「いやぁまさかサインだけじゃなくて握手とか写真まで撮らせて貰えるなんてもう感激物だよね!!もう家宝にするよこれ、いやその選択肢以外ないよね実際!!」
「……っ私もこれは我が家の家宝として代々受け継ぐものとします……いえ絶対にそうします!!」
『ま、まさか此処まで興奮されるとは思わなかったでございますよ……メビウス兄さんに地球ではウルトラ兄弟の皆様方のお陰で好感度凄いとは聞いたけど……』
「でも良かったですねゼットさん喜んでもらえて!!」
『(子供の時にヒーローショーでガイアに抱っこされながら写真撮って貰った事あったなぁ……気絶するかと思ったなあの時は)』
ヒーローインターンの説明をしてくれたミリオの登場にも驚いたが、彼がナイトアイの弟子という事にも驚いた。そんな二人はマグナとゼットのサインと写真を胸に抱えながら少年の様な輝きをしてウキウキしている。矢張り師弟というのは似るという奴なのだろうか、となると何れゼットも自分に似てくるのだろうかと思案する―――が
『いやっないな』
『何がないんで御座いますか師匠?』
『いや師弟は似るって言うけど、ゼット君が私に似るのはあり得ないなって思って』
『それはどういう事で御座いますか!!?俺は師匠みたいになれないって事なのでありんすかぁ!?』
普段の行いの所為であるのだが……逆に自分はこのゼットの教育を考えると今から頭痛がして来た。
「いやでもマグナさんも結構ズバズバ言ってますし……割かしゼットさんと似てるとこあるんじゃないですか……?」
『私の場合は確り考えたうえで言ってるから。それと一言余計なのと辛辣なのは全然違うよ』
『ウ、ウルトラショック!!?』
「まあまあゼットさん、これから頑張って行けばいいんですから……ゼロさんには色々、なんか俺の所為で弟子入り無しとか言われちゃってますけどマグナ師匠の元でもっとでっかくなればいいんですよ!!」
「という訳で宜しくお願いしますよね!!俺のヒーローネームはルミリオン、今回の調査ではお世話になります!!」
「押忍!!こちらこそよろしくお願いします!!」
ナイトアイの事務所でインターンに勤しんでいるミリオ、そんな彼が今回捜査協力してくれる事となった。出久とハルキ、マグナとゼットだけでも戦力的には十分かもしれないが調査の過程でヒーローとしての力が必要になるかもしれない。そこで信頼も置けるうえに実力も確かなミリオがナイトアイから推薦される事となった。
「どうっすかベリアロクさん」
『……姑息な真似を、隠そうとしてもそうはいかねぇぞ』
ハルキの腰にある剣、ベリアロク。以前のホロボロスへと送られていたエネルギーの大本、そこにベリアルのウルトラメダルがある事を感じ取った。エネルギーエリアとそれは不思議と重なり合っており大基にベリアルのメダルがある事が確定している。だがベリアロクはそれを感じ取れる、故に捜査は大幅に前に進んでいる。
「それにしてもなんか凄いよね!!ぱっと見ウルトラマンの顔が付いてるんだから!!あれもウルトラマンさんなのかい?」
「えっと……実は僕も詳しくは無くて……」
「何と言うべきだろうね……」
街中を行きながらミリオの質問に答えるべきか困ってしまう、実の所マグナは出久にもベリアルの事は話していないのである。話すべきなのか、そして何処まで話すべきなのかを考え中―――最恐最悪のウルトラマンと言うべきなのか、それとも彼は彼なりに宇宙の平和を願っていたと語るべきなのか……何れ確りと話す時まで考えておくとしよう。
「この場では尋常ではない力を秘めたウルトラマン、とだけ言っておこうかな」
「へぇっそれは凄いよね!!」
マグナこと星 光士として出久達と肩を並べながら歩き、道すがらある程度ウルトラマンについての質問に答えながら調査を行う。といってもベリアロクの力もあって殆どほぼ一直線に歩んでいると言っても過言ではないが……。
「しかしあの剣を持ち歩いても何も言われないとは……」
「まあ今時、個性で見た目が違うなんて珍しくもありませんからね」
「うんっだから別にあの位の奴なんてなんともありませんよ」
二人はそう語るが自分からしたら光の国最恐最悪の犯罪者、宇宙その物を消し去ろうとした悪のウルトラマンの顔が付いた剣が自分から色々喋っている、それについて何も言われないというのが違和感の塊でしかない。これは矢張りウルトラマンだからこその感覚なのだろうか。その導きに従ってどんどん進んでいく―――その果てに辿り着いたのは……
『此処だな、此処から俺様のメダルの力を感じる』
「此処って……」
辿り着いた先、そこにあったのは大きな日本家屋がそこにあった。だが其処に到達した時にミリオは鋭い顔になりながら小声で囁いた。
「皆、此処はサーが参謀を引き受ける前に探ってたヴィランの拠点だね」
「ヴィランの拠点!?」
「死穢八斎會っていう指定ヴィラン団体、所謂極道って奴」
「極道って……今時珍しいですね」
極道、所謂ヤクザ組織はヒーローの隆盛により次々と摘発・解体され、オールマイトの登場で完全に時代を終えたとされている。今でも続いているそれは最早天然記念物扱いされるレベルの物。
「だけど急速に活動が鎮静化していってね、サーも怪しみながらもPLUSの活動があるから手を回せずにいたんだよね」
「じゃあそれが今回、動き始めたって事ですかね」
「何とも言えないですね……でもベリアロクさんの話だと此処に目的の物があるんですよね」
『フンッ姑息にも隠蔽してやがるが俺様には無駄な事だ』
兎も角これでベリアルメダルの在りかが判明した、後は踏み込むだけになるが流石にこのまま踏み込む訳には行かないので一体戻ろうとするのだが―――突如として門の奥から無数の影が飛び出して自分達を包囲した。
「な、なんだ!?」
それは頭部に一つ目を持つ人型のロボット、それにハルキやゼットそしてマグナは見覚えがあった。ギルバリスによって生み出され、生命体を殲滅するために送り込まれる戦闘兵士 バリスレイダー。それが20や30では利かない数で自分達を包囲している。
「こいつら……気を付けてください、こいつら前に俺達の地球でも襲ってきた奴らです!!」
「バリスレイダー……成程、如何やら私達が気に入らないらしいね。致し方ないか、強引に突破してこの奥に踏み込む!!ミリオ君いやルミリオン、君の力を改めて見せて貰うよ。ハルキ君、ゼット君も良いね!!」
「ええっ失望はさせませんよ!!」
「押忍!!何時でもいいっすよ!!」
『俺だって、マグナ師匠の弟子として恥じない活躍をするでございますよ!!』
「いい返事だ―――こうして肩を並べて戦うのは初めてだから出久君、期待してるよ」
「はいっマグナさん!!」
「それじゃあ―――行くぞ!!」
『おおっ!!!』
―――いけないなぁもうバレちゃったのか、勿体ないが此処は棄てるか……じゃあキリエル、後は好きにしてくれ、そこのお嬢さんもね……。