緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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今回からベリアルについてに入ります。やっぱり詳しくやりたいしこれからに関わるのでちょっと濃くします。


ウルトラ戦記・ベリアルの章。

カイザーゼットンという脅威を倒す事に成功したマグナ、そしてゼット。周辺地域が消し飛ぶどころではなく地球という星その物が消えかねない敵の相手をしただけに激しく消耗してしまったのか基地に戻るとハルキはフラフラとした足取りで部屋に戻りながらベッドに倒れこんで貪欲に睡眠を貪り始めた。それはゼットも同様なのか言葉を作る事も無く沈黙のまま、ハルキと共に眠りについてしまった。

 

『出久君、君も君で早く体を休めた方が良いだろう。今回は少々無理をし過ぎた』

「はいっすいません……もう限界っ……」

 

部屋へと辿り着いた出久は入り切る前に倒れこむが、それをマグナが実体化して受け止めながら部屋へと入れてやりながらベッドへと寝かせてやる。

 

「今回のカイザーゼットンは流石に無理を、し過ぎたかな……レゾリューム火球恐るべしだな」

 

出久と一体化していたからこそこの程度で済んだというべきなのだろう、自分だけだったらどうなっていたのだろうかと考えるだけでも恐ろしい。兎も角相棒のお陰で勝つ事が出来たのだから感謝をしなければならない―――がそれ以上に気になり続けている事があった。

 

「ベリアルのメダル……」

 

そう、まるで自らの意志で向かってきたかのように飛んできたベリアルのメダル。そこに何かの意志が介在しているのかと言わんばかりに存在するメダルにマグナは言いようのない不安を感じていた。それはベリアルという存在ゆえだろうか、それともこれを使っていた者ゆえだろうか。

 

「ベリアル……まさか貴方の力を持つメダルを私が手にする事になろうとはね」

「マグナっさん……ベリアルさんって……」

「っ!!起きてたのかい、出久君」

 

掌のメダルを見つめて続けていると不意に出久の声が聞こえてきた、如何やら全身に疲労が溜まってこそいたがまだ意識が覚醒状態にあったらしい。そこで酷く真剣そうにしていたマグナが見えた。

 

「ベリアロクさんを見た時の反応から気になってたんです。ベリアルさんってウルトラマンって何なんですか、なんかマグナさん達とは全く別の物を感じます……」

「……ああ感じるだろうね、私達とベリアルは同じであって全く違うからね」

『教えてやれ、その小僧には権利がある』

 

不意に声が聞こえてきた、なんと空間を突き破るかのように登場したのはベリアロクだった。

 

「うわっ出た!!?」

『バケモンみてぇに言うじゃねえ、斬るぞ』

「いや化け物みたいなもんでしょうに……」

『フンッお前が如何思うが勝手だが、遅かれ早かれ教えてやるべきだろう―――俺様の大基の存在をな』

 

その言葉に出久はマグナを見つめ直しながら是非聞かせて欲しいと見つめた、それを向けられてマグナは一度目を閉じてから決意した。話すべきかどうかと悩んでいたがベリアルのメダルを手にした今、その時が来たという事なのだろう。これ以上引っ張る必要も意味も無いだろう、話すべきだ……悪に堕ちたウルトラマンについて。

 

「というかベリアロク、君も聞くのかい?」

『暇潰しがてらに聞いてやる、何聞いたところで俺様は俺様だ』

「はいはい……光の国が生んだ最凶最悪のウルトラマン、それがウルトラマンベリアル」

 

そして語りだされるのはウルトラマンベリアルについての事……始まりは遥か昔に遡っていく、約3万年も以前の事。エンペラ星人によって引き起こされたウルトラ大戦争、それによって表面化し歪み始めたのがベリアルだった。

 

「も、元々マグナさんと同じウルトラマンだったんですか!!?」

「それもウルトラの父、大隊長と共に活躍したね……だがベリアルは平和の為には敵を全て根絶やしにすべきだという思想を持っていたらしい、そしてはそれはウルトラの父との間に生まれた軋轢が加速させていったらしい」

 

ウルトラ大戦争でエンペラ星人を撃退したウルトラの父、当時のウルトラマンケンは名誉・地位・妻、最高の物を手にしていた。それらが彼のプライドを傷つけていった、そしてそれが頂点に達した時にベリアルは光の国の命の源であるプラズマスパークへと手を伸ばしてしまった。

 

「だがコアはベリアルを拒絶した、そしてベリアルは光の国を追放されてしまった。だが……それがいけなかったのかもしれないな」

「まさか、そこから」

「アウローラが自称する継承者、レイブラッド星人がベリアルに手を伸ばしたんだ」

 

嘗て数万年にわたって宇宙を支配したとされるレイブラッド星人、肉体を失って尚精神体で活動をし続けるそれは全盛期の力を取り戻す為に暗躍し続ける過程で邪魔になるであろう光の国の壊滅を目論んだ。その手段として追放されたベリアルに手を伸ばし、その力を分け与えられると共に100体の怪獣を操る事の出来る武器・ギガバトルナイザーを与えられ光の国へ反旗を翻した。

 

『ほうっそんな事をしてたのか、面白い事をするじゃねぇか』

「いやっ面白いじゃ済みませんよベリアロクさん!?」

「結果としてその反乱はウルトラマンキングによって鎮圧され、ベリアルはキングが作り出した宇宙牢獄に幽閉される事になった……だがそれから数万年後に復活し再び光の国へと牙を剥いた。今はこれをベリアルの乱と呼んでいるよ、私も戦ったけど見事に負けたよ」

「マ、マグナさんがですか!?」

 

出久としては信じられなかった。マグナの強さを知っているというのもあるが勇士司令部所属の超エリートだという事はゼロからも認められていたし一緒にいた時に功績やらも詳しく教えて貰ったが故に余計に信じられなかった。

 

「いやだってウルトラの父と同期なんだよベリアルって。攻撃受け止められて腹部に蹴り一発受けた後にギガバトルナイザーから光弾3発撃たれてあえなく撃沈だよ」

「し、信じられない……」

『そうでなきゃ俺様の基は名乗れねぇな』

 

当時は当時でまだまだ未熟だったのもあるが、映像でベリアルの戦いを見ていたのに全く対応する事が出来なかった。ベリアルの迫力も凄まじかった―――が、今思い返すとファンとしては受け止められた時に利かねぇな……!!と言われたり反撃されて嬉しいという自分が居て複雑な気持ちになっている。特撮マニアというのは存外に面倒な存在らしい。

 

「まあ結局ベリアルの乱もその後の事も大体ゼロ君が何とかしちゃうんだけどね、なんだかんだでゼロ君もゼロ君でやばいと私は思うよ」

「そんなに凄いんですねゼロさんって……そりゃゼットさんも弟子入りしたがる訳だ」

「いやそれは関係ないと思うよ、六兄弟の方々みたいな威厳とかないからって理由だった筈だから」

「ゼットさんェ……」

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