其の神話は、絆を繋いだ   作:風峰 虹晴

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書きたいところ書けて嬉しい


EP22 決着

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…………!」

 

 わぁ、あたり一面が焼け野原ひろしだぁ。これなら暇を持て余すより外に肉と野菜を置いてBBQでもしとけりゃよかったなぁ。

 言うとる場合かァーッ!!俺の中の頭パッパラパーな部分(占有度高め)の部分があまりの衝撃(物理&メンタル)を与えられてバグり始めてる!鎮まりたまえ!何故そのように荒ぶるのか!

 

 状況は全くもってよろしくはない。レイちゃんと零号機が一部を防いでくれたおかげで被害は「序」と比べて遜色はないが、それのせいでレイちゃんの盾が半分溶けちまった。

 クソゥ!!ここにきて精度アップとかいう謎の強化パッチ当てられてるとか聞いてないで候!あぁ〜もうヌラヌラしてきたァ〜ッ……!

 このままじゃ零号機ごとレイちゃんが死ぬ!!そしてそのまま陽電子砲と初号機にも命中してサードインパクトであぼんだ!!皆のATフィールドが崩壊すりゅうぅぅぅぅぅぅ!!

 

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ…………!」

 

 しかぁし!俺は希望をもたらすべき(使命)ウルトラマン!このバッドエンド一直線な状態に一石を投じるべき馳せ参じようぞ!

 うおぉぉぉぉぉぉぉ走れ走れバクシンバクシン!!時間がないZO!

 

 キィィィィィィィィィィ ─────!

 

 この通りに時間がございません。撃ってくるの早くなぁい?

 

 えぇい変なところで諦め掛けてんじゃないよお前!ウルトラマンなら諦めてんじゃないよ!

 お客様当店に大して加粒子砲を撃つのはおやめください困りますお客様お客様ァーッ!!

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!)

 

「ハァッ!」

 

 恐らく猶予は1秒かそれ以下ッ!故にここで取るべき行動は!

 

(盾借りるよ!レイちゃん)

 

陽電子砲の準備が出来るまで、俺が盾となることだァ!!

 あ゛っつ゛!!?この盾あっつ!!俺の手がミディアムレアになっちゃうよ!俺はレア派だって言ってんだろ!

 う゛ぅん来いやぁ!!防ぎ切ってやらぁ!

 

 

 

 ドンッ──────────

 

 

 

(うぅうぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁっっつ!!!)

 

「グウッ……!」

 

いってぇぇぇぇぇ!!そしてあっつぅぅぅぅ!!

 焼き加減とかに文句言ってる場合じゃねぇ!焦げちゃう焦げちゃう!なんなら溶けちゃう!最早状態変化起こしちゃう!

 あぁぁぁぁ俺達が夜鍋して拵えた盾がみるみるうちに溶けてくんじゃぁぁぁぁぁ……!!この盾の破片とか貴金属になったりしてないかなぁ!!?

 

 ゴゴゴゴゴゴ──────────

 

 痛い痛い痛い熱い熱い熱い!!俺こんな経験初めて!この経験が次に繋がる機会が来ると嬉しいなぁ!!(ヤケクソ)

 

 やっばい……流石に盾がもたない……ならば次の足掻きをぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

「グオォォォォオォ……シェアッ!!

 

熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱熱痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!!!!!!

 エルボカッターにエネルギーとATフィールドを全開で張ってこれって本当イカれてんだろ!!こんなんレイちゃんが食らったらすぐに死んじゃうだルォ!!?

 

 くっそぉぉぉぉ……第二射まだぁ……!?マジで俺は今死ぬことを自覚してるんだが……!!

 やりたいこと一杯あるんだけどなぁ!ハッピーエンドにするっていうのもあるしハッピーエンドも見届けたい!

 というかロイヤルストレートフラッシュの仕返しまだしてねぇし!アスカちゃんもマリさんもまだ見てねぇ!!

 

 という訳でまだまだ耐えるぞゴラァ!!

 

「グッ…………ア゛ァッ……!」

 

 

 

 ビキッ

 

 ─────腕にヒビが、走る。

 

 

 

いったァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!???

 ぐぅぅぅぅぅぅぅ突然腕にとんでもねぇ激痛が走ったんだけど!?というか目視で確認できる限りだとすっげぇ赤くなってる、はっきりわかんだね。

 やばい本当にもたないかも……!!でもこんなのをレイちゃんに味わわせる訳にはいかんでしょ!!

 

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン

 

(ファッ!?)

 

「ヘァッ……!?」

 

 点滅するの早スギィ!!多分まだ1分も経ってねーだろ!!頑張れS2機関くん、ウルトラマンの動力源なんだからもっとプライド持ってホラホラ(焦り)

 やっべ力抜けてきたンゴ……。第二射の発射まだンゴかねぇ……(呑気)

 

(ぐぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ……!)

 

「エァッ……!」

 

 

 

 ピシッパキッ

 

 ─────体に更に亀裂が走り、破片が溶けて宙を舞う。

 

 

 

(うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッッ!!?)

 

「グォッ……!?」

 

 

 

 ─────巨体を支えてる膝が、地に突く。

 

 

 

痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!!!!!!!

 うおおおおおおおおおおお大怪我負った人もこんぐらい痛えんだな!!ありがとう!!看護師として糧にさせてもらうわ!!(全ギレ)

 ……流石に、いや、本当にヤバイ。ちょっと意識が薄くなっちゃっ……たぁ!正直俺の意識も体も持たなさそうなんだが。

 

 

 

 やっぱ、原作以上のハッピーエンドを目指すなんて、元クソザコ一般人の俺がウルトラマンになった程度じゃ、相当な高望みだったんだろうか。

 

 

 

 トンッ

 

 

 

 ん?なんか、背中側に感触が?これは……手?

 

(なっ!?零号機……レイちゃん!!?)

 

やめとけやめとけ!!自慢じゃあないが俺の今の表面温度は鉄の融点とか多分そこらへんぐらいなんじゃあないかなぁ!?だって俺自身ちょっと溶け始めてるし!!

 ……優しいんだァ、レイちゃん。なんだかとってもあったけぇなぁ。温度だけみたらアホ程冷たく感じるだろうけど。

 

 感謝ッッッ!!圧倒的感謝ッッッ!!レイちゃんの優しさに俺が泣かされた!!こちらも応えねば、無作法というもの……!!

 

 

 

(ぐぅぅぅぅぅっ……男、ならァッ、誰かの為、にィ、強くなれ……!)

 

 

 

 パキッ

 

 ─────ヒビが、肩まで広がる。

 

 

 

(歯を!食いし、ばってぇ、思いっきり、守り抜けッ……!)

 

 

 

 ピシピシッ!

 

 ─────ヒビが、顔を覆う。

 

 

 

(転んでもいいよッ……また、立ち上がれば、いいッ!)

 

 

 

 ビキビキッパキッ!

 

 ─────脚まで、亀裂が走る。

 

 

 

 ─────()()()()()()は、地から膝を離す。

 

 

 

(ただッ!それだけッ!できればッ!)

 

 

 

 バキバキバキバキッ!!

 

 ─────全身がヒビに覆われる。

 

 

 

(英雄さァァァァァァァァアアア!!!!)

 

「オォォォォォォォォォォォォッッッ!!」

 

 

 

 パリンッ……───

 

 ─────ザ・ネクスト・()()()()()()の体が、割れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おーらい!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ─────周りに、アンファンスの()が飛び散り、熱によって消える。

 

 ─────殻を脱ぎ捨てたザ・ネクストの姿は、先程のゴツゴツした銀の体とは大きく変わっていた。

 

 ─────滑らかな曲線を描く銀と黒の装甲。そして、()く荒々しい筋肉が、その印象を大きく変えた。

 

 

 

(この中の中で……ジュネッスになった!?)

 

 体が軽いし、この攻撃も遥かに痛くない!!(当社比) これなら耐え切れるやもしれぬ……!(他人事)

 

 

 

 ─────更に奇跡が起こる。

 

 ─────その姿に成ったことにより、腕に集められたエネルギーと、十字に組まれた腕により、ソレは発動する。

 

 

 

 ちょっと待って!ぶっつけ本番でどでかい事はしちゃいけないって整備長から言われてるんよ!

 ……まぁいいや!!この状況を乗り切る為に、いざいざいざ!!やってやるぜオイ!!

 

 

 

 ─────其の名も、

 

 

 

『(エボルレイ・シュトローム!!)』

 

「シェアッッッ!!!」

 

 

 

 ─────光の奔流が、第六使徒の攻撃を僅かばかり押し返した。

 

 

 

(ぐおぉぉぉぉぉぉっ……こなくそっ!)

 

「オォォォォォォォ……!!」

 

 エボルレイ・シュトロームでも多少押し返す程度?うせやろ?ンンwwwwwこのままじゃジリ貧ですぞwwwwww

 

ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン

 

 めwっwちwゃw点w滅wしwてwるwwwファー(絶望) あぁ^〜ドンドン力が抜けてくんじゃ^〜

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

 クォレハ……陽電子砲の第二射!?やったぜ!!これで俺の役目も……

 ……いや、ここで手を抜いてはならぬ!ここで俺もアクセル全開!!インド人を右に!!

 

(トドメだクソッタレぇぇぇぇぇぇぇ!!)

 

「シュアッ!!」

 

 

 

 ─────2本の光線が混じり、極太の直線が点を通過する。

 

 

 

「キャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎」

 

 

 

 ─────陽電子砲によって、使徒はコアを砕かれた。

 

 ─────そして、エボルレイ・シュトロームによって、第六使徒の体は粒子となって明かりのない夜の街に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────

 

 ガコンッ!

 

「綾波ッ!」

 

 碇シンジは、手に持つ今作戦の役目を果たした陽電子砲を手放し、叫んだ。

 初号機を動かし、零号機を、そしてそのパイロットである綾波レイの方へと向き直る。

 

 ズシン…ズシン…ズシン…

 

「……ッ」

 

 辺りが戦火に包まれたような光景の中、銀と赤の巨躯が、シンジの目の前に足音と共にやってくる。

 第四.五使徒の両の腕の中には、ぐったりとした零号機が抱えられていた。

 シンジはそれを見て、緊張する。外見からは、中のパイロットの安否はわからないから。

 

 第四.五使徒が、優しく、ゆっくりと零号機を地に下ろす。仰向けではなく、うつ伏せにして。

 

「!」

 

 果たして第四.五使徒がエントリープラグの存在を知っている、ということに気づくよりも先に、シンジは第四.五使徒が綾波を気遣ってくれたということに思考が繋がった。

 

「グォッ……」

 

 第四.五使徒は零号機を地に下ろした後、体をくらませて尻餅を着いた。

 

「あっ……」

 

 シンジは咄嗟に初号機を駆った。綾波は必ず無事だと確信を持ちつつ、第四.五使徒に近寄る。

 

ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン

 

 第四.五使徒のコアが、心臓の鼓動音のような音を出しながら、激しく点滅していた。

 過去のデータから、第四.五使徒は消耗すると胸のコアが点滅すると、赤木リツコから聞かされていたシンジは、点滅の激しさに納得した。

 零号機の代わりに第六使徒の加粒子砲を受け切ったその消耗は、つい昨日それを食らって死にかけたシンジには、多少疼く程わかるものだった。

 しかしその傷は痛まない。なぜなら友達のマキと握手したことで消え去ったのだから。

 

 初号機が、第四.五使徒に手を差し伸べる。第五使徒との戦いで受け取れなかった手を、今度は初号機が、シンジが差し出した。

 

「ヘァッ……!」

 

 第四.五使徒が手を取り立ち上がる。無表情な顔は、初号機の目を見つめる。

 そして、

 

 グッ

 

 初号機に向けて、右手でサムズアップした。

 

「あっ……!」

 

 流石のシンジでも、第四.五使徒の好意を素直に受け取った。初号機の体を駆使し、第四.五使徒にサムズアップを返す。その親指に感謝の意を込めて。

 互いに体を翻す。第四.五使徒は、煙の中に姿を消し、初号機は、零号機に近づき、エントリープラグを取り出し始めた。

 

 初号機の手によって、零号機パイロットである綾波レイは無事救出され、病院に即搬送された。

 

 こうして、第六使徒との戦い、ヤシマ作戦が終了した。




主人公:ついにアンファンスからジュネッスへと進化!!ついでに痛みに耐える精神力とハッピーエンドへの意思が強くなったぞ!!

シンジくん:主人公こと第四.五使徒への好感度が上がった。

レイちゃん:主人公がジュネッスになる一つの要素として十分な活躍を残したヒロイン。盾役としての役割もキッチリこなす凄い子。後可愛い。

遂に第六使徒戦、決着!!けど「序」編はもうちっと続くんじゃ。

monaka96さん☆9評価、HOOLさん☆8評価ありがとうございます!

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