緑谷出久はウルトラマンと出会う。   作:魔女っ子アルト姫

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PLUSの新戦力、大型艦ライドメカ。

「んじゃエンデヴァーさん行きますよっ―――光刃鷹羽矢!!」

 

空へと放たれていく無数の光の矢、それはFUMAを纏ったホークスが放った技。軽量化の為に武装などは無いが代わりに搭載されているのは専用の小型大容量パワーセル、それらから供給されるエネルギーを装着者の思い通りに操り、風のように素早く魔のように変幻自在な戦いを行えるFUMA。それを早速取り入れた速過ぎる男は既に必殺技を編み出していたのであった。そしてそれは―――№2も同じ。

 

「小癪な飛ばし方をするな、だが無意味!ヘルバーンアロー!!」

 

空を燕の如く泳ぐように舞う光の矢、それへと向けられる腕はまるで大砲、そしてその指先は砲門。上下左右あらゆる方向へと動き回るそれへと放たれるのは炎の矢。風による空気の流れを敏感に察知して方向を変える矢、それが高温による気流の変化を感知する前に炎の矢が貫き落としていく。超高速で飛行する矢を全て外す事も無く貫き落とす、凄まじい偏差射撃の極地のような芸当に思わずホークスも口笛を鳴らしながら拍手する。

 

「凄いですね今の、マジで回避行動取らせてたのに」

「回避するなど当然。ならば避けるという行動を取る前に叩き落とすまでだ」

「言うは易く行うは難しなんだけど……それをあっさりとやるのは流石ですねぇ……」

 

そんな風に語る二人の上をGAIAを装着したオールマイトが疾駆する、建物の上での跳躍を繰り返し空を疾駆するのは手加減の感覚を掴む為でもある。ヒーロー活動でもやっている事だがウルトラスーツによって増強される力は尋常な物ではない。それらを自分の意志で身体と同じように管理出来るが、同じようにした場合、どうしても齟齬が生まれてしまい、それがビルを風圧と衝撃で薙ぎ倒す結果を生んだ。

 

『……発目君、大至急リミッターを設置してくれ』

『アイアイサー』

『オールマイト……少し、話をしましょう。二人っきりで……』

『ア、アハハハハッ……』

 

その一件でナイトアイの額に青筋が乱れ飛び、発目によってスーツにリミッターが付けられたのは言うまでもないだろう。

 

「常に意識と緊張、そして視界を広くあらゆる物を見逃さない!!HAHAHAお師匠と先生に教えられていた頃を思い出すなぁ!!」

 

GAIAにはオールマイト専用にウルトラ・フォー・オールの力の一部分がチャージされている。それはウルトラ・フォー・オールの力を扱えるという訳ではなくあくまでオールマイトの活動限界を延長するだけではあるがそれだけでもオールマイトにとっては大助かりであった。出来る事ならばこれをずっと使いたいなぁ……とチラリとナイトアイを見たのだが一蹴されてしまった。

 

『供与はする予定ですが、貴方に渡したら今まで以上に無茶をするのが目に見えています』

 

「HAHAHAHA……いやぁバレバレっだったか!!」

 

このGAIAとマグナと出久の協力があればPLUSの参加によって減少してしまったヒーロー達の代役として全国各地を飛び回ると思っていたのだが……流石にお見通しだった。矢張り彼は自分の事をよく見ていると思いながらも突然飛び出してくるターゲット、それに向けて拳を握る。

 

「DETROIT SMASH!!!」

 

怪獣シミュレーションでの応用、空中投影されたターゲットへと突き刺さった拳は感触を伴いながら殴り飛ばされ粒子となって消えていく。突然の出現だが既に感覚的に加減を覚える事が出来ている事が分かり思わずホッとする。間もなく九州に向かうというのに前のように風圧云々が起きてしまっては一般市民を危険に晒すだけ。

 

「リミッターのお陰で大分分かってきたぞ!!」

「分かったのは良いが、その状態でも普段の貴様以上だという事は承知しておけ」

「わ、分かってるよエンデヴァー」

「頼みますよ……俺の地元が平和の象徴で大惨事!!とか洒落になりませんから」

 

割かしマジの懇願にオールマイトは小さくなりながら頷いた。彼自身もナイトアイからの説教が相当に利いているのである。

 

「そう言えば今日ですよね、九州に行くの」

「ああそうだったな。バーンマイトの習熟訓練に熱中しすぎたな」

「それは私もだ」

「俺もです」

 

エンデヴァーは忌々し気にしているが、それは予定を忘れそうになったからなどではなく余りにもウルトラスーツの習熟訓練が自分にとって新鮮且つ楽しい時間だったからだろう。確執があった焦凍と共訓練を行う事が出来た上に今回九州にはPLUSの特別隊員枠で同行する事になっておりいい所を示すチャンスだと張り切っていた。

 

「なんか長距離移動用のライドメカで行く、とか言ってましたっけ」

「PLUSの技術力で作られる大型艦……う~ん想像出来ないなぁ」

「既に此処の存在自体が越えている、何が来ても受け止めるのみだ」

 

 

「さあご覧ください、これが私達PLUS研究開発チームが総力を挙げて完成させました機動母艦!!」

 

胸を張りながら見せ付ける発目、そんな彼女が見せつけるのがPLUSが開発したライドメカを多数搭載した上で遠方へと素早く移動出来る機動母艦。既にファイターを数機格納する事が出来る大型ファイターは完成しているが、大規模な怪獣災害を想定した場合にはそれでは足りなくなることを見越して建造されたのが機動母艦型ライドメカ―――アートデッセイ。

 

「これは凄いね、最早戦艦みたいだ!!」

「200メートル越えてますからね、一応特空機も載せようと思えば乗せられますけどその場合他のライドメカが載せられないって欠点があります」

「あ~デカいもんね特空機」

「まあその為に大型輸送ファイターのピースキャリーが出来たんですけどね~」

 

ブリッジにて鼻高々に凄さを語る発目、その話を熱心に聞くプロヒーローのトップ3だがそれを他所に出久は頭を抱えているマグナの事を心配していた。

 

『……確かに資料として渡したよ防衛チームのメカとかも渡したよ。でもまさか此処までやるぅ……?マキシマオーバードライブは無いけどそれでも飛行可能な大型機動母艦を作っちゃうなんて……ああもうゾフィー隊長になんて報告したらいいんだぁ~……しかも原典(ティガ)のアートデッセイ号よりでかいし特空機2機を格納可能とか何考えてんの、発目ちゃんとグルテン博士もやばいと思ってたけどこれ実現しちゃったのがデヴィットさんとメリッサちゃん達だって言うからもう……』

「(まあこれで地球の平和の一助になる訳ですから……僕からしたらいい事だと思います、マグナさんの気持ちも分かりますけど)」

 

 

そう、このPLUS製のアートデッセイ号が特空機を格納出来るようにしてしまったのはデヴィットとメリッサなのである。というのも建造の際にレギオノイドのテストパイロットであるハルキに意見を聞いたところ……

 

―――特空機(レギオノイド)を運べたら最高ですよね!!

 

とストレイジ時代の経験も踏まえていった結果、PLUS研究開発チームと整備チームに電流が走り、魂に火がついてしまったのかやってのけてしまったのである。特にそれに乗り気だったのがデヴィットとメリッサであり、搭載の際の負荷対策の軽減やエンジンの強化などに尽力し可能にしたという。

 

「(あ、あのマグナ先生、俺駄目な事言っちゃいましたか……?)」

『ああいえ、特空機のパイロットだったハルキ君からすれば当然の意見ですし理に適ってます……でもまさかこんな……』

『師匠、でも地球の為を考えたら出久の言う通りいいで御座いましょう?』

『良いんだよ、良いんだけどさぁ……!!』

 

「という訳でいざっ九州に向けてアートデッセイ・PLUS、出撃します!!」

 

 

『元文明監視員の私の前でどんだけエゲツないブレイクスルーすれば気が済むんだよ!!!』

 

マグナの平穏は遠い、別の意味で。




アートデッセイ・PLUS。

マグナが良かれと思ってナイトアイに提供した防衛チームの資料にあった大型艦、アートデッセイ号にナイトアイが目を付けて、建造を決意した代物。
本来はライドメカなどを大量に格納し怪獣災害に対応する為の大型母艦で150m級(元の大きさのまま)の予定だったのだが……ハルキの意見によって特空機を格納するために大型化され200mを超える大きさになった。流石に特空機を格納する際には他のライドメカを搭載出来なくなるが、その際はピースキャリーなどの大型輸送ライドメカと連携する事になっている。PLUSのメンバーの夢とロマンを詰め込んだ初の大型艦ライドメカとしてこの地球にて活躍する事になると思われる。


はいっという訳でアートデッセイ号登場です。いきなりエリアルベースみたいなものを出す訳には行きませんから、これを発展させた結果として各地の基地として行くという予定です。主に日本人スタッフが頑張った結果、とんでもない事になりました。代償はマグナさんの心労。

因みに特空機を格納状態だと仰向けの状態になってます。流石に立たせるのは難しいでしょうし。そして載せた場合は他のライドメカ搭載出来ない、まあその時はピースキャリーで運べばいいだけなんだけどな!!
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