【リレー】今日もカオスなもんじゃ焼き   作:リレー小説実行委員会

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 短いですが、本日二話目の更新です。
 まだの人は、前話から読むのわよ。







【劇場版】マジンガー絶頂(Z) ⅩⅠ

 

 

 

「あ、あれっ? あたし……」

 

 瞼を開いた時、たくさんの顔があった。

 今日できたばかりの友達。いっしょにBBQをした仲間たちの姿だ。

 

「動くなって! まだ寝てて! 頭を打ってるかもしれないんだ!」

 

「Hitomiちゃん大丈夫!? どこか痛むは所ない?!」

 

 けれど、あの笑顔じゃない。楽しそうな空気じゃない。

 誰もが心配そうにこちらを見つめ、泣きそうな顔をしてる子もいる。

 なんでみんなに、こんな顔をさせてるんだろう? 心配をかけない、いい子になるって、誓ったのに……。

 でも分からない。自分がなぜ倒れているのかすら。Hitomiは何も憶えていなかったから。

 

「なぁ……Hitomiよぉ……」

 

 仰向けで空を見上げ、ぼけっと呆けるばかりだったHitomiの視界に、突然ヌッと天龍が。

 彼女の顔を見た途端、Hitomiは反射的にガバッと身体を起こし、ハッとした表情で向き直る。

 いま天龍は、なにやらピクピクと額に青筋を立てていて、ワナワナと身体を震わせているのが分かった。

 まるで、必死に怒りを堪えているかのような。

 

 

「 ばっきゃろうッ!! 」ゴチーン!

 

 

 天龍がゲンコツを振り下ろし、()()()()P()()の目に星が散る。

 

「 何してんだHitomiッ! お前もうちょっとで火達磨だったぞ!?

  お前になんかあったらッ……! オレはぁッ! オレはぁぁぁああーーッ!!!! 」

 

「テンリューさん」トゥンク…

 

「えっ、なんでわいを? それだけ先おしえて?」

 

 まっすぐHitomiの方を見つめながら、天龍が目を潤ませる。吹き上がる間欠泉のように激昂。

 たまたま隣にいて、ノリで殴ってしまったP氏の事など、気にも留めずに。

 

「あったま来たッ……! お前は金輪際、オレの傍を離れんなッ!!

 ずっと見てっからな! 月月火水木金金だバカ野郎! 覚悟しとけHitomiッ!!」

 

「テンリューさん」キュン…

 

「聞いてる? これタンコブ。わい漫画みたいなってる」

 

 まるで二人だけの結界でも張られているかのように、一向に反応してくれない。

 今Hitomiと天龍のまわりだけ、ぽわわ~んとキラキラした空間。こっちには見向きもしない。

 えっ、わい透明人間なった? 女の子にエロいこと出来ます?

 一人夢を膨らませてみるけれど、それを人は“現実逃避”と呼ぶのだ。

 

「頼むP提督、オレをHitomi付きの“護衛”に任命してくれ。

 提督と同じく、Hitomiの命令でも動けるように。

 海には出れねぇかもしれねぇが、もう決めたんだ。……ぜったい守るから」

 

「パパ」ギュッ…

 

「えっ、何そのケッコン(仮)。唐突」

 

 ようやくこっちを向いたかと思えば、「娘さんを僕に下さい!」的なヤツ。

 あまりの展開の速さに、P氏は頭が混乱してくる。

 そんで、何この“断ったら悪人”という空気。周りのヤツラの視線。理不尽。

 

「つーか、今回は出しゃばれねぇや……。

 東雲の姉御に、全部持ってかれちまった。

 後で礼を言っとけよHitomi?」

 

「シノノメ、ちゃん……?」

 

 立ち上がり、辺りを見渡せば、すぐそこに自分と同じように寝かされている、ちんまい女の子の姿。

 いま東雲は「う~ん……」と可愛くおめめをグルグルしながら、ポン助たちに手厚く介抱されているようだ。

 

「“東雲ロケット”が炸裂したは良いが、()()()()()()()()()

 ピンボールみてぇに弾け飛んで、岩やらクーラ―BOXやらに激突してたよ」

 

「 シノノメちゃん!?!? 」

 

 体格差、という物がある。

 例えるなら、Hitomiが金属バットで、東雲は野球のボール。

 どちらが衝撃に負けてポーンと飛んでいくかなど、考えるまでも無かった。

 

「頸椎捻挫、全身打撲、擦過傷、アバラ骨粉砕、半月板損傷etc.

 あの一瞬で姉御は、()2()5()0()()()を負傷したぜ」

 

「 シノノメちゃん!?!? 」

 

 なにやら“250”という数字にも、神の作為めいた物を感じる。

 当て字にすれば250は、「ふ・こ・う♪」と読めなくも無いし。

 

「地面に倒れた後も、姉御にハトのフンが落ちてきたり、どこぞからバレーボールが飛んで来たり、強風でパンツ丸見えになったり……。

 姉御が居るあの一角にだけ、()()()()()()()()()()

 移動させてやろうとしたら、いきなり姉御の担架がバキィッ! って折れてさ?

 おもいっきり頭を強打してたよ」

 

「 ――――シノノメちゃん!?!?!? 」

 

 人生ハードモードか。むしろナイトメアだ。

 周りにいた人達がドン引きしちゃうくらい、次々と不幸な目に合う東雲であった。

 というか、寝てても災難が降りかかるんですね(驚愕)

 今回東雲は、何にも悪いことしてないのに。不憫な子であった。

 

 

「シノノメちゃん生きてる?! 死んじゃダメなのわよーぅ!」ゴッスン! ゴッスン!

 

「ははは。呼吸があるヤツに、心肺蘇生は駄目だぞー。

 胸骨ヘシ折れちまうからなー」

 

 

 

 

 

 みんなの思い違いなら良いのだが、なんか東雲が泡を吹いているように見える。

 めっちゃ口元ブクブクいってる。寝てるけど「やめちくり~!」って感じだ。

 

 そして、Hitomiがおっぱいブルンブルンさせながらする、あたかも「ザオリク! ザオリク!」と言っているかのような看護は、この後()()()ほど続いた。

 

 流石ナース服着てるだけあるよね(エロい)

 

 

 

 

 

 

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