「いやぁまさか私の作ったスーツがトップヒーローの方々に使って頂けるとは……感無量ですね、まあぶっちゃけ私じゃなくて大体が出久さんの功績なんですけどね」
「本当だから性質がワリぃな……」
「全くだ」
「ハハハッ……うん、何時もの事だから」
と後日、ナイトアイはオールマイトやエンデヴァーそしてホークスと言ったビルボードチャートのトップ3を伴ってPLUSの研究開発室へとやって来ていた。目的は当然九州で使う予定のウルトラスーツの選定とその調整の為である、その日は丁度出久や爆豪たちの調整も行っていたので3人はそれを見学している。
「ほぇっ~すげぇもんですね、個性の影響で技術はどんどん進んでるのに此処のはもっと上ですね。無数のロボットアームが人間の腕みたいに動いてる、しかもそれを動かしてるのは一人の女の子ときたもんだ」
「全く以て凄いもんだよ発目少女は!!」
「その高い技術力の影には不可欠な実験体がある、という事か……」
正解ですと言わんばかりに死んだ目をする出久にエンデヴァーは酷く不憫だ……と思ってしまった。だが色んな意味で彼でないと発目のそれには耐えきれないのも事実な上に新たなスーツの開発には出久の全面協力が必要なのが困ったものである。そして同時に焦凍にその矛先が向いていない事に心からの安堵を浮かべる。
「それで皆様へのウルトラスーツなんですが……なんかリクエストありますか?長所を伸ばすも良しですし弱点をフォローするのもいいと思いますけど」
「私は期末試験で緑谷少年が使っていたGAIAが良いかな!!あの如何にもなマッシブな見た目が気に入っててね!!」
「んじゃ俺は火力もいいけどスピード型で、長所伸びれば欠点もカバー出来るってもんですし」
「俺は火力を上げる方向性を望む、冷却機構もあればいいが」
それぞれの希望を聞きながら取り敢えずオールマイトの希望が一番簡単なのでGAIAを出す―――のだが一番の問題はオールマイトのあのパワーにスーツがついて行くのかという不安もある。一応出久のウルトラ・フォー・オール・フルカウルでも対応出来るようにはなっているが、それでも不安が残るので材質などを変えておく事を決めておきながらホークスとエンデヴァーのスーツは如何するかと悩む。
「う~ん……ホークスさんの要望のスピードタイプのスーツはあるんですよ、でも同タイプではありますけど方向性が違いますから実際に使ってみて何方にするか決めます?」
「おっそりゃいいね、是非とも頼むよ」
「分かりましたっと……良し爆豪さん終わりましたよ~IMPACTの調整、この後試験場でのテストですからホークスさんと一緒に行ってください」
「テメェに言われるまでもねぇ、来やがれ」
「お~宜しく」
とホークスを伴って出て行く爆豪だが、仮にもヒーローの№3にあれだけの態度を取れる胆力は見習うべきなのだろうかと思うのであった。そんな中でエンデヴァーが咳払いしつつ尋ねた。
「参考までに聞くが……焦凍が纏っているそれは如何なんだ?」
「ABSOLUTEですか?絶対零度と絶対熱をコンセプトにしてますけどエンデヴァーでも使えなくはないですよ」
とその言葉に瞳を輝かせるエンデヴァーはこれならばお揃いで共に訓練などが出来るしそれに……と言おうとしたのだが続けて発目はお勧めできないと告げる。
「ウルトラスーツは基本的に個性やらに合わせたりするんですが、個性を利用あるいは増幅させるんですが
「何故だ!?」
「先程も申しましたけどABSOLUTEは絶対零度と絶対熱という双方に対応しつつそれらを操る事を目的としてますが、ヘルフレイムを利用して絶対熱を放出する事になりますが―――ヘルフレイムとの親和性が高すぎて逆に
「何、だと……!?」
最初から複数の事が出来る個性でそれに合わせるなら良いのだが、一つの事が出来る個性を極限にまで高めているエンデヴァーは逆にそれが高まりすぎてしまう恐れがあるので複数機能搭載型あまりお勧め出来ない。それを聞いてエンデヴァーは悔しそうに唸る、そんな姿に息子はあんな顔するのか……と意外そうな顔をするのであった。
「ですので炎特化型のスーツで如何でしょうか、其方も其方で体温調節機能ありますから理論上は超高温を2時間出し続けても体温は上がりませんよ」
「何だと!?そんな物が存在するというのか!!」
流石のエンデヴァーも驚きだった。エンデヴァーの個性、ヘルフレイムは圧倒的な火力を誇るが個性を使う度に身体に熱が籠っていき徐々に身体機能が落ちて行くという弱点がある。その解決の為に様々な手段を取ってきたが今発目が述べたことまでは出来ずにいる。
「まあウルトラスーツの場合はスーツから放出するからって事になりますからね、スーツ自体が身体を保護してます。えっとそうですね炎とそれを伴った格闘戦やらを踏まえると……これなんてどうですか?」
オールマイトがGAIAの試着を行いながらサイドチェストをやっている隣から出てきたのは紅に燃え滾る炎を思わせるような色をしつつ各部へと伸びる赤や金色のシンブルが眩しく輝く頭部に立派な角を携えたスーツであった。
「これこそつい最近出来上がりました極限環境対応型スーツ:BURNMITEです!!炎特化型ですがその出力はABSOLUTEを凌駕します、そしてなんと初の飛行能力搭載型です!!と言っても飛べるかどうかは着る人の個性出力次第ですが」
「―――面白い、ならば飛んでやろうじゃないか。このエンデヴァーがそのバーンマイトとやらを使いこなしてやろう!!焦凍、テストに付き合え!!」
「……いいぜ、俺のスーツの慣らしついでにな」
「発目少女、もしかしてバーンマイトって……前にガイ君から聞いた奴かい?」
「ええそうです、ガイさんの奴です。漸く出来たんですよ、いやぁ出久さんの全面的な協力のお陰ですよはい」
「全面協力という名の強制だったじゃん……何度僕、黒焦げになった事か……」
「それでも無事な辺り、出久さんも人間辞め始めてますよね~」
「君のお陰でね……」
『割かしマジで彼女の影響でウルトラ・フォー・オールが活性化して出久君が適応しているんだよな……』
という訳でガイさんのバーンマイト登場です。
飛行能力自体は今までは出久の自前だったりだったので機能としては初です。