラウンドでは、爆音や崩壊音が聞こえている。

 ただならぬことが起きていると察し、つぼみは、緊迫感ゆえの早口になる。

 

「どうしたんですか!? 爆破事件か何かですか?」

 

『うん! だけど、ただの事件じゃないみたいで、現場の町の周辺に、変な結界が張られてて、あたしたちじゃ入れないの!』

 

「! ……変身、してもですか!?」

 

『うん! ムーンライトが、ちょっと成功しかけたけど……結局跳ね返されちゃって……!』

 

「わかりました、私が成功するかはわかりませんが……すぐ向かいます! どこですか?」

 

 聞けば、神浜市のすぐ隣。

 『ヤングストリート』という若者街で有名な町だった。

 

「了解です! 後で落ち合いましょう!」

 

 つぼみが電話を切ったとたん。

 

 

 ____テッレテレレン テレレレテッレ テッレッテレレン テレレレテッレ♪

 

「いろはちゃんもじゃないですか! しかも、ゲーレコ2部の方なんですか!?」

 

「い、いいでしょ、時期的にもう『集結の百禍編』に入ってるんだから……」

 

 結局、お互い様だね……と、いろはは着信画面を見る。

 

「あっ、やちよさんだ」

 

 七海やちよ。 19歳の先輩魔法少女。

 みかづき荘の家主で、先ほど、「いろは、気を付けてね」と言っていた、その人である。

 

「もしもし、やちよさん?」

 

 ウォールナッツの会計をし、店を出て、つぼみと並走しながら、いろはは電話に出る。

 

『いろは、神浜の隣で大変なことが起きているみたいなの。 本来なら、私たちのテリトリー外だから関わらないほうがいいんだけど……当の現地の魔法少女が急難信号を送ってきたから、みかづき荘のみんなで向かったわ。 でも……』

 

「……結界のせいで、入れなかったんですか?」

 

『! ……えぇ、そうよ。 何か知っているみたいね』

 

「今、同じような連絡を受けたつぼみちゃんと、向かっているところなので____って、つぼみちゃん、大丈夫!? ゼェゼェ言ってるけど!」

 

「いろはちゃん、速すぎです! ……私に体力がないのも一因ですけど、魔法少女の皆さん、身体能力が強化されすぎなんですよぅ!」

 

「あはは……」

 

『……もしもし、いろは?』

 

「あっ、はい! じきに着くので、それまでに、また事態が変わったら、連絡ください!」

 

『わかったわ』

 

 いろはの方の通話も、切れる。

 

 

「……いろはちゃん、この辺りは人気もありませんし、そろそろ変身してから移動しませんか?」

 

「うん、そうだね!」

 

 ふたりの声を聞いて、つぼみのポシェットから、可愛らしい妖精(シプレ)が現れ、「プリキュアの種、行くですぅ!」と叫ぶ。

 同タイミングで、いろはは『ソウルジェム』を前にかざす。

 

 途端、ふたりの体が桃色の光に包まれ____つぼみはプリキュアとしての姿に、いろはは魔法少女としての姿になる。

 

 

「大地に咲く一輪の花! キュアブロッサム!」

 

「……。 (私も何か名乗りたいけど、そういう決め台詞ないしなぁ……)」

 

 ……そのまま走り続けると、いよいよ目的地が近くなり、爆発による震動が、肌にビリビリと伝わってくる。

 

「! ……これ以上、誰も犠牲にはさせません! 急ぎましょう、いろはちゃん……!」

 

「うんっ! ブロッサム……!」

 

 2つの華麗な光が、澱んだ空気を切り拓き、ただ真っすぐに伸びていった……。

 

 

********************

 

 

「はぁーっ、生徒会、終ーわりっ! 美星祭まで後ちょっとかぁ、気合いだ気合いだ~っ!」

 

 晴れやかな顔をしながら、流は電車の長椅子に腰掛ける。

 

「あ~、明日、数学と英語の小テストかぁ、めんどくせぇ~! しかも、また合格点行かなかったら、補習だったけ? ……もっとめんどくせぇ~!」

 

 よし、勉強するか! と、流は英単語帳を開く。

 

「……ん? なんか、遠くで大きな音がしたな、何事だろ……いやいや、集中! 全集中・常中!!」

 

 しばらくして、彼は単語帳のページをめくる。

 

「また、変なデカい音がしたな……しかも、近づいているような……いやいやいや、集ッ中!!」

 

 また、しばらくして、彼はページをめくる。

 

「デカい音のせいで、耳痛ぇ~……いやいやいやいや、集ちゅ____」

 

 ……うは、できなかった。

 

 

 ____ガゴドシャッ!!

 

 突然、重い金属音が響いたかと思うと____

 

「わ、わ、わ、わ、何これ!?」

 

 床が傾き、流は落下感に襲われる。

 

「お、お、ほんと何だこれ!? 世界の終わり!? 確かに、空は青く澄み渡ってるけど!!」

 

 ……いや、『感』ではなく、本当に落ちていた。

 運悪く、流の乗っている車両だけ。

 

 山道を走っていた列車は、崖から、ストーンと自由落下していく。

 

「!! ……ぉわ~~~っ!?」

 

 しかも、窓を開けて席に座っていた流は……その窓から、乗客の中でただ1人、車外に放り出されてしまった。

 

「(何だよ……こんなんで終わるとか、ナシだろ……)」

 

 列車と一緒に落ちる中で、流は思う。

 

「(いや、終わりたくない……終わらない!)」

 

 俺は____

 

「俺には、先祖のじいちゃんとの長い約束が……!!」

 

 

 ……!

 

 ……!

 

 ……。

 

 

  そ の 時 、 不 思 議 な こ と が 起 こ っ た 。(3回目)

 

 

「! ……」

 

 流の自由落下が、唐突に終わりを迎えた。

 

 地面に、ではなく……誰かに、優しく抱きとめられたためである。

 

「大丈夫?」

 

 その『誰か』は、中学生ほどの、桃色と白のフード付きコートに身を包んだ、少女であった。

 

 少女は、適当な岩場に着地し、流を降ろす。

 

「いろはちゃん! こっちもOKです!」

 

 近くから響いた声に、流が目をやると……なんと、電車一車両を軽々と持ち上げている、桃色のポニーテールの少女が、ゆっくりと着陸しつつあった。

 

「ありがとう、ブロッサム!」

 

 いろは、と呼ばれたフードの少女が、ポニテ少女____ブロッサムに、返事をする。

 

「(ブロッサム……『キュアブロッサム』!?)」

 

 流は、ポニテ少女の見た目と名前に覚えがあるようだ。

 

 それもそのはず。

 ブロッサムたちプリキュアは、よく横浜辺りに集まって、強大な災厄と戦っており、しばしばニュースにもなっていたのだ。

 

 逆に、魔法少女たちは、大体は夜中に戦うし、あまり表に立たない。

 ほとんど一般には知られていない、ヒーロー集団なのである。

 

 

「……でも、運良く私たちだけでも入ることができて、よかったよね!」

 

「『運』かどうかはまだわかりませんが……間一髪でした!」

 

 ほっと一息つく少女たちに、流は声をかける。

 

「あの____ありがとうございました!」

 

「い、いえいえ____私たちは、私たちにできることをしたまでです。 逆に、こんなことになるまで、駆けつけてこられなくて、ごめんなさい……!」

 

「私も……ごめんなさい! ____それと、怪我とかない? 大丈夫?」

 

「おぅ、俺は別に____でも、緊急事態中 申し訳ないけど、ちょっと連れてってほしいところがあるんだ」

 

「いいですよ、どこですか?」

 

 ブロッサムの問いに、流は、ふたりと順に目を合わせ、答えた。

 

「____皆を傷つけることをやってる奴のとこだ」

 

「それは……!」

「あ、危ないよ!」

 

 とんでもないことを言い出す彼に、言葉が続かないブロッサム。 制止するいろは。

 少女たちの、流に反対する声が、重なる。

 

「……やっぱ、止めるよな。 でもさ、俺の夢って、『世界征服』なんだよ。 世界を統一して、惨い争いのない、幸せな世界にしたいんだ」

 

 少女たちからすると、あまりにも突拍子もない発言だったのだろうか。

 ともかく、ふたりともが黙って聞いている。

 

「だから、できることなら、皆の気持ちを遍く聞いてみたい。 皆を理解して、より良い世界にしたいんだ」

 

 ふたりはまだ、口を挟まない。

 

「俺、運動能力には自信がある。 『逃げ』は得意じゃないけど、足は速いから、いざとなれば逃げ足も速いと思う____俺にはビッグな夢があるから、まだ命は惜しい。 危なくなりそうなら、すぐ避難する。 だから____」

 

 ……。

 

「……その並々ならぬ意志____このキュアブロッサム、しかと受け止めました!」

 

「あなたの夢、とっても素敵だと思う! 私も、今、似たような目標を持って、頑張ってるから」

 

 にっこり笑う少女たちに、流は目を輝かせる。

 

「それって……!」

 

「ですが____あなたも理解している通り、あまりにも危険すぎます。 行かせたくない気持ちも、あります。 ……それでも、何となく……あなたなら、この事件を引き起こした人とも、対話できるような気がしました____私の、カンです♪」

 

「念のため、私たちも近くに控えておくよ……あなたがきちんと話し終わるまで、攻撃はしない____防衛に徹することにする」

 

 もし、命が危なくなったら____と、いろはは、近くの枝を拾って、魔力を込めた。

 枝が、魔法の杖っぽいのに変わる。

 

「これを地面に刺して、結界を作って。 少々の爆発なら、耐えられるから」

 

「おぅ、何から何まで、ありがとな!」

 

 流は、杖を受け取り……表情を引き締めて、名乗った。

 

 

「俺の名前は、秋月 流! この世界の愛と平和の流れに逆らう奴は____じいちゃんに代わって、お直しだ!!」

 

 

**********

 

「……この少年、膨大な『因果』を秘めているようだね。 あの『鹿目まどか』をも凌駕するかもしれない____利用価値がありそうだ」

 

 

********************

 

 

 ……。

 

 ____壊れていく。

 

 この世界が、壊れていく。

 

 あの方の望み通り。

 あなたの望み通り。

 

 そして。

 あなたを愛する私の、望み通り。

 

 このまま、きっと私は、ただ破壊兵器のように、世界を覆していくのだろう。

 

 何も考えなくていい。

 出来ている。 出来ているから。

 理想の形が。

 

 あなたのための、理想のセカイが。

 

 ねぇ、見てる? お姉ちゃん____

 

 ……。

 

 

「やっほー、お嬢さん! 何その服、可愛いな、コスプレ? でも、コスプレ大会は明日だぞ?」

 

「! ……誰!!」

 

 振り向き、武器である指揮棒を向けて威嚇しようとする____でも、そこにいたのは、普通の男の子だった。 たぶん、私と同じくらいの年齢。

 

「俺、秋月 流! お嬢さんは、なんて名前?」

 

「……ナハト、ムジーク……」

 

 すごく、快活な少年だ。

 抵抗感もほとんどなく、コードネームを名乗ってしまった。

 

「わーぉ、かっちょいい名前!」

 

「……ちょ、ちょっと! 怖くないの!? 私、あなたの住む町を壊してる! あなたも、すぐにでも殺されるかもしれない! 何故、わざわざ、こんなところまで来たの!!」

 

「じゃあ、ナハトムジークは、なんでこんなことしてるんだ?」

 

「!! ……」

 

 答えたところで、何になるのか。

 でも、答えなかったところで、いったい何になるのか。

 

 どっちにしても、どうにもならない。

 相手は一般人だもの。 話してやったって、いっか。

 私たちの組織を広める契機だ____と思えば、まぁ。

 

「理由は2つ。 1つは、姉が望んだから。 もう1つは____我らが組織『ComeTrue』のボス・ミスター慧眼人の崇高な望みだから」

 

「みすたー、えめと?」

 

「えぇ。 世界を破壊しつくし、リセットし、自らの手で理想郷を再建する。 それが、私たちのボスの望み」

 

 そこまで話すと、流は「そっかぁ……」と考え込む。

 

「ま、今の俺の力じゃ、まだボスはどうにもならないにしても、ナハトムジークの姉ちゃんなら連れてこられるかもな! どこにいるんだ?」

 

「っ! ____」

 

 ……わたしの。

 

 わたしの ことなんか なんにも わからない くせに

 

 

「____いるわけ……ないでしょッ!! お姉ちゃんは、もういない! あの野郎どものせいで!! 馬鹿なヤツらの____あァぁ……ああああああああああアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 

 ドンッッッ!! ____感情も、空気も爆発する。

 

 周りが全て揺れて、視界がぼやける……。

 

 ……。

 

「……あいつ、いない。 周囲の被害もほとんどない」

 

 空気の振動が晴れ、見渡すと、何事もなかったかのようになっていた。

 

 白昼夢、だったのだろうか。

 だとしたら……なんだか、嫌な夢だ……。

 

 

**********

 

「ComeTrue____初耳でござる……任務もあるが、報告を急いだほうが良いか……」

 

 

********************

 

 

 ……。

 

「はぁッ、はぁッ、はぁッ、はぁッ……!」

 

 流は、町はずれの畦道を、息を粗くしながら走り続けていた。

 

「(あの様子からして、ナハトムジークの姉ちゃんは既に亡くなっている! だったら、だったら……!)」

 

 悪いことをしている奴といえど、自分は彼女を傷つけてしまった____その思いが、流を更に駆り立てる。

 

 ____早く、速く、疾く……進め、辿り着け!

 

「ぅあッ、はぁッ、はぁッ、あッ……はぁッ……!」

 

 

 目的地が、見える。

 

「! ……お地蔵様ッ!!」

 

 流は、滑り込むように、お地蔵様の前に行った。

 

 お地蔵様には、わかっていた。 見えていた。

 流が、切羽詰まった顔をしている理由。 いつも以上に、誰かのために懸命な、その凛々しい表情をしている理由。

 

 ____今日は特別、無茶やりよるなぁ……えぇ加減にせんかい……。

 

 お地蔵様の声は、スピリチュアルに無縁な流には、届かない。

 

 

「なぁ、お地蔵様____ナハトムジークって女の子の姉ちゃんの声、ナハトムジークに届けられないかな?」

 

 ……無音。

 お地蔵様は何か言ったのかもしれないが、彼の声は、スピリチュアルに無縁な流には、届かない。

 

「無茶言ってるのはわかるよ。 秋月家代々、お地蔵様にお供えしてきたとは言っても、こんな超常的なこと、簡単に起きるわけないもんな」

 

 ……再び、無音。

 お地蔵様は何か言ったのかもしれないが、彼の声は、スピリチュアルに無縁な流には、届かない。

 

「……ここに、間食にしようと思ってた、塩むすびがある。 もしパワーが足りないんだったら、これを食べてくれ。 食べてください……だから……!」

 

 ……またまた、無音。

 

 お地蔵様は、「お、やっと初めてマトモなモン持ってきたやないか」____とかなんとか言ったのかもしれないが……依然として、彼の声は、スピリチュアルに無縁な流には、届かない。

 

 

 流は、パンッ! パンッ! と柏手を打って、尚も頼み込む。

 

「ナハトムジーク、めちゃめちゃ辛そうな、苦しそうな顔してた! あんなの、俺、嫌なんだよ! あんな表情……俺が目指す世界に、あるべき表情じゃないんだッ!!」

 

 

 あまりにも懸命すぎて、流は気づかなかった。

 

 お地蔵様の全身が、優しい光を発していることに……。

 

「~~~!!」

 

 頭を地面につけてまで頼み込む彼を、その光は包み込んでいって____流は、次第に意識を手放していった……。

 

 

********************

 

 

 ナハトムジークは、あの後も、上の命令通り、破壊活動を続けていた。

 

「____待ってください!」

 

 そんな彼女に、涼やかながら力強い声がかけられる。

 

「……何なの?」

 

「話は聞かせてもらいました。 そして……わかったんです」

 

 声の主は、お察しの通り、キュアブロッサム。

 

 ブロッサムの横に立つ、いろはが言葉を継ぐ。

 

「あの結界は……『お姉ちゃん』だけを通す結界、でしょ?」

 

 

 そう、『ハートキャッチプリキュア!』と『チームみかづき荘』のメンバーの中で、ブロッサムといろはのみが、姉ポジションだったのだ。

 

 厳密にいえば、『ハトプリ』内で、他にも『キュアムーンライト』が妹持ちではある。

 

 それでも、入りかかったものの失敗したのは……『ムーンライトの妹』が、『遺伝子上での実質妹』でしかなく(クローン人間)____しかも、既に消滅してしまっているからであろう。

 

「____ナハトムジークッ!」

 

 ブロッサムが、涙目でナハトムジークに抱きつく。

 

「お願いです____あなたの本質は、きっととっても優しいんです! あなたの組織も絡んでいるとはいえ、お姉さんのやりたかったことを代わりに成し遂げようとするなんて……あなたは、お姉さん想いの素敵な人なんです____こんな、誰かを傷つけるようなこと、やめてくださいッ!」

 

 

「そうだよ!」

 

 いろはも、彼女に訴えかける。

 

「もう一度、考えて! お姉さんの、夢は何? 本当の、願いは何? もし、お姉さんの願いが、いつの間にか歪んでいたなら____これ以上進んだら、取り返しがつかないことになる! あなたが彼女のために頑張れるくらい、お姉さんの存在が大きいなら……お姉さんが本当に物騒なことを願っていたなんて、私たちには考えづらいの!」

 

 

「お願いです!」

 

「思い出して!」

 

「「あなたのことが、きっと『大好き』だった、お姉さんを! お姉さんの、本当の願いの姿を!!」」

 

 

 ……。

 

「____さい……」

 

「「? ……」」

 

「うるさいッ!! お前たちがッ、お前たちなんかがッ、言うなッ!! その言葉____『大好き』って言葉を……!」

 

 ブロッサムたちを睨むナハトムジークの目は、完全に据わっている。

 

「その言葉を何度も利用されて……! 私は、ずっと縛りつけられてきた! その言葉は、呪いなんだ!!」

 

 ブロッサムといろはは、完全に言葉を失っていた。

 彼女は……ナハトムジークは、姉を失ってから、どれ程の壮絶な日々があったのだろう……。

 

「これ以上、私を縛るな!! お前たちなんか___消えてしまえ!!!!」

 

 ナハトムジークは禍々しいビームをチャージする。

 ふたりは素早く防御の姿勢に入る。

 

 これが町に放たれるのは、何としても阻止せねばならない。

 今まで彼女が放ってきた中で、一番邪悪なエネルギーが多く感じる。

 

 でも、それぞれのチームでの防御担当は、『キュアサンシャイン』と『二葉さな』。

 ブロッサムといろはは、どちらかと言えば攻撃特化である(一応、いろはには『治癒』の魔法がある)。

 

 全力は尽くすが、それでも、きちんと防ぎきれるのだろうか……?

 

 ……ふたりに、そんな不安がよぎった____

 

 ……。

 

 

  そ の 時 、 不 思 議 な こ と が 起 こ っ た 。(4回目)

 

 

 上空から人影が現れ____逆光を受けながら、くるくると回転しつつ、こちらに近づいてきた。

 

 人影は、ブロッサムたちとナハトムジークとの間に、ズサーッと割り込むと……チャージされていたビームに触れ、それを残らず塵に変えてしまった。

 

 その人物とは____

 

「「流くんッ!!??」」

 

 

 確かに、少なくとも『姿は』、流そのものであった。

 

 ……『流』は、閉じていた目をカッと開く。

 その双眸は金色の輝きを持って、ナハトムジークを映していた。

 普段の流の目は、一般的な焦げ茶色である。 一体全体、どういうことだろう……?

 

 『流』は、怒気をはらみつつも、どっしりと重みのある声で、ナハトムジークを諭した。

 

「____困るねん。 懇意にしとる『わし』の信仰者……そして、その友達を虐めてもろたら____こうも数多の命を無下にしてもろぅたら……!」

 

「あなた……何なの……!?」

 

 思わず、『流』に畏怖の念を抱いたためか____ナハトムジークの感情の勢いは、急速に減衰する。

 

「そんなこと、今は、どうでもえぇやろ____それよか、『アイツ』の思いを受け止めたれ。 ……頭を、冷やしぃや」

 

 

 彼のその言葉を最後に、ナハトムジークの意識は暗転していった____

 

 

********************

 

 

 

 私も姉も、音楽が大好きだった。

 

 いつか、ガールズバンドを組んで、皆に私たちの音を届けようね____って、よく語り合ったものだ。

 

 生まれつき病弱だった姉も、体力づくり等を懸命に頑張って、夢に向かっていた。

 

 ……。

 

 

「____らいね」

 

「! ……お姉ちゃん、どうしたの?」

 

 銀鈴のような声で、姉が私の名を呼ぶ。

 

 姉は、にっこりとして、ゆっくり言葉を紡いだ。

 

「……私たちの音楽で、この世界を、ぶっ壊したかった……覆して、みせたかった……」

 

「お姉ちゃん……」

 

「だけど、私は駄目みたい……」

 

「お姉ちゃんっ! やめて、そんなこと言わないで!」

 

「……でもね、らいねならできる。 私の、元気で利発で可愛い、自慢の妹なら」

 

 あぁ、どうしよう。

 姉の前では、泣かないって、私、決めたのに。

 その小さな決意すら、揺らいで____やっぱり、お姉ちゃんがいないと、私、寂しいよ……。

 

「____らいね、私たちの夢を叶えて。 あなたは絶対、革命を起こせる」

 

「お姉ちゃん……!」

 

「らいね……」

 

 姉は、再び私の名を呼ぶと、腕を伸ばし、ぎゅぅっと抱きしめてくれた。

 弱弱しくて、痛々しい『ぎゅぅっ』だった……。

 

 涙にぬれた私の顔を見つめながら、姉は、ゆっくりと口を開いた。

 

「____だぁいすき」

 

 ……姉は。

 私の大好きなお姉ちゃんは。

 

「あいね お姉ちゃん!!」

 

 もう一度、眠り姫となり……数日後に息を引き取るまで、一度も目を覚まさなかった……。

 

 

********************

 

 

 ……。

 

「____ぅあぁ……お姉、ちゃん……!」

 

 ナハトムジークは____らいねは……後悔と、悲しい幸せに打ちひしがれた。

 

 状況が状況であるが……なんにせよ、遂に、らいねは再び、姉からの愛を得られたのだ。

 

 

「お前の『呪い』を解いてやった。 アイツの慈悲に感謝せぇ」

 

 『流』は、そんならいねを無表情で見下ろす。

 

「お前が、これからどう生きるか____もう組織からは足を洗って、ゆっくり考えーや」

 

 

 ……。

 

 ____そんなこと、させると思う?

 

 

「「「「 !! 」」」」

 

 どこからか、幼い少年の声が響く。

 

「いったい誰ですか!」

 

 ブロッサムの問いかけに答えず、声の主は「ふふふ……」と笑うばかり____

 

 次の瞬間。

 

「なッ……!?」

 

 らいねの背後の空間に穴が開き、彼女を吸い込もうとする。

 

「あかんッ!!」

「「ダメーッ!!」」

 

 3人が手を伸ばすも……時、すでに遅し。

 

 らいねは穴の向こうへと持っていかれ____穴は、さっさと閉じてしまった……。

 

 

「「「 …… 」」」

 

 3人の、負の沈黙が____ただ、時間とともに、流れていった。

 

 

********************

 

 

「____ぉ」

 

 流は、お地蔵様の前で目を覚ました。

 

「俺……寝てたのか……? ナハトムジークは!?」

 

 彼は、ガバッと起き上がり、街中の方を見る。

 

 ……どれだけ耳を澄ましても、もう、爆音は聞こえてこなかった。

 

 

「! ……そっか! お地蔵様がやってくれたのかーッ!」

 

 サンキューベルマッチョ!! ____と、流がマッチョ踊りを始めた傍らで、お地蔵様の心は暗く沈んでいた。

 

 

 ____違う、まだ終わっとらんのや、何にもなっとらんのや……何にも……。

 

 

********************

 

 

 ……。

 

「……はい、もしもし? あぁ、今回も売れてくれましたか! 爆売れですかッ! 良いことですね♪ ……映画化? えぇ、構いませんよ、むしろありがたい☆」

 

 陽の光差し込む、書斎のような、ただっぴろい部屋。

 そこの、大きなデスクに着いた男性が、楽しそうに電話している。

 

「T映さんが配給会社になる予定ですか? いいですねぇ! では、『西の宵明』をよろしくお願いしますと、伝えてください♪」

 

 ……ふぅ……、男性は固定電話の受話器を置く。

 

 と、同時に____部屋の入り口付近に、つむじ風が巻き起こり……風がやんだころには、1人の侍が、その場に片膝を立てて座っていた。

 

 ぐぅぅ~っ、きゅるるるる____続けて、そんな音が鳴る。 この侍が、お腹を空かせているのであろう……。

 

 

「____何の用ですかな、ワーキングプア侍くん。 賃上げなら応じかねますよ? 働かざるもの食うべからず、働いても成果が出てないなら、働いていないも同じ。 ……てゆーか、『したたるウーマン』はどうしたのッ。 捕まえて来いって言ったでしょう?」

 

「殿____恐れながら、彼女の捕獲は、まだでござる。 此度は、別件で報告仕る為、馳せ参じた」

 

「ふむ……くだらないことだったら、怒りますから____フェ○ックスガムが当たったとか、そういうことだったら」

 

 否、そのようなことではござらん____と、ワーキングプア侍は、男性に鋭い眼光を向けた。

 

 

「……この『オールインワン』を脅かすような、凶悪な組織の存在についての、報告でござる____」

 

 

 

 ____ To be continued……

 

 

 

 

 

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