絵描きのアローラ旅行記   作:ポケモン好きのエンジョイ勢

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あくむ を 砕く てだすけ

「ちょ…待つッス!?ギャァァァ!」

 

バケモノに取り込まれたしたっぱは周りに居た仲間にその触腕を振るい、 通路から下へと落とす。

 

『オォ…ウォォォォ!!』

 

「ちっ…面倒ッスね…ミルタンク!」

 

シルフは相棒であるミルタンクを出し、指示を出す。

 

「ミルタンク、アイツら全員吹き飛ばすよ!ころがる!」

 

ミルタンクは指示に従ってしたっぱのポケモン達をころがるを使い吹き飛ばし、壁に跳ね返って取り込まれたしたっぱに突撃する。

 

バケモノはよろけつつもまだ健在なのか辺りに対して無差別に触腕を振るう。

 

無差別に振るわれた触腕に通路は耐え切れなくなり、ミシミシと軋む後を出し始めた。

 

「ちっ…私ら全員落とす気か…!サーナイト!」

 

シルフはもう一つのモンスターボールからサーナイトを呼び出す。

 

「もうなりふり構ってられない…サーナイト!アレに向かってサイコキネシス!ミルタンクはそのままころがる!」

 

サーナイトがサイコキネシスでバケモノを拘束し、ミルタンクが転がりバケモノへと直撃する。

 

その拍子にバケモノはしたっぱからヌラリと離れると、ウルトラホールへと退散する。

 

「…まだ数が居たはず…!」

 

そう思いシルフは移動しようとして気付く、後ろのミヅキやリーリエをどうするのかと。

 

「…仕方ないッス…ほらアンタ達!ぼさっとしてないで周りの救護!さっきのバケモノを見つけたら随時私らに報告!無理に戦おうなんてすんなよ!分かったら散って!」

 

『りょ…了解ッス!』

 

通路から落とされたしたっぱや無事に通路に居たしたっぱ達はその言葉を聞き辺りへと散らばる。

 

…バケモノに取り込まれたしたっぱは他のしたっぱに担がれどこかへと連れて行かれた。

 

これで見つかりやすくはなるだろうと安堵の溜息をするシルフは後ろのミヅキとリーリエを見つめる。

 

「とりあえずアンタらは私の側を離れないように、それとお仲間達に連絡してこの下…ライブ会場に来させるようにして…分かった?」

 

「は、はい…」

 

リーリエが怯えつつ、ポケギアで他の皆へ連絡を取ろうとした時

 

「……何が目的だ、スカル団」

 

リーリエとミヅキの後ろから、少年と美女…国際警察のアカシとリラがモンスターボールを構えて現れた。

 

「面倒ッスね…ん、何ですか」

 

二人を見ても殆ど動じずに居たシルフは通信機から聞こえるジルの声を聞く

 

『シルフ、まずいコトになった』

 

「まずいコトってなんすか………既にウルトラビーストが出てきてる以上これより酷くは…」

 

通信機でジルに小声で応答しつつ、アカシとリラを警戒するシルフ

 

『そのウルトラビーストが問題だ、俺のルカリオが波動で調べた所…このデパートには…同種のウルトラビーストが20体いる…だが何故かは知らんが、デパートから外へは出ていない。だが…大半がお前の近辺に居る…俺もハーブも現在そちらへと向かっているがまだ時間がかかる』

 

「大半って何体居るです…」

 

『お前が撃退したのを含めて11体だ。俺とハーブが二体づつ撃退しているがそれ相応に消耗している。そっちはどうなっている?』

 

「あーそれなんですけど…私の目の前に国際警察居るんスけど…どうすれば…?」

 

『向こうも無駄な争いはしない筈だ、通信機のスピーカーモードにしろ』

 

そう言われ、シルフは通信機をスピーカーモードにし、二人へ向けた。

 

『国際警察の方、初めましてだな。俺はジル…今回はスカル団の指揮官のようなものだ。お前達が何を勘違いしてるかは知らん、だが今回のウルトラビーストの件は我々スカル団が計画した事ではない』

 

「なら…何故あのタイミングでウルトラホールが開いた!お前達スカル団が…いやお前達の【裏の奴ら】の計画か!」

 

『そんな事よりも周りを見た方が賢明だと思うがな、我々に構えば他の犠牲者が出るぞ?』

 

その言葉が示すようにデパートの天井近くでバケモノ達がふよふよ浮きながら辺りを見渡していた。

 

「チッ…今は見逃す…」

 

「さぁ二人とも、こちらに」

 

アカシはそう言うがモンスターボールを構えたまま前へと出て、リラはミヅキとリーリエを自身の後ろへと移動させる。

 

するとバケモノの一体が急にアカシの方へと接近する。

 

「メタグロス!」

 

アカシはモンスターボールからメタグロスを出すとそのまま指示を飛ばす。

 

「ヤツに向かってコメットパンチ!」

 

「でんげきはだよ!」

 

メタグロスがその腕を振おうとした時、横から電撃が飛びバケモノへ当たる。

 

バケモノは痺れたのかビクビクと震えてそのまま落下する。

 

「よっし!なんとかなるものだね!」

 

アイドルのカガリが自身のライチュウに指示したようだった。

 

カガリはマイクの電源を入れ息を吸うと

 

『デパートのみんなー!今変なのが辺りを彷徨いているけど!その変なのと遭遇したら無理に戦わずに逃げて!そしたら優しい誰かが助けてくれるから!』

 

デパートのスピーカーに接続されていたらしく、デパート一体にその声は響いた。

 

声が響いた事を確認するとカガリはマイクを切り、アカシ達へとウィンクするとライチュウを伴って会場を離れて何処かへと向かおうと走り出す

 

「ま、待てカガリ!何処へ行く!」

 

プロデューサーがそう叫ぶ

 

「私だってアイドルだけど、一人のトレーナーなの!誰かを助けられるなら、行かなきゃダメでしょ!プロデューサーも実力のあるトレーナーなんだから、ここのみんなを守ってよ!」

 

そう言うと『あー衣装で走りづらいぃ〜!』と言いながらデパートの奥へと走って行った。

 

「おい!待て!…クソ…分かったよ!守ってやるよ!怪我して来たら説教だからな…!」

 

プロデューサーは四つのモンスターボールを投げた。

モンスターボールから飛び出したヘルガー、カイリキー、フーディン、ファイヤローはプロデューサーを見つめていた。

 

「ポケモンに仕事以外の指示を出すのは久々だが…やるか!」

 

その声に誘われたのか物陰から現れた一体のバケモノがプロデューサーへと迫った。

 

「来いよバケモノ!俺はそこら辺のトレーナーより強いぞ!」

 

 

ーーーー

 

リラはそんな彼らを見つつ、目の前の少女の持つ通信機見つめた。

 

『理解したなら残りのバケモノを退治しに行け国際警察、この場にシルフがいる以上お前達が留まる必要はない』

 

「それでも…貴方達が何か企んでいるというのは知っている…!」

 

『お前達の予想する企みなど的外れも良い所だが……今はどうでもいいだろう、目下はウルトラビーストへの対処だ。トレーナーを取り込まれたら厄介な事この上ないからな』

 

ウルトラビーストという単語を口にした事にリラは驚くがジルは何でもない事のように続けた。

 

『いくらあのアイドルが鼓舞したとはいえここに居るトレーナーでは殆どが抵抗出来ないだろう。お前達国際警察の方がアレの危険性は理解している筈だ』

 

「…わかった、この場は任せる…リラは二人とこの場に居るトレーナー達を保護しておいてくれ、僕は散らばったウルトラビーストを片付ける」

 

「分かりました」

 

そう言うとアカシはメタグロスに乗って移動して行った。

 

リラはそれを見送るとモンスターボールからライコウを出すと、ボロボロになった通路からライコウと共に降りて上を見つめた。

 

シルフはサーナイトによってミルタンクと共に運ばれながら床へと着地する。

 

すると通路はそのまま崩れ落ちた、まるで二人が降りるまで耐えていたかのように

 

「アンタ何者ッスか?そのポケモン…伝説って呼ばれてるポケモンじゃないんですかー?」

 

「あまり…ふざけないでください、私達が取り込まれてしまえば対処出来る人が居なくなります」

 

「はいはい分かってるから睨まないで下さい…全く…」

 

シルフは素に帰りながらも上に漂うバケモノを見つめてつつミヅキとリーリエへ言った。

 

「アンタらが見るのは実力者の戦い方ってやつですよ、よく目に焼き付けておくといいッス」

 

「だからふざけないでください…来ますよ」

 

「さてと…ジル達が来るまで持ち堪えるとしますか!」

 

シルフとリラに向かって、二体のバケモノが迫った。

 

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