発目の新技術、疑似物質化サイバー怪獣への許可を一部ながらマグナはナイトアイ経由で出す事にした。現状のレベルではリムテッドが限度ではあるがその程度ならば使用を許可するという物。それに伴ってリムホロボロスとリムガヴァドンは詳しいデータも欲しいからという理由で壊理ちゃんへと譲渡される事となった。実際は他にも様々な要因が絡んでおり、彼女の個性の暴走を未然に防ぐ為の監視役と護衛役をさせるという意味合いが強い。
「でもそうなるとガヴァドンってあんまり適さないんじゃ……」
「……あの子も気に入っちゃってるし今更無くしちゃうって言うのもねぇ……」
まあその点は戦闘力が抜群であるホロボロスが担ってくれると信じるしかないだろう。いざとなれば自己判断でリミッター解除を行い、3分間だけではあるが人間大のサイズとなって戦闘も出来るように発目が新プログラムを組み込んだ。それによって更にマグナが頭を抱える事になったのは言うまでもないだろう。
「ハァッ……もう発目ちゃんは何処まで私の頭痛を激しくさせてくれれば気が済むんでしょうね博士」
「いやそれに関しては本当にすいません……僕やっぱり明ちゃんには強く出れなくて……」
「命の恩人ですのでその辺りは致し方ないでしょう、ですが努力してくださると幸いです」
「仰る通りです……」
出久らが雄英にてセッティングを行っている最中、久しぶりに単独行動を取る事にしたマグナは折角なのでナイトアイの所に発目の発明のアイデアを持って行きついでに許可を取り付けながらも思わずグルテン博士とナイトアイに愚痴を零してしまっていた。
「私個人としてはこの地球を気に入っています、だから地球の安全が確保が出来てきていることは喜ばしい。まあ同時にこれ以上も無く本当に今文明監視員じゃなくて良かったと思ってますよ」
「監視員だったら確実に最悪の場合、敵対ですからねぇ……」
「余り、考えたくありませんね……」
本当にそう成るのは最悪の中でも最悪の場合のみだが、地球人がその技術を得て悪意を持ってたの星を我が物にしようとするのながら文明監視員のウルトラマンマグナとして対処せざるを得なくなるので心から勇士司令部で良かったと安心する。
「でもいいんですか、元とは言え文明監視員なのに」
「元々いたとはいえ今は全く別の部署ですよ、それに文明監視員は宇宙警備隊とは独立しているような物ですからね……下手にその仕事に干渉すると怒られますから出来る事なら私だってやりたくは無い」
「分かります、別部署間や別組織の場合だと様々な制約などが付き纏いますからね……」
その言葉に深く同意したのは今現在PLUSの隊長代理を務めているからこそ理解出来るナイトアイだった。様々業務を代行する形になっているナイトアイ、その中には様々な面倒事が存在しているが全てに全力に取り組んでいるが、矢張り疲れるものが多いので本当に共感出来る。
「この基地の建造も漸く70%を超えてきたと言う所です、システム面の構築も順調ですので後は人事に目途さえ付けば本当にいいのですが……」
「やっぱり、志願者だけは多いんですよね」
「ええっ博士……かと言って中には優秀且つほしい人材もいる事は確か、ですが引き抜いてしまうとそれまで活動していた区域でのヴィラン活性化を招く恐れも……」
マグナが思っていた以上に矢張りPLUSの人材募集には難点が付き纏っている。新興組織でもあるPLUS、それ求めるのは即戦力、となると必然的に経験や場数を踏んでいるプロヒーローなどはうってつけではあるのだが……引き抜いてしまうと今までの活動区域でのヴィラン活性を招きかねない。彼方立てれば此方が立たぬといった状況が続き続けているのでナイトアイとしては頭が痛い状況が続き続けている。
「このままハルキさんがいてくれたら本当に安泰なのですが……」
「それはそれで難しいでしょう、彼は彼で旅の途中ですし留まってくれているのも一重に厚意です。それに頼り続けるのもこの世界の為にはなりません」
「……ごもっとです、失言でした」
出来る事ならば地球は地球人の、この世界で生きる人達の手で守られるべきだ。何れ自分もゼットもこの地球を去る、それなのに何時までもウルトラマンに依存しきるのは世界の為などではない。出来るだけ自分の力で立ち、歩けた方が良いのである。
「それじゃあ僕も僕でフェンサー・ゴモラのシミュレーターの完成に尽力してきますよ、僕は僕で多分マグナさん達よりずっとこの地球に居るつもりですし。いっその事永住も良いって思ってますから」
「素直にありがたいお言葉を有難う御座います」
そう言ってお手製の転送システムを使って自室兼研究室へと戻っていくグルテンを見送りながらもナイトアイは怪獣に対する認識を更に深めさせる為のセミナーなども文化祭の場面では作った方が良いのだろうかという相談をマグナへと持ち掛けてみる。
「まあ怪獣という存在がまだまだ浸透しきってないですからねぇ……それを考えるとそれらに発目ちゃんの新技術はある意味タイミングが良かったんでしょうかね、もういっその事、ヒーローショー形式で怪獣紹介でもやります?」
「普通にその提案はアリですな」
「えっマジですか」
「マジです」
「失礼ナイトアイ参謀、紅茶を持ってきましたよ」
そんな会話をしていると扉をノックする音が聞こえてきた。許可を出すとそこにはPLUSの制服を何処か紳士服っぽくアレンジした立派な髭を蓄えた男がそこにいた。
「ああ済まない、PLUSには慣れたか」
「ええっお陰様で―――そして私の動画も鰻登りです、日に日にPLUSに対する距離感も近くなっております」
「それは結構だ」
そんな風に会話する男から紅茶を受け取ったナイトアイは満足気に紅茶の香りを楽しみ始めた。話には聞いていたが彼が例の男という事になるのだろうか、元ヴィランに当たるが所謂義賊でありその相棒共々有望であった為に直々にスカウトされたという……PLUSでの名は
「これからも生まれかわったジェントル・クリミナル、いえジェントル・フェンサーにお任せを!」
「貴方らしいユーモアな人選なようですねナイトアイ」
「ええっでしょう?」