緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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前話に入れるべきだったかなこれ……ちょっと後悔してます。


平和を守る、勇士の闘志。

―――ウォォォオオオキュアアアアァァァ!!!

 

「こ、こいつっ……!!」

 

サイバーエレキングアーマーの決して切れる事がない電撃鞭で何とかホロボロスの進路を変えさせようとするが、それすら興味がないと言わんばかりに唯々街へと進み続けようとする姿に流石のMt.レディも違和感を覚えた。この怪獣は本当に何をしたいのだろうか、だが攻撃を受けてもそれに対しては反応こそするが、決して相手をする訳ではない。違和感の塊だ。

 

「マグナさんっ!!」

『ああ、これは私たち向けの事案だ。そして出久君、あれを使う時だ』

「あれって……これですか!?」

 

その言葉を待っていたと言わんばかりに出現したのはゼットライザー、これを使う時が来たのかと喉が鳴った。ホロボロスはそれだけ強敵だという事も同時に理解する、未熟なウルトラ戦士が相手だったとはいえ特殊な能力を持つわけでもないのに単純な身体能力でそれを圧倒するような怪獣。それが今謎の行動を取っている、念には念を入れて警戒をしても良いだろう。

 

『よしっそれじゃあまずはトリガーのスイッチを押し、開いたゲートの中へ』

「はいっ!!カッちゃん、ごめん後お願い!!」

『チッわぁったよ!!』

 

一応一言残して準備に取り掛かる、手にしたゼットライザーのトリガースイッチを押すと目の前に光のゲート、ヒーローズゲートが出現する。もう付き合いが長いからか特に驚く事も無くその中へと飛び込んでいく。その中は不思議な光が飛び交う空間だった、直後に腰にホルダーと手の中にカードのような物が出現する。それが前々からある程度の話を聞いていたからか予測が付いたのか、ウルトラアクセスカードをゼットライザーへとセットした。

 

 

IZUKU ACCESS GRANTED

 

 

そして腰に出現したホルダーを見てみると以前ゾフィーから渡されたメダルが入っていた。それを手に取りながら実は前々から言ってみたかった変身前の台詞を口にしながらメダルをセットしていく。

 

「平和を守る、勇士の闘志!!」

『おおっいいじゃないか』

「マックスさん!ネオスさん!ゼノンさん!」

 

〔MAX〕〔NEOS〕〔XENON〕

 

スキャンが終了したメダルからは溢れんばかりの光と力が全身へと溢れてくる、これがウルトラメダルに秘められたマグナの戦友にして勇士たちの力なのかと全身が武者震いしていく。

 

『さあ行くぞ、出久君。そして呼べ、私の名を!!ウルトラマンマグナァ!!』

「ウルトラマンッッッ……マグナァァァッッッ!!!!!」

 

高らかに上げられたゼットライザー、この溢れんばかりの高揚感に身を任せながら何処まで自分は行けるのだろうかという思いと共に今か今かとその時を待つ……のだが一向に変身は完了しない。視線が泳ぐ程に困惑する出久にマグナが優しく、子供に間違いを教えるように言った。

 

『出久君、出久君。トリガー、最後にトリガー押すの忘れてる』

「……あっそっか!?マ、マグナァァァァ!!!」

 

―――デュァッ!! ヘアァッ!! ジャッ!!

 

ULTRAMAN MAGNA LAMBDA SPIRIT(ウルトラマンマグナ ラムダスピリッツ)

 

 

「グゥゥゥゥッッ!!!」

 

―――ウォォォオオオオオオオン!!!

 

足止めをし続けていたMt.レディだが、ホロボロスは遂に苛立ちを覚えたのか振り返りながらギガンテサンダーを放ち攻撃を開始する。それに対する防御が完全に遅れてしまった彼女を守るかの如く赤い光が立ち塞がった。

 

「な、何っ!!?」

 

光は電撃鞭を両断しながらも着地するとゆっくりとその姿を露わにした。輝く銀の身体に燃え上がる紅蓮の炎の模様、それを見た瞬間にマグナを思ったが違っていた。頭部にはマックスを思わせるようなスラッガーを携えながらも額には青緑色に輝く宝石、ゼノンを思わせるような頭部の突起、スラッガーを併せると五本の角を持っているかのように見える。そして胸部の鎧の形状もV字に変化しているその姿に一瞬戸惑ったMt.レディだったが直ぐに目を♡にしながらマグナである事を直感した。

 

「マッマグナ様ぁぁぁぁ♡♡♡」

 

その言葉に僅かに振り向きながら静かに頷く姿にMt.レディはどうしようもない胸のときめきを覚えて致し方なかった。優しく差し出された手、触れていいのかとドキマギしながらその手を取りながら優しくエスコートするかのように立ち上がらせてくれた憧れの人にドキドキを抑えられない、平和を守りたいという思いに偽りこそ無いが矢張り自分はこの方に会いたくてPLUSに入ったのだと確信してしまう。そして自分を守るように前に立ちながら―――

 

「デュィ……ゼァッ!!!」

 

雄々しくも力強い猛々しい声を上げながらホロボロスへと走り込んでいく。その姿にどうしようもない程のトキメキと歓喜が押し寄せてもう脳内はパニック一歩手前、憧れの人に触れられただけではなく優しい気遣いまでかけて貰えた彼女の精神状態は推し量れない程に乱れている。

 

 

「ゼェェッダァァァッッ!!!」

「ウォォォオオオオオオオン!!!」

 

迫りくるマグナ、突如出現したそれにホロボロスは僅かに驚きながらも直ぐに咆哮を上げて威嚇を開始する。これ以上近づくなと言わんばかりの威嚇だがマグナは迷う事も無く迫っていく。それに対して自らの爪を突き立てんと自らも走り出していく、遂にホロボロスが戦闘態勢へと入った。それに対してマグナは頭部へと手をやるとそこからエネルギーが飛び出してスラッガーを形どった。スラッガー、ラムダ・ソウルブレードを握り込んでホロボロスの爪を受け止める。

 

『さあ行くぞ出久君、ホロボロスを止めるぞ!!』

「はい!!」




という訳でマグナさんのウルトラフュージョン形態、ラムダスピリッツのエントリーです!!結構悩みました。最初はイオタブレイバーとか、イプシロンフォースとか色々考えてましたがラムダにしました。

何かラムダって言葉にロマンと心の疼きを感じずにはいられなかった。それとつい、ゼット君とのやり取りみたいな事を入れちゃいました、すいませんでもやりたかったやこれ!!いややるべきでしょゼットライザーあるんだったら!!!??そう思いません!!?

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