「それじゃあ出久君先輩は元々そのオールマイトさんってヒーローに憧れてヒーローを目指してたって事ですね、いいなぁ個性って……俺も使ってみたいなぁ」
「あのハルキさん……その先輩って言い方やめて貰ってもいいですか、なんかすごい恥ずかしいです……」
ウルトラマンゼット、そしてそのパートナーであるナツカワ・ハルキと遭遇した出久とマグナ。一先ず彼と共にPLUS基地へと戻りそこでナイトアイに話を通してみると是非お話を聞きたいとあっさりと入る事が出来た。ハルキ自身も彼の世界の地球の防衛チームのロボット部隊・ストレイジに所属していたので有益な事を聞く事が出来るからというのが理由。そんなハルキに先輩呼びされて出久は戸惑っていた。
「ハルキさんの方が年上ですし僕からしたら防衛チーム隊員の先輩みたいなものですし……」
「いやいやいや俺なんてまだまだですよ、隊長には結構怒られてましたから。出久君先輩ってマグナ先生とはもう結構長いこと一緒に居るんですよね?」
「ええまあ、もう数年になるのかな……」
「だったら俺にとってはウルトラマンのパートナーとしての先輩って事っすからお気になさらず!!」
と爽やかな笑みを浮かべながらよろしくお願いします!!と頭を下げられてしまい、これ以上否定する事も難しいと先輩呼びを渋々と受け入れる出久なのであった。そんな肝心の出久のパートナーであるマグナはゼットと話をし続けていた。彼方も彼方で先生と教え子と言う立場なので色々と話す事があるらしい。
『そんな事が……そうか、君も大変だったなゼット君。これで君もゼロ君から少しは評価されるんじゃないかな。せめて半人前位にはなるんじゃないかい?』
『それなんですよ師匠ってば酷いんで御座いますよ!!"おめぇなんかまだまだ三分の一人前で十分だ。半人前を名乗ろうなんざ、2万年早いぜ″って鼻で笑いやがりますんですゼェット!!』
『何その語尾のゼェットって、まあ強烈過ぎないから気にしないでおくよ』
改めてみるとゼットはマグナと比べるとかなり線が細いというか小柄な印象を受ける。この場合はマグナの体格がいい上に筋肉もある為だろうが、ゼットは人間換算だと高校に入りたてな年齢になるという。詰まる所出久と同年代という事になる……実際は5000歳なので全くの同年代という訳でもない。
『っというかなんでマグナ先生はそんなに地球の言葉がペラペラ何でございますのん!?それも経験が成せる業なんすかぁ!!?』
『いや別に難しくいないと思うけど……(あっいやそれは私が元日本人だからか)』
『ううっ……ウルトラエリートに俺の気持ちなんて分からないし感覚も違うんですよぉ……マグナ先生ってばそんなんだから自分の事もまともに正当評価出来ないんで御座いますよ……』
『ゼット君、君って男は……口は禍の元って言葉の意味を考える事って宿題出された事完全に忘れてるよね』
『……ハッ!?これはまさか……俺ウルトラやらかしちゃいました……!?』
『取り敢えずゼロ君相手だと確実に鉄拳制裁コースだったね』
完全に呆れてしまっているマグナとアワアワしているゼット、完全にそこにあるのは先生と教え子。ゼロと面識があるが、ゼロが師匠と言う印象は余りなく何方かと言えばゼロがゼットの兄貴分でマグナが二人の師匠なのではないだろうかと思うが敢えて口には出さなかった出久。
「それにしても本当にマグナ先生ってゼットさんの先生だったんですね、ゼロ師匠の次位には名前出してましたよゼットさん」
『そりゃ俺にとってマグナ先生は第二の師匠みたいな感じだからな!!という訳でマグナ先生、これからはマグナ第二師匠って呼んでもいいですか!?』
『弟子を取る予定も取るつもりもないから辞退させて貰うよ』
『ええええっっっ!!!?マグナ先生なら絶対いいよって言ってくれると思ってたからウルトラショォォォックッ!!?』
ショックを受けるゼットの姿に出久の中にあるウルトラマンのイメージが何処か変化した瞬間だった。ウルトラマンは人間である、そう思い続けていても何処か別次元の存在のようなイメージが強かったが、ゼットを見ていると本当に自分達と同じような人もいるのだなと再認識する。
『それでハルキさん、ストレイジというチームに居たそうですがそこにはどんなロボットがあったのでしょうか』
「押忍!!まずはセブンガーとウインダム、あとキングジョーがありますね!!」
『えっ何、今私の聞き間違い?セブンガーとかウインダムはまだ解るけどキングジョー!!?』
思わず声を大きくしながら驚いたマグナに何故かゼットが胸を張りながら笑う、出久もその名前を聞いて驚いてしまった。キングジョーと言えばロボット怪獣の中でも強豪の一角とされる存在だと聞いていた、以前林間合宿に遭われたアークギャラクトロンにも使われていたと言っていた。そんなロボを地球人が運用していたというのだろうか。
『俺とハルキが倒したキングジョーをストレイジは回収して特空機として運用してたんですよ!!キングジョーと肩を並べて怪獣と戦ったりもしたし俺も助けられたりもしましたよ!!』
「押忍!!でも俺はやっぱりセブンガーが一番っす!!ほらっストレイジのエンブレムにも採用されるぐらい、俺の居た地球では親しまれてるですよセブンガ―!!」
『まさかあのセブンガーが感慨深いな……是非その活躍をこの目に焼き付けたい……そしてキングジョーを運用ってそっちは凄い事をやってるんだなってレギオノイドを改修している此方が言える台詞じゃなかったか……』
まさかあのキングジョーを……と言葉を詰まらせていると扉がノックされ、ナイトアイが入室してくる。突然の事にゼットは慌てて姿を隠そうとするがマグナに窘められて大人しくする。
「PLUS Fencerの司令官代理を務めております参謀のサー・ナイトアイと申します」
「ナツカワ・ハルキっす!!えっと地球防衛軍日本支部対怪獣特殊空挺機甲隊、通称ストレイジで対怪獣特殊空挺機甲パイロットを務めてました!!」
「ほうっではロボットについての知識や操縦技術などもお持ちで」
「知識の方はあんまり自信は無いっすけど……特空機での実戦経験なら豊富です!!」
それを聞いてナイトアイの瞳は輝きと喜びを強く帯びていった。間もなく実戦配備が可能となるレギオノイド、そして開発が間もなく一段落付きそうな純地球産ロボットについての操縦などの参考になるだろう。そして組織についての客観的な意見などなども得られる、ハルキの存在はPLUSにとって非常に大きな物となる。
「そしてウルトラマンゼットさん、貴方にも多大な感謝を。我々が出撃に戸惑っている間にマグナさんと怪獣と戦い市民を守って下さり有難う御座います……!!」
『えっいやあのちょっと頭が、頭低いっ……!?ウルトラマンとして当然のことをしたまで……』
『受け取っておきなさいゼット君、正当な評価と感謝の表れなのだからね』
『ああはいっ……で、でもなんかウルトラ気持ち、良いですねこういうのって……』
話を聞いて少年心が騒ぐマグナさん。