絵描きのアローラ旅行記 作:ポケモン好きのエンジョイ勢
ミヅキが声を上げたのには理由がある
元々ミヅキはカントー地方タマムシシティ出身であり、7歳の頃にロケット団に襲われた経験がある。
その時年上のポケモントレーナーに助けられた事ある。当時のミヅキにとっては憧れの存在であり、自分もいつか追いつきたいと思っていたのだ。
そんな憧れの人が先輩トレーナーとして一緒に来てくれるのだ、驚きの声を上げたくもなる。
しかしルイはその頃の記憶は最早なく、何故この子は驚きの声を上げたのだろうか?と困惑していた。
「ミヅキさん、いきなり人の顔を見て声を上げるのは失礼だと思うのですが…」
ルリのその一声でハッと気付いたミヅキは急いで頭を下げた。
「ご、ごめんなさい!…その…小さい頃に私を助けてくれたトレーナーさんに似てたので…」
「謝らなくいいよ、他人の空似というのもあるからね」
そう言ってルイは笑う。
「さてと、君達の自己紹介の前に腹ごしらえをしようか、このデパート美味しいお店があるからね。さぁ行こうか」
そう言ってウキウキした表情で歩き始めたルイを見ながら、4人は後を追った。
ーーーーーー
腹ごしらえを済ませた五人は、各々自己紹介をした後、デパートを散策するという事になりそれぞれ目的の場所へと歩き出した。
ミヅキはリーリエと共に洋服店で服を選んでいた。
「うーんこっちもいいなぁ…でも纏めて買うにしても高いし…」
「そうですね…」
結局ミヅキは上に羽織る為の薄い上着を購入し、リーリエと共に店を出る。
すると目線の先に人集りが出来ており、近くのノボリには
『人気アイドルカガリちゃん、ゲリラライブ!』
と書かれており、その名前を見てミヅキは目を輝かせた。
「えぇ!?カガリさんのライブ!?行こうリーリエちゃん!」
「あ、はい…」
ミヅキに手を引かれ、リーリエも走り出した。
しかし
「…ここに居ましたか、リーリエ様」
その行く手を目鏡をかけた男に遮られる。
「っ…!」
「ちょっと何ですか!引いてください!」
「引く事は不可能です、大人しくリーリエ様を引き渡せば別ですが」
するといつから居たのか、いつの間にか同じ服を着た4人に囲まれていた
「…なんですか貴方達は…」
「私達はエーテル財団の職員です。私達は行方不明になられたリーリエ様を探していただけですよ」
そう言って詰め寄るエーテル財団職員達。
「…っ、アシマリ!」
ミヅキはボールからアシマリを出し、指示を出そうとする…が
「ちょっとちょっと、何やってるッスか。天下のエーテル財団がいたいけな女の子を複数人で囲むなんて酷いッスね」
「誰だ!」
エーテル財団職員の1人が声を上げる。
「名乗る名前もないッスよ、エルフーンかぜおこしッス」
エルフーンによって職員達の周りで風が発生し視界を奪われる
「ほら早く抜け出すッス」
「えっ…ちょっ…わっ…!?」
「はわ…」
いつの間にか近くへ来ていたその人に腕を引っ張られミヅキとリーリエはその包囲網から抜け出し、近くの階段を登り、ちょうどライブ会場の上の方の通路で止まった。
「あのありがとうございま…」
礼を言おうと顔を上げたミヅキはその人物を見て固まる。何故なら
「誰かと思えばさっきの新人トレーナーッスか、なんでアイツらに目を付けられてるのかは知らないッスけど、さっさとここを出るのが吉ッスよ」
先程戦ったスカル団のシルフだったからだ。
——何処へ行った
——探せ、この近くに居るはずだ。
エーテル財団の職員達の声が聞こえ、リーリエはビクリと肩を震わせた。
ミヅキは深く聞く事をやめ、シルフに向き直る
「どうして助けたんですか」
「同じ女子だからッスよ、それに新人トレーナーに対して助けないのは自分の流儀に反するッスからね」
「見つけたぞ!」
その一声に体をビク付かせたリーリエをミヅキは庇う
「——シルフッス、そろそろ開けて大丈夫ッスよ」
『了解だ、ここで一網打尽にしてくれる』
リーリエへ迫らんとした財団職員の前に
——ウルトラホールが出現した。