緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

169 / 232
文化祭の成功。

「そ、それではレベルハーデスト、ウルトライブ・シミュレーションを開始します!!セレクト、グエバッサー―――スタート!!」

「よぉぉしっそれじゃあ行かせて貰うよねぇ!!勝負だグエバッサー!!」

 

怪獣出現の翌日、あれほどの騒ぎがあったというのに雄英の文化祭は問題なく開催が継続された。マグナとPLUSが被害を最小限に食い止めたお陰で人的被害は皆無、強いて言うならば道路や一部建造物の破損などに留まっている。被害が少なかったのもあるがそれ以上人類は自分達の力でも怪獣を倒す事が出来るという事が証明された事より安心感が大きかった事で開催の中止へと舵は切られなかった。

 

「しかし此処も人が絶えないね」

「そりゃ先日にウルトラマンと特空機の戦闘が傍に行われてるんですからね……こっちに集中するのも分かりますよ」

「やれやれ、しかしいいタイミングで彼女はいなくなったねぇ」

 

先日の夜中にPLUSファイター数機によって牽引されてレギオノイドとゴモラは基地へと運搬されていき本格的なメンテナンスが行われる事になった。一目特空機を見たかったという人もいたが、その辺りは致し方ないので特空機の紹介をジェントルとラブラバにして貰う事にしている。そして当然発目も一人の技術者としてゴモラの整備に回っているので此方は自分達で回さなければいけなくなってしまった。

 

「必殺ブラインドタッチ目潰しぃ!!」

「グェェェエッ!!?」

「かぁらぁぁのぉぉぉっ……!!」

 

グエバッサーの視界を奪う一手を行うミリオ、それはほぼ本物の生き物に近い挙動をするようにプログラミングされている相手にも機能する。頭部を殴られると思った直後、視界がゼロになった事に驚いたのか声を上げて戸惑う中で再び視界が開けるとそこにミリオはいない。探していた時―――真下から翼を羽ばたかせる事も無く自身が打ち上げられた。

 

「グェェェェキエエエエ!!?」

「パイルッドライバァァァァァァ!!!」

 

 

ミリオだった。透過の個性を使い地面に潜りながら個性を解除、一気に飛び出しながらその勢いを使ってグエバッサーの足を掴みながら自慢のパワーで空中で組み伏せるとそのままグエバッサーを頭から地面へと激突せんばかりの速度で叩きつけた。頭どころか上半身ごと大地に埋める一撃、それによって見事グエバッサーは完全に沈黙した。

 

「グエバッサー撃破!!ウルトライブ・シミュレーション、ハーデストクリア!!」

「POWERRRRRRRRRRRRR!!!!!」

 

と勝利の雄叫びと共にポーズを取るミリオ、それに対して歓声と拍手が―――

 

『キャアアアアアアアアアアアッッッ!!!!』

 

ではなく悲鳴染みた女性陣の声が上がった。何故ならば……

 

「と、通形先輩服服!!?色々見えそうになってます!!!」

「あっしまった忘れてた!?すいません皆さん直ぐに着ますから!!」

 

ミリオの個性で服まで透過して地面に潜ってしまった影響で全裸になってしまっていたからである。何とか大事な所は隠れているもののそれでも女性陣からしたらとんでもない光景がいきなり飛び込んできたのは事実なのである。大慌てで服を着込んでなんとか大事にならずには済んだ……いや過去に体育祭で全国にその姿をさらしている彼からしたらこんなのは何ともないかもしれないが。

 

「あの通形先輩、コスチュームの着用はありですから」

「あれっそうなのかい!?」

「プロヒーローの方々も参加出来る関係でね、逆に普段のコスチュームで怪獣相手に戦うのかというデータは此方としては有難いんだよ」

「なるほど~」

 

ウルトライブ・シミュレーションにコスチュームの着用は制限されていない、寧ろプロヒーローからすれば普段の自分が何処まで怪獣に通じるかを知る為のチャンスでありPLUSからすれば怪獣に対応できる人材の確認やスカウト、そしてデータの収集などで利害は一致しているのである。

 

「しかしあのグエバッサーって怪獣中々に強敵だよね、俺じゃなかったらまともに戦えるヒーローって中々いないじゃないかな」

「その辺りも確りと見るのもこのシミュレーションの目的だよ。ミリオ君はグエバッサーとの相性は良い、だが其処に気付けるかどうかは別問題だからね。例えそれだけの能力を持っていたとしても応用が出来なければ戦いの場では役に立たないよ」

「流石は最高難易度突破者が言う事は違うよね!!」

「あまりおじさんを茶化さないでくれよ」

「いや光士さんがおじさんだったら色んな人がおじさん認定になっちゃいますよ」

 

そういう事ならコスチューム取って来るよね!!と駆け出していくミリオを見送った二人は次なる挑戦者へと備えた、次はどんな人がどんな怪獣に挑むのかというのはそれなりに楽しみだったりするのである。そこへやって来たのは―――

 

「あれっカッちゃん」

「バンドが終わったからな、存分にやらせて貰うぜ……!!」

「それはそれは、いらっしゃい爆豪君」

 

爆豪であった。A組の出し物であるバンドによる演奏は今日で終了となる、後はA組は文化祭を楽しむ側に回る。そして終わって速攻で爆豪は此処へ訪れたらしい。彼自身もこのウルトライブ・シミュレーションをやる事をずっと楽しみにしてたらしくバッチリコスチュームを纏っている。

 

「ってカッちゃんそれ、つい最近許可が下りたストライク・シリンダー搭載型の専用ウルトラスーツのIMPACT……やる気満々だね」

「たりめぇだろうが、こんな滾るモンにこねぇ奴はいねぇ……!!!」

「同感だ」

「あっ轟君も!?」

 

爆豪の後ろには焦凍の姿もあった。如何やら同時に駆け出して此処へと向かってきたらしいがスーツの着用に時間を取られてしまったらしく爆豪の方が先になってしまったらしい。本人も何処か不服そうにしている。

 

「それはそれは……それでは難易度は如何程に?難易度はeasy.normal.hard.hardest.Inferno.ultimateの6段階になるけど」

「そんなにあるのか……今までの最高は?」

「まあ最高は模範として光士さんがやったウルティメイトだけど、それ以外だとハーデストがまでだね」

「面白れぇじゃねえか、腕試しにハーデストからぶっ殺してやる」

「フフフッその威勢の良さは私は好きだよ、良いだろう」

 

様々な思惑と事件が交錯しながらも結果的に雄英文化祭はPLUSの協力もあり大成功を収めた、そしてその影響によるヒーローではなくPLUSを志す少年少女たちが生まれそれに向かって努力を重ねて行く。それを銀色の巨人はその瞳で慈しみながら祝福した。

 

「それじゃあ爆豪君、準備はいいかい」

「ったりめぇさっさとしろやぁ!!」

「それじゃあ行くよカッちゃん……レベルハーデスト、ウルトライブ・シミュレーションを開始します!!セレクト、ベロクロン―――スタート!!」

「行くぞクソがぁぁぁ!!」

 

 

 

―――そろそろ、始めようかな……漸く出来上がったこのメダルも試したいし……ねぇマグナ、君は……

 

 

()憎悪()に応えてくれるよね♪」




文化祭編はこれにて閉廷かな。次回からヒーロービルボードチャート編。

こっから色々とぶっこんでいきますよ私、なんかスランプっぽいけどそれをぶっ飛ばす勢いで行きますよ。

それと最近「誓いを君に」を聞きながら書いてるせいか如何してもなんか流れがメビウスやヒカリ寄りになりそうになる……注意しなければ……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。