緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

130 / 232
最後の勇者。

この日新たな戦士が舞い降りた。その戦士の名は―――ウルトラマンゼット。

 

「ジュェア!!ジェァ!!!」

「ディァッ!!」

 

ウルトラマンゼロの弟子にしてマグナの教え子、いやあれから彼はゼロに認めて貰えたのだろうか。それは謎だが今の姿を見るだけで分かる事がある、彼は多くの死線を越え頼もしく成長していた。何も変わらないように見えるがそれは自分が彼の事をずっと知っているから本質を捉える事が出来ている、その本質はゆるぎなく変化していないが彼は大きく成長している。

 

「ギュィィィッッ!!!!」

「シュェァッ……ィィィティァァァァ!!!」

 

ファイブキングの力と自らの力を掛け合わせた無数の光弾と火炎、氷結弾の雨が放たれる。バリアの展開を行おうとするマグナの前に自分の成長を見てくれと言わんばかりにゼットは自らの名を冠するカラータイマーの前で構えを取ると頭部のスラッガーから光の刃を出力し、それを繋ぎまるでヌンチャクのように扱いながら自分達を撃ち抜こうとするそれらを迎撃していく。

 

『うおおおおっっ!!!マグナ先生の前でカッコ悪い姿なんて見せられねぇゼェェェェッッット!!!』

『気合入りまくってますねゼットさん!!俺も気合入れますよぉお!!!』

 

光の国ではマグナはゼットの相手をそれなりにしていた、何方かと言えばゼロが任務が入った時に押し付けられたと言った方が正しいのだろう。一度快諾したら何度もされたのだが……故かそれなりに尊敬してくれているのかゼットはかなり張り切っている。それは動きにも現れておりキレも鋭く向かってきたそれらを全て迎撃するとスラッガーヌンチャク、いやアルファチェインブレードを伸ばしキリエロイドの頭部を切り裂いて怯ませる。

 

「ジュリ"ィ!!」

「ディァァァァアアアア!!!!」

「ギュィィィッッ!!!?」

 

動きを止めた一瞬の隙、それを見逃がさずにマグナがゼットの背後から一気に飛び上がってその頭部へと蹴りを炸裂させた。その一撃でキリエロイドは大きく倒れこんでしまう。

 

『シャァッ今だぜハルキ!!』

『オッス!!』

 

その瞬間だった。ゼットの姿が輝きに包まれる姿が変じた、何処か機械的な印象を受ける姿から一転した。先程の姿よりも何処かシャープな物へとなっているがそれ以上に気になったのが頭部に輝く結晶、まるでティガクリスタルのよう。加えてプロテクターや身体の色などもティガの要素が強く見受けられるが、細かい部分などには別のウルトラマンのものを感じる。ウルトラマニアのマグナはそれから一体誰の力を使っているのか直ぐに察した。

 

『姿が変わった!!あの人もゼットライザーを使えるって事なんですか!?』

『恐らくね、しかもあの力は……』

『先生、見ててください。成長した俺の力』

 

先程熱い思いを感じさせる口調から一転、クールな物になった。これも変身の影響によるものなのだろうかと思う最中で立ち上がり始めたキリエロイドにゼットは指を鳴らしながら技を発動させた。

 

『ガンマイリュージョン……!!』

 

その直後、ゼットから3つの光が飛来しキリエロイドを囲むように展開した。光の奥から露わになったのはゼットに力を貸している光の巨人たち、それを見て矢張りかと思いながらも興奮を隠せなかった。何故ならばそこに居るウルトラマン達は―――マグナを、ウルトラマンに憧れる切っ掛けを与えてくれた巨人達なのだから。

 

『チャァッ!!』

『ダァッ!!』

『ォォッ!!』

 

ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア。その三人が出現した、それがあくまで幻影にすぎないのかもしれないがその姿を見れて心からの喜びが溢れそうになる中でキリエロイドはティガの姿を見ると狂ったような声を上げながら敵意を露わにした。それに対して巨人たちが戦闘態勢を取った時、マグナは度肝を抜かれた。

 

『デュオッ!!ォォォッッッ!!!』

 

『うっそだろお前!!?』

『マグナさん!!?』

 

思わず素でそんな風に叫んでしまった、驚きと笑いが含まれたそれに出久も驚いた。その先にあったのは頭上に手を掲げ全身を光で包み姿を変えたガイアの姿。幻影である筈のガイアは最強形態であるスプリームヴァージョンへとヴァージョンアップしたのだ、これを驚かずして何に驚けというのだろうか。

 

『ディッ!!オオオォォォッッ……デュオッ!!!』

『ディアッ!!!』

『フッ!ァァァァッッ……ハァッ!!!』

 

ウルトラマン三人の必殺光線同時発射、幼い頃の思い出が蘇り思わずテンションが凄い勢いで上がって行くマグナ。フォトンストリーム、ソルジェント光線、ゼペリオン光線。それら三つが一斉にキリエロイドへと向かって放たれていく、バリアを展開して防御する―――が彼らの光線はバリアの許容上限を一気に食い破ってガラスのように粉砕しながら頭部、右腕、左腕へと炸裂して大爆発を引き起こしながらその部位をボロボロにしてしまった。

 

『(ッ―――!!憧れのヒーローの必殺技をこの目で……例えそれが幻影だとしても何と名誉な事か……!!!)私達も負けてられんぞ、行くぞ出久君!!』

『はっはい!!行きましょう!!』

 

「ゼォォォッッ……ォォォオオオオオ!!!」

 

『ハルキ、俺達も続くぞ!』

『オッス!!』

 

眩いばかりの光を纏うマグナ、その光を纏いながらも左腕を上げそれらの光を収束させていく。同時に右上からが紅蓮の炎のような輝きを放つ光が集う、収束した光を纏う腕を大きく広げそれを一気にぶつけるようにしながら放つ光線―――

 

 

胸の前で腕を構え、全身からエネルギーを放出させながら腕を大きく開きながらZの文字を描く。自らの象徴も言えるそれを纏いながら放つ必殺の光線―――

 

『『ネオ・ゼノシウムカノン!!!』』

『『ゼスティウム光線!!!』』

 

両者から放たれる必殺の光。放たれた瞬間、世界から影と言う言葉が無くなる程の圧倒的な光が世界を覆う。その光を一身に受けるキリエロイド、絶叫すら上げる事すらも儘ならぬままに全身に光が溢れ出してしまいそのまま―――強烈な爆発を生んだかと思いきや天へと伸びる光となるように消えていく。それを見送ると二人のウルトラマン(マグナとゼット)は頷き合うと空へと飛び上がって行った。空へと描くZの軌跡は守り抜かれた平和の象徴のように人々の胸に残った。

 

 

「うんっこっちは何とか……うん後で合流しよう、それじゃあね轟君も気を付けて」

 

連絡を終えると改めて目の前に居る青年へと目を向けた。この人が自分と同じくウルトラマンと共に戦う人なのかと僅かに緊張しているとそちらから元気よく挨拶をしてくれた。

 

「押忍!!俺、ナツカワ・ハルキっす!!ゼットさんと一緒に戦わせて貰ってます!!」

「こ、此方こそ!!えっと、緑谷 出久です!!マグナさんと一緒に戦ってます!!」

 

『フフフッ随分と元気なパートナーを見つけたねゼット君』

『へへへっただ元気なだけじゃねぇで御座いますぜマグナ先生!!』

『うんっまず何その変な日本語』

 

そんな自分達の隣にはマグナがいた、そしてその前には先程まで共に戦っていた姿とはまた違ったウルトラマンがいた。先程までの姿がゼットライザーを用いていた姿なだけでオリジナルの姿はこれという事になるのだろうか、Zの形をしたカラータイマーが酷く特徴的だと思ってしまう出久であった。

 

『改めてご紹介させて頂いちゃいますぜハルキ!!このお方は宇宙警備隊の中でもウルトラエリートしか入れない勇士司令部、その中でもウルトラすげぇエリートと名高いお人、ウルトラマンマグナ先生だぜ!!俺も滅茶苦茶お世話になって本当に凄いお人なんだ!!まあ流石に俺の師匠、ゼロ師匠程じゃないけどマジで尊敬してるんだ俺!!』

「押忍!!ゼットさんからお話はお伺いしてました、ナツカワ・ハルキです!!!」

『そう畏まらなくてもいいよ、私は大した者じゃないからね、後ゼット君相変わらず一言多いね君』

「……僕には誇れって言うのに自分はそれですよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐっ……がぁぁぁっ……許さん、ぞウルトラマン……!!!

 

 

 

 

 

 

 

 




マグナは全てのウルトラマンを尊敬しているが、ウルトラマンへの憧れのオリジンが超時空の大決戦だったからかティガ、ダイナ、ガイアへの想いが特別に強く別格。特にガイアへの想いが強い。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。